頭痛の原因と対策|偏頭痛・緊張型の違いと正しい治し方を徹底解説
「また頭が痛い…」「薬を飲んでもなかなか効かない」――そんな頭痛に悩まされていませんか?
実は、頭痛にはさまざまなタイプがあり、原因や対処法も異なります。特に多いのが「偏頭痛(片頭痛)」と「緊張型頭痛」。自分の頭痛がどちらのタイプかを知ることで、適切な対策や予防ができるようになります。
この記事では、頭痛の種類と違い、原因、セルフケア方法から受診の目安までをわかりやすく解説。つらい頭痛とうまく付き合っていくためのヒントが満載です。
頭痛の種類とは?偏頭痛・緊張型頭痛の違いを知ろう
頭痛にはさまざまなタイプがありますが、中でも多くの人が悩まされているのが「偏頭痛」と「緊張型頭痛」です。この2つは原因も対処法も大きく異なるため、自分がどちらのタイプなのかを正しく理解することが、効果的な対策の第一歩になります。ここでは、それぞれの頭痛の特徴と起こるメカニズム、そしてその他の代表的な頭痛について解説します。
偏頭痛とは?特徴と起こるメカニズム
偏頭痛は、こめかみ周辺の片側、または両側にズキズキと脈打つような痛みが数時間〜数日にわたって続くタイプの頭痛です。以下が主な特徴です:
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吐き気や嘔吐、光や音に敏感になるなどの随伴症状を伴う
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発作的に繰り返し起こる
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20代〜40代の女性に多い(ホルモンの影響と関係)
偏頭痛のメカニズムには、脳の血管が急激に拡張することや、三叉神経の過剰な刺激が関係しています。ストレスや睡眠不足、空腹、天候の変化、チョコレートや赤ワインなど特定の食品も誘因となることがあります。
対策のポイント:
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発作時は暗く静かな部屋で安静にする
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カフェインの適度な摂取が有効な場合も
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発作の頻度が多い人は予防薬の処方を検討(医師相談)
緊張型頭痛とは?原因と特徴をチェック
緊張型頭痛は、頭全体が締めつけられるような鈍い痛みが特徴で、「ヘルメットをかぶっているような感覚」と表現されることもあります。以下のような傾向があります:
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痛みは比較的軽度〜中程度で、日常生活は送れることが多い
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肩こりや首のこりを伴うことが多い
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パソコン作業やスマホの使用、長時間の同一姿勢が引き金になる
原因の多くは、筋肉の緊張や精神的ストレスです。デスクワークやストレスの多い生活環境により、首や肩まわりの筋肉が固まり、血流が悪くなることで発症します。
対策のポイント:
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肩・首・背中のストレッチやマッサージを習慣化
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湯船に浸かってリラックスすることも効果的
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ストレスを溜めない工夫(深呼吸や瞑想、休憩時間の確保)
群発頭痛などその他のタイプもある
偏頭痛・緊張型頭痛以外にも、「群発頭痛」と呼ばれる非常に激しい頭痛が存在します。
群発頭痛の特徴:
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片側の目の奥に突き刺すような強烈な痛み
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同じ時間帯に毎日のように起こる(1日に1~2回)
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涙・鼻水・目の充血などの自律神経症状を伴う
この頭痛は、「群発期」と呼ばれる数週間〜数ヶ月の期間中、集中して起こり、男性に多い傾向があります。一般的な鎮痛剤では効果が薄く、**専門医による治療(酸素吸入やトリプタン系注射薬)**が必要です。
また、以下のような頭痛も注意が必要です:
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二次性頭痛(脳出血・脳腫瘍などによるもの)
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薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)
対策のポイント:
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強烈な痛みや初めての異常な症状があれば、すぐに専門医を受診
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正確な診断のもと、適切な治療を受けることが最優先
頭痛の原因は?ライフスタイルや体質がカギ
頭痛は単なる一時的な不調ではなく、日々の生活習慣や体質が深く関わっている慢性的な問題であることが少なくありません。特に、ストレス・ホルモンバランス・姿勢や目の酷使といった要素は、偏頭痛や緊張型頭痛を引き起こす大きな要因です。それぞれの原因を理解し、生活の中でできる対策を取り入れていくことが、つらい頭痛から解放される第一歩です。
ストレスや疲労による影響
ストレスや過労は、脳や自律神経に大きな負担をかけ、頭痛を引き起こす大きな要因の一つです。特に緊張型頭痛は、精神的な緊張や不安が長引くことで、筋肉がこわばり血流が悪化し、痛みとして現れます。
また、ストレスが偏頭痛の誘因となることもあります。ストレスが続いた後に「ホッとした瞬間」に発作が起こるケースもあります。
対策のポイント:
