【美容皮膚科医監修】頬やあごの毛穴が目立つ原因は“やりすぎケア”かも?逆効果な習慣&正しい毛穴対策を解説
鏡を見るたびに気になる「頬やあごの毛穴」。毛穴パックやスクラブ、収れん化粧水などで一生懸命ケアしているのに、なぜか目立ってしまう……そんな経験はありませんか?
実はその“頑張りすぎケア”こそが、毛穴を悪化させる原因になっていることも。
本記事では、美容皮膚科医監修のもと、毛穴が目立つ本当の理由と、やりがちなNGケア・正しい対策法を詳しく解説します。
「毛穴をなくしたい」と思うほど悪化する理由を知って、今日から“攻めない毛穴ケア”を始めましょう。
「毛穴をなくしたい!」その気持ちがトラブルを招いているかも
毛穴が目立つと、つい「どうにかして消したい」と思ってしまいますよね。
しかし実は、その“完璧を目指す気持ち”こそが、毛穴トラブルを悪化させる原因になっていることがあります。
まずは、頬やあごに毛穴が目立つ理由を正しく知り、肌をいたわるケアへシフトすることが大切です。
頬やあごの毛穴が目立つ主な原因とは?
乾燥や皮脂過剰、ホルモンバランスの乱れ
頬やあごの毛穴は、乾燥と皮脂分泌のアンバランスが起こりやすい部分。
肌の水分が不足すると皮脂が過剰に分泌され、毛穴が開いて見えたり、角栓が詰まりやすくなります。
さらに、ホルモンバランスの乱れ(特に生理前)によって皮脂分泌が増えると、あごまわりにニキビや黒ずみ毛穴が目立つことも。
👉 対策ポイント
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保湿を最優先にし、皮脂を抑えるより“肌をうるおわせる”ケアを意識
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ホルモン周期に合わせてスキンケアを調整(生理前は刺激の少ないケアを)
クレンジング・洗顔のやりすぎによるバリア機能の低下
「毛穴の汚れを落とそう」と洗浄力の強いクレンジングやゴシゴシ洗顔を続けると、
本来肌を守る皮脂膜や角質層が削られ、バリア機能が低下します。
その結果、肌は“守るため”にさらに皮脂を分泌し、毛穴の開きや黒ずみを招いてしまうのです。
👉 対策ポイント
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クレンジングは摩擦レス・短時間を意識
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洗顔は朝晩1日2回まで、泡で包み込むようにやさしく洗う
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「落とす」より「守る」を重視し、弱酸性・低刺激タイプを選ぶ
加齢によるたるみ毛穴や角質肥厚
年齢を重ねると、肌のハリを支えるコラーゲンやエラスチンが減少し、
毛穴が縦に伸びる「たるみ毛穴」が目立ちやすくなります。
また、ターンオーバーの乱れで角質が厚くなると、毛穴の出口が塞がれ、詰まり・黒ずみの原因にも。
👉 対策ポイント
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ビタミンC誘導体・レチノール・ペプチド配合の美容液でハリケアを
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週1〜2回、酵素洗顔や角質ケアで古い角質をやさしくオフ
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睡眠不足・紫外線対策も“毛穴老化”予防の鍵
「毛穴を消したい」ほどに悪化する理由
「毛穴をなくす」「詰まりを全部取りたい」と思うほど、肌を攻めすぎてしまう傾向があります。
しかし、毛穴は本来“皮脂や汗を排出するための大切な器官”。
無理にケアしようとすると、肌が防御反応を起こし、かえって毛穴が開いてしまうのです。
必死なケアで肌を刺激しすぎている
過度なピーリングやマッサージ、強い洗浄剤を使うと、
肌がダメージを受けて慢性的な炎症を引き起こすことがあります。
炎症が続くと毛穴のまわりのコラーゲンが壊れ、毛穴が広がって戻らなくなることも。
👉 対策ポイント
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週1〜2回のスペシャルケアにとどめ、毎日の過剰刺激を避ける
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肌が敏感な時期は、角質ケア・スクラブを一時中止
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「刺激ゼロで整える」が毛穴ケアの鉄則
無理に詰まりを取ろうとして炎症・開きが悪化
指やピンセットで角栓を押し出したり、毛穴パックを頻繁に使うと、
毛穴まわりの皮膚が傷つき、赤み・炎症・色素沈着を起こすこともあります。
一度広がった毛穴は元に戻りにくく、悪循環に陥りやすいので注意が必要です。
