PMSや肌荒れに効く!ビタミンB6の効果とおすすめ食材・サプリ徹底解説【管理栄養士監修】
PMSによるイライラや情緒不安定、そして肌荒れ…。
「どうにかしたいけど、薬に頼るのはちょっと…」そんなふうに感じていませんか?
実は、ビタミンB6がこのような不調のカギを握っているかもしれません。
ビタミンB6は、ホルモンバランスや神経伝達物質の働きを支える重要な栄養素。
この記事では、PMSや肌荒れに悩む方に向けて、ビタミンB6の効果や食材・サプリの選び方、摂取時の注意点までを徹底解説します。
「いつもの不調」が穏やかになるヒント、見つけてみませんか?
◆ ビタミンB6とは?基本の働きと体に必要な理由
● ビタミンB6の主な役割
ビタミンB6は、水溶性ビタミンの一種で、タンパク質の代謝や神経伝達物質の合成に欠かせない栄養素です。特に**心や肌の健康を支える“縁の下の力持ち”**のような存在で、次のような働きがあります。
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タンパク質の代謝をサポート:筋肉・皮膚・髪などの材料となるアミノ酸の代謝を助け、体作りや修復に関与します。
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神経伝達物質の合成:セロトニンやドーパミンといった“幸せホルモン”の生成を助け、心の安定に関わります。
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ホルモンバランスの調整:女性ホルモンとの関わりが深く、PMS(月経前症候群)や更年期の不調を和らげる働きが注目されています。
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免疫機能の維持:免疫細胞の働きを支え、ウイルスや細菌への抵抗力を高めます。
特に女性にとっては、心と肌の調子を整えるうえで欠かせない栄養素といえます。
● 不足するとどうなる?PMSや肌荒れとの関係
ビタミンB6が不足すると、心と体の両面でさまざまな不調が現れやすくなります。以下のような症状が続く場合、B6不足の可能性も考えられます。
【ビタミンB6不足による主な症状】
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PMSが重くなる(イライラ・気分の落ち込み・頭痛)
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肌荒れ・ニキビが増える
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口内炎や口角炎ができやすくなる
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疲れやすく、集中力が続かない
特にPMSの症状が重くなる背景には、セロトニンの合成不足があります。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、心を穏やかに保つ働きがありますが、ビタミンB6が不足すると体内で十分に作れなくなってしまうのです。
また、ビタミンB6は皮膚の代謝にも関与しているため、肌のターンオーバーが乱れてニキビや吹き出物、乾燥肌の原因にもなります。
つまり、ビタミンB6は**“心と肌の調子を内側から整える栄養素”**。特にストレスが多い現代女性にとって、意識的に摂取したい栄養素のひとつです。
◆ PMS(月経前症候群)に対するビタミンB6の効果
● ホルモンバランスとビタミンB6の関係
PMS(月経前症候群)は、生理の1〜2週間前から始まる心身の不調で、ホルモンバランスの乱れが主な原因とされています。特に、エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンの急激な変動により、自律神経や脳内物質のバランスが崩れ、さまざまな症状が現れます。
ここで注目されるのがビタミンB6。
ビタミンB6は、以下のようにホルモンと神経伝達物質の調整役として働きます。
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エストロゲンの代謝をサポートし、過剰なエストロゲンの影響を和らげる
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神経伝達物質セロトニンやGABAの合成を助けることで、精神的安定を促す
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プロゲステロン(黄体ホルモン)とのバランスを整え、イライラや気分のムラを軽減
特にストレスや栄養不足でB6が消耗されると、ホルモンバランスの乱れが悪化しやすくなるため、日常的にしっかり補いたい栄養素です。
● イライラ・情緒不安定・頭痛にどう作用するの?
