「コンビニに行くのもしんどい…」そんなときの心と体の過ごし方7選
「ちょっと外に出るだけなのに、なんでこんなにつらいんだろう」
そんなふうに感じる日は、誰にでもあります。
コンビニに行くのもしんどい…。その感覚は、あなたの心や体が発している大切なサインです。
本記事では、外に出られないほどしんどいときにどう過ごせばいいのか、
無理をせず、自分をいたわるための小さなヒントをまとめました。
何もできない日があっても大丈夫。
この記事が、あなたにとって“少しラクになるきっかけ”になりますように。
「コンビニすらしんどい…」それは心と体が出しているSOS
「ちょっと外に出るだけなのに、どうしてこんなに重たいんだろう」
コンビニに行くのもしんどい——そんな日があることを、自分で責めないでください。
それはあなたの心や体が限界に近づいている、もしくはもう限界を超えているサインかもしれません。
人は、元気なときは「ちょっとそこまで」がなんでもない行動に思えます。
でも、心が疲れきっていたり、体が消耗していたりすると、ほんの数歩でさえも大きなハードルになります。
それは怠けているのでも、気合が足りないのでもありません。
むしろ、「今の自分を守ろう」とする正常な反応です。
そのサインを、どうか見落とさないでください。
動けないのは「甘え」じゃない。不調には必ず理由がある
「こんなことで疲れてるなんて…」
「たかが買い物なのに情けない」
——そう思って、自分を責めてはいませんか?
でも、動けないときには必ず“原因”があります。
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睡眠不足やエネルギー切れで、体が本当に疲れている
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ストレスや不安がたまりすぎて、心が動けない状態になっている
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抑うつや自律神経の乱れなど、見えない不調が起きている
たとえ“はたから見て軽い行動”に思えても、あなたにとって大きな壁なら、それは正真正銘の「しんどさ」です。
大切なのは、「できるかどうか」よりも「無理をしていないかどうか」。
無理をしないことは、弱さではなく“自分を守る強さ”です。
今は「動けない自分」も、まるごと受け入れてあげてください。
“しんどさ”を自分で見極める3つのサイン
「休むべきか、がんばるべきか」
迷ったときは、次の3つのサインをチェックしてみましょう。
① 呼吸が浅く、ずっと胸がつかえている
無意識のうちに息を止めていたり、呼吸が浅くなっていたら、心が緊張しっぱなしの状態。こうしたときはまず深呼吸をして、“今ここ”に意識を戻すことが大切です。
② 何をするにも“億劫(おっくう)”で、意欲がわかない
楽しかったことに興味が持てない、身だしなみすら気にならない…そんなときは心のエネルギーが枯渇しているサインです。まず「何もしない時間」を確保することから始めてみましょう。
③ とにかく眠い、または全然眠れない
睡眠に大きな変化が出ているときは、心身の不調が進行しているかもしれません。体を休めるのはもちろん、日中に“ちょっとでも安心できる時間”を増やすことが回復につながります。
しんどいときは、「がんばること」よりも「立ち止まって気づくこと」が最優先です。
あなたの今の状態は、ちゃんと意味があるもの。
そのサインに気づいてあげられるのは、あなた自身だけです。
家から出られないときの「最低限の安心」を確保しよう
しんどくて、外に一歩も出られないとき。
そんなときに一番必要なのは、「ちゃんとしなきゃ」ではなく、**自分が安心できる“最低限の準備”**です。
動けないことに罪悪感を抱くよりも、**いまの自分を守るための“簡単な備え”**をしておくことで、心の重さは少し軽くなります。
ここでは、心身ともに疲れたときでも無理なくできる「安心の確保」のヒントを紹介します。
食べ物がないときは?「非常用ストック」の使い方
「冷蔵庫に何もないけど、買いに行ける気力がない」
そんなときのために、常温で保存できて、すぐ食べられる食品を“非常用ストック”として常備しておくと安心です。
おすすめは以下のような食品です:
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レトルトご飯+レトルトカレー・中華丼・おかゆ
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インスタントスープや味噌汁(フリーズドライタイプ)
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常温保存可能な豆腐・スープ春雨・シリアル
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バナナ、ゼリー飲料、ビスケット類など
「非常食=災害用」ではなく、“心がしんどい日の備え”としての非常食と考えると、自分への優しい準備になります。
無理をせず、「今の自分が食べやすいもの」を選んでください。
水分だけでもOK。「飲むこと」だけを意識して
食事がつらい日でも、水分をとることだけは意識してみてください。
しんどいときほど、知らないうちに水分が足りなくなり、
さらに頭がぼーっとしたり、疲労感が増したりしてしまいます。
何を飲んでも大丈夫。以下のような「飲みやすいもの」がおすすめです:
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常温のお水や白湯
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甘みのあるスポーツドリンクや経口補水液
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カフェインのないお茶(麦茶・ルイボスティーなど)
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飲むゼリーやスープなど“食べるような水分”もOK
「今日は食べられないけど、飲めた」
それだけでも十分。小さな“できた”を積み重ねて、回復への一歩につなげましょう。
インスタントや出前に頼っていい日もある
「ちゃんとした食事をつくらなきゃ」
「インスタントは身体に悪いかも」
そう思ってしまう気持ち、よくわかります。
でも、今日は“しんどい日”です。
そんなときに**インスタント食品や出前に頼るのは、逃げではなく“今を生き延びる選択”**です。