👉 対策ポイント
-
角栓除去は物理的に「取る」より、酵素・クレイで“ゆるめて浮かせる”
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押し出しは絶対NG。毎日の保湿と代謝ケアで自然に排出を促す
「引き締め系」ばかりに頼って逆効果
アルコール強めの収れん化粧水や、冷水・保冷剤での“引き締め”ケア。
一時的に毛穴が小さく見えても、乾燥や血行不良を起こして皮脂過剰を招くことがあります。
👉 対策ポイント
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まずは保湿と代謝の底上げが最優先
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引き締めは「冷やす」ではなく、ハリを出すスキンケア(ビタミンC・レチノール)で内側から整える
💬 まとめ
毛穴を「なくそう」とするほど、肌は防御モードに入り、悪化のループに陥ります。
毛穴は“敵”ではなく、“肌の健康を守る器官”。
「詰まりを取る」より「肌を整える」意識に変えることで、頬やあごの毛穴は自然と目立たなくなります。
実は逆効果!毛穴を悪化させるNGケア5選
毛穴をなんとかしたい一心で頑張っているのに、なぜか悪化してしまう…
その原因は、あなたの「日々のスキンケア習慣」にあるかもしれません。
ここでは、頬やあごの毛穴を悪化させる代表的なNGケアと、代わりに行いたい正しい対策を紹介します。
① ゴシゴシ洗顔・スクラブのやりすぎ
→ 角質を削りすぎて乾燥・皮脂過剰の悪循環に
毛穴汚れを落とそうとして、つい力を入れて洗っていませんか?
ゴシゴシ洗顔やスクラブの使いすぎは、肌表面の角質を削り取り、バリア機能の低下を招きます。
一見スッキリしても、肌は「乾燥している」と判断し、皮脂を余分に分泌。結果的に毛穴がさらに開いてしまうのです。
👉 正しい対策
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洗顔は“摩擦ゼロ”が基本。泡で包むようにやさしく洗う
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スクラブや酵素洗顔は週1〜2回までにとどめる
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洗顔後は10秒以内に保湿して乾燥を防ぐ
② ピンセット・毛穴パックで無理やり角栓を取る
→ 毛穴が広がり、黒ずみ・炎症の原因に
「角栓がポツポツ見えるとつい取りたくなる」──そんな経験はありませんか?
ですが、ピンセットや毛穴パックで無理やり引き抜くと、毛穴の周囲が傷つき、炎症・色素沈着・たるみ毛穴の原因になります。
一度広がった毛穴は、自然には戻りにくく、かえって黒ずみが悪化してしまいます。
👉 正しい対策
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酵素洗顔・クレイパックなどで“ゆるめて浮かせる”ケアに切り替え
-
押し出しはNG。毎日の保湿&代謝アップで自然に排出を促す
-
角栓ケア後は冷却ではなく保湿重視で鎮静を
③ アルコール強めの収れん化粧水を常用
→ 一時的に引き締まるが、肌が乾燥して皮脂分泌が増える
「毛穴を引き締めたいから」と、清涼感の強い収れん化粧水を頻繁に使うのも逆効果。
アルコールが強すぎると、肌の水分を奪い、乾燥→皮脂過剰の悪循環を生み出します。
一時的な“引き締まり”を感じても、時間が経つと毛穴が開いて見えることも。
👉 正しい対策
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収れん化粧水は部分使い or 週数回までに
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毎日のケアは保湿力の高い化粧水+乳液・クリームでバランスをとる
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「引き締め」は、ビタミンC誘導体やナイアシンアミドなど、内側からのケアを
④ オイルクレンジングの長時間放置
→ 皮脂と混ざって逆に毛穴詰まりを起こす
メイク汚れをしっかり落とそうと、オイルクレンジングを長時間なじませるのはNG。
オイルが皮脂と混ざって酸化し、角栓の原因になることがあります。
また、洗浄成分が肌に長く触れることで、必要な皮脂まで取りすぎてしまう場合も。
👉 正しい対策
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クレンジングは1分以内で完了を目安に
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濃いメイクの日だけオイル、普段はミルクやジェルタイプでやさしくオフ
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ぬるま湯(32〜34℃)で丁寧にすすぎ、保湿を忘れずに
