【医師監修】デリケートゾーンのにおい対策｜原因・おすすめ石けん・正しいケア方法まとめ

Posted on 2025年8月13日

「デリケートゾーンのにおいが気になる…」そんな悩みを抱えている女性は意外と多いもの。においは清潔にしていても発生することがあり、実はちょっとしたケア不足や間違った習慣が原因になっていることも。

本記事では、デリケートゾーンのにおいの原因から、石けんや専用アイテムを使った正しいケア方法、NG行動までを徹底解説。肌にやさしく、毎日続けられるケア方法で、においの悩みを根本から解消しましょう。

デリケートゾーンがにおう原因とは？

デリケートゾーンのにおいは、多くの女性が抱える繊細な悩みのひとつです。実はこのにおい、日常生活の中に原因が潜んでいることが多く、正しい知識と対策によって軽減・予防が可能です。ここでは、においの主な原因とそれぞれに対する対策について解説します。

汗・皮脂・分泌物が混ざることでにおいが発生

デリケートゾーンには汗腺が多く、さらに皮脂や分泌物（おりものなど）が混ざることで雑菌が繁殖しやすい環境が整っています。この雑菌の分解によって、特有のにおいが発生します。特に、夏場や運動後などは汗と分泌物が多くなり、においが強まりやすくなります。

▼対策ポイント

毎日シャワーで丁寧に洗浄し、清潔を保つことが基本
ゴシゴシ洗いはNG。専用ソープを使い、泡でやさしく洗う
おりものシートやインナーはこまめに取り替えて雑菌の繁殖を防ぐ

通気性の悪い下着やナプキンが原因になることも

ポリエステルや化繊素材の下着、長時間取り替えないナプキンなどは通気性が悪く、ムレやすくなることで雑菌が繁殖しやすい状態に。これもにおいの元になる大きな原因のひとつです。見落とされがちですが、肌に直接触れるアイテムの選び方はとても重要です。

▼対策ポイント

コットンやシルクなど通気性の良い素材を選ぶ
締めつけの強いショーツやガードルは避ける
ナプキン・おりものシートは2〜3時間ごとに交換を意識

においの異常は病気のサインの可能性も

普段とは異なる強いにおいや、魚が腐ったようなにおい、黄色や緑がかったおりものなどが見られる場合は、「細菌性膣炎」や「トリコモナス膣炎」などの婦人科系疾患の可能性もあります。市販のケアで改善しない場合や違和感が続く場合は、我慢せず婦人科を受診することが大切です。

▼対策ポイント

強いにおいや異常なおりものが続く場合は、早めに婦人科へ
自己判断で膣洗浄を繰り返すのはNG。かえって悪化する場合も
普段のにおいの状態を把握しておくと、変化に気づきやすい

におい対策の基本ケア｜日常でできること

デリケートゾーンのにおいを防ぐためには、日々のちょっとした習慣が何より大切です。特別なケアよりも、「正しく洗う・清潔に保つ・ムレを防ぐ」といった基本の積み重ねが、においを根本から改善してくれます。ここでは、今すぐできる基本ケアを詳しく紹介します。

こまめな洗浄と保湿ケアが重要

においの原因となる汗や分泌物、汚れをしっかり落とすことはケアの基本。しかし洗いすぎや乾燥も逆効果になるため、“清潔と潤いのバランス”が重要です。

▼対策ポイント

1日1回、入浴時にデリケートゾーンをやさしく洗浄
ゴシゴシ洗わず、指の腹と泡で丁寧にケア
洗浄後は乾いたタオルでやさしく水分をオフ
乾燥が気になる人は、専用の保湿ジェルやオイルで保湿を

洗った後の保湿は意外と見落としがち。潤いを保つことで皮膚バリアが整い、外部からの刺激や雑菌の繁殖を防ぎます。

通気性のよい下着を選ぶ

通気性の悪い下着や締めつけの強いインナーは、ムレや雑菌繁殖の温床になります。毎日身につけるものだからこそ、素材と形にはこだわりたいところ。

▼対策ポイント

綿素材やシルク素材など、吸湿性・通気性のよい下着を選ぶ
締めつけの少ないゆったりしたデザインがおすすめ
ナイロンやレース素材は、おしゃれ用と割り切って使い分けを
就寝時は通気性のよいナイトショーツや、ノーパン睡眠も◎

ムレを防ぐ工夫は、においだけでなく肌荒れ・かぶれ予防にもつながります。

デリケートゾーン専用の石けんを使うべき理由

一般的なボディソープや石けんは、洗浄力が強すぎたりアルカリ性である場合が多く、デリケートゾーンの肌には刺激となることも。そこで注目されているのが、pH値や成分がやさしく設計された“専用ソープ”です。

