PMSや肌荒れに効く!ビタミンB6の効果と多い食材・おすすめサプリ徹底解説【管理栄養士監修】
PMSによるイライラや気分の落ち込み、繰り返す肌荒れに悩んでいませんか?そんな不調をサポートしてくれる栄養素のひとつが「ビタミンB6」です。神経伝達物質やホルモンの働きを助けることで心と体のバランスを整え、さらにたんぱく質代謝を促して肌の再生にも役立ちます。
本記事では、管理栄養士監修のもと、ビタミンB6の効果や多く含まれる食材、効率よく摂取できるサプリまで徹底解説します。
ビタミンB6とは?基本の働きと必要性
ビタミンB6は、水溶性ビタミンB群のひとつで、たんぱく質や脂質・糖質の代謝に欠かせない栄養素です。特に、体内でアミノ酸を利用しやすい形に変えたり、神経伝達物質(セロトニンやドーパミンなど)の合成を助けたりと、心と体の両面で重要な役割を担っています。
また、女性のPMS(月経前症候群)対策や肌荒れ改善に効果的とされるのも、ホルモンバランスや皮膚の再生に深く関わっているためです。体内に長く留めておけない水溶性ビタミンなので、毎日の食事やサプリで継続的に補うことが大切です。
ビタミンB群の一つとしての役割
ビタミンB群は「代謝ビタミン」とも呼ばれ、互いに連携しながらエネルギー産生や神経機能の維持を支えています。その中でもビタミンB6には次のような働きがあります。
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アミノ酸代謝を助ける:筋肉や皮膚、髪のもととなるたんぱく質の利用をスムーズにする
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神経伝達物質の合成をサポート:セロトニン・GABAなど、気分を安定させる成分の生成に関与
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免疫機能の維持:抗体の生成をサポートし、体をウイルスや細菌から守る
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ホルモンバランス調整:女性特有のPMS症状や月経リズムの乱れに関与
このように、単独で働くのではなく、ビタミンB2・B12・葉酸などと協力し合いながら、体のあらゆる機能を下支えしています。
不足すると起こりやすい症状
ビタミンB6が不足すると、代謝や神経機能が乱れ、次のような症状が出やすくなります。
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肌荒れ・口内炎・ニキビなどの皮膚トラブル
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イライラ・気分の落ち込み・不眠などの精神症状
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手足のしびれや神経炎
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貧血(ヘモグロビン合成に関与するため)
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免疫力低下による風邪や感染症への抵抗力の低下
特に、たんぱく質を多く摂る人・妊娠中や授乳中の女性・経口避妊薬を使用している女性は、通常よりビタミンB6が必要とされるため、不足に注意が必要です。
PMS(月経前症候群)に対するビタミンB6の効果
PMS(月経前症候群)は、生理前の数日から起こる心身の不調で、イライラ・落ち込み・頭痛・肌荒れ・むくみなどさまざまな症状があります。特に精神的な不安定さに悩む女性は多く、生活の質を大きく下げてしまうこともあります。
ビタミンB6は、このPMSの症状をやわらげる栄養素として注目されています。その理由は、神経伝達物質の合成やホルモンバランスの調整に深く関わっているからです。
イライラ・気分変動をやわらげる仕組み
生理前は、女性ホルモンの変動によって**セロトニン(幸せホルモン)**が減少しやすくなり、イライラや落ち込みが起こりやすくなります。
ビタミンB6は、このセロトニンやドーパミン、GABAなどの神経伝達物質を合成する際に必要な補酵素です。十分に摂取することで、神経伝達がスムーズになり、次のような効果が期待できます。
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気分の浮き沈みをやわらげる
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イライラや不安感を減らす
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睡眠の質をサポートする
そのため、ビタミンB6は「心の安定ビタミン」とも呼ばれることがあります。
ホルモンバランスとの関係
PMSのもう一つの大きな要因は、女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の急激な変動です。ビタミンB6は、これらホルモンの代謝にも関与しており、次のようなサポートをしてくれます。
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ホルモンバランスを整え、過剰なエストロゲン作用を抑える
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プロゲステロンの作用を安定させることで、むくみや乳房の張りを軽減
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ホルモンの変動による神経過敏や食欲増加を緩和
実際に、ビタミンB6のサプリメントを用いた研究では、PMS症状(特に精神的な不調)の軽減に有効という報告もあります。
👉 このように、ビタミンB6は「神経伝達物質」と「ホルモン代謝」の両面からPMSの症状を和らげるサポートをしてくれるため、女性にとって欠かせない栄養素のひとつといえます。
