【心理カウンセラー監修】心がしんどいときの過ごし方|頑張らない休息で心をゆるめるヒント集
気づけば「なんだか心がしんどいな」と感じること、ありませんか?
理由がはっきりしなくても、やる気が出なかったり、人に会うのがつらくなったりするのは、心が「少し休ませて」と訴えているサインです。
本記事では、心理カウンセラー監修のもと、無理をしないで心を整える“頑張らない休息”の考え方と、やさしく自分を癒す過ごし方を紹介します。
「ちゃんとしなきゃ」と力が入りすぎているあなたへ——少し肩の力を抜いて、自分のペースで心をゆるめていきましょう。
「心がしんどい」は誰にでもある。無理しないで大丈夫
「なんだか心がしんどい」「何もしたくない」「理由はないけど涙が出る」——そんな日があるのは、あなただけではありません。
人の心は常に一定ではなく、天気のように晴れの日もあれば、曇りや雨の日もあります。
大切なのは、「しんどい」と感じたときに、自分を責めないこと。
それは怠けではなく、心が“助けを求めている”自然なサインです。
「もっと頑張らなきゃ」と思う気持ちは立派ですが、心が疲れているときに無理をしても、かえってエネルギーをすり減らしてしまいます。
少し立ち止まって、「今の私は、頑張りすぎていないかな?」と自分に問いかけてみましょう。
その一歩が、回復への大切なスタートです。
しんどさは“弱さ”ではなく“心のSOS”
心がしんどいとき、多くの人は「自分が弱いから」「みんなはもっと頑張ってるのに」と思いがちです。
けれど、“しんどさ”は心が「もう少し休ませて」と訴えているSOSです。
体が疲れたときに「休もう」と思うように、心にも休養が必要です。
心の不調を感じるのは、あなたの中に“ちゃんと感じ取る力”がある証拠。
それは、決して弱さではなく「自分を守る力」なのです。
しんどい自分を否定せず、まずは「よくここまで頑張ってきたね」と心の中で声をかけてあげてください。
その小さな言葉が、心を少しずつやわらげてくれます。
気持ちが沈む日は「頑張りすぎている」サインかも
理由もなく気分が落ち込んだり、人と話すのが億劫に感じる日は、心がオーバーワーク状態かもしれません。
真面目で責任感の強い人ほど、自分の限界を感じにくく、気づいたときには「もう何もしたくない…」という状態になりがちです。
そんなときは、無理に元気を出そうとせず、“頑張らない”選択をしてみてください。
・予定をキャンセルして家でゆっくりする
・SNSやニュースから距離を置く
・好きな飲み物をいれて、ただぼーっとする
これらは逃げではなく、“心の回復時間”です。
人は、頑張るだけではなく「休むことで整う」生き物です。
気持ちが沈んだ日こそ、意識的に休む勇気を持ってあげましょう。
心が疲れているサインに気づこう
心の疲れは、目に見えないぶん気づきにくいもの。
でも、体と同じように、心にも限界や回復のタイミングがあります。
小さな違和感を放っておくと、知らず知らずのうちにエネルギーがすり減り、「何もしたくない」「人に会いたくない」と感じるようになることも。
だからこそ、心の疲れを感じ取る力を育てることが大切です。
今、少しでも「しんどいな」「前より笑えないかも」と思ったら、立ち止まって自分の状態を見つめてみましょう。
その気づきこそが、心を守る第一歩になります。
やる気が出ない・眠れない・涙もろい…それは心の疲労信号
心が疲れているとき、私たちは体や行動に小さなサインを出します。
それは“怠け”ではなく、心が限界を伝える自然な反応です。
たとえば、次のようなサインに思い当たりませんか?