⑤ 冷水・保冷剤で無理に“引き締め”る
→ 温度差で肌に負担。血行不良・くすみの原因にも
毛穴をキュッと閉じたい一心で、冷水洗顔や保冷剤を直接当てるのは避けましょう。
急な温度変化は、肌にストレスを与え、血行不良やくすみ、赤みを引き起こすことがあります。
“冷やすほど引き締まる”というのは一時的な錯覚にすぎません。
👉 正しい対策
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冷やすよりも、ハリを出すケア(ビタミンC・レチノール・コラーゲン)を
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血行促進のためにぬるめの蒸しタオル→保湿が◎
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冷却はどうしても行う場合、短時間・間接的に(タオル越しなど)
💬 ミニまとめ
毛穴ケアで大切なのは、「取る」「引き締める」ではなく、“守る・整える”という発想。
肌に負担をかけるほど毛穴は開き、詰まりやすくなります。
正しいケアに切り替えるだけで、頬やあごの毛穴は少しずつ落ち着いていきます。
頬・あごの毛穴をやさしく整えるための正しいケアとは?
毛穴を“消す”ことばかり意識するより、肌にやさしく整えることを目標にした方が、長期的に見て健やかな肌状態に導けます。
以下では、洗顔 → 保湿 → 生活習慣 → 引き締めケアの4つの柱に分けて解説します。
洗顔は「落とす」より「守る」を意識して
→ 摩擦レス・泡で包み込むように洗う
→ クレンジングは“やさしく短時間”が基本
解説ポイント:
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肌をこすらず、泡(空気を含んだモコモコの泡)で包み込むように顔を洗うようにします。
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洗顔料は弱酸性・低刺激(香料・アルコールが控えめ、界面活性剤がマイルドなもの)が望ましい。
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クレンジングは、オイル・バーム・ミルクなどを使う場合でも、長時間置くことは避け、肌になじませる時間を短くする。
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洗顔後は、できるだけ早く(目安10~20秒以内)化粧水・保湿に移行し、水分の蒸発を防ぐ。
おすすめ商品例:
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なめらか本舗 しっとりクレンジング洗顔 NC:ミルクタイプで肌あたりがやさしく、摩擦ダメージを抑えやすい。
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クレンジングリサーチ ウォッシュクレンジング:クレンジング兼用で、すすぎやすく肌に残りにくいタイプ。
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これらは「やさしく落とす」ことを重視した処方が特徴です。
保湿ケアで“毛穴をふっくら”させる
→ ヒアルロン酸・セラミド・ナイアシンアミド配合の化粧水・乳液を
→ インナードライを防ぐために油分も適度にプラス
解説ポイント:
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乾燥が進むと肌は“防衛”のためにさらなる皮脂を分泌し、毛穴が目立ちやすくなる。だから、水分+油分のバランスを整える保湿が不可欠。
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保湿成分として、ヒアルロン酸・セラミド・ナイアシンアミドは非常に有効で、肌の水分保持力を助け、キメを整え、バリア機能のサポートにもつながります。
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化粧水・乳液をレイヤー(重ねづけ)して、軽いもの → こってりしたもの、という順番で塗るのが基本。
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乾燥していそうな部分には、クリームやオイルでフタをすることで潤いの蒸発を防ぐ。
おすすめ・参考商品/処方例:
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松山油脂「保湿浸透水バランシング」:5種のヒト型セラミド+ナイアシンアミド配合で、さらっと使えて保湿力を感じられる処方。
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肌ラボ(ロート製薬):保湿ラインで定番化されており、ドラッグストア入手性も高い。