肌荒れ改善にビタミンB6が効く理由
肌荒れやニキビの原因は、ホルモンバランスの乱れ・皮脂の過剰分泌・ターンオーバーの乱れ・炎症など多岐にわたります。こうした肌トラブルの改善に、ビタミンB6は大きな役割を果たしています。
ビタミンB6は、たんぱく質の代謝を助けて肌の再生をサポートし、皮脂分泌を調整してニキビや脂性肌を予防する働きがあるため、「美肌ビタミン」とも呼ばれることがあります。
たんぱく質代謝と肌の再生をサポート
私たちの肌は、**角質層が約28日周期で新しく生まれ変わる(ターンオーバー)**ことで健やかさを保っています。この過程に必要なのが、たんぱく質=アミノ酸です。
ビタミンB6は、このアミノ酸の代謝をサポートし、肌細胞の修復・再生をスムーズにします。そのため、次のような効果が期待できます。
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ダメージを受けた肌の回復を早める
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バリア機能を整え、乾燥や刺激から守る
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キメを整えて透明感のある肌へ導く
特に、食事からしっかりたんぱく質を摂っていても、ビタミンB6が不足していると、うまく利用できず肌再生が滞ってしまいます。
ニキビ・脂性肌へのアプローチ
ニキビや脂性肌の大きな要因のひとつは、皮脂の過剰分泌です。ビタミンB6には、皮脂分泌を調整する働きがあり、過剰な皮脂による毛穴詰まりや炎症を防ぐ効果が期待できます。
また、ビタミンB6は炎症を抑える働きもあるため、赤ニキビや吹き出物の悪化を防ぐサポートにもつながります。
具体的なメリットとしては、
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思春期ニキビや大人ニキビの予防
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脂っぽさによるテカリの軽減
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肌トラブル後の色素沈着(ニキビ跡)を防ぎやすくする
といった点が挙げられます。
👉 このように、ビタミンB6は「肌の代謝」と「皮脂コントロール」の両面で働きかけるため、PMSによる肌荒れや慢性的なニキビ改善にも役立つ栄養素です。
ビタミンB6が豊富なおすすめ食材一覧
ビタミンB6は、肉・魚・野菜・ナッツなど幅広い食品に含まれています。特にたんぱく質を多く含む食材と一緒に摂ることで代謝を効率的にサポートできるのが特徴です。ここでは、身近で取り入れやすい食品をグループ別に紹介します。
肉・魚類に多い食材
ビタミンB6は、動物性食品に特に豊富です。普段の食事で無理なく摂りやすいのもメリットです。
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鶏むね肉・鶏ささみ:高たんぱく・低脂肪でダイエット中にも◎
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まぐろ・かつお:赤身魚に多く含まれ、刺身・漬け丼で手軽に摂取可能
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鮭・さんま・さば:EPA・DHAも同時に摂れるので美容・健康に相乗効果
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豚肉(特に赤身):ビタミンB群全般が豊富で、疲労回復にも効果的
これらはメインのおかずとして食卓に取り入れやすいため、日常的なビタミンB6の供給源としておすすめです。
野菜・ナッツ類で摂れる食材
動物性食品に比べると含有量は少なめですが、野菜やナッツ類からも補うことができます。
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にんにく・しょうが:調味料感覚で使えて、料理の風味もアップ
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バナナ:手軽に食べられ、朝食や間食に便利
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ほうれん草・さつまいも:食物繊維も一緒に摂れる
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ピスタチオ・ひまわりの種・ごま:おやつやサラダのトッピングに最適
植物性食品は動物性に比べて吸収効率が劣る場合もありますが、食事バランスを整えるうえで欠かせません。
毎日の食事に取り入れる工夫
ビタミンB6は水溶性ビタミンのため、体内にため込めず、毎日コツコツ摂る必要があります。効率的に摂取する工夫としては:
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朝食にバナナ+ナッツ入りヨーグルト
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昼食に鶏むね肉のサラダチキンや鮭のおにぎり
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夕食にさんまや豚肉のメイン料理+ほうれん草のおひたし
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間食にピスタチオやドライフルーツ
このように1日の食事の中で少しずつ取り入れることで、安定してビタミンB6を補給できます。
ビタミンB6を効率よく摂れるおすすめサプリ
サプリメントは、食事だけでは補いきれない栄養素を補助する手段として有効です。ただし、サプリを選ぶには「単体タイプ」か「マルチビタミン(複数の栄養素を含むもの)」かといった違いや、配合量・吸収率・添加物などのチェックポイントを押さえる必要があります。以下でそれぞれのポイントを解説します。
