耳が詰まった感じが治らない…気圧・耳管・ストレスが原因かも?スッキリ解消法まとめ

耳が詰まった感じが治らない…気圧・耳管・ストレスが原因かも?スッキリ解消法まとめ

「耳が詰まった感じがずっと続いていて不快…」「飛行機や天気の変化で耳がこもる」──そんな経験、ありませんか?
実はその違和感、単なる一時的な現象ではなく、気圧の変化・耳管のトラブル・ストレスや自律神経の乱れといった複数の要因が関わっている可能性があります。

この記事では、「耳が詰まった感じが治らない」と悩む人に向けて、考えられる主な原因と、それぞれの対処法をわかりやすく解説。
セルフケアの方法から、医療機関を受診すべきサインまで、耳の不調に正しく向き合うためのヒントをお届けします。

 

耳が詰まった感じが治らない…その違和感、放置していませんか?

「詰まる感じ」の正体とは?耳の中で何が起きているのか

「耳がこもったように感じる」「詰まったままで抜けない」──そんな違和感は、誰にでも一度は経験があるかもしれません。
この“耳の詰まり感”の多くは、耳と鼻をつなぐ「耳管(じかん)」の働きの乱れによって引き起こされます。

耳管は、中耳(鼓膜の奥)と鼻の奥をつなぎ、外気との気圧バランスを調整する役割を担っています。
通常、あくびや飲み込みの動作で耳管が一時的に開くことで、鼓膜の内外の気圧が一定に保たれ、クリアな聴こえを保ちます。

しかし、この耳管がうまく開かなかったり、逆に開きっぱなしになったりすると、空気の通り道が乱れて「詰まり感」や「音のこもり」を引き起こすのです。

さらに、気圧の変化(飛行機・登山・台風など)や、鼻炎・ストレス・体調不良なども耳管に影響を与えるため、「原因不明の不快感」が続いてしまうことも珍しくありません。

一時的?慢性的?症状の続き方で原因が変わる

耳の詰まり感には、「一時的なもの」と「慢性的に続くもの」の2タイプがあり、その続き方によって考えられる原因や対処法が異なります

✅ 一時的な耳詰まり(比較的よくあるケース)

  • 飛行機の離着陸時や登山など、気圧の急変後に起こる

  • あくびや唾を飲み込むことで自然に治る

  • 数分~数時間以内に解消することが多い

これは、軽度の気圧変化による耳管の一時的な詰まりによるもので、健康な人でも起こり得る自然な反応です。

✅ 慢性的な耳詰まり(注意が必要なケース)

  • 数日〜数週間、詰まり感が続いている

  • 耳鳴り・音のこもり・聞こえにくさを伴う

  • 鼻炎・風邪の後に症状が残っている

  • ストレスがたまっているときに悪化する

このような症状が続く場合は、耳管の機能不全(狭窄・開放)や、自律神経の乱れが原因である可能性が高くなります。
自己判断だけで済ませず、早めに耳鼻科を受診して、原因を見極めることが大切です。


耳の詰まりは、日常の小さな不調のようでいて、体の深部のバランス異常を表していることも。次項では、その代表的な原因①「気圧の変化による耳の不調」について詳しく解説していきます。

 

主な原因①|気圧の変化による耳の不調

主な原因①|気圧の変化による耳の不調

飛行機・登山・台風時に多発!「気圧性中耳炎」とは

耳が詰まったような感覚が、飛行機の離着陸時や登山中、台風接近時などに起こる場合、それは「気圧性中耳炎(航空性中耳炎)」の可能性があります。
これは、外気の急激な気圧変化に体が対応しきれず、中耳(鼓膜の内側)の圧力バランスが崩れることによって起こる炎症や閉塞感です。

特に、風邪や鼻炎などで耳管の通りが悪くなっている状態では、気圧調整がうまくいかず、強い詰まり感や痛みを感じるケースも。
軽度であれば自然に回復することが多いですが、症状が数日続いたり、聞こえにくさや痛みを伴う場合は、耳鼻科の診察が必要です。

気圧が変わると耳にどんな影響がある?