-
何をするにもやる気が起きない
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理由もなく涙が出る、イライラする
-
眠れない、または寝ても疲れが取れない
-
食欲がない、または過食気味になる
-
好きだったことに興味が持てなくなった
こうした変化は、心が「少し休ませて」と訴えている証拠です。
無理に元気を出そうとしたり、「自分が弱い」と責めたりせずに、
まずは“心をいたわる時間”を取ることが大切です。
心の疲れは、放っておいても自然には治りにくいもの。
だからこそ、小さな異変に早めに気づき、こまめにメンテナンスしていきましょう。
「なんとなく元気が出ない日」を放置しないことが大切
「特に理由はないけれど、元気が出ない」「何もしたくない」——そんな日は、誰にでもあります。
けれど、それが何日も続いているなら、心のエネルギーが底をつきかけているサインかもしれません。
多くの人は、「まだ頑張れる」「これくらい大丈夫」と気づかないうちに自分を追い込みます。
しかし、心の疲労は放置すると慢性化し、無気力や不安、睡眠の乱れにつながることもあります。
そんなときは、次のような“小さなケア”を意識してみてください。
-
朝起きたら、深呼吸を3回して「今日はゆっくり過ごそう」と言ってみる
-
仕事や家事の合間に、5分だけ目を閉じて休む
-
気持ちをノートに書き出して、整理してみる
-
できない自分を責めず、「今日はこれで十分」と認める
“なんとなく元気が出ない日”を軽く扱わずに、早めに休む勇気を持つこと。
それが、心を壊さずに回復へと向かう最も大切なステップです。
頑張らない休息とは?ただ“休む”とは違う考え方
「休む=怠ける」と感じてしまう人は少なくありません。
でも本来の“休息”とは、心と体を回復させるための大切な行動です。
何もしない時間を持つことは、決して悪いことではなく、
むしろ「次に進む力を取り戻すための準備」なのです。
ここで大事なのは、“ただ止まる”のではなく、
「自分を整えるために意識的に休む」という姿勢。
それが、頑張らない休息の第一歩です。
「回復するための休み」と「逃げるための休み」は違う
一見どちらも「休む」ですが、その目的には大きな違いがあります。
-
逃げるための休み:現実から距離を置くことが目的(罪悪感・後悔が残る)
-
回復するための休み:心を立て直すことが目的(安心感・エネルギーが戻る)
「今日は何もしたくない」「人に会いたくない」と感じる日は、
無理に行動するよりも、“回復のための休み”を取るチャンスです。
ポイントは、自分を責めないこと。
「今日は頑張らない日」と決めて、
好きな香りを焚いたり、ゆっくりお風呂に入ったりするだけでもOK。
心が落ち着いていく感覚を大切にしましょう。
逃げるように休むのではなく、
「自分を守るために休む」と意識することで、休息は“前向きな力”に変わります。
心を休ませる3つのポイント(安心・安心・安心)
心の回復に欠かせないのは、安心感です。
頑張らない休息には、3つの“安心”が欠かせません。
-
「環境の安心」
騒がしい場所やスマホの通知を一度遮断して、
自分がホッとできる空間をつくりましょう。
部屋を少し片づけたり、好きな照明に変えるだけでもOK。 -
「人との安心」
無理に誰かと関わる必要はありませんが、
信頼できる人に「しんどい」と打ち明けることは、心を軽くします。
言葉にすることで、孤独感がやわらぎます。 -
「自分への安心」
「何もしない自分もいい」と思える時間を持つこと。
“頑張らない自分”を許すことが、最も深い回復につながります。
この3つの“安心”を満たすことで、心は自然と静かに整っていきます。
自分にやさしい時間を“意識的に”つくる
多くの人は「時間ができたら休もう」と思いがちですが、
実際には“意識して休みを取らないと”心は休まりません。
だからこそ、自分にやさしい時間を予定に入れることが大切です。
たとえば、
-
週に一度「スマホを見ない夜」をつくる
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お気に入りのカフェで1時間だけ“何もしない”時間を過ごす
-
寝る前に5分、深呼吸をしながら今日を振り返る
小さな習慣でも、続けることで心の疲れが溜まりにくくなります。
大切なのは、「やるべきこと」ではなく、
「自分を回復させること」も大事な予定に入れるという意識。
そうすることで、“休むこと”が罪悪感ではなく、
自分を大切にする優しい選択へと変わっていきます。
心がしんどいときにおすすめの過ごし方7選
「何もしたくない」「どう過ごせばいいかわからない」——
そんなときは、頑張ることよりも“力を抜くこと”を意識してみてください。
心がしんどいときほど、自分にやさしい時間を過ごすことが回復の近道です。
ここでは、今日からすぐできる7つの過ごし方を紹介します。
① 何もせず“ぼーっとする時間”をつくる
心が疲れているときほど、「何かしなきゃ」と焦ってしまいがち。
でも、本当に必要なのは“何もしない時間”です。
ぼーっと空を見たり、湯船に浸かって無心になったり…。
意識的に思考を止めることで、脳と心がリセットされていきます。
ポイントは、“生産的なことをしない勇気”を持つこと。
5分でもいいので、「何も考えない時間」を日常に取り入れてみましょう。
② お気に入りの香りや音でリラックス
香りや音には、感情を穏やかに整える力があります。
お気に入りのアロマを焚いたり、自然音・ヒーリングミュージックを流したりするだけで、
自律神経のバランスが整い、心がゆるんでいきます。
