【医師監修】自分のいびきで起きる人は病気?睡眠の質をチェックして改善しよう
「自分のいびきで目が覚める…」そんな経験、ありませんか?
たかがいびきと思いがちですが、実はそれ、睡眠の質の低下や病気のサインである可能性があります。
本記事では、自分のいびきがもたらす健康リスクを解説しながら、セルフチェック方法や改善策、必要に応じた医療機関の受診の目安まで詳しく解説します。
ぐっすり眠れていない気がする方、いびきが気になる方は必見です!
自分のいびきで目が覚めるのは異常?
夜中、自分のいびきの音で目が覚めた経験はありませんか?
一度ならまだしも、何度も繰り返すようであれば「もしかして病気?」と心配になる人も多いでしょう。
結論から言うと、「自分のいびきで起きる」ことは睡眠の質が低下しているサインであり、場合によっては病気が原因の可能性もあります。
まずは、よくある症状や原因、そして「ただのいびき」と「病的ないびき」の違いを見ていきましょう。
よくある症状と原因とは
自分のいびきで目が覚める人に見られる代表的な症状は、以下のようなものです。
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喉がカラカラに乾いている
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呼吸が止まるような感覚がある
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日中に強い眠気がある
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頭痛や集中力の低下を感じる
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寝ても疲れが取れない
これらの症状が続く場合、単なる「いびき」ではなく、睡眠障害の可能性があります。
主な原因
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肥満や首周りの脂肪
→ 気道が狭くなり、いびきが出やすくなります。 -
アルコールや睡眠薬の使用
→ 喉の筋肉がゆるみ、気道がふさがりやすくなります。 -
仰向けで寝る癖
→ 舌が喉の奥に落ち込み、気道が狭くなることでいびきの原因に。 -
鼻づまりやアレルギー
→ 鼻呼吸ができず、口呼吸になりやすくなるため。
こうした生活習慣や身体の特徴が複合的に作用して、いびきを引き起こすことがあります。
ただのいびきと病的ないびきの違い
すべてのいびきが病気というわけではありません。
しかし、「ただのいびき」と「病的ないびき」には明確な違いがあります。
特徴 | ただのいびき | 病的ないびき(例:睡眠時無呼吸症候群) |
---|---|---|
音の強さ | 軽く一定 | 急に止まったり大きな音で再開する |
呼吸の停止 | なし | 数秒〜数十秒の無呼吸が繰り返される |
目覚め方 | 自然な睡眠サイクル | いびきの音や息苦しさで目が覚める |
日中の眠気 | あまり感じない | 強い眠気や集中力低下がある |
健康リスク | 少ない | 高血圧・心疾患・脳卒中のリスク上昇 |
特に、「いびき→無呼吸→大きないびきで目が覚める」という流れが繰り返される場合は、**睡眠時無呼吸症候群(SAS)**が疑われます。
まとめ
自分のいびきで目が覚めるようになったら、それは身体からのサインです。
放置せず、原因を見極めて適切な対策をとることが、良質な睡眠と健康維持につながります。
次の見出しでは、いびきが病気のサインかどうかを見分ける方法について詳しくご紹介します。
いびきで起きるのは病気のサイン?
「自分のいびきで何度も目が覚める」「息苦しくて飛び起きたことがある」
そんな経験がある人は、いびきの背後に病気が隠れている可能性があります。
単なる音の問題として片付けず、まずは考えられる病気や異常を把握しておくことが大切です。
考えられる主な病気(睡眠時無呼吸症候群など)
いびきを伴う病気の中で最も代表的なのが、**睡眠時無呼吸症候群(SAS)**です。これは、睡眠中に何度も呼吸が止まる病気で、健康リスクが非常に高いとされています。
主な病気一覧
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睡眠時無呼吸症候群(SAS)
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睡眠中に10秒以上の無呼吸または低呼吸が繰り返される
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中等度~重度になると高血圧、糖尿病、心疾患のリスクが急上昇
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慢性鼻炎・アレルギー性鼻炎
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鼻づまりにより口呼吸が増え、いびきを引き起こす
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睡眠中に息苦しさや中途覚醒が起きやすい
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扁桃肥大・アデノイド肥大(特に子どもに多い)
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喉の空間が狭くなり、呼吸に障害をきたす
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中枢性睡眠時無呼吸症候群
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呼吸をコントロールする脳の異常が原因で呼吸が止まる(比較的まれ)
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病気によるいびきの特徴とは
通常のいびきと、病気が関係するいびきとでは、音のパターンや頻度、目覚め方などに違いがあります。
病的ないびきの特徴
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いびきが不規則で、大きくなったり止まったりを繰り返す
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「グッ」「ブッ」と息を飲み込むような音がする
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**無呼吸(10秒以上呼吸が止まる)**が観察される
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いびきの直後にガバッと目が覚めることが多い
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朝起きた時に頭痛・だるさ・喉の痛みを感じる
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家族や同居人から「呼吸が止まっていた」と言われる
こうした症状が頻繁に起こるようであれば、自己判断で放置せず、医療機関での診断を受けることをおすすめします。
早めの受診が必要なサイン一覧
次のような症状がある場合は、早めの受診を検討しましょう。
症状が慢性化すると、生活の質だけでなく、心臓・血管系の病気にもつながる危険性があります。
受診が必要なサインチェックリスト
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✔ 睡眠中に息が止まると言われたことがある
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✔ 自分のいびきで毎晩目が覚める