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1日数分でもいいので深呼吸・瞑想・ストレッチを習慣にする
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スマホ・PCを離れ、目と頭を休める時間を意識的に確保する
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十分な睡眠と栄養補給で回復力を高める
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自分のストレスパターンを知り、予防的に休息を取る意識を持つ
ホルモンバランスの乱れ
特に女性の場合、ホルモンの変動が偏頭痛を誘発することがあります。生理前・排卵日・更年期など、エストロゲン(女性ホルモン)の急激な増減が頭痛を引き起こすとされています。
また、更年期にはホルモンの分泌が不安定になり、頭痛の頻度や強さが増すケースも。
対策のポイント:
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頭痛が起こる時期を記録しておき、ホルモンとの関連を把握する
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身体を冷やさず温める習慣(腹巻・カイロ・温かい飲み物など)を持つ
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バランスの良い食事と質の良い睡眠を意識
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症状が重い場合は、婦人科でホルモン療法や漢方の相談も検討
姿勢の悪さ・眼精疲労も原因に
長時間のデスクワークやスマホの操作により、猫背や前傾姿勢になっていませんか?姿勢の悪さは、首や肩の筋肉を緊張させ、血行不良から緊張型頭痛を引き起こします。
また、画面を見続けることで眼精疲労が進み、視神経からくる頭痛を感じることもあります。
対策のポイント:
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パソコンやスマホ作業は1時間に1回は立ち上がってストレッチ
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モニターの位置を目線と同じ高さに調整し、姿勢が前のめりにならないようにする
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ブルーライトカット眼鏡や画面の明るさ調整で目の負担を軽減
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首や肩を温めることで、筋肉の緊張をゆるめる(蒸しタオルや温感シートなど)
偏頭痛の対策と治し方|薬・生活習慣・予防法
偏頭痛は一度発作が起こると、仕事や家事に支障をきたすほどつらいものです。しかし、適切な薬の使用や生活習慣の見直しによって、症状の緩和や発作の頻度を減らすことが可能です。ここでは、今すぐ実践できる対策から予防的なケアまで、偏頭痛と上手につきあうための方法を詳しく解説します。
市販薬や処方薬の正しい使い方
偏頭痛の痛みを和らげるには、早めの薬の服用がポイントです。ただし、薬の選び方や使い方を間違えると効果が薄れたり、薬物乱用頭痛を引き起こすリスクもあります。
主な薬の種類:
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市販薬(NSAIDs系): ロキソニン、イブプロフェンなど → 軽度の偏頭痛に有効
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処方薬(トリプタン系): スマトリプタン、ゾルミトリプタンなど → 発作の初期に飲むことで高い効果
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予防薬(β遮断薬・抗てんかん薬など): 発作が頻繁な人に処方される長期的な管理薬
対策のポイント:
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痛みが始まる「前兆や違和感を感じた時点で服用」するのが効果的
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月に10日以上の服用は薬物乱用頭痛のリスクがあるため注意
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我慢せず、医師と相談して自分に合う薬を選ぶことが大切
光・音などの刺激を避ける環境づくり
偏頭痛は、光・音・においなどの強い刺激によって悪化することがあります。発作時だけでなく、普段から刺激の少ない環境を整えることが予防にもつながります。
具体的な環境づくりの工夫:
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カーテンで自然光をやわらかく遮る(遮光カーテン推奨)
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明るすぎる照明は避け、間接照明や調光機能を活用
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発作時は静かな部屋で横になる
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においの強い香水や柔軟剤、煙草の煙も避ける
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外出時にはサングラスや帽子で光対策を
ワンポイント:
スマホやパソコンのブルーライトカット機能をオンにするだけでも目と脳への刺激を軽減できます。
発作を減らすための生活改善ポイント
偏頭痛を根本的に減らすには、日常の生活習慣を見直すことが重要です。発作を引き起こす「トリガー」を避けることと、脳への負担を減らす習慣づくりがカギになります。
予防に効果的な生活習慣:
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規則正しい睡眠リズムを保つ(寝すぎも寝不足もNG)
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空腹が引き金になることも多いため、朝食を抜かず3食きちんと
