
「寝る前に食べると太る」と思って、空腹を我慢していませんか? 実は、選び方さえ間違えなければ、夜食は決して悪者ではありません。消化に優しく、低カロリーで栄養バランスの整った食べ物を選ぶことで、睡眠の質を高めたり、疲れを癒したりする効果も期待できます。
この記事では、管理栄養士監修のもと「寝る前に食べても太りにくい夜食20選」と、賢い選び方のポイントをご紹介します。お腹も心も満たされる“罪悪感のない夜食習慣”を、今日から始めてみましょう。
寝る前に食べても太りにくい夜食とは?
夜食が太ると言われる理由
「夜に食べると太る」とよく言われますが、その背景には代謝リズムが関係しています。
人間の体は夜になるとエネルギー消費が落ち、食べたものを脂肪として蓄えやすくなります。特に 糖質や脂質の多い食事は、消費されずに体脂肪として残りやすい ため、夜食=太るというイメージにつながっているのです。
さらに、胃腸は夜になると消化活動がゆるやかになるため、消化に負担がかかる食事は胃もたれや睡眠の質の低下を招く原因にもなります。
夜食でも太りにくい食材のポイント(低カロリー・消化が良い・血糖値が上がりにくい)
太りにくい夜食を選ぶコツは、以下の3つを意識することです。
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低カロリーであること
→ 200kcal前後を目安に抑えると安心。 -
消化が良いこと
→ 脂っこい揚げ物や肉の脂身は避け、豆腐・卵・野菜スープなどがおすすめ。 -
血糖値が急上昇しにくいこと
→ 白米や菓子パンなど精製された糖質は避け、オートミールや全粒クラッカーなど低GI食品を選ぶと◎。
つまり、 「軽く・やさしく・ゆるやかに吸収される食材」 を選ぶことが、寝る前でも太りにくい夜食につながります。
睡眠の質を高める栄養素も意識しよう
夜食は単に「太らない」だけでなく、睡眠の質をサポートする食品を選ぶこと も大切です。
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トリプトファン(バナナ、豆乳、ヨーグルトなど)
→ 睡眠ホルモン「メラトニン」の材料となり、寝つきを良くする。 -
カルシウム(牛乳、チーズ、小魚など)
→ 神経の興奮を抑え、リラックスをサポート。 -
ビタミンB群(卵、納豆、枝豆など)
→ 代謝を助け、夜食のエネルギーを効率的に処理。
夜食を「我慢する」よりも「選び方を工夫する」ことで、太りにくいだけでなく、心地よい眠りを手に入れることができます。
寝る前に食べてもいいもの一覧【太りにくい夜食20選】




タンパク質系(豆腐・ゆで卵・チキンなど)
夜食にタンパク質を取り入れると、代謝維持や筋肉量の保持に役立ち、脂肪がつきにくい体づくりをサポートします。消化に良い調理法を選ぶのがポイントです。
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豆腐:消化に優しく低カロリー。温かい湯豆腐や冷奴にすると腹持ちも◎。
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ゆで卵:高タンパクで満足感がある。1個程度ならカロリーも気にならない。
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鶏むね肉・ささみ:脂質が少なく消化に良い。蒸し鶏やスープにすると夜食向き。
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枝豆:軽く塩を振って食べやすく、タンパク質+食物繊維で満足感あり。
乳製品系(ヨーグルト・チーズ・ホットミルクなど)
乳製品はカルシウムやトリプトファンが豊富で、リラックスや安眠につながります。
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無糖ヨーグルト:腸内環境を整えつつ、消化も良い。はちみつ少量を加えても◎。
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チーズ(ベビーチーズ・カッテージチーズ):少量で満足感があり、タンパク質も豊富。
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ホットミルク:温めることでリラックス効果が高まり、寝つきが良くなる。
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ギリシャヨーグルト:高タンパク・低脂肪。ダイエット中の夜食に最適。
野菜&海藻系(野菜スープ・わかめスープなど)
野菜や海藻は低カロリーで消化に良く、胃に負担をかけにくいのが魅力です。温かいスープにすれば満腹感もアップ。
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野菜スープ:キャベツ・白菜・玉ねぎなどを入れると消化も良く、体も温まる。
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わかめスープ:海藻の食物繊維が腸を整え、カロリーもほぼゼロ。
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トマトスープ:リコピンが豊富で抗酸化作用あり。夜の美容ケアにも◎。
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蒸し野菜(ブロッコリー・カリフラワーなど):シンプルに温野菜にするだけで夜食向き。
果物系(バナナ・キウイなど)
果物は糖質が含まれますが、種類と量を選べば太りにくく、安眠効果も期待できます。
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バナナ:トリプトファン・マグネシウムが豊富で、眠りをサポート。
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キウイ:睡眠ホルモンの分泌を助けるセロトニンを増やす効果が期待される。
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りんご:消化に良く、食物繊維で満足感も得られる。
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ベリー類(ブルーベリー・いちごなど):低カロリーで抗酸化作用が高く、美容効果も。
その他(おにぎり少量・オートミール・ナッツなど)
どうしても「何かしっかり食べたい!」というときは、量や質を工夫することで太りにくくできます。
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小さめのおにぎり(雑穀米・玄米):低GIで血糖値の上昇を抑える。梅干しや鮭などシンプルな具がおすすめ。
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オートミール:食物繊維が豊富で腹持ち抜群。おかゆ風にすれば消化にも優しい。
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ナッツ(アーモンド・クルミなど):ビタミンEや良質な脂質が豊富。5〜6粒程度に抑えれば夜食に◎。
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クラッカー(全粒タイプ)+チーズ:手軽で腹持ちも良い組み合わせ。
避けたいNGな夜食とは?




