
「最近、朝起きると首や肩がこっている」「枕を替えてもなかなかしっくりこない」――そんな悩みを抱えていませんか?
実はその不調、枕の高さが合っていないことが原因かもしれません。枕の高さが合わないと、首こり・肩こり、頭痛、さらには睡眠の質の低下まで引き起こすことがあります。
この記事では、枕の高さが体に与える影響や、理想的な高さの目安、セルフチェック方法、正しい選び方や対策法まで詳しく解説します。自分に合った枕を見つけて、快適な睡眠と健康を手に入れましょう。
枕の高さが合っていないと起こる体の不調とは?
枕の高さは、ただ「寝心地」に影響するだけでなく、首や肩、頭部の健康に直結しています。高さが合っていないと、首の角度が不自然になり、筋肉や神経に余計な負担がかかってしまいます。その結果、首こり・肩こり・頭痛といった不調の原因になるほか、全身の疲労感や姿勢のゆがみにもつながります。ここでは、その仕組みを詳しく見ていきましょう。
首こり・肩こりの原因になる理由
枕が高すぎると首が前に曲がった状態で固定され、逆に低すぎると頭が後ろに傾いた状態になります。どちらの場合も首の自然なカーブ(生理的湾曲)が崩れ、首や肩の筋肉に常に緊張がかかります。
この持続的な緊張が血流を悪化させ、首こりや肩こりを引き起こす大きな原因になります。
対策ポイント
- 
仰向けのとき:首の後ろに手を入れて「スカスカ」しない、でも「押しつけられる」感じがしない高さを選ぶ 
- 
横向きのとき:首と肩の幅がまっすぐになるように、頭が沈みすぎない枕を使う 
- 
低反発や高反発など、自分の体格や寝姿勢に合う素材を試す 
頭痛・睡眠の質の低下につながる仕組み
枕が合っていない状態で眠ると、首の血流や神経の圧迫が起こりやすくなります。その結果、緊張型頭痛や、睡眠が浅くなる原因になることがあります。
特に高すぎる枕は「いびき」や「無呼吸」のリスクを高めることも報告されており、眠っても疲れが取れない「睡眠の質の低下」につながります。
対策ポイント
- 
枕を使うときに「顎が軽く引けている状態」になっているか確認 
- 
夜中に何度も目が覚める、朝起きても頭が重いと感じる場合は枕の高さを再チェック 
- 
可能であれば「高さ調整できる枕」を試すと、微調整が可能 
体全体のゆがみや疲労感への影響
首や頭の角度が不自然になると、バランスを取るために背中や腰にも負担がかかります。これが続くと、背骨のゆがみや腰痛、全身の疲労感へとつながってしまいます。
また、質の悪い睡眠は自律神経のバランスを崩し、日中のだるさや集中力の低下を招くこともあります。
対策ポイント
- 
寝起きに首だけでなく腰や背中の疲れを感じる場合は「枕+マットレスの相性」を見直す 
- 
枕を変えても改善しない場合は、マットレスの硬さが原因のケースもある 
- 
体全体をサポートできる寝具の組み合わせを意識する 
枕の高さが合わない原因とは?




