血液をサラサラ&丈夫な骨に!ビタミンKの効果と摂取方法|食品&サプリまとめ
血液の健康と骨の強さを同時にサポートしてくれる「ビタミンK」。あまり注目されない栄養素ですが、実は血液をサラサラに保つ働きや、骨のカルシウム定着を助ける重要な役割を担っています。
本記事では、ビタミンKの効果や不足するとどうなるのか、さらに日常的に摂取できる食品やサプリの活用法までわかりやすく解説します。
ビタミンKとは?血液凝固との関係を解説
ビタミンKの基本的な役割
ビタミンKは、脂溶性ビタミンの一種で、私たちの体にとって欠かせない栄養素です。主な役割は大きく2つあり、血液を固めて止血を助ける働きと、カルシウムを骨に定着させて骨を強くする働きです。特に血液凝固に関わる因子を活性化するため、出血を止めるプロセスにおいて非常に重要な役割を果たしています。
体内では一部が腸内細菌によって合成されますが、食事からの摂取も欠かせません。野菜や発酵食品に多く含まれるため、日常の食生活が不足防止に直結します。
血液凝固に関わる仕組み
血液はケガをしたときに自然と固まり、出血を止める働きを持っています。このとき重要なのが「血液凝固因子」と呼ばれるたんぱく質で、ビタミンKはその合成に不可欠です。
具体的には、プロトロンビンやその他の凝固因子を活性化させ、血液が固まるプロセスを正常に進める役割を担っています。もしビタミンKが不足すると、この因子の働きが弱まり、血液が固まりにくくなります。
そのため、ビタミンKは「止血ビタミン」とも呼ばれ、体の安全装置のような存在です。
不足するとどうなる?出血リスクや健康への影響
ビタミンKが不足すると、血液を固める機能が低下し、少しのケガでも出血が止まりにくくなる恐れがあります。また、あざ(皮下出血)ができやすくなったり、鼻血が頻繁に出るといった症状が現れることもあります。
特に注意が必要なのは、
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新生児(腸内細菌が未発達で合成が不十分)
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高齢者(食事量の低下や吸収不良)
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抗凝固薬(ワルファリンなど)を服用している人
といったケースです。
また、骨の形成にも関与するため、慢性的な不足は骨粗しょう症のリスク増加にもつながります。健康維持のためには、食事やサプリで不足しないよう意識することが大切です。
ビタミンKを多く含む食品一覧
野菜(ほうれん草・ブロッコリー・小松菜など)
ビタミンKは緑黄色野菜に豊富に含まれています。特に代表的なのが「ほうれん草」「ブロッコリー」「小松菜」などの葉物野菜です。これらには ビタミンK1(フィロキノン) が多く含まれ、血液の凝固や骨の健康をサポートします。
たとえば、ゆでたほうれん草100gには約270μg、小松菜100gには約210μgのビタミンKが含まれています。成人の1日推奨量(約150μg)を、野菜だけでも十分カバーできるレベルです。
ポイント:ビタミンKは脂溶性ビタミンのため、炒め物や油を使ったドレッシングと一緒に食べると吸収率が高まります。
発酵食品(納豆はビタミンKの王様)
ビタミンKといえば、まず挙げられるのが納豆です。納豆には ビタミンK2(メナキノン) が豊富に含まれ、骨の形成やカルシウムの利用を助けます。
納豆1パック(約40g)には、なんと約300〜350μgものビタミンKが含まれ、これは1日推奨量を軽く超える量です。そのため「ビタミンKの王様」と呼ばれています。
また、チーズやヨーグルトなどの乳製品にも発酵過程でビタミンK2が含まれる場合があります。和食はもちろん、洋食の食材からも効率的に摂取できます。
ポイント:納豆は朝食に取り入れると習慣化しやすく、毎日の安定したビタミンK補給につながります。
魚介類・肉類・卵黄などの動物性食品
野菜や発酵食品だけでなく、魚介類や肉類、卵黄にもビタミンKが含まれています。特に、
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鶏もも肉
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豚レバー
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サケ・イワシなどの魚類
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卵黄
には比較的多く含まれています。これらは同時にタンパク質や鉄、ビタミンDなども摂れるため、血液と骨の健康を総合的にサポートする食品群といえます。
卵黄1個には約20μg前後のビタミンKが含まれており、毎日の食事に取り入れることで不足防止に役立ちます。
ポイント:動物性食品に含まれるビタミンK2は、骨へのカルシウム沈着を強くサポートするとされており、骨粗しょう症の予防にも有効と考えられています。
ビタミンKが摂れるおすすめサプリ
サプリで補うメリットと注意点
メリット
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食事だけではビタミンKの摂取量が不十分になりがちな人(野菜が少ない・発酵食品をあまり食べないなど)に手