単体サプリとマルチビタミンの違い
単体サプリ
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ビタミンB6(ピリドキシン、またはその活性型など)だけを集中的に補うタイプ
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必要な量だけを調整しやすい
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他のビタミンやミネラルを同時に摂りたくない、または過剰摂取の心配がある場合に使いやすい
マルチビタミン・ビタミンB群を含む複合サプリ
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B1・B2・B6・B12、葉酸、ナイアシンなど複数のビタミンB群を一つの錠剤で補えるタイプ
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栄養バランスを丸ごと補助したい人向け
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ただし1成分(ビタミンB6など)の含有量が控えめになることもある
実際、ほとんどのマルチビタミンサプリにはビタミンB6が含まれていることが多いという記載もあります。
選ぶ際は、「自分が足りていない栄養素はなにか」「他に使っているサプリと重複しないか」などを踏まえるとよいでしょう。
選び方のポイント(配合量・吸収率・添加物)
サプリ選びで重視したい主なチェック項目を以下に挙げます。
チェック項目 | ポイント | 理由・注意点 |
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配合量 | 1日の目安量(成人で約1.3 mgなど)を基準に、過不足なく配合されているか | ビタミンB6は過剰に摂ると不利になることもあります(後述) |
吸収率 / 形態 | ピリドキシン塩酸塩(Pyridoxine HCl)や活性型(Pyridoxal-5-phosphate:P5P)など、体が使いやすい形が使われているか | 吸収されやすい形だと少量でも効果を得やすい |
添加物・賦形剤 | 着色料、保存料、充填剤、過剰な賦形剤などが少ない製品を選ぶ | 不要な化学添加物を避けたい人も多いため |
GMP認証・品質管理 | 製造過程での安全性や品質が確保されているか | 信頼できるメーカーかどうかの目安になる |
既存使用中のサプリとの重複 | 他のサプリでB6が入っていないか確認 | 重複による過剰摂取のリスクを防ぐ |
また、ビタミンB6は水溶性ビタミンであり、過剰量は主に尿中に排出されやすいという性質があります。ただし、長期間にわたり高用量を継続することはリスクになるため、適量を守ることが重要です。
管理栄養士おすすめのサプリ例
以下は、日本や海外で入手しやすく、信頼性が比較的高いサプリ例です(2025年時点での情報)。記事用に紹介する例としてご活用ください。
(※製品情報は変わる可能性があります。購入前には最新の成分表示・使用上の注意を確認してください。)
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ネイチャーメイド ビタミンB6(大塚製薬)
日本製。1日2粒で40 mg(かなり高用量)を目安として含有。
リンク -
DHC 持続型ビタミンB MIX
ビタミンB群を包括的に補えるマルチタイプ。B6も含まれており、継続しやすさを重視する人向け。
リンク -
FANCL ビタミンB コンプレックス
無添加志向のサプリ。B6を含む複数のB群をまとめて補えるタイプ。
リンク -
トラフルBBチャージa
ビタミンB2とB6を配合した医薬品風のビタミンサポート。口内炎や皮膚症状対策にも使われることがある。
リンク
摂取時の注意点と過剰摂取のリスク
1日の推奨摂取量の目安
ビタミンB6の1日の推奨摂取量は、成人女性で 約1.2mg、成人男性で 約1.4mg が目安とされています(日本人の食事摂取基準2025年版)。妊娠・授乳期は需要が高まり、推奨量もやや増加します。通常の食事から十分に摂取できる栄養素ですが、偏った食事やストレスが多い生活では不足しやすいため、意識的に補うことが大切です。
過剰摂取による神経障害リスク
ビタミンB6は水溶性ビタミンで、余分な分は尿から排泄されやすい特徴があります。しかし、サプリメントを高用量で長期間摂り続けると、手足のしびれや感覚障害などの 末梢神経障害 を引き起こすリスクが報告されています。耐容上限量は成人で 1日100mg とされているため、過剰にならないよう注意が必要です。
サプリと食事のバランスを意識する
理想的なのは、まず食事からビタミンB6を摂取し、不足分をサプリで補う方法です。肉や魚、ナッツ類など日常の食材に多く含まれるため、献立を工夫すれば自然に摂取できます。サプリメントを利用する場合は、配合量を確認し、複数の栄養サプリを併用している人は 総摂取量が過剰にならないか を必ずチェックしましょう。
まとめ|ビタミンB6でPMSも肌荒れも穏やかに
食事+サプリで無理なく継続するのが大切
ビタミンB6は、ホルモンバランスをサポートしてPMSのつらい症状をやわらげ、肌のターンオーバーを助けて肌荒れ改善にも役立ちます。毎日の食事に肉や魚、ナッツ類を取り入れつつ、不足しがちな場合はサプリで補うのが効率的。大切なのは「無理せず継続できる形」で習慣化することです。
正しい知識で安心して取り入れよう
栄養素は不足も過剰も体にとって負担になります。ビタミンB6の適切な摂取量やリスクを理解しておけば、安心して日常に取り入れられます。自分の体調やライフスタイルに合わせて食事とサプリを上手に組み合わせ、PMSや肌荒れに悩まされない、穏やかな毎日を目指しましょう。


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