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✔ 朝起きてもまったく疲れが取れない
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✔ 日中の眠気が強く、仕事や運転に支障がある
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✔ 寝ている途中で何度も目が覚める
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✔ 高血圧・糖尿病などの持病がある
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✔ いびきの音が非常に大きく、家族に迷惑をかけている
これらのチェックが複数当てはまる場合、睡眠外来・耳鼻科・内科など専門医の受診を検討しましょう。
特に「睡眠時無呼吸症候群」の可能性がある場合は、**睡眠検査(PSG)**による正確な診断が必要です。
まとめ
いびきで起きるという症状には、命に関わる重大な病気が潜んでいる可能性もあります。
「たかがいびき」と侮らず、自分の体のサインに早めに気づいて対処することが、健康への第一歩です。
次のセクションでは、具体的に「睡眠の質をセルフチェックする方法」について解説します。
自分の睡眠の質をチェックしてみよう
「ちゃんと寝ているのに疲れが取れない」「朝スッキリ起きられない」——
そんな悩みがある人は、睡眠の質そのものが低下している可能性があります。
ここでは、自宅で簡単にできるセルフチェック方法や注意すべき症状、睡眠の質を悪化させる習慣について解説します。
簡単!セルフチェックリスト
以下のチェックリストで、自分の睡眠の質を確認してみましょう。
3つ以上当てはまる場合は、睡眠の質が低下している可能性が高いです。
睡眠セルフチェック(Yes / No)
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□ 寝つきが悪く、布団に入って30分以上眠れない
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□ 夜中に何度も目が覚める
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□ 朝起きたときに疲れが残っている
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□ 日中に強い眠気を感じる
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□ 集中力が続かない・仕事や勉強の効率が悪い
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□ 寝ても夢ばかり見て、熟睡できた気がしない
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□ 寝汗や動悸などで目が覚めることがある
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□ 休日に長時間寝てもスッキリしない
一つひとつは軽い症状でも、積み重なると慢性的な睡眠障害や生活の質の低下につながります。
こんな症状があれば注意が必要
ただの「疲れ」や「ストレス」と思っていた症状が、実は睡眠の質の低下や病気のサインであることも。以下のような症状がある場合は要注意です。
注意すべき主な症状
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■ 朝の頭痛や目覚めの悪さが続く
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■ いびきが酷く、自分や家族の眠りを妨げている
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■ 日中、意識が飛ぶように眠くなる
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■ 情緒が不安定でイライラしやすい
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■ 夜間頻尿(夜中にトイレに何度も起きる)
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■ 息苦しさで目が覚めることがある
このような症状が続く場合、睡眠時無呼吸症候群や不眠症、周期性四肢運動障害などの病気の可能性も考えられます。
睡眠の質が悪化する生活習慣とは
睡眠の質は、寝る時間だけでなく日中の過ごし方や生活習慣にも大きく影響されます。知らず知らずのうちに、以下のような習慣が睡眠を妨げているかもしれません。
睡眠の質を下げるNG習慣
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寝る直前までスマホやパソコンを操作する
→ ブルーライトが脳を覚醒させ、眠気を妨げます。 -
カフェインやアルコールを摂取してから寝る
→ 寝つきは良くても眠りが浅くなりやすいです。 -
毎日寝る時間・起きる時間がバラバラ
→ 体内時計が乱れ、自然な眠気が来なくなります。 -
運動不足・日光を浴びない生活
→ 睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌が減少します。 -
ストレスを抱えたまま就寝する
→ 自律神経が乱れ、深い眠りに入れなくなります。
これらの習慣に心当たりがある人は、生活のリズムや環境を見直すことが改善の第一歩になります。
まとめ
睡眠は「時間」よりも「質」が重要です。
自分の睡眠の質に不安を感じたら、まずはチェックリストや症状を参考に、日常生活の見直しや医療機関の相談を検討しましょう。
次のセクションでは、いびきを含めた睡眠の質を改善する具体的な対策法をご紹介します。
いびきを改善するための対策法
いびきは、単なる睡眠中の音の問題ではなく、健康リスクや睡眠の質の低下を引き起こす重大なサインです。
ここでは、自分でできる簡単な対策から、専門的な治療まで、いびきを改善するための具体的な方法を詳しく解説します。
自宅でできるセルフケア
軽度ないびきであれば、日常的な工夫や寝方の改善によって症状が和らぐケースも少なくありません。
簡単にできるセルフケアの例
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横向きで寝る
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仰向け寝は舌が喉に落ち込みやすく、いびきを悪化させる原因に。横向き寝を心がけることで気道の確保がしやすくなります。
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枕の高さを調整する
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高すぎる・低すぎる枕は気道を狭くし、いびきが出やすくなります。自分の首のカーブに合った適度な高さの枕を選びましょう。
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鼻腔を広げるアイテムを活用
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鼻づまりがある場合、鼻腔拡張テープやスプレーなどを使うと呼吸がしやすくなり、いびきが軽減されます。
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口呼吸を防ぐマウステープ
