【完全ガイド】メンタル語辞典|SNSで使われる“気持ちを表す言葉”一覧&意味解説
SNSでは「メンタル爆散」「情緒ぐちゃぐちゃ」など、感情をユーモラスに言い表す“メンタル語”が日常的に使われています。これらは単なるネットスラングではなく、自分の気持ちを整理したり、共感を生んだりする便利なツール。
この記事では、SNSでよく見かけるメンタル語を一覧で紹介し、その意味や使い方をわかりやすく解説します。メンタル語を知れば、SNSでの自己表現がもっとスムーズに、そして自分らしくなるはずです。
メンタル語辞典とは?
SNSで生まれた“気持ちの言葉”の背景
「メンタル語」とは、SNS上で人々の気持ちや心の状態を短い言葉で表現するために生まれた言葉の総称です。
たとえば「エモい」「病み」「尊い」などは、もともと辞書的な意味を持っていたものが、SNS文化の中で新しいニュアンスを帯び、感情をそのまま伝える“共感の言葉”として広まりました。
背景には、SNS特有の「スピード感」と「簡潔さ」があります。140文字前後でやりとりをするTwitter(X)や、写真に短いキャプションを添えるInstagramなどでは、長い説明よりも一言で心情を伝えられる言葉が求められました。その結果、「気持ちを端的に表す単語=メンタル語」が次々と誕生したのです。
さらに、現代の若者は“心の揺れ動き”を隠すよりもオープンに共有する傾向があり、そのスタイルがSNSとの相性も良く、メンタル語の定着につながりました。
なぜ若者を中心に広がったのか
メンタル語が若者の間で爆発的に広がった理由はいくつかあります。
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共感を得やすいから
「しんどい」「無理ゲー」などは、具体的な説明をしなくても同世代なら感覚的に理解できます。短くても共感を呼びやすいのがポイントです。 -
SNSでのコミュニケーション効率が高いから
LINEやTwitterのやりとりでは、長文を送るより一言で気持ちを伝える方がテンポよく会話が続きます。そのためメンタル語が便利な“合図”として使われています。 -
文化的アイデンティティの一部になっているから
若者文化では「仲間内だけで通じる言葉」を持つことが、コミュニティ意識や安心感につながります。メンタル語もその一種であり、世代を象徴する言語文化になっているのです。
つまりメンタル語は、単なる流行語ではなく「SNS文化」「若者の価値観」「心の共有欲求」が合わさって生まれた、新しい言語表現だといえるでしょう。
代表的なメンタル語一覧とその意味【50音順・解説つき】
SNSでよく見かける“気持ちを表す言葉=メンタル語”を、50音順に整理しました。ここでは代表的な言葉をピックアップし、それぞれの意味や使われ方をわかりやすく解説します。
あ行のメンタル語(例:エモい・病み・しんどい)
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エモい
「emotion(感情的)」が語源。心が動かされたときに使う言葉で、感動・切なさ・懐かしさなど幅広く表現できる。
例:「この曲、めっちゃエモい」 -
病み(やみ)
心が落ち込んでいる状態。SNSでは「病みツイ」「病み投稿」といった形で、しんどい気持ちを吐き出すときに使う。
例:「最近ちょっと病み気味…」 -
しんどい
関西発の言葉で「疲れた」「つらい」の意味。体調不良だけでなく、メンタル面でも多用される。
例:「人間関係がしんどい」 -
無理
「これ以上は耐えられない」「つらすぎる」といった拒否感を表す。共感や同意の言葉としても使われる。
例:「テスト範囲広すぎて無理」
か行〜さ行のメンタル語
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ガチ病み
軽い落ち込みではなく、本気でしんどい様子を強調した言葉。
例:「最近ガチ病みだからLINE返せない」 -
キュン
ときめきを感じたときの擬態語。恋愛系のSNS投稿でよく使われる。
例:「笑顔にキュンとした」 -
自己肯定感
自分を前向きに受け止める気持ち。心理学的な用語だが、SNSでも「自己肯定感が爆上がり」などの形でよく登場する。 -
尊い(とうとい)
アイドル・推し活界隈でよく使われる。あまりに素晴らしくて言葉にならない気持ちを表す。
例:「推しが尊すぎて生きていけない」
た行〜は行のメンタル語
-
だるい
体や気持ちが重く感じるときに使う。SNSでは「人間関係がだるい」など心理的な意味での使用も多い。 -
沼(ぬま)
趣味や推しに深くハマること。「一度入ったら抜け出せない」というイメージから。
例:「このアイドルに完全に沼った」 -
バズる
投稿が一気に拡散され、注目を集めること。ポジティブな意味で使われることが多いが、炎上に近いニュアンスでも用いられる。 -
病む(やむ)
「病み」と同様、落ち込むこと。より行為的な形で「病んでる」「病んだ」と表現する。
ま行〜わ行のメンタル語
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メンブレ
「メンタルブレイク」の略。心が折れた状態を表す。
例:「テストで赤点、完全にメンブレ」 -
モチベ
「モチベーション(やる気)」の略。SNSでは「モチベ上がった」「モチベ下がった」と気持ちの浮き沈みを表現する。 -
リアコ
「リアルに恋してる」の略。推しやアイドルに本気で恋愛感情を抱いているときに使う。 -
わかりみが深い
相手の発言に強く共感するときのネットスラング。
例:「その気持ち、わかりみが深い」
メンタル語の使い方・使用例と注意点