・カップ麺+カット野菜を入れる
・レトルト+冷凍野菜で時短料理風に
・デリバリーで好きな味を選ぶ=「心のごほうび」に
インスタントも、出前も、“自分を支える道具”のひとつ。
罪悪感ではなく、**「今日を乗り切るために使った」**と前向きに受け止めてください。
何も作れなくてもいい、食べられなくてもいい。
でも、“ほんの少しの安心”があるだけで、人は生きる力を取り戻していけます。
そのために、「食べること」「飲むこと」はとても大切な土台。
できる範囲で、あなたの安心を、あなた自身がつくってあげてくださいね。
心のしんどさをやわらげる「過ごし方」のヒント
何かをしようとしても、体も心もついてこない日。
やらなきゃいけないことは山ほどあるのに、動けない——そんな自分を責めてしまっていませんか?
でも、心がしんどいときは、「何をするか」よりも「どう過ごすか」の方が大切です。
無理して何かを成し遂げなくても、心をそっとゆるめてあげるだけで十分です。
ここでは、元気が出ない日にも試しやすい、“心の負担をやわらげる過ごし方”を紹介します。
なにもできない日は「呼吸」だけしてみる
心が苦しいとき、私たちの呼吸は知らないうちに浅く・早くなりがちです。
そんなときは、なにかを「する」よりも、ただ「呼吸する」ことに意識を向けてみてください。
やり方はとてもシンプル。
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目を閉じて、楽な姿勢で座る or 横になる
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鼻からゆっくり息を吸って、口から長く吐き出す
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「吸う:4秒 → 止める:1秒 → 吐く:6秒」くらいのペースで
無理に心を落ち着かせようとしなくて大丈夫。
ただ、吸って吐く。それだけで、脳と心に静けさが戻り始めます。
「今日は呼吸しかできなかった」——それは、立派な“自分ケア”です。
音・香り・光…五感を整える小さなケア
心が疲れ切っているときは、「思考」ではなく「感覚」から整えるのが効果的です。
五感(視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚)のうち、取り入れやすいものから少しずつ刺激を与えてみましょう。
たとえば:
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音:やさしい音楽、自然音(雨音・波音)、朗読やラジオ
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香り:お気に入りのアロマ、柔軟剤の香り、湯気の匂い
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光:カーテン越しの自然光、間接照明、キャンドルのゆらぎ
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触覚:毛布のぬくもり、湯たんぽ、クッションの感触
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味覚:温かい飲み物、好きな飴、やさしいスープ
大げさなケアは必要ありません。
**「気持ちいい」「なんか落ち着く」**と感じられたら、それで十分。
五感に“安心”を届けてあげることで、心は少しずつ回復へ向かっていきます。
“誰かの声”に触れると、孤独感が少しやわらぐ
一人きりで家にいると、孤独や不安がどんどんふくらんでいくことがあります。
そんなときは、「誰かの声」に触れてみるだけでも、心がふっとゆるむことがあります。
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テレビやYouTubeで誰かが話している声を“流すだけ”でもOK
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ラジオやポッドキャストの“ゆるい雑談”もおすすめ
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推しの声、朗読、ゆったりしたナレーションなども◎
ポイントは、「誰かの存在を感じられること」。
実際に話さなくても、“一人じゃない”と感じられる時間が、心にとっての栄養になります。
とくに、疲れているときは画面やSNSの情報量が重たく感じられることもあるので、“音だけ”で安心できるものを選ぶと、より穏やかな時間が過ごせます。
心がしんどいときは、なにをしても満たされないように感じるかもしれません。
でも、「呼吸した」「音楽を流した」「ちょっと落ち着けた」
——その一つひとつが、確実にあなたを支えてくれています。
できることから、できるだけ。
あなたの“今日を乗り切る工夫”は、それだけで十分意味があるものです。
回復のために「しなくていいこと」も知っておこう
「回復するためには何をすればいいんだろう」
そんなふうに“するべきこと”を探すよりも、
ときには**「しなくていいこと」を知ること**の方が大切だったりします。
心や体がしんどいときは、無理に動くよりも、
「今はやらない」「今は持たない」選択が、回復を早める近道になることも。
ここでは、「今のあなたが無理にしなくていいこと」を3つ紹介します。
SNSを無理に見なくていい
気がつくと、つい開いてしまうSNS。
でも、心がしんどいときは、タイムラインの情報が刺激になりすぎてしまうことがあります。
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「みんな元気に見えて、自分だけ取り残されてる気がする」
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「楽しそうな投稿を見るのがつらい」
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「返信しなきゃ、と焦ってしまう」
そんなふうに感じたときは、SNSからちょっと距離を置くことを自分に許してあげてください。
「見ない=現実逃避」ではありません。
それは、**“自分の心を守る行動”**です。
スマホの通知を切ったり、アプリを一時的に非表示にするだけでも、心に余白が生まれますよ。
「ちゃんとしなきゃ」を手放すだけでラクになる
部屋の掃除、食事の準備、スキンケア、人づきあい…。
どんなにしんどくても、「ちゃんとしなきゃ」と自分を追い込んでいませんか?