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チョコレート・赤ワイン・チーズなど、トリガー食品の特定と制限
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日々のストレスをうまく発散する習慣(軽い運動や趣味の時間)
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頭痛の傾向を記録する「頭痛ダイアリー」をつけて、医師との共有に活用
ポイント:
発作の頻度が多い人は、「予防薬の検討」や「専門医の頭痛外来受診」も選択肢に。放置せず、積極的な対策が未来の快適な生活につながります。
緊張型頭痛の対策と治し方|リラックスがカギ
緊張型頭痛は、肩こりやストレスなどによる筋肉の緊張が原因で起こる、最も一般的な慢性頭痛です。痛みの程度は比較的軽いものの、じわじわと続く不快感に悩まされている人も多いでしょう。このタイプの頭痛を和らげるためには、**心身の緊張をゆるめて「リラックスすること」**が何よりのカギになります。ここでは、自宅や職場ですぐにできる対策法をご紹介します。
ストレッチやマッサージのすすめ
筋肉のこわばりによって血流が滞ると、酸素や栄養が行き届かなくなり、頭痛が起こりやすくなります。首・肩・背中まわりのストレッチやマッサージを習慣化することで、痛みの軽減だけでなく予防効果も期待できます。
おすすめのストレッチ例:
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首を前・後ろ・左右にゆっくり倒す(各5秒ずつ)
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両肩を大きく回す(前後10回ずつ)
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肩甲骨を意識して、背中を開いたり寄せたりする体操
マッサージのポイント:
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耳の後ろや首のつけ根を、指先でやさしく押しながらほぐす
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蒸しタオルや温感シートで首・肩を温めてからマッサージすると効果アップ
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自宅ではフォームローラーやマッサージボールを使うのもおすすめ
習慣にすることで、「こりにくい身体」を作っていけます。
デスクワーク中の姿勢改善法
長時間のデスクワークは、無意識のうちに前かがみの姿勢になり、首や肩に負担をかけて頭痛の原因になります。 姿勢を見直すだけでも、頭痛の頻度や重さが改善されることは多くあります。
姿勢改善のポイント:
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モニターの位置は目の高さに調整(下を向かない)
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背筋を伸ばし、骨盤を立てる意識で座る
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椅子に深く座り、膝が90度に曲がる高さに調整
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リストレストやクッションなど、サポートアイテムの活用も効果的
さらに、1時間に1回は立ち上がって軽く伸びをすることで、筋肉の緊張をリセットできます。
心と体の緊張をほぐすリラクゼーション習慣
緊張型頭痛は、身体的なこりだけでなく、心のストレスや緊張状態も大きく影響しています。そのため、日頃から「リラックスできる時間を意識的に確保すること」がとても大切です。
おすすめのリラクゼーション習慣:
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お風呂は湯船にしっかり浸かる(38〜40℃で10〜15分が理想)
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好きな香りのアロマオイルや入浴剤で副交感神経を刺激
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寝る前の深呼吸・ストレッチで1日の緊張をほぐす
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週末には自然に触れる、デジタルデトックスをするなどの心のケアも
また、「〇〇しなきゃ」と頑張りすぎず、気楽にできることを日常に取り入れることが継続のコツです。
こんな時は要注意!病院を受診すべき頭痛のサイン
普段は市販薬や休息でおさまる頭痛でも、「いつもと違う」「明らかに異常を感じる」痛みには要注意です。中には命に関わる重大な疾患のサインとして現れる頭痛もあります。ここでは、すぐに医療機関を受診すべき危険な兆候について詳しく解説します。
突然の激しい痛みや吐き気を伴う頭痛
「バットで殴られたような」「人生で一番の激痛」と感じるような突然の激しい頭痛は、くも膜下出血や脳出血などの脳血管障害の可能性があります。特に吐き気や嘔吐、意識の混濁を伴う場合は、一刻を争う緊急事態です。
すぐに受診すべき症状:
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バーンと突然くる激しい痛み
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横になっても和らがない痛み
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光や音に極端に敏感になる
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吐き気・嘔吐が止まらない
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首が硬直する(髄膜炎の可能性も)
対策:
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市販薬で様子を見ず、すぐに救急車を呼ぶ
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自分で動かず、安全な場所で安静に