SNSで気持ちを表すときに便利な「メンタル語」ですが、使い方次第でポジティブな共感を生んだり、逆に誤解やトラブルにつながることもあります。ここでは、代表的な使用シーンと注意点を整理してみましょう。
ポジティブに使う場合(共感・励まし)
メンタル語は、気持ちを短いフレーズで共有できるため、共感や励ましのツールとして有効です。
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共感の例
「その気持ち、わかりみが深い!」
→ 相手の発言に対して「私も同じ気持ちだよ」と寄り添う表現。 -
励ましの例
「推しの存在って本当に尊いよね、明日からも頑張れそう!」
→ 推し活用語をポジティブに使うことで、前向きな感情を共有できる。
こうした使い方は、SNS上での距離感を縮め、ポジティブなコミュニケーションを生み出します。
ネガティブに使う場合(自己表現・弱音)
一方で、メンタル語は自分の弱さやつらさを吐き出す表現としてもよく使われます。
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自己表現の例
「テスト範囲広すぎて無理ゲー」
→ 学業や仕事のストレスをユーモアを交えて発信。 -
弱音の例
「最近ガチ病みで全然眠れない」
→ 本当にしんどい気持ちをシンプルに伝える。
このように「病み」「メンブレ」などの言葉は、同世代や仲間内では理解されやすいですが、相手によっては深刻に受け取られることもあるため注意が必要です。
誤解やトラブルを避けるための注意点
便利なメンタル語も、使い方を誤ると誤解を招いたり、人間関係に影響する可能性があります。
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誇張表現は文脈が大事
「無理」「死ぬほどだるい」などは比喩的に使っても、相手によっては本気に受け取られることがあります。 -
場面を選ぶこと
ネガティブなメンタル語は、フォーマルな場や仕事関係のやりとりでは不適切に見える場合があります。 -
共感か心配かを見極める
「病んでる」と書けば、友達は共感してくれるかもしれませんが、場合によっては「大丈夫?」と深刻に心配されるケースも。
👉 ポジティブに共感を広げるためには、相手や場面を考えて使うことが大切です。
心理学的に見る「メンタル語」
メンタル語は単なるネットスラングではなく、心理学的に見ても人の心の働きと深く関係しています。ここでは「なぜ人は気持ちを言葉にするのか」「SNSでの自己開示との関わり」「安心感とリスク」という3つの観点から解説します。
なぜ気持ちを言葉にしたくなるのか
心理学では、**感情を言葉にする行為を「ラベリング」**と呼びます。
人は自分の気持ちを「しんどい」「エモい」と言語化することで、感情を整理しやすくなり、ストレスが軽減されることがわかっています。
例えば、モヤモヤした気持ちを「病み」と表現するだけで、「自分は今こういう状態なんだ」と認識でき、安心感を得られるのです。
つまり、メンタル語は現代人にとって “心を整える簡単なセルフケア手段” ともいえるでしょう。
SNSにおける“自己開示”と心の関係
SNSでメンタル語が広がった背景には、心理学でいう 自己開示(self-disclosure) が関係しています。
自己開示とは「自分の内面を人に伝えること」であり、少しの弱音や気持ちをシェアすることで、共感やつながりが得られる効果があります。
たとえば、「テスト無理ゲー」「仕事だるすぎ」と投稿すると、同じ立場の人から「わかる!」という反応が返ってきます。このやりとりは孤独感を和らげ、心の支えになるのです。
しかし一方で、自己開示が過剰になると「構ってほしい」「依存している」と見られるリスクもあり、バランスが重要になります。
メンタル語がもたらす安心感と危うさ
メンタル語には、安心感を与える面と危うさをはらむ面の両方があります。
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安心感の側面
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自分の気持ちを短い言葉で吐き出せる
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共感が返ってきて孤独感が減る
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心の負担を軽くする効果がある
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危うさの側面
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ネガティブな言葉を多用すると、かえって気分が沈む
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周囲に「ネガティブな人」という印象を与えることがある
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深刻な気持ちを軽く扱われ、傷つくリスクもある
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つまり、メンタル語は「上手に使えば心を癒すツール」ですが、「使いすぎれば依存や誤解を招く危険性」があるのです。
👉 心理学的に見ると、メンタル語は “心の安全弁” でありながら、使い方を誤ると逆効果になることを理解しておくと安心です。
世代・文化ごとの「メンタル語」の違いと変遷