▼対策ポイント

pH値は膣内と同じ「弱酸性」のものを選ぶのがベスト
無香料・低刺激・天然成分配合タイプが安心
フォームタイプや泡立ちが良いタイプは初心者にも使いやすい
石けんの使用は1日1回を目安に。洗いすぎは逆効果

デリケートゾーン専用ソープは、においの元となる汚れや皮脂は落としながらも、必要な常在菌は残してくれるのが特長です。

デリケートゾーン専用石けんとは？選び方と使い方

デリケートゾーン用のソープは、デリケートな肌に配慮した設計で、一般的なボディソープと明確に異なります。pHバランスや成分選びを意識することで、毎日のケアがより安心・快適になります。

普通のボディソープとの違い

強い洗浄力やアルカリ性の一般的なボディソープは、皮膚の油分を過剰に落として乾燥や刺激の原因に。特にデリケートゾーンは薄く敏感なため、注意が必要です。
一方、デリケートゾーン専用ソープは**弱酸性（pH約3.5～4.5）**で、膣内の自然な環境を守りながら洗浄。必要な常在菌を残しつつ汚れを優しく落とします。
また、普通の石鹸に含まれがちなラウリル硫酸ナトリウム（SLS）など強刺激の界面活性剤は避け、コカミドプロピルベタインやココイルグルタミン酸Naなどのマイルドな洗浄成分を使用。
保湿成分（アロエベラやパンテノール、グリセリンなど）が配合され、洗浄後の乾燥を防ぎ、肌のバリア機能を守ります。

低刺激・弱酸性・無香料が安心ポイント

デリケートゾーン専用ソープ選びの重要ポイント：

弱酸性：肌のpHバランスに近い処方で刺激を抑え、感染リスクを低減。
低刺激・無香料・無添加：香料・着色料・アルコール・硫酸系界面活性剤を避け、敏感肌にも安心。パッチテスト済みの商品もおすすめです。
保湿成分配合：肌の乾燥を防ぐグリセリンやアロエ、ヒアルロン酸などが含まれていることで、洗い上がりしっとり。
泡タイプやフォームタイプ：泡で出てくるタイプは摩擦を軽減し、泡立て不要で使いやすく、摩擦による刺激を回避できます。

におい対策におすすめのケアアイテム

デリケートゾーンのにおい対策は、「洗う・潤す・持ち歩く」の3ステップがポイントです。それぞれの場面で活躍するケアアイテムを正しく使うことで、においの元を取り除きつつ、肌のうるおいもキープできます。ここでは、においケアに特化したアイテムをカテゴリ別にご紹介します。

洗浄アイテム（石けん・フォームタイプ）

デリケートゾーンのケアは、毎日の正しい洗浄から。通常のボディソープでは刺激が強すぎるため、専用の石けんやフォームタイプの洗浄剤を使うのがおすすめです。

▼おすすめの特徴：

弱酸性で膣内のpHバランスを守る
無香料・アルコールフリーで低刺激
泡タイプなら摩擦レスでやさしく洗える

▼代表的アイテム：

花王「ロリエデリケート泡ウォッシュ」：濃密泡タイプ、無香料・弱酸性
laugh.「インティメイトウォッシュ」：フォームタイプで初心者でも使いやすい
マプティ「インティメイトソープ」：100％天然成分由来、敏感肌向け

使用ポイント：

指の腹でやさしく洗い、膣内には入れない
1日1回、夜の入浴時を習慣にすると◎

保湿ケアアイテム（ジェル・ミスト）

洗浄後の保湿は、におい・かゆみ・乾燥を防ぐ大切なステップ。デリケートゾーンは粘膜に近く乾燥しやすいため、刺激の少ない保湿アイテムで肌を守ることが必要です。

▼おすすめの特徴：

パラベン・エタノール無添加
保湿成分（ヒアルロン酸・セラミド・アロエエキスなど）配合
べたつかず肌になじみやすいジェルタイプ or さっと使えるミストタイプ

▼代表的アイテム：

I’m La Floria「デリケートボディセラム」：香り付きジェル、乾燥や黒ずみ対策にも
Peau de L’ange「フェミニンミスト」：pHバランスを整えるスプレータイプ
ウルラブ「デリケートゾーン保湿ジェル」：無香料・低刺激で初心者向け