「枕の高さが合わない」と感じる背景には、単なる好みの問題だけでなく、体格や姿勢、寝方のクセ、さらには枕自体の劣化が関係しています。合わない枕を使い続けると不調につながるため、原因を知って正しく調整することが大切です。
姿勢や体格とのアンバランス
首の長さや肩幅、頭の大きさなどは人によって異なります。そのため「誰にでも合う枕」は存在せず、同じ枕でも人によって高さが合わないケースが出てきます。特に、肩幅が広い人は横向きで寝たときに頭が沈み込みすぎ、逆に肩幅が狭い人は仰向けで首が浮いてしまうことがあります。
対策ポイント
- 
体格に合わせた枕を選ぶ(小柄な人=低め、大柄な人=やや高めが目安) 
- 
オーダーメイドや調整可能な枕なら、自分の体型に最適化しやすい 
- 
枕を選ぶときは必ず「実際に寝転んで首・肩の感覚」を確認する 
寝る姿勢(仰向け・横向き・うつ伏せ)の違い
寝姿勢によって、理想の枕の高さは大きく変わります。
- 
仰向け:首の自然なカーブを支えつつ、あごが軽く引ける程度の低めの枕が理想 
- 
横向き:首と背骨が一直線になるように、肩幅分の高さをしっかり補える枕が必要 
- 
うつ伏せ:呼吸を確保するために首がねじれやすく、枕が高いと特に首に負担大。できれば避けたい姿勢 
対策ポイント
- 
自分が一番多い寝姿勢に合わせて枕を選ぶ 
- 
横向き寝が多い人は「中央が低く、両端が高い枕」を試すと良い 
- 
うつ伏せ寝がクセの人は、極薄の枕やタオルを使って負担を軽減 
枕の劣化や素材の問題
どんなに自分に合った枕でも、長年使ううちに中材がへたり、高さや形が崩れてきます。その結果、最初は快適でも徐々に体に合わなくなってしまいます。また、素材の種類(羽毛・低反発・高反発・パイプなど)によっても沈み込み方や支え方が異なるため、不調の原因になりやすいです。
対策ポイント
- 
枕の寿命は一般的に 2〜3年程度。ヘタリや変形を感じたら買い替えを検討 
- 
素材の特徴を理解して選ぶ(低反発=フィット感、高反発=しっかり支える、羽毛=柔らかいがへたりやすい) 
- 
定期的に高さをタオルなどで微調整し、変化に対応する 
理想の枕の高さとは?自分に合った高さの目安




枕の高さは「何センチが正解」と一概には言えません。大切なのは、寝ているときに首・肩・背骨が自然な位置で支えられているかどうかです。自分の体格や寝姿勢に合った高さを知ることが、首や肩の不調を防ぎ、質の高い睡眠につながります。
仰向けの場合の理想的な高さ
仰向けで寝るときは、首の自然なカーブ(S字カーブ)を保てる高さが理想です。枕が高すぎるとあごが胸に近づき、呼吸が浅くなったり首がこりやすくなります。逆に低すぎると頭が後ろに反り、首に負担がかかります。
チェックの目安
- 
あごが軽く引けている状態で、顔が床とほぼ平行になっている 
- 
首の後ろと枕の間にすき間ができていない 
- 
寝たまま呼吸がしやすく、リラックスできる 
対策ポイント
- 
タオルを首の下に敷いて「微調整」すると仰向け寝に最適化しやすい 
- 
市販の「首元が少し高めで頭部が沈む形状」の枕を選ぶと◎ 
横向きの場合の理想的な高さ
横向き寝では、肩の厚み分を枕でしっかり支えないと首が傾き、筋肉に大きな負担がかかります。そのため、仰向けよりもやや高めの枕が理想です。
チェックの目安
- 
横から見たときに「首から背骨までが一直線」になっている 
- 
顔が下や上に傾かず、水平を保てている 
- 
寝返りがスムーズにできる 
対策ポイント
- 
肩幅が広い人は高め、狭い人は低めが合いやすい 
- 
「中央が低く両端が高いタイプ」の枕は横向きに対応しやすい 
- 
抱き枕を組み合わせると首・肩への負担をさらに軽減できる 
枕なしはOK?避けた方がいい?
「枕なしで寝ると体に良い」という説もありますが、多くの場合、首の自然なカーブが支えられず負担が増します。特に横向き寝の人は、肩と頭の高低差が大きいため、枕なしは不調の原因になりやすいです。
ただし、マットレスが体にフィットして首や背中をしっかり支えてくれる場合や、小柄な人・うつ伏せ寝が多い人にとっては、低めの枕や「ほぼ枕なし」の状態が合うこともあります。
対策ポイント
- 
枕なしで首や肩が痛む場合は、薄めのタオルを折って代用する 
- 
マットレスとの組み合わせを考慮し、「枕なしでも自然な姿勢」が保てるかを確認 
- 
長時間寝たときに不調が出るなら、枕なしは避けたほうが無難 
二度寝注意枕はこちら🔻
枕が合っているかチェックするセルフ診断