夜食は「何を食べるか」で翌日の体調や体型に大きな影響を与えます。ここでは、寝る前に避けたい代表的なNG食品をチェックしておきましょう。
高脂肪・高カロリーのもの(揚げ物・カップ麺など)
揚げ物やカップ麺などの高脂肪・高カロリー食品は、夜食には不向きです。
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脂質が多いと消化に時間がかかり、胃腸に負担を与えてしまいます。
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エネルギー消費が落ちている夜間は脂肪として蓄積されやすいため、体重増加の原因にもなります。
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カップ麺やフライドポテトなどは 塩分過多でむくみやすい のもデメリット。
どうしても食べたい場合は「翌日のランチに回す」など、夜に摂るのは避けるのがおすすめです。
消化に悪いもの(肉の脂身・ラーメンなど)
消化に時間がかかる食品は、睡眠の質を下げる原因になります。
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肉の脂身やこってりラーメンは、胃が休まらず「眠りが浅くなる」「胃もたれで翌朝が重い」といった不調を招きがち。
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夜は胃腸の働きが弱まっているため、消化不良が起こりやすく、翌日に疲れを残します。
夜食は「消化が良く軽めのもの」を選ぶことが基本です。ラーメンが無性に食べたくなったら、スープだけ少量飲むなど工夫してみましょう。
糖質過多のスイーツや菓子パン
スイーツや菓子パンなどの糖質が多い食品も、夜食には避けたい選択です。
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血糖値が急上昇→急降下することで、かえって眠りが浅くなったり、夜中に目が覚めやすくなったりします。
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糖質はエネルギーとして使われにくい夜間は、脂肪として蓄積されやすいのも大きなデメリット。
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菓子パンは砂糖+小麦粉+油脂の「太りやすい三拍子」が揃っており、夜食に最も不向きな食品のひとつです。
どうしても甘いものが欲しいときは、バナナやヨーグルト+はちみつなど、「自然の甘さ」で満足できる食品に切り替えると安心です。
夜食のタイミングと量にも注意!




夜食は食材選びだけでなく、食べるタイミングや量によっても「太りやすさ」「睡眠の質」が大きく変わります。せっかく体に良いものを選んでも、食べ方を間違えると逆効果になることも。ここでは夜食の正しいタイミングと量の目安を見ていきましょう。
寝る2時間前までに済ませるのが理想
夜食は、眠る直前ではなく就寝の2時間前までに終えるのがベストです。
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食後すぐに横になると、消化が追いつかず胃もたれの原因に。
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消化活動が続くことで睡眠が浅くなり、疲れが取れにくくなる。
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脂肪として蓄積されやすくなるリスクも。
もしどうしても寝る直前にお腹がすいてしまったら、温かい飲み物やスープなど消化に優しいものを少量にとどめましょう。
「腹八分目」よりも「腹六分目」でちょうどいい
夜は活動量が少ないため、昼間と同じ感覚で食べるとすぐにカロリーオーバーになります。
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夜食は「満腹になる前にやめる」が基本。
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目安は 腹六分目=軽くお腹が満たされた程度。
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200kcal以内を目安にすると、体に負担をかけずに済みます。
「少し物足りないかな」くらいで終わらせるのが、翌朝スッキリ起きられる秘訣です。
少量でも満足できる工夫
量を抑えても満足できるように、食べ方の工夫を取り入れましょう。
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温かいものを選ぶ → スープやホットミルクは満腹感が増す。
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よく噛む → 満腹中枢が刺激され、少量でも満足できる。
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たんぱく質や食物繊維を加える → 腹持ちがよく、余計な間食を防げる。
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小皿に盛り付ける → 見た目の満足感が増し、食べ過ぎ防止に。
「何を食べるか」だけでなく、「どのくらい・どう食べるか」を意識することで、夜食を味方につけることができます。
シーン別・おすすめ夜食アイデア