PMSの代表的な症状である「イライラ」「気分の落ち込み」「頭痛」には、ビタミンB6が直接的に関係しています。その理由は、脳内の神経伝達物質の合成をビタミンB6が担っているからです。
▼ セロトニンとビタミンB6
ビタミンB6は、幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンの生成に不可欠です。セロトニンが不足すると、気分が不安定になり、ちょっとしたことでイライラしたり、涙もろくなったりします。
▼ GABAとビタミンB6
ビタミンB6は、リラックス作用のある**GABA(ギャバ)**の生成にも関与。緊張や不安を鎮め、心を落ち着かせる作用があります。
▼ 頭痛や肩こりにも
PMS時に多い頭痛や肩こりは、ホルモンの影響で血流が悪くなることが一因。ビタミンB6は血行を促進するマグネシウムの働きをサポートするため、栄養面からの血流改善にも役立ちます。
🌿 POINT
「生理前になるといつも不調…」という方は、ビタミンB6が不足している可能性あり。特に、ストレスが多い人、甘いもの・加工食品をよく食べる人はB6の消耗が激しいため、食事やサプリでの意識的な補給が大切です。
◆ 肌荒れ改善にビタミンB6が効く理由
● 皮脂分泌のコントロール
肌荒れの原因のひとつに、過剰な皮脂分泌があります。毛穴に皮脂が詰まることで、炎症やニキビを引き起こしやすくなります。
ここで重要なのがビタミンB6の働きです。
ビタミンB6は、皮脂の分泌バランスを整える作用があり、以下のように肌トラブルの根本原因にアプローチします。
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皮脂腺の過剰な働きを抑える
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毛穴の詰まりを防ぎ、ニキビの発生を予防
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テカリ・脂性肌の改善にも効果的
特に、ホルモンバランスの乱れやストレスによる皮脂の増加に悩む方にとって、ビタミンB6の摂取は有効な対策のひとつです。
● ニキビ・乾燥肌との関係
ビタミンB6が不足すると、皮膚のターンオーバー(生まれ変わり)機能が低下し、以下のような肌トラブルを引き起こしやすくなります。
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ニキビ・吹き出物が繰り返しできる
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乾燥しやすく、肌がゴワつく
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化粧ノリが悪くなる、くすみが目立つ
なぜなら、ビタミンB6はたんぱく質や脂質の代謝を助ける栄養素であり、皮膚細胞の材料がスムーズに作られなければ、健やかな肌は維持できないからです。
また、乾燥肌にも関わらず皮脂が過剰に出る「インナードライ肌」の場合、ビタミンB6不足が隠れた原因になっていることもあります。
● ビタミンB群との相乗効果
ビタミンB6は単体でも重要な栄養素ですが、ビタミンB2・B1・ナイアシンなど他のB群と一緒に摂ることで効果が高まります。
例えば:
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ビタミンB2:皮脂分泌の抑制や細胞の再生を促進
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ナイアシン(B3):肌のバリア機能をサポート
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ビタミンB1:糖代謝を助け、肌のくすみや疲れを軽減
つまり、ビタミンB6は**“ビタミンB群のチームプレーの一員”**として働くため、バランスよく摂取することが大切です。サプリを選ぶ際は、「ビタミンB群として配合されているかどうか」もチェックポイントになります。
🌿 POINT
肌トラブルがなかなか改善しないときは、スキンケアだけでなく内側からのビタミンB6補給も視野に入れてみましょう。肌の基礎力を整えるには、食事+サプリのWケアが効果的です。
◆ ビタミンB6が豊富なおすすめ食材一覧
● 毎日取り入れたい!手軽な食材ベスト5
ビタミンB6は、実は私たちの身近な食材に多く含まれています。以下は、忙しい毎日でも取り入れやすく、しかも高栄養なB6豊富食材のベスト5です。
【1】鶏むね肉・ささみ
高たんぱく・低脂質でダイエット中の女性にも人気。特に鶏むね肉やささみはB6の含有量が多く、100gあたり0.6〜0.9mgと高水準。
▶ サラダや蒸し料理にして取り入れやすい!
【2】バナナ
おやつや朝食代わりにぴったり。1本(約100g)で0.38mg程度のB6が摂れるうえ、セロトニンの原料であるトリプトファンも含むため、PMS対策にも◎。
【3】まぐろ・かつお(赤身魚)
特にビタミンB6の宝庫とされるのがまぐろの赤身やかつお。刺身やたたき、ステーキなどで気軽に摂取できます。
【4】にんにく
少量でも栄養価が高く、B6も豊富。炒め物やスープ、ドレッシングに加えるだけで栄養アップ。
【5】玄米・全粒粉パン
精製されていない穀物はビタミンB群の宝庫。白米よりも玄米、白パンよりも全粒粉パンにすることで自然とB6が補えます。
● 加熱に弱い?調理時のポイントも解説
ビタミンB6は水溶性ビタミンであり、加熱や水に弱いという性質があります。そのため、調理方法によっては含有量が大きく減少してしまうことも。
▼ 加熱による損失を減らす工夫
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短時間加熱・蒸す・炒めるがおすすめ
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スープなど煮汁ごと食べられる料理にすると損失を抑えやすい
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電子レンジで加熱することで栄養の流出を最小限に
▼ 水に溶けやすいため…
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野菜や魚を茹でる場合は、茹で汁もスープとして活用するのが◎
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バナナやナッツ類のように非加熱で食べられる食材をうまく取り入れるのもポイント
🌿POINT
「せっかく食べているのに、栄養が減ってしまっていた!」ということにならないよう、調理法にも一工夫加えるのが、賢くビタミンB6を摂取するコツです。
◆ ビタミンB6を効率よく摂れるおすすめサプリ
● 選び方のポイント【成分・用量・添加物チェック】
ビタミンB6サプリを選ぶ際には、以下のポイントを押さえることが重要です。
✅ 成分と用量の確認
ビタミンB6の含有量は製品によって異なります。一般的に、1日あたりの推奨摂取量は成人女性で1.2mg程度ですが、PMSや肌荒れ対策を目的とする場合、1日あたり10mg前後の摂取が目安とされています。
✅ 添加物の有無
保存料や着色料などの添加物が含まれていない、シンプルな成分構成の製品を選ぶと安心です。
✅ ビタミンB群のバランス
ビタミンB6は他のビタミンB群と協力して働くため、ビタミンB1、B2、B12、ナイアシンなどを含むマルチビタミンB群サプリを選ぶと、相乗効果が期待できます。
● 市販で人気のビタミンB6サプリ3選
以下に、市販で人気のビタミンB6サプリを3つご紹介します。いずれも信頼性が高く、PMSや肌荒れ対策に適した製品です。
1. DHC ビタミンBミックス 30日分
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特徴: ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸の8種類のビタミンB群をバランスよく配合。
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ビタミンB6含有量: 30mg/日
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価格: 約490円(税込)/30日分