自分に合った枕を使えているかどうかは、毎日のちょっとしたサインで確認できます。ここでは、簡単にできるセルフチェックの方法をご紹介します。もし当てはまる点が多いなら、枕の高さを見直すタイミングかもしれません。
朝起きたときの首や肩の違和感
一晩中使った枕が合っていないと、首や肩の筋肉に負担がかかり、朝起きたときに違和感やこりを感じやすくなります。
チェックポイント
- 
朝起きたときに首や肩が重い・だるい 
- 
枕を使って寝ているのに「首が疲れている」と感じる 
- 
昼間よりも朝のほうが肩こりが強い 
対策方法
- 
首や肩に負担がかからない高さに調整(タオルを重ねて微調整するのがおすすめ) 
- 
違和感が毎日続くなら、枕そのものを見直す 
横から見たときに首がまっすぐかどうか
寝ている姿勢を横から見たときに、首から背骨までが一直線になっているかどうかが大きな目安です。角度がついている場合は、枕の高さが合っていません。
チェックポイント
- 
仰向け:あごが上がりすぎたり、胸に近づきすぎていないか 
- 
横向き:首が床に対して傾いていないか(水平が理想) 
対策方法
- 
家族に横から見てもらう、またはスマホで写真を撮って確認 
- 
横向きで首が下がる場合は枕を高く、逆に上がる場合は低く調整 
寝返りのしやすさでわかる枕の適正
枕が合っていないと、寝返りの動きがスムーズにできず、夜中に目が覚めたり体がだるくなる原因になります。
チェックポイント
- 
枕を使っていると寝返りがしづらい 
- 
夜中に何度も目が覚めてしまう 
- 
朝起きたら枕から頭が外れている 
対策方法
- 
枕の幅が狭すぎる場合は、寝返りに対応できる広めの枕を選ぶ 
- 
中材を調整できる枕なら、自分の寝返りのクセに合わせて高さを調整 
- 
枕を2つ使わず、1つで寝返りできる環境を整える 
枕の高さが合っていないときの対策法




「今の枕が合っていないかも…」と感じても、すぐに新しい枕を買う必要はありません。まずは手軽にできる調整を試してみるのがおすすめです。それでも改善しない場合は、調整機能のある枕やオーダーメイド枕を検討し、適切なタイミングで買い替えを行うのが理想的です。
タオルで高さを調整する方法
最も簡単にできる対策が、タオルを使って高さを補正する方法です。枕の下や首の下にタオルを敷くだけで、ミリ単位の高さ調整が可能になります。
やり方の例
- 
枕が低い場合 → 枕の下にバスタオルを折りたたんで重ねる 
- 
首のサポートが足りない場合 → 枕の上にフェイスタオルを細く丸めて首の下に置く 
- 
高すぎる場合 → 枕を薄めにして、その上にタオルで微調整 
ポイント
- 
1cmの違いでも寝心地は大きく変わる 
- 
朝の首や肩の感覚を確かめながら少しずつ調整する 
調整可能な枕やオーダーメイド枕の活用
自分の体格や寝姿勢に合わせて細かく調整できる枕を使うのも効果的です。最近では「高さ調整シートが入っている枕」や「中材の量を出し入れできる枕」が多く販売されています。
メリット
- 
その日の体調や寝姿勢に合わせて調整できる 
- 
タオル調整よりも安定した寝心地が得られる 
- 
長期間使いやすい 
さらに、不調が長引く人や既製品で合わない人には、オーダーメイド枕も選択肢のひとつ。専門店で姿勢や体型を測定し、最適な高さに作ってもらえるため、首・肩の不調改善に直結しやすいです。
買い替え時のポイント
枕は消耗品です。いくら調整してもヘタリや形の崩れは避けられず、一定のタイミングでの買い替えが必要になります。
買い替えの目安
- 
使用開始から 2〜3年 が経っている 
- 
枕の中材が偏ったり、へたって高さが保てない 
- 
朝起きたときに不調が増えてきた 
選ぶときのポイント
- 
自分の寝姿勢(仰向け・横向き)を考慮して高さを決める 
- 
店頭で実際に寝転んで確認するのがベスト 
- 
高さ調整機能付きや通気性の良い素材を選ぶと長持ちしやすい 
首の不調が慢性化しているなら病院の受診も検討を




