口の端が切れて治らない…その原因と正しいケア・悪化を防ぐ注意点まとめ
「口の端が切れて痛い」「何度も繰り返してなかなか治らない」——そんなお悩みを抱えていませんか?
口角が切れるのは、乾燥や刺激、栄養不足だけでなく、カンジダなどの感染症や体調不良が関係していることもあります。
この記事では、口角が切れて治らないときの原因と正しいケア方法、やってはいけないNG習慣、病気が隠れている可能性までを詳しく解説。
正しく対処して、繰り返す不快な口角トラブルから卒業しましょう!
✅ 口の端が切れて治らないのはなぜ?考えられる主な原因
● ビタミン不足(特にB2・B6)
口の端が切れやすくなる大きな原因のひとつがビタミンB群の不足です。特に**ビタミンB2(リボフラビン)とB6(ピリドキシン)**は、皮膚や粘膜の健康を保つために欠かせない栄養素。
これらが不足すると、皮膚の修復がうまくいかず、口角(口の端)が乾燥して裂けやすくなります。特に、偏った食生活をしていたり、ダイエット中だったりすると不足しやすいため注意が必要です。
対策:
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ビタミンB2を多く含む食品:卵、納豆、レバー、牛乳など
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ビタミンB6を多く含む食品:バナナ、マグロ、鶏むね肉、玄米など
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サプリメントを活用するのも有効
● 乾燥や寒さによる刺激
寒い季節や乾燥した環境では、口元の皮膚が極端に乾燥しやすくなります。乾燥が進むと皮膚のバリア機能が低下し、少しの動き(会話・食事など)でも皮膚が裂けてしまうことがあります。
特に冬場や、冷暖房の効いた室内で長時間過ごす人は要注意です。
対策:
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ワセリンや保湿リップで口角をしっかり保護する
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マスクの着用で乾燥から守る
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加湿器の使用やこまめな水分補給も効果的
● 唾液や食べ物による刺激
無意識に唇を舐めたり、口の端に唾液がたまりやすい癖があると、皮膚がふやけて弱くなり、傷つきやすくなります。また、辛いものや酸味の強い食べ物も、傷ついた口角にしみて悪化を招く原因に。
対策:
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唇や口角を舐める癖を意識してやめる
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食後は口元を清潔に保ち、やさしく拭き取る
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傷がある間は、香辛料や柑橘類など刺激の強い食べ物は控える
● ストレスや疲労の蓄積
ストレスや慢性的な疲労も、皮膚や粘膜の免疫力を下げる大きな要因です。免疫力が落ちると、ちょっとした傷でも治りにくくなったり、菌が入りやすくなって炎症が長引くことがあります。
また、ストレスによるホルモンバランスの乱れも、肌の再生サイクルを乱す原因になります。
対策:
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質の良い睡眠を確保する
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リラックスできる時間を意識して作る
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栄養のある食事で体の内側から回復を促す
● カンジダ性口角炎などの感染症の可能性も
口角が赤く腫れたり、白っぽい膜ができる、何度も再発するといった場合は、カンジダ菌などによる「口角炎」の可能性があります。カンジダは常在菌ですが、免疫力の低下などをきっかけに過剰に増殖し、炎症を起こします。
自己判断で市販薬を塗っても改善しない場合は、早めの受診が必要です。
対策:
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皮膚科や内科での診断と抗真菌薬などの適切な治療
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再発防止には、口元の清潔・保湿・体調管理が重要
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口紅やスキンケアの見直しも検討を
✅ 口の端が切れたときの正しいケア方法
● 保湿ケア(ワセリン・リップクリームの使い方)
口の端が切れているとき、最も基本となるのが保湿ケアです。傷口を乾燥させないことで治癒を早め、再び裂けるのを防ぐ効果があります。
特におすすめなのはワセリン。皮膚をしっかりと覆い、外部刺激や乾燥から患部を守ってくれます。香料やアルコールなどが含まれていない、低刺激のリップクリームも使用可能です。
使い方のポイント:
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清潔な状態で1日2〜3回塗布する
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食後や就寝前に塗ると効果的
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舐めたり触ったりしないように注意
● 市販薬の使用(口角炎用の軟膏など)
痛みが強い・赤みがある・繰り返し口角が切れる場合は、口角炎用の市販薬の使用が効果的です。炎症を抑えるステロイド入り軟膏や、抗菌・抗真菌成分が配合された軟膏など、症状に応じた薬を選びましょう。
ドラッグストアで購入可能な製品には「メディカルリップ」「クロマイ-P軟膏」などがあります。
注意点:
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説明書をよく読み、用法・用量を守る
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3〜4日使用しても改善しない場合は医師に相談
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強いステロイド成分が入っているものは長期使用を避ける