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おすすめポイント: コストパフォーマンスが高く、毎日続けやすい。肌の健康維持やエネルギー代謝をサポート。
2. アサヒグループ食品 ディアナチュラスタイル ビタミンB群 60粒
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特徴: ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸の8種類のビタミンB群を配合。
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ビタミンB6含有量: 10mg/日
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価格: 約369円(税込)/60日分
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おすすめポイント: 無添加(香料・着色料・保存料不使用)で、安心して摂取できる。初めての方にもおすすめ。
3. ネイチャーメイド B-コンプレックス 60粒
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特徴: ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類のビタミンB群を配合。
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ビタミンB6含有量: 10mg/日
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価格: 約727円(税込)/60日分
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おすすめポイント: 着色料・保存料無添加で、品質管理が徹底されている。長期的な健康維持に適している。
🌿 POINT
サプリメントはあくまで補助的な役割です。バランスの取れた食事と併用することで、より効果的にビタミンB6を摂取できます。また、サプリメントの摂取前には、医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
◆ 摂取時の注意点と過剰摂取のリスク
● 1日の適正摂取量
ビタミンB6は水溶性ビタミンであり、体に蓄積されにくく、基本的には尿として排出されるという特徴があります。しかし、サプリメントなどで長期間にわたって大量摂取すると、神経障害などのリスクがあるため注意が必要です。
▼ 成人女性の1日の推奨量(日本人の食事摂取基準2020年版)
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18~49歳女性:1.2mg
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妊娠中:1.5mg
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授乳中:1.6mg
▼ 耐容上限量(これ以上の摂取は健康リスクの可能性)
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18歳以上の女性:50mg/日
🌿POINT:通常の食事では過剰摂取になることはほとんどありませんが、サプリメントを複数併用している方は摂取量の合計に注意しましょう。
● サプリと食事のバランスをどう取る?
ビタミンB6は鶏肉・魚・バナナ・にんにく・玄米など、日常的な食材に多く含まれています。食事である程度補えている場合は、サプリメントで1日5〜10mg程度を目安にするのがバランスのよい摂取方法です。
▼ 食事メイン+サプリは補助的に
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日々の食生活でビタミンB6を意識した食材を取り入れる
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足りない分をサプリで“補う”というスタンスがベスト
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B群全体が入ったマルチBサプリを選ぶと過不足の心配が少ない
▼ 過剰摂取が心配な方は…
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サプリの含有量を確認し、1日1回程度の服用にとどめる
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定期的に体調や肌状態をチェックして様子を見る
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長期間摂取する場合は、医師や薬剤師に相談するのも安心
⚠ 注意したい「自己判断での摂取」
「肌荒れが続くから」「PMSがつらいから」といって、自己判断で大量のビタミンB6を長期間飲み続けることはNGです。特に、以下のような症状が現れた場合は過剰摂取の可能性も。
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手足のしびれ・感覚異常(神経障害)
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頭痛や吐き気
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肝機能への影響(まれ)
🌿安全な摂取のカギは「適量・継続・バランス」。焦らず、体の反応を見ながら取り入れましょう。
◆ まとめ|ビタミンB6でPMSも肌荒れも穏やかに
● 今日からできる小さな対策
PMSのつらい不調や、肌荒れによるストレス…。
「体質だから」と諦める前に、まずはビタミンB6を味方にするという視点を持ってみましょう。
ビタミンB6は、
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ホルモンバランスを整える
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セロトニンやドーパミンの合成を助け、メンタルを安定させる
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肌のターンオーバーをサポートする
…と、内側から穏やかな体調と肌コンディションへ導いてくれる栄養素です。
まずは、できることからで大丈夫。たとえば――
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朝食にバナナと全粒粉パンを取り入れる
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サラダに蒸し鶏やツナをのせて栄養アップ
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気になるときだけサプリで補うなど
そんな小さな習慣が、ゆらぎにくい自分への第一歩になります。
● まずは食生活の見直しから始めよう
サプリメントも便利ですが、やっぱり基本は「毎日の食事」。
ビタミンB6は意識していないと不足しやすい栄養素だからこそ、まずは食卓から見直してみましょう。
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鶏肉・魚・卵・豆類などのたんぱく質源をしっかり摂る
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白米を玄米や雑穀ごはんにチェンジ
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間食をバナナやナッツにする
これだけでも、体が「変わってきた」と感じる瞬間がきっと訪れます。
🌿無理なく、コツコツと。ビタミンB6を上手に取り入れて、PMSや肌荒れに振り回されない毎日へ。


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