使用ポイント：

洗浄後、タオルで優しく水分をふき取ったあとに塗布
かゆみ・乾燥が気になるときは日中も使用OK

外出時に便利なシート・スプレー

においが気になりやすい外出中や生理中は、携帯できるケアアイテムがあると安心です。においの元となるムレ・汗・おりものを清潔に保つことで、快適に過ごせます。

▼おすすめの特徴：

肌に優しい天然成分入り
消臭・抗菌成分（柿タンニン・銀イオンなど）配合
トイレで簡単に使える個包装タイプやスプレータイプが便利

▼代表的アイテム：

ビオレ「さらさらパウダーシート（デリケート用）」：無香料・やさしい拭き心地
ラフドット「インティメイトミスト」：外出時のニオイケア＆保湿両立
PH JAPAN「フェミニンスプレー」：香り付きタイプもあり、すっきり爽快

使用ポイント：

外出前やトイレの後、ナプキン交換時に使用
デリケートゾーンをゴシゴシ拭かず、やさしく押さえるように

まとめ：
デリケートゾーンのにおい対策は、「洗浄 → 保湿 → 携帯ケア」の3つを場面に応じて使い分けるのがコツ。どのアイテムも「低刺激」「弱酸性」「保湿力」の3要素を基準に選ぶことで、肌を守りながらにおいもコントロールできます。

デリケートゾーンのケアでやってはいけないNG行動

においが気になるあまり、過剰なケアをして逆効果になってしまうケースも少なくありません。デリケートゾーンは非常に繊細な部位のため、正しい知識を持ってケアを行うことが大切です。ここでは、やりがちなNG行動とそのリスク、正しい対応方法を解説します。

ゴシゴシ洗いは逆効果！

汚れやにおいが気になると、「しっかり洗わなきゃ！」という意識から強くこすってしまいがちですが、これは肌トラブルの原因になります。デリケートゾーンの皮膚はとても薄く、摩擦による刺激に弱いため、ゴシゴシ洗うことで乾燥や黒ずみ、バリア機能の低下を引き起こしてしまいます。

▼NG理由

摩擦による肌荒れ・かゆみ・乾燥の原因に
常在菌が洗い流され、かえってにおいが悪化することも

▼正しいケア方法

泡立てた石けんを使い、指の腹でやさしく洗う
洗浄は外陰部（外側）のみでOK。膣内まで洗わない
洗ったあとは、清潔なタオルでポンポンとやさしく拭く

香料の強い製品でごまかすのは危険

「においをごまかしたい」という思いから、香料入りのボディソープやスプレーを使いたくなるかもしれませんが、これは肌に刺激となるだけでなく、症状を見えにくくしてしまう危険があります。においは体からのサイン。安易に香りで覆い隠すのは避けましょう。

▼NG理由

香料・着色料が刺激となり、炎症やかゆみを引き起こす可能性
においの原因を見逃して悪化するリスクがある

▼正しいケア方法

香料無添加・低刺激設計の専用アイテムを選ぶ
香りよりも「清潔・保湿・通気性」の3点を重視
強いにおいが続く場合は、病気の可能性も考慮して婦人科を受診

膣内洗浄のしすぎもトラブルのもと

市販の膣洗浄液やビデを使って、頻繁に膣内を洗うのは大きな間違いです。膣内は自浄作用（自己クリーニング機能）があるため、過剰な洗浄は必要な菌まで洗い流してしまい、かえって感染リスクを高めることになります。

▼NG理由

善玉菌が失われ、細菌性膣炎などのトラブルにつながる
自浄作用を妨げ、常在菌バランスが崩れる

▼正しいケア方法

膣内は基本的に洗う必要なし。外陰部だけをやさしく洗浄する
膣内の異常なにおいやおりものが気になる場合は、早めに婦人科へ
医師の指導がない限り、市販の膣洗浄は多用しない

まとめ：
清潔にしたい一心でやってしまいがちなNG行動も、実はデリケートゾーンには逆効果になることがあります。「やさしく・自然に・過剰にならない」ことが、におい対策における鉄則です。正しい知識で、安心・安全なケアを心がけましょう。

よくある質問（FAQ）

デリケートゾーンのにおい対策やケアに関しては、「これで本当に合っているの？」「やりすぎていない？」など、不安に感じる人も多いもの。ここでは、特に質問の多い3つの疑問について、専門的な視点も交えて分かりやすくお答えします。