● ビタミンB群を意識した食事の見直し
口角が切れる原因に多いビタミンB2・B6の不足は、毎日の食生活の見直しで改善できます。これらのビタミンは粘膜や皮膚の修復に関わっているため、意識して摂ることが大切です。
積極的に摂りたい食材:
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B2:納豆、卵、レバー、牛乳、うなぎ
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B6:バナナ、鶏むね肉、マグロ、サツマイモ
食事だけで補いきれない場合は、ビタミンB群のサプリメントを利用するのもおすすめです。
● 刺激を避けるための生活習慣の工夫
傷口がある間は、刺激をできるだけ避けることが治癒の近道です。普段何気なくやっている行動が、実は悪化を招いている場合もあります。
気をつけたいポイント:
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辛いもの、酸っぱいものは避ける
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食後は口元を優しく拭き、清潔を保つ
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唇を舐めるクセを意識的にやめる
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歯磨き粉の刺激成分(発泡剤など)にも注意を
また、口を大きく開ける行為(大笑いやあくびなど)も裂けの原因になるため、控えめにしましょう。
● 早めに皮膚科・内科を受診すべきタイミング
セルフケアをしてもなかなか改善しない場合や、何度も繰り返す場合は、自己判断せず早めに病院を受診することが大切です。特に以下のような症状が見られる場合は、感染症や内科的な疾患が原因かもしれません。
受診すべきタイミング:
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1週間以上経っても治らない
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白っぽい膜やかゆみがある(カンジダの可能性)
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両端が繰り返し切れる
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他の不調(口内炎・貧血・倦怠感)もある
皮膚科では軟膏の処方、内科では栄養状態や免疫力のチェックなど、根本的な原因にアプローチした治療が受けられます。
✅ やってはいけないNGケアと注意点
● 無理にかさぶたを剥がす
口の端にできたかさぶたは、皮膚が修復しようとしている証拠です。しかし、見た目が気になって無理に剥がしてしまうと、傷口が再び開いて出血したり、治りが遅れたりする原因になります。
また、何度も剥がすことで炎症が慢性化し、色素沈着や跡が残るリスクも。
対策:
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かさぶたは自然に剥がれるのを待つ
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ワセリンなどで保湿して、かさぶたが柔らかくなるようにする
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剥がれそうなときでも無理に触らず、保護に徹することが重要
● 何度も舐める・触るクセ
口元の乾燥やかゆみが気になって、無意識に舐めたり、指で触ったりするクセがある人は要注意です。唾液で一時的に潤っても、蒸発するときに水分や皮脂まで奪ってしまい、さらに乾燥が進行します。
また、指で触ることで雑菌が入りやすくなり、炎症や感染の原因にもなります。
対策:
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舐めたくなったら、ワセリンやリップを塗る習慣をつける
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手が口元にいかないよう意識し、必要ならマスクでガード
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自分のクセに気づくため、鏡を見ながら食事や会話をしてみるのも効果的
● 間違った薬の使い方(例:殺菌作用の強すぎるもの)
自己判断で薬を塗ってしまい、逆に症状を悪化させてしまうケースもあります。とくに、殺菌作用の強い軟膏やステロイド剤を長期間・頻繁に使うと、皮膚のバリアが弱まり、かえって治りにくくなることがあります。
また、原因がカンジダ菌だった場合、ステロイド入りの薬が悪化を招く可能性もあるため要注意です。
対策:
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市販薬を使用する際は、必ず用法・用量を守る
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3日〜5日使っても改善しないときはすぐに医師へ相談
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不明な場合は薬剤師に相談してから購入・使用すること
✅ 口角が切れやすい人が日常生活で気をつけたいポイント
● 乾燥対策と保湿の習慣化
口角の皮膚はとても薄く、乾燥しやすい部分。日頃からしっかりと保湿ケアを習慣化することで、皮膚のバリア機能を保ち、口角が裂けにくくなります。
乾燥は冬場だけでなく、エアコンの効いた室内や紫外線の影響でも進むため、季節を問わず対策が必要です。
対策:
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朝晩のスキンケアにワセリンや保湿リップを取り入れる
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外出時や食後にも塗り直す習慣を
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就寝中の乾燥対策としてマスクの着用や加湿器の使用もおすすめ
● 栄養バランスの取れた食事
肌や粘膜の健康を保つためには、ビタミンB群・ビタミンC・鉄分・亜鉛などの栄養素が欠かせません。特に口角の切れやすさに直結するのがビタミンB2・B6の不足です。