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睡眠中に口が開いてしまう人は、マウステープで口を閉じると鼻呼吸が促され、いびきが減ることもあります。
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生活習慣を見直すポイント
根本的にいびきを改善するには、生活習慣の見直しが欠かせません。特に以下の点は、いびきの予防・改善に大きく関わります。
見直すべき生活習慣
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適正体重を維持する
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肥満は首まわりの脂肪が気道を圧迫し、いびきの大きな原因になります。無理のない範囲で体重管理を心がけましょう。
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禁煙をする
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喫煙は喉や気道の炎症を引き起こし、空気の通りを悪くします。禁煙するだけでもいびきが軽くなることがあります。
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飲酒を控える
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アルコールは喉の筋肉を弛緩させ、いびきを悪化させます。特に就寝前の飲酒は避けましょう。
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規則正しい生活を送る
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寝る時間・起きる時間がバラバラだと、睡眠リズムが乱れ、いびきを招くことがあります。一定の睡眠スケジュールを保つことが大切です。
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ストレスをためこまない
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ストレスは自律神経を乱し、睡眠の質を低下させる要因に。軽い運動や趣味の時間を取り入れるなど、リラックス習慣を持ちましょう。
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病院での治療方法とは
セルフケアや生活改善でもいびきが改善されない場合や、睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、医療機関での診断と治療が必要です。
主な治療方法
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CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)
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睡眠時無呼吸症候群の代表的な治療法。マスクから空気を送り続け、気道を開かせて無呼吸を防止します。
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マウスピース治療(スリープスプリント)
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軽度~中等度のいびきや無呼吸に有効。下顎を前に出すことで気道を広げる専用のマウスピースを装着します。
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手術療法
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扁桃肥大や鼻中隔湾曲、アデノイドの肥大などが原因の場合は、手術で物理的に気道を確保することがあります。
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薬物療法
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鼻づまりやアレルギーが原因の場合、抗アレルギー薬や点鼻薬などの処方で症状を緩和します。
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どこに相談すべき?
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耳鼻咽喉科、呼吸器内科、睡眠外来などの睡眠障害に対応している専門医を受診しましょう。
睡眠検査(PSG)を実施してくれる施設であれば、正確な診断が可能です。
まとめ
いびきは「うるさい音」だけの問題ではなく、自分の体が発しているSOSのサインかもしれません。
セルフケアで改善できることもありますが、長引く場合は専門医の診断を受けることが大切です。
早めの対策で、良質な睡眠と健康な日常を取り戻しましょう。
まとめ:いびきで起きる人は放置NG!まずは睡眠の質チェックから
「自分のいびきで目が覚める」――これは単なる“癖”ではなく、体が発する異変のサインかもしれません。
そのまま放っておくと、日中の集中力低下や倦怠感、さらには病気のリスクにつながることもあります。
まずは、セルフチェックで自分の睡眠の質を見直してみましょう。そして、生活習慣の改善やセルフケアの実践を通じて、いびきの緩和に努めることが大切です。
気になる場合は医療機関の受診を
「いびきが酷くなっている気がする」「家族に無呼吸を指摘された」
そんな不安がある場合は、早めに医療機関を受診することが重要です。
特に以下のような症状がある人は、睡眠時無呼吸症候群などの病気の可能性が高いため、放置はNGです。
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寝ても疲れが取れない
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日中に眠気で仕事や家事に支障が出ている
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夜間に何度も目が覚める
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寝汗や息苦しさで起きることがある
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いびきが毎晩のように激しい
耳鼻咽喉科・呼吸器内科・睡眠外来など、睡眠障害に詳しい専門の医師に相談することで、適切な検査と治療が受けられます。
ぐっすり眠れる環境づくりも大切
いびきを軽減し、睡眠の質を高めるためには、寝室の環境づくりも見直すことが効果的です。
良質な睡眠環境のポイント
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静かで暗い部屋を保つ
→ 遮光カーテンや耳栓を使うと◎ -
室温・湿度を快適に保つ
→ 室温は約18〜22℃、湿度は50〜60%が理想的 -
寝具を自分の体に合ったものにする
→ 高さや硬さが合わない枕やマットレスは、いびきの原因になることも -
リラックスできる寝る前ルーティンをつくる
→ スマホ断ち・読書・ストレッチなどで、心と体をリラックスさせましょう
最後に
いびきは、早期発見・早期対処がカギです。
自分のいびきを「たかが音」と軽く見ず、まずはセルフチェックと生活習慣の見直しから始めてみてください。
そして必要に応じて、専門機関での診察や検査も前向きに検討していきましょう。
しっかり眠れてこそ、毎日の生活も健やかに過ごせます。


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