夜食とひと口にいっても、目的や状況によって選ぶべき食べ物は変わります。ここでは「ダイエット中」「仕事・勉強の合間」「眠れない夜」という3つのシーンに分けて、体にやさしい夜食アイデアをご紹介します。
ダイエット中におすすめの夜食
ダイエット中の夜食は「低カロリー+腹持ちの良さ」がカギ。余計な脂肪をため込まず、満足感を得られる食材を選びましょう。
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無糖ヨーグルト+ベリー類:糖質控えめ&美容効果も期待できる組み合わせ。
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枝豆や冷奴:高タンパクで代謝を維持。おつまみ感覚で食べられる。
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オートミールのおかゆ風:少量で満腹感があり、翌朝の腸内環境も整う。
👉 「甘いものが欲しい!」というときは、はちみつ少量やカカオ70%以上のチョコをプラスすると、罪悪感なく満足できます。
仕事や勉強の合間におすすめの夜食
夜遅くまで作業をしているときは、集中力をサポートする栄養素を意識しましょう。糖質とタンパク質をバランスよく組み合わせるのがポイントです。
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バナナ+ホットミルク:素早くエネルギー補給ができ、眠気防止にも◎。
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チーズ+全粒クラッカー:小腹を満たしつつ、血糖値の急上昇を防ぐ。
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おにぎり(玄米・雑穀米)小サイズ:脳のエネルギー源であるブドウ糖を安定供給。
👉 「眠気覚ましにカフェイン」をとりすぎると睡眠の質を下げるので、控えめにすると安心です。
眠れない夜におすすめの夜食
なかなか寝付けないときの夜食は、リラックス効果や安眠作用をもつ食材を選ぶのが正解です。
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ホットミルク+はちみつ:トリプトファンと糖分で自然な眠気をサポート。
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バナナ:セロトニンの材料となるトリプトファンを含み、睡眠ホルモンの分泌を促す。
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キウイ:海外研究でも「寝る前に食べると睡眠の質が上がった」と報告がある果物。
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温かい野菜スープ:体を温めて副交感神経を優位にし、リラックスして眠りやすくなる。
👉 ポイントは「体を温め、血糖値をゆるやかに上げる」こと。冷たいアイスや炭酸飲料は逆効果になりやすいので避けましょう。
💡 まとめると、
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ダイエット中 → 低カロリー&腹持ち重視
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仕事・勉強中 → 脳のエネルギー補給&集中力キープ
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眠れない夜 → リラックス効果&安眠サポート
とシーンに応じて選ぶのがコツです。
まとめ|寝る前の夜食は「選び方」がカギ!




「夜に何か食べたい…」と思ったとき、つい手を伸ばしたものが高カロリーや脂っこい食べ物だと、消化が追いつかず睡眠の質を下げたり、体脂肪として蓄積されやすくなります。
大切なのは、夜食を完全に我慢するのではなく、正しい“選び方”を知ることです。
ポイントは「消化が良く低カロリー」
夜食を選ぶときは、胃腸に負担をかけず、消化吸収の良い食材を意識しましょう。
・おかゆやスープなどの温かい汁物
・豆腐やヨーグルトなどのたんぱく質系食品
・バナナやりんごなどの消化の良い果物
これらは体を温め、心を落ち着かせ、睡眠の質を高める効果も期待できます。
タイミングと量を意識することで太りにくくなる
夜食を食べるときは「寝る2時間前まで」に、「腹八分目以下の量」で抑えるのがベストです。
少量であっても時間が遅すぎると、消化が追いつかず脂肪になりやすいため要注意。
「軽め・早め・温かめ」の3つを意識すれば、夜食は太る原因ではなく、体と心を整えるサポート食になります。
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