でも、本当に心が疲れているときは、
「ちゃんとしない勇気」が、あなたを救うこともあります。
・朝、着替えられなくてもいい
・食事がインスタントでも、1日くらい問題ない
・洗濯物がたまっても、誰もあなたを責めません
「やらないと落ち着かない」ではなく、
**「やらなくても生きてていい」**と、自分に優しく声をかけてあげましょう。
いまのあなたに必要なのは“完璧”ではなく、“回復”です。
比べない、責めない。今は“守る”ことを最優先に
しんどいときほど、他人と比べてしまったり、
「もっと頑張れたはずなのに」と過去の自分を責めたくなってしまうものです。
でも、それは**「心が弱いから」ではなく、「がんばりすぎた証」**かもしれません。
今は比べることをやめて、評価することもやめて、
ただひたすら、“あなたを守る時間”に集中していいのです。
・誰かと比べて落ち込んでもいい
・何もできない日があってもいい
・回復に時間がかかっても、それはあなたのペース
いま、あなたがやるべきことはたったひとつ。
**「今の自分を、大切にすること」**だけです。
心を回復させるためには、「がんばる」より「手放す」ことの方が、実は難しかったりします。
でも、だからこそ、それができたあなたは、すでに一歩前に進んでいるということ。
無理に前向きにならなくても大丈夫。
“守ること”から、回復は少しずつ始まっていきます。
まとめ|しんどいときは「小さな安心」で十分
心や体がしんどいとき、「何もできない自分」に焦ったり、落ち込んでしまうことがありますよね。
でも、そんなときこそ思い出してほしいのは、「大きな回復」ではなく、「小さな安心」があればいいということ。
たとえば――
-
好きな飲み物を口にする
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やさしい音楽を流す
-
毛布にくるまって深呼吸する
どれも特別なことではありません。けれど、“今のあなた”にとっては立派なケアであり、確かな前進です。
大切なのは、「できるかどうか」ではなく、**「今の自分を大事にしているか」**ということ。
今日を過ごすために必要なのは、ほんのひとつの“安心”だけでいいのです。
今できることだけで、今日一日を乗り越えよう
「これもやらなきゃ」「あれも終わってない」
そんなふうに未来の不安に引っ張られすぎて、今日を生きることさえ苦しくなることがあります。
でも、考えてみてください。
人は、“今この瞬間”しか生きられないのです。
だから、焦らなくて大丈夫。
今日できることだけを、今日やればいい。
・深呼吸できた
・お茶を飲めた
・少しだけ横になれた
その“今できたこと”が、確かにあなたを今日という一日に繋ぎとめています。
いつか動ける日は、ちゃんとまたやってくるから
「このままずっと動けなかったらどうしよう」
「ずっとこのままかもしれない」
——そんな不安に飲み込まれそうな日もあるかもしれません。
でも、大丈夫です。
回復には波があります。
今日は動けなくても、明日ほんの少し動けるかもしれません。
そしてまた、横になってもいいし、休んでもいい。
でも、必ず“動ける日”はやってきます。
人の心も体も、本来「よくなろうとする力」をちゃんと持っています。
それを焦らせず、急かさず、静かに信じてあげてください。
あなたの歩みは遅くても、ちゃんと進んでいます。
今は、自分を「ダメ」と思わないで。
動けない日があってもいい。泣いてしまう夜があってもいい。
“今日をどう過ごすか”に正解なんてありません。
だから、あなたの選んだ「今日の安心」が、きっと明日へつながる力になります。
無理をせず、あなたのペースで、ゆっくりでいいんです。


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