Q1. デリケートゾーン専用の石けんは毎日使っていい？

A：基本的には毎日の使用OK。ただし「やさしく」が前提です。

デリケートゾーン専用の石けんは、肌への刺激を最小限に抑えるために作られており、弱酸性・無香料・低刺激処方であれば、毎日使っても問題ありません。

ただし、以下の点には注意が必要です：

▼注意ポイント：

ゴシゴシこすらず泡でやさしく洗うこと
1日1回、入浴時のみの使用が理想
乾燥がひどい場合は、2日に1回など頻度を調整してもOK

洗いすぎは、肌のバリア機能を弱めて逆にトラブルを招くこともあるので、やさしい洗い方＋しっかり保湿がセットで重要です。

Q2. においが気になるのは生理中だけでも問題ない？

A：生理中のにおいは多くの人が感じるもの。ただし強いにおいには注意が必要です。

経血やムレ、ナプキンによる通気性の悪化で、生理中ににおいが気になるのは自然なことです。ただし、以下のようなにおいが続く場合は、何らかの異常を示している可能性もあります。

▼注意が必要なサイン：

鉄臭さではなく「腐ったようなにおい」がある
生理以外の時期にも強いにおいがする
おりものの色や量にも変化がある

においに異常を感じたら、市販品でごまかすのではなく、婦人科で相談を。軽い炎症や菌のバランスの乱れが原因の場合もあります。

Q3. 自宅でケアしても改善しないときはどうする？

A：一度婦人科を受診しましょう。においは体のサインです。

自宅での洗浄・保湿・通気性ケアを徹底しても、においが改善しない・繰り返すという場合は、体の中で何らかの異常が起きている可能性があります。

考えられる原因は：

細菌性膣炎やカンジダ症などの感染症
ホルモンバランスの乱れ
強いストレスや体調不良による免疫力の低下

▼対処方法：

婦人科クリニックを受診し、においの原因を特定
必要に応じて内服薬や外用薬での治療を行う
市販品ではなく、医師の指導のもとケアを進める

においはデリケートな悩みですが、決して放っておいてはいけません。「我慢せず、相談する」ことも立派なセルフケアです。

まとめ：
日々のケアだけでなく、「どこまでが正常？」「これは異常？」という判断が難しいのがデリケートゾーンのケア。疑問を放置せず、正しい情報と専門家のサポートを取り入れながら、自分の体をやさしく守っていきましょう。

まとめ｜正しい知識とケアで不快なにおいを防ごう

デリケートゾーンのにおいは、誰にとってもセンシティブな悩み。しかし、においには必ず原因があり、正しい知識と適切なケアを行うことで予防・軽減が可能です。重要なのは、焦って「隠す」よりも、根本から「防ぐ」意識。毎日のケア習慣を見直すことが、心地よく過ごす第一歩です。

肌に優しい専用アイテムで丁寧にケアする

デリケートゾーンは体の中でも特に繊細な部分。一般的なボディソープや香料の強いアイテムでは刺激が強すぎる場合が多いため、専用の洗浄・保湿・消臭アイテムを使うことが基本です。

▼ポイントまとめ：

弱酸性・低刺激・無香料のアイテムを選ぶ
泡タイプの石けんでやさしく洗浄
洗ったあとは保湿ジェルやミストでうるおい補給
外出先では携帯シートやミストで清潔をキープ

「特別なことをしなきゃ」と気負う必要はありません。“やさしく、丁寧に”がもっとも効果的なケアです。

においは「隠す」より「防ぐ」が大切

においが気になると、つい香水や芳香スプレーで“ごまかそう”としがちですが、それは一時的な対処法にすぎません。大切なのは、原因にしっかり向き合い、予防ケアを日常に取り入れること。

▼防ぐために意識したいこと：

通気性の良い下着を選ぶ
生理中はナプキンをこまめに交換
異常なにおいを感じたら、早めに婦人科を受診

においは「体からのサイン」でもあります。恥ずかしがらずに向き合い、自分の体をいたわることで、不安や不快感のない毎日を手に入れることができます。

最後に：
デリケートゾーンのにおい対策は、「自分を大切にする習慣」のひとつです。正しい知識とケアアイテムを味方に、今日から快適な毎日を始めましょう。

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この記事を書いた人
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鈴木一輝（美容専門家）｜ご支援はこちら

美容・健康業界で10年以上の経験を持ち、男女問わずスキンケアやエイジングケアをサポート。肌質改善・脱毛・健康美容を専門とし、これまでに1000人以上をカウンセリング。美容商品の監修やメディアでの執筆・講演も行う。「美しさは健康とライフスタイルのバランスから生まれる」を信念に、専門知識を活かした実践的な美容情報を発信中。