メンタル語は、時代や世代ごとに表現が少しずつ変化しています。Z世代が使う新しい言葉から、30代・40代が学生時代に使っていた“昔のメンタル語”、さらには海外SNSの表現まで、違いと共通点を見てみましょう。
Z世代がよく使う最新のメンタル語
Z世代(10代〜20代前半)では、SNSを前提にした短くインパクトのある表現が主流です。
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エモい(感情が揺さぶられる様子)
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メンブレ(メンタルが崩れること)
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リアコ(推しに本気で恋する)
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わかりみが深い(強く共感する)
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無理ゲー(解決が難しい状況)
特徴として、“共感”や“弱音”をあえてカジュアルに言い換える傾向があり、重い話題でもユーモアを交えてシェアするのがポイントです。
30代・40代の“昔のメンタル語”との比較
現在30代・40代が若かった頃にも、当時のメンタル語に近い表現が存在しました。
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マジでウツ(気分が落ち込んでいるときに使われたが、今では不適切表現とされやすい)
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テンション下がる/萎える(気分の落ち込みを表現)
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ショック死するわ(大きな驚きやショックを大げさに表現)
当時はまだSNSが普及していなかったため、口頭でのやりとりや掲示板文化の中で広まった言葉が多く、Z世代のように短縮・略語化したメンタル語は少なめでした。
比較すると、今のメンタル語は 「軽さ」と「使いやすさ」 が特徴で、誰もがSNSで即共有できる点が大きな違いです。
海外SNSとの共通点と違い
海外のSNSでも、感情を簡単に表す言葉は多く使われています。
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共通点
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「OMG(Oh My God)」=驚きや感動を表す
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「LOL(Laugh Out Loud)」=気持ちを軽くシェアする
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「Mood」=その時の気分を一言で示す(日本の「エモい」に近いニュアンス)
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違い
日本のメンタル語は「病み」「メンブレ」など、ネガティブな心情を自虐的に共有する文化が強いのに対し、海外では「励まし」や「ジョーク」として明るく処理するケースが多い傾向があります。
この違いは、文化的背景によるものです。日本は「共感」を重視する文化のため、ネガティブ感情も分かち合う傾向があり、欧米は「自己主張・ユーモア」を重視する文化が反映されているといえます。
👉 こうした世代・文化ごとの違いを理解しておくと、SNSの使い方や相手への受け止め方も変わり、よりスムーズなコミュニケーションにつながります。
まとめ|メンタル語辞典を活用して、SNSでもっと自分らしく
自分の気持ちを言葉にするメリット
メンタル語を知っておくことで、モヤモヤした気持ちや微妙な感情を“言語化”しやすくなります。
「なんとなくしんどい」「気持ちがふわふわする」といった曖昧な状態を表す言葉を使えば、自分の感情を整理でき、ストレスの軽減やセルフケアにもつながります。また、SNSでの発信に活かせば、共感を呼びやすく、フォロワーとの距離感も自然に縮まるでしょう。
相手を理解するためのツールとしてのメンタル語
同じメンタル語を共有していると、相手が投稿した一言の裏にある心理状態を想像しやすくなります。たとえば「情緒ぐちゃぐちゃ」「メンタル爆散」などの表現を見れば、「今日は大変そうだな」と気づき、声をかけるきっかけにもなります。
つまり、メンタル語は単なる“ネットスラング”ではなく、相手を理解し、思いやりを持って接するためのツールでもあるのです。
👉 この記事をまとめると、
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メンタル語は“感情を言葉にするヒント”になる
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SNSでの共感・コミュニケーションをスムーズにする
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自分らしい発信と相手理解の両方に役立つ
という点がポイントです。
とにかくメンタル強くしたいんですが、どうしたらいいですか?


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