耳の奥にある「中耳腔(ちゅうじくう)」は、外の気圧と同じ状態を保つことで正常に音を伝えるしくみになっています。この中耳の気圧を調整しているのが、鼻と耳をつなぐ「耳管」です。

ところが、以下のような場面では耳管の働きが追いつかず、気圧差が生じてしまうことがあります。

  • 飛行機の急上昇・急降下

  • エレベーターの急な移動

  • 登山や高所からの下山

  • 台風や気圧の急変時

  • スキューバダイビングなどの水中活動

このとき、中耳内の圧が外気圧より低くなると、鼓膜が内側に引っ張られて「詰まった感じ」「こもった音」として感じるのです。
また、耳の中に軽い痛みや耳鳴りを伴う場合もあり、これを繰り返すと中耳炎へ進行するケースもあるため、注意が必要です。

気圧による耳詰まりへのセルフ対策

気圧変化に敏感な人や、乗り物で耳が詰まりやすい人は、事前の予防と簡単な対処法を知っておくことが大切です。以下に代表的なセルフケア方法をまとめました。

✅ 1. ガムを噛む・飴をなめる・あくびをする

これらの動作で耳管を自然に開閉させ、気圧を調整しやすくします。飛行機の離陸時や下山時に意識して行うのがおすすめ。

✅ 2. 「耳抜き」を試す(バルサルバ法)

鼻をつまんで口を閉じ、軽く息を吐くようにして耳の内圧を調整します。強くやりすぎると逆に耳を痛める可能性があるため、無理のない範囲で。

✅ 3. 鼻炎・風邪のときは要注意

鼻の通りが悪いと耳管の働きも悪くなります。市販の点鼻薬で鼻の通りを良くするなど、耳に負担をかけない工夫が必要です。

✅ 4. 耳栓(気圧調整機能付き)を活用

飛行機用の特殊な耳栓は、耳に入ってくる気圧変化をゆるやかにしてくれるので、耳詰まりが起こりにくくなります。

✅ 5. 台風前後・低気圧の日は無理をしない

天候による体調不良(気象病)の一種として、耳の不調が起こる人もいます。自律神経が乱れやすい日には、十分な睡眠・水分補給・体を冷やさないことを意識して、コンディションを整えましょう。

 

主な原因②|耳管のトラブル(耳管開放症・耳管狭窄)

主な原因②|耳管のトラブル(耳管開放症・耳管狭窄)

耳管ってどこ?耳と鼻をつなぐ重要な通路

「耳管(じかん)」は、中耳(鼓膜の奥)と鼻の奥(上咽頭)をつなぐ細い管状の器官です。
長さは約3~4cmで、ふだんは閉じており、あくび・飲み込み・会話などで一時的に開くことで、耳の内圧を調整する働きがあります。

この耳管が正常に働くことで、鼓膜が内側にも外側にも引っ張られず、音がクリアに聞こえるのです。
逆に、耳管の機能が乱れると、気圧バランスが崩れてしまい、耳詰まり感や音のこもり、耳鳴りといった不調が起こります。

耳管狭窄症:耳が詰まったような閉塞感が続く

耳管狭窄症とは、耳管がうまく開かなくなり、気圧の調整ができなくなる状態を指します。
風邪・アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎・急激な気圧変化などが引き金となり、中耳が陰圧(外よりも気圧が低い状態)になって鼓膜が引き込まれるため、「詰まった感じ」や「聞こえがこもる」といった症状が生じます。

主な症状:

  • 耳が詰まる・こもるように感じる

  • 聴こえにくい、音が遠く感じる

  • 自分の声が響く(軽度の開放症を併発していることも)

  • 鼻をかんでも改善しないことがある

耳管狭窄症は急性の場合は自然に治ることも多いですが、慢性化すると中耳炎や滲出性中耳炎へ進行する恐れもあるため、違和感が続く場合は耳鼻科での診察が必要です。

耳管開放症:逆に「自分の声が響く」症状も

一方で、耳管が閉じずに開きっぱなしになってしまう状態が「耳管開放症(じかんかいほうしょう)」です。
本来は一時的にしか開かない耳管が、常に開いているために、**自分の声や呼吸音がダイレクトに耳に響く「自声強調(じせいきょうちょう)」**という現象が起こります。

主な症状:

  • 自分の声が異常に響いて不快(耳の中で反響する感覚)

  • 呼吸音が「ザーッ」と耳に聞こえる

  • 頭を下げたり、横になると少し楽になる

  • 詰まり感より「耳が抜けすぎた感じ」がする

耳管開放症は、体重減少やストレス、疲労、自律神経の乱れ、ホルモンバランスの変化などが関与していることが多く、特に痩せ型の女性に多く見られます。

耳管の不調へのセルフケアと生活の見直し

耳管トラブルは、生活習慣や体調によって悪化・改善することがあります。以下のようなセルフケアと習慣の見直しが、症状の軽減に役立ちます。

✅ 鼻のケアを丁寧にする

  • 鼻炎や副鼻腔炎がある場合は早めに治療

  • 強く鼻をかむと耳に圧がかかるため、やさしく片方ずつかむ

✅ 十分な水分・睡眠をとる

  • 自律神経の安定と、耳管粘膜の保湿を意識

  • 水分不足は耳管開放症を悪化させる要因にも

✅ 姿勢を変えてみる

  • 耳管開放症の場合、横になる・頭を下げると症状が緩和されることがある(耳管が一時的に閉じやすくなる)

  • 長時間の座りっぱなしは避け、定期的に体を動かす

✅ 体重減少を防ぐ(開放症の人)

  • 急激なダイエットや体重減少があると、耳管周辺の脂肪組織が減少し、管が閉じづらくなる

  • 栄養バランスの取れた食生活を心がけ、無理な減量は避ける

✅ ストレスケアを忘れずに

  • 耳の不調はストレスや心身の緊張が関係していることも多いため、軽い運動・深呼吸・リラックス習慣を日常に取り入れることも有効です。


耳管のトラブルは“見えにくい不調”ですが、放っておくと生活の質を下げる原因になります。違和感が続く場合は、自己判断に頼らず、耳鼻咽喉科での正確な診断とアドバイスを受けることが改善への第一歩です。

 

主な原因③|ストレスや自律神経の乱れ

主な原因③|ストレスや自律神経の乱れ

ストレスで耳が詰まる?意外と多い「自律神経性耳不調」

「耳が詰まった感じがするのに、病院で検査しても異常が見つからない…」というケースでは、ストレスや自律神経の乱れが関与していることがあります。
これは**「自律神経性中耳障害」「自律神経性耳不調」**とも呼ばれ、近年増えているタイプの不快症状です。

自律神経は、体内のあらゆる機能(呼吸・血流・消化・体温調節など)をコントロールしており、耳の血流や耳管の働きにも深く関わっています。
強いストレス・不安・疲労・緊張などが続くと、このバランスが崩れ、耳管がうまく開閉できなくなったり、耳周辺の血流が低下したりして「詰まり感」「耳鳴り」「こもる音」などを引き起こすことがあります。

耳の違和感が長引く人の特徴とは?

耳の詰まりや違和感が慢性的に続いている人には、以下のような共通点や傾向が見られることがあります。

✅ 精神的・身体的ストレスが多い

  • 人間関係・仕事のプレッシャー・環境の変化など

  • 長時間の緊張状態や責任感の強さ

✅ 自律神経が乱れやすい生活習慣

  • 不規則な睡眠・食事

  • 運動不足や夜型生活

  • 季節の変わり目や天気に体調が左右されやすい

✅ 耳以外にも体調不良を感じている

  • 胃の不快感、頭痛、動悸、肩こり、めまいなど

  • 「なんとなく不調」が続いている感覚

このような背景を持つ方は、耳そのものよりも「体全体の調子」が耳に現れているサインとしてとらえることが大切です。

心身を整えることで、耳もスッキリするケースも

ストレスや自律神経の乱れによる耳の不調は、心と体のメンテナンスを通じて改善が期待できるケースが多くあります。以下のようなセルフケア習慣を、できる範囲で取り入れてみましょう。

✅ 睡眠をしっかりとる

  • 自律神経の回復に欠かせない「質のよい睡眠」

  • 就寝前1時間はスマホ・PCを控えてリラックスを意識

✅ 深呼吸・ストレッチ・軽い運動

  • 呼吸を整えると自律神経のバランスが安定しやすくなる

  • 朝の軽いウォーキングや寝る前のストレッチでも効果的

✅ 耳の温め・マッサージ

  • ホットタオルで耳周辺を温めると、血流が良くなり詰まり感が和らぐ

  • 耳たぶをやさしく引っ張ったり、首筋をほぐすのもおすすめ

✅ 食事や水分を見直す

  • ビタミンB群やマグネシウムは神経の安定に役立つ

  • カフェインやアルコールの摂りすぎは逆効果になることも

✅ 一人で抱え込まない

  • 耳の不調が続くと不安になりますが、「気のせい」ではありません

  • 心療内科や耳鼻科で「自律神経との関連」を相談してみるのも有効です


「耳が詰まる=耳だけの問題」とは限りません。
心と体を整えることが、結果的に耳のスッキリ感につながるケースも少なくありません。焦らず、無理せず、自分に合ったケアを続けていきましょう。

 

耳詰まりを感じたときの対処法・NG行動

耳詰まりを感じたときの対処法・NG行動

ついやりがちな「鼻をすする・強くかむ」は逆効果?

耳が詰まったような感覚があると、つい「鼻を強くかんだり、すする」動作を繰り返してしまいがちですが、これが逆に耳の不調を悪化させてしまうことがあります

鼻をすする行為

鼻水をすすってしまうと、**鼻の奥にある耳管へ陰圧(内側に引っ張る力)**がかかり、耳の中の気圧バランスが崩れてしまいます。
結果として、耳が余計に詰まったり、違和感が長引いたりすることも。

鼻を強くかむ行為

強い圧で鼻をかむと、鼻の奥から空気が耳管に勢いよく流れ込み、鼓膜や中耳を傷めるリスクがあります。特に風邪や副鼻腔炎のときは要注意。

対策のポイント:

  • 鼻をかむときは「片方ずつ」「ゆっくり優しく」

  • 鼻水が出るときは、すすらず、清潔なティッシュでこまめに処理

  • 点鼻薬などで鼻通りを改善すると、耳の違和感も和らぎやすくなります

ガムやあくびで改善することもある

一時的な耳の詰まり感であれば、ガムを噛んだり、あくびをするなどの簡単な動作で改善することがあります。これらの動きは、耳と鼻をつなぐ「耳管」を自然に開ける効果があるためです。

有効な動作の例:

  • あくびをする/口を大きく開けて顎を動かす

  • 唾を飲み込む・水をゆっくり飲む

  • ガムを噛んでリズムよく口を動かす

特に、飛行機の離着陸時や登山中など、気圧の急変が原因の場合には即効性があることも。

また、状況によっては「バルサルバ法(鼻をつまんで口を閉じ、やさしく息を吐く)」を試してみるのも有効です。ただし、力を入れすぎると逆効果になるため、無理のない範囲で行いましょう。

早めに耳鼻科へ行くべきサインとは?

「そのうち治るだろう」と耳の詰まり感を放置してしまうと、思わぬトラブルにつながることがあります。以下のような症状がある場合は、耳鼻咽喉科での診察が必要です。

✅ 受診の目安となる症状:

  • 数日たっても耳の詰まりが改善しない

  • 聞こえにくさ・耳鳴り・痛みを伴う

  • 耳がこもる感じが繰り返し起こる

  • 自分の声や呼吸音が強く響く(耳管開放症の疑い)

  • 飛行機や登山以外でも頻繁に耳が詰まる

特に片耳だけの症状や、聴力の急な低下がある場合は、突発性難聴や中耳炎などの疾患が隠れている可能性もあるため、早めの受診が安心です。

耳は日常生活において非常に重要な感覚器官です。「ちょっと変だな」と思ったときほど、早めに専門家に相談することが、不快感の長期化や悪化を防ぐカギになります。

 

まとめ|「耳の詰まり」は体のSOSサインかも

まとめ|「耳の詰まり」は体のSOSサインかも

放置せず、原因を見極めることが大切

耳の詰まり感は、単なる不快感のように思えても、耳管の不調・気圧の乱れ・ストレスや体調の乱れなど、体が出す小さなSOSである可能性があります。
特に、違和感が何日も続いたり、繰り返したりする場合は、体の内側で何かがうまく働いていないサインととらえることが大切です。

「そのうち治るだろう」と放置せず、まずは自分の症状の出方やきっかけを観察することから始めてみましょう。
そして、症状に応じてセルフケアや生活習慣の見直しを行い、それでも改善しない場合は、耳鼻科などの専門医に相談することが最善の対処法です。

日常のケアと医療の両輪で、改善を目指そう

耳の不調は、日々のちょっとした積み重ねで良くなることもあれば、医療のサポートが必要な場合もあります。
大切なのは、自分だけで抱え込まず、「セルフケア」と「医療」のバランスを取っていく姿勢です。

今日からできる耳ケア習慣の一例:

  • 鼻や耳にやさしい呼吸・姿勢を心がける

  • 体調やストレスをこまめにリセットする

  • 「いつ・どんなときに耳が詰まりやすいか」を記録してみる

  • 少しでも不安を感じたら、早めに専門機関へ相談する

耳は、聴こえだけでなくバランス感覚や集中力にも関わる大切な器官。
日々のケアと正しい知識で、自分の体と丁寧に向き合うことで、不快な耳詰まりも少しずつラクになっていくはずです。

 

 

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