首のこりや痛みが一時的であれば、姿勢改善やセルフケアで解消できる場合もあります。しかし、長期間続いている、日常生活に支障が出ている、しびれを伴うなどのケースでは、自己判断に頼らず医療機関での診察を検討しましょう。放置すると悪化する可能性もあるため、早めの対応が安心です。
整形外科で相談すべきケース
首の痛みが数週間以上続いている、腕や手にしびれがある、頭痛やめまいを伴うなどの場合は整形外科での受診がおすすめです。レントゲンやMRIで原因を特定し、椎間板ヘルニアや頸椎症といった疾患の有無を確認できます。適切な治療方針を立てるためにも、まずは専門医の診断を受けることが大切です。
整体・整骨院などで改善できること
骨や神経に大きな異常がない場合、整体や整骨院での施術が有効なケースもあります。姿勢の歪みを整えたり、筋肉の緊張をほぐしたりすることで、首のこりや慢性的な不調が和らぐことがあります。ただし、症状が強い場合はまず医師の診断を受け、安全に施術を受けられるかを確認しましょう。
セルフケアと医療機関の併用がベスト
慢性的な首の不調には、医療機関での治療に加え、日常生活でのセルフケアを並行して行うことが効果的です。正しい枕の高さや姿勢の見直し、ストレッチや軽い運動を取り入れることで、再発予防や症状の軽減につながります。医療とセルフケアを組み合わせることで、根本的な改善を目指せます。
まとめ|枕の高さが合わないと、首の不調や体の不調につながる!




枕の高さが合っていないと、首や肩のこり、頭痛、睡眠の質の低下など、さまざまな不調を引き起こす原因となります。日々の疲れを回復させるはずの睡眠が、逆に体へ負担をかけてしまうのは避けたいところ。自分に合った枕を見つけ、正しい睡眠環境を整えることが、健康維持の大切なポイントです。
自分に合った枕を選ぶことが予防の第一歩
枕は「高すぎても低すぎてもNG」です。仰向けで自然に立った時と同じ首のカーブを保てる高さが理想的。タオルを重ねて調整したり、調整機能付きの枕を試したりすることで、自分に合う高さを見つけやすくなります。長期的に使うなら、オーダーメイド枕を検討するのも良い方法です。
毎日の睡眠環境を整えて健康な体へ
枕だけでなく、マットレスや寝姿勢、寝室の湿度や温度など、睡眠環境全体を見直すことでより快適な休養がとれます。首や肩の不調を防ぐだけでなく、朝スッキリ目覚められるようになるため、生活の質も大きく向上します。毎日の小さな工夫が、健康な体と快適な睡眠習慣につながります。
全国の店舗でお仕立て・調整・アフターメンテナンス。
オーダーメイド【マイまくら】 

最新記事 by 鈴木一輝(美容専門家) |ご支援はこちら (全て見る)
- くるぶしの黒ずみを消すには?|自宅でできる角質&保湿ケア完全ガイド - 2025年10月24日
- 【美容皮膚科医監修】「ターンオーバー」とは?肌の生まれ変わりサイクルと整えるスキンケア完全ガイド - 2025年8月16日






