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周囲に異常を伝え、できるだけ詳細に症状を説明する
突然の強い痛みは「時間との勝負」です。迷ったら受診が鉄則です。
頭痛と一緒に手足のしびれや言語障害があるとき
頭痛に加えて手足のしびれ・感覚の異常・ろれつが回らない・言葉が出にくいといった症状がある場合、脳梗塞や脳腫瘍などの重大な脳疾患の可能性があります。これらは、頭の中の神経に何らかの障害が起こっているサインです。
特に注意したい症状:
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顔半分だけがしびれる、動かしにくい
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突然、言葉がうまく話せない、理解できない
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視界が二重に見える、視野の一部が欠ける
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歩き方がふらつく、バランスが取れない
対策:
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症状が出た時刻をメモ(治療の参考になる)
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自力で運転せず、救急搬送を要請する
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一時的に回復しても、必ず医師に相談する
脳の病気は「早期発見・早期治療」が命を救います。“様子を見る”ではなく“すぐ動く”ことが大切です。
頭痛と上手につきあうために|日常でできるセルフケア
頭痛は完全に「ゼロ」にすることが難しくても、日常のセルフケアで頻度や重症度を減らすことは十分に可能です。ポイントは「自分の頭痛を知り、予防・対処法を身につけること」。ここでは、誰でも始められるシンプルなセルフケアを紹介します。
頭痛ダイアリーで自分の傾向を把握
頭痛がいつ・どんなときに起こるのかを記録する「頭痛ダイアリー」は、トリガーの特定や対処法を見つけるのに役立つ強力なツールです。また、医師に相談する際の診断材料にもなります。
記録すべき内容の例:
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頭痛が始まった日時と持続時間
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痛みの部位(片側・両側など)と程度(1〜10段階)
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痛みの種類(ズキズキ・締め付けるなど)
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直前の行動や食事、気分、睡眠状況など
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使用した薬とその効果
活用ポイント:
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手帳やスマホアプリで手軽に継続
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1か月単位で見直すことで傾向が見えてくる
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「このパターンのときは注意」と予防行動が取りやすくなる
食生活や睡眠を整えることの重要性
偏頭痛・緊張型頭痛ともに、不規則な生活リズムは大きな誘因となります。特に食事と睡眠は「頭痛体質」に大きく関係しているため、毎日の習慣を整えることが予防につながります。
食生活でのポイント:
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朝食を抜かない(空腹は偏頭痛の引き金)
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水分をこまめに補給(脱水は頭痛を悪化させる)
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チョコレート・チーズ・赤ワインなど、トリガーとなる食品は控えめに
睡眠の整え方:
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毎日同じ時間に寝起きする「平日・休日のリズム統一」
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寝る直前のスマホや強い光は避ける
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6〜8時間の質の良い睡眠を確保
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過眠も逆効果なので「寝すぎ」にも注意
ストレスマネジメントの工夫
ストレスは頭痛の大きな原因のひとつ。特に緊張型頭痛では精神的な緊張や疲労が痛みを引き起こす要因になります。日々の中で無理なくできる「ストレス解消法の引き出し」を持っておくことが重要です。
おすすめのストレス解消法:
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1日5〜10分の深呼吸や瞑想タイム
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趣味や音楽、散歩など、**「考えごとを止められる時間」**をつくる
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誰かと話す・軽い運動をする・笑うなど、「緊張をほぐす習慣」
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気圧や天気に影響される人は、頭痛アプリで事前に心構えを持つのも効果的
**コツは、“完璧”を目指さず「自分に合うリラックス法」を見つけること。**毎日少しずつでも「ゆるめる時間」を持つことで、心身ともに頭痛に強くなれます。


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