香りならラベンダーやベルガモット、音なら雨音や波の音がおすすめ。
「心地いい」と感じる感覚を大切にして、五感でリラックスしましょう。
③ SNSやニュースから少し距離を置く
スマホやSNSは、知らず知らずのうちに心のエネルギーを奪います。
他人の投稿に焦ったり、ニュースで不安を感じたりすることも少なくありません。
心がしんどいときは、“情報の断食”をしてみてください。
通知をオフにして、スマホを別の部屋に置くだけでも十分。
世界と距離を取ることで、思考のノイズが静まり、自分のペースを取り戻せます。
④ 誰かに「しんどい」と言ってみる
つらい気持ちは、言葉にすると少しだけ軽くなります。
信頼できる人に「実は最近しんどくて…」と話すだけでも、心がふっとゆるむものです。
話す相手がいないときは、ノートやスマホのメモに書き出すのもOK。
自分の感情を“外に出す”ことで、心の整理がしやすくなります。
大切なのは、「一人で抱え込まないこと」。
助けを求めることは、弱さではなく“回復する力”です。
⑤ 自然の中を散歩して呼吸を整える
自然の中を歩くことは、心を落ち着かせる効果があります。
木々の緑や風の音、太陽の光を感じることで、自律神経が整い、ストレスホルモンが減少します。
「ちゃんと運動しなきゃ」と思わなくて大丈夫。
近所の公園や川沿いをゆっくり歩くだけでも効果的です。
ポイントは、“歩くこと”よりも“感じること”に意識を向けること。
深呼吸をしながら、自然の空気を吸い込みましょう。
⑥ 好きなものを食べる・好きな動画を見る
心が疲れているときは、「自分が心地いい」と感じる時間を取り戻すことが大切です。
好きなごはんを食べたり、笑える動画やドラマを見るのも立派な回復法。
「こんなことしてていいのかな」と思う必要はありません。
むしろ、小さな“楽しい”を取り戻すことが、心の栄養補給になります。
遠慮せず、自分の“好き”を優先してあげてください。
⑦ “寝る”を最優先にして心をリセットする
心が限界に近いときは、思考よりもまず睡眠です。
睡眠は、心と体の自然な修復タイム。
どんな癒しよりも、質のよい睡眠が回復のベースになります。
夜遅くまでスマホを見ない、照明を少し暗くするなど、
“眠る準備”を丁寧に行うだけで、睡眠の質は大きく変わります。
眠れない夜が続くときは、昼寝でも構いません。
「とりあえず休む」ではなく、「自分をいたわる睡眠」を意識して、
心と体をまっさらにリセットしてあげましょう。
どうしてもしんどいときは「逃げてもいい」
「逃げたらダメ」「もっと頑張らなきゃ」——
そうやって自分を追い込んでいませんか?
でも本当は、「逃げる」ことは悪いことではありません。
心や体が限界に近づいているとき、無理に立ち向かうことよりも、
「いったん距離を取る」ほうが、ずっと勇気のある選択です。
逃げることは、負けではなく“生き延びるための戦略”。
あなたの心を守る、大切な行動のひとつなのです。
「逃げる」は“負け”ではなく“生きるための選択”
「逃げる=弱い」と思われがちですが、
実際は、自分を壊さないための“本能的な防衛反応”です。
たとえば、仕事、人間関係、家庭、環境。
どんなに努力しても、合わない場所や人はあります。
無理に耐え続けるよりも、「ここから離れよう」と決めるほうが、
ずっと現実的で、そして勇気のいる選択です。
逃げることは、逃避ではなく“回復のための退避”。
一度離れて落ち着いたとき、
本当に必要なものや、これからの方向が見えてくることもあります。
心が限界を迎える前に、どうか思い出してください。
逃げることは、あなたを守る優しさです。
限界を超える前に「助けを求める勇気」を
「自分でなんとかしなきゃ」と思う人ほど、
誰にも頼れずに苦しみを抱え込みやすいものです。
でも、人は一人では回復できません。
心がしんどいときに“助けを求める”のは、弱さではなく回復への最短ルートです。
信頼できる家族や友人に話すのもいいですし、
専門のカウンセラーや医療機関に相談するのも立派な選択。
「こんなことで相談していいのかな」と思う小さな悩みこそ、
早めに話しておくことが大切です。
限界を超える前に、誰かに手を伸ばして。
その一歩が、あなたの心を守り、未来を取り戻すきっかけになります。
💬やさしいまとめの一言:
逃げてもいい。休んでもいい。頼ってもいい。
あなたが生きているだけで、もう十分に頑張っています。
まとめ|「頑張らない休息」が、あなたを守ってくれる
完璧じゃなくていい、今の自分を休ませてあげよう
「ちゃんとしなきゃ」「もっと頑張らなきゃ」と思うほど、心はどんどん疲れていきます。
でも、本当に必要なのは“完璧さ”ではなく、“今の自分をいたわること”。
たとえ何もできない日があっても、それは怠けではなく、心が「休みたい」と伝えているサインです。
誰かに迷惑をかけたっていいし、立ち止まったっていい。
「今の自分は十分頑張ってる」と認めてあげることが、心の回復の第一歩になります。
「何もしない時間」が、心を回復させる力になる
忙しい毎日の中では、“何もしない時間”ほど罪悪感を感じやすいものです。
でも実は、その「何もしない時間」こそが、心を癒す大切な回復タイム。
ぼーっと空を眺めたり、温かいお茶を飲んだり、ただ呼吸を整えるだけでも、心は少しずつ整っていきます。
“頑張らない休息”は、あなたを守り、また立ち上がる力を育ててくれます。
焦らず、自分のペースで――。
今日もあなたが「休む」ことを、自分に許してあげてください。


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