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ロート製薬「肌ラボ 極潤 薬用ハリ化粧水」:ナイアシンアミド+3種のヒアルロン酸を配合した薬用化粧水。
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これらは「しっとり感」と「肌へのやさしさ」のバランスを意識した処方例です。
ターンオーバーを整える生活習慣も大切
→ 睡眠・食事・ストレスケアが毛穴の状態に直結
解説ポイント:
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肌のターンオーバー(皮膚の生まれ変わり)は、十分な**睡眠(特に“ゴールデンタイム”と呼ばれる22時~2時)**が重要。
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食事面では、ビタミンC・E、良質なたんぱく質、亜鉛、オメガ3系脂肪酸などの栄養が、肌の再生を助けます。
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ストレス・ホルモンバランスの乱れは皮脂分泌を促すため、リラックス法(散歩・入浴・深呼吸・趣味時間確保など)を取り入れる。
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適度な運動で血流を促すと、栄養・酸素が肌に行き届きやすくなり、肌代謝がアップする。
これらを整えることで、角質肥厚や詰まりが起こりにくい“良い肌サイクル”を育めます。
肌に優しい“毛穴引き締め”ケアのコツ
→ ビタミンC誘導体・レチノールなどを低濃度から取り入れる
→ 週1〜2回の酵素洗顔で角質を穏やかにケア
解説ポイント:
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毛穴“引き締め”を狙うなら、刺激の強い冷却・アルコール系ではなく、成分による作用に頼る方が長期的に安全。
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ビタミンC誘導体、レチノール、ナイアシンアミド、ペプチドなどは、コラーゲン生成促進やターンオーバー正常化を通じて毛穴を目立ちにくくする作用が期待できます。ただし、最初は低濃度・隔日使用から始め、肌の反応を見ながら徐々に強度を上げるのが賢明。
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酵素洗顔(パウダー系酵素+水で使うタイプなど)は、たんぱく質をゆるめて角質・詰まりを和らげる作用があります。週1〜2回程度が目安。
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導入時は、パッチテストを行い、赤み・ヒリつきが出ないか確認すること。
商品例(美容成分系):
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無印良品 高濃度美容液 ナイアシンアミド配合 30mL:シンプル処方で、ナイアシンアミドを美容液感覚で取り入れやすいアイテム。
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他には、レチノール系・ビタミンC誘導体配合のセラムや美容液(国内ブランド・皮膚科系ブランド)を少量から導入するのがおすすめ。
📝 まとめ
“毛穴を消す”発想ではなく、“整えてゆっくり改善する”意識に切り替えることが、頬・あごの毛穴ケアの正解です。
日常の洗顔・保湿を丁寧に行い、生活習慣を整えつつ、刺激の少ない美容成分を味方につければ、少しずつ毛穴は目立ちにくくなっていきます。
まとめ|毛穴ケアは“攻め”より“いたわり”がカギ
やりすぎケアをやめるだけで、毛穴は変わる
「毛穴をどうにかしたい!」という焦りから、つい洗いすぎたり、強い成分のコスメに頼ったりしていませんか?
でも実は――毛穴悩みを解決する近道は、“攻めるケア”ではなく“やさしく整える”ことなんです。
毛穴が目立つ原因の多くは、乾燥・皮脂バランスの乱れ・バリア機能の低下。
刺激を与え続けると、毛穴が守ろうとして皮脂を余計に出したり、炎症を起こしたりして、ますます悪化してしまいます。
一度、「落とす」「引き締める」ケアをお休みして、
・低刺激のクレンジング&洗顔
・たっぷりの保湿(化粧水+乳液)
・睡眠・栄養バランスの見直し
この3つを丁寧に続けてみましょう。
肌の調子が整ってくると、自然と毛穴が引き締まり、触れたときのなめらかさが戻ってきます。
「休ませる勇気」こそ、毛穴美人への第一歩。
焦らずコツコツ、“いたわりケア”で理想の肌を育てていきましょう。


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