偏った食事やダイエットで栄養が偏ると、皮膚の再生力や免疫力が低下し、トラブルを繰り返しやすくなります。
対策:
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主食・主菜・副菜をバランスよく摂る
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ビタミンやミネラル豊富な野菜、肉・魚・豆類をしっかり取り入れる
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食事で補いきれない場合は、サプリメントの併用も検討
● 睡眠とストレス管理
睡眠不足やストレスの蓄積は、肌の回復力や免疫機能を大きく低下させます。その結果、小さな刺激でも口角が裂けやすくなり、なかなか治らないという悪循環に陥ることも。
また、ストレスは無意識に口元を舐めたり、噛んだりするクセを引き起こすこともあるため、心身のケアは口角トラブル予防の鍵となります。
対策:
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毎日6〜7時間以上の質のよい睡眠を確保
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リラックスできる趣味や時間を意識的に持つ
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ストレス過多なときは、深呼吸やストレッチ、軽い運動などで解消
● 歯磨きや口元のケアも見直そう
意外と見落としがちなのが、口元に使う製品の刺激。発泡剤や香料が多く含まれた歯磨き粉や、アルコール入りの洗口液は、口角の敏感な皮膚に刺激を与えることがあります。
また、ゴシゴシ擦るような洗顔・歯磨きもNG。物理的な摩擦が傷の原因になるため、日々のケア方法も見直してみましょう。
対策:
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低刺激・無添加の歯磨き粉やリップケア商品を選ぶ
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歯磨き後は口元についた泡をしっかり拭き取る
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洗顔やスキンケアも、やさしく丁寧に行うのが基本
✅ 口の端が繰り返し切れるときは病気のサインかも?
● カンジダ性口角炎とは?
カンジダ性口角炎とは、カビの一種であるカンジダ菌が原因で起こる炎症です。免疫力の低下や、唾液が口角にたまりやすい人に多く見られ、口角が白っぽくただれたり、赤く腫れて痛むのが特徴です。
通常の乾燥やビタミン不足とは異なり、保湿やリップケアだけでは治りにくいのがポイント。繰り返す場合や、かゆみ・ぬめりを伴う症状がある場合は、この疾患を疑ってみましょう。
対策:
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自己判断せず、皮膚科または内科で診断を受ける
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抗真菌薬(外用・内服)での治療が必要
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口の周囲を常に清潔・乾燥させる(唾液がたまらないように注意)
● 鉄欠乏性貧血との関係
何度も口角が切れる人は、**鉄分不足による「鉄欠乏性貧血」**の可能性もあります。鉄が不足すると、粘膜が弱くなり、ちょっとした刺激でも裂けたり、治りが遅くなることがあります。
また、口角炎とともに「口内炎ができやすい」「顔色が悪い」「爪が割れやすい」などの症状がある場合は、体の内側の栄養バランスに問題があるサインかもしれません。
対策:
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レバー、赤身の肉、ひじき、ほうれん草など鉄分の多い食材を摂取
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ビタミンCも同時に摂ると鉄の吸収がアップ
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不安があれば内科で血液検査を受けるのが確実
● 内科的疾患が原因の可能性も
口の端のトラブルは、体内の不調のサインとして現れることもあります。特に以下のような内科的疾患が関係している場合は、いくら外からケアしても根本的な解決にはつながりません。
考えられる疾患:
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糖尿病:免疫力の低下で口腔内の炎症が起きやすくなる
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肝機能障害:肌や粘膜の再生が遅くなる
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ビタミンB群や亜鉛の吸収障害を起こす消化器疾患(例:胃腸の不調)
対策:
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繰り返す症状があるなら、皮膚科だけでなく内科の受診も視野に
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健康診断で異常がないか確認する
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栄養状態のチェックを受け、必要であればサプリや薬で調整
✅ まとめ|正しくケアして再発を防ごう
口の端が切れてしまうと、見た目のストレスや痛みだけでなく、食事や会話もしづらくなるなど、日常生活にさまざまな支障が出ます。しかし、正しいケアと生活習慣の見直しで、再発を防ぐことは十分可能です。
まずは、乾燥や刺激から口角を守るための保湿ケアをこまめに行いましょう。同時に、ビタミンB群をはじめとした栄養を意識した食生活や、十分な睡眠・ストレス管理も重要なポイントです。
また、繰り返し症状が出る場合や、なかなか治らない場合は、感染症や内科的な不調が隠れている可能性もあります。自己判断で市販薬を使い続けるのではなく、早めに皮膚科や内科を受診することが回復への近道です。
口角の小さな不調こそ、体からの「SOSサイン」。正しい知識とケアを身につけ、再発を防いで健やかな毎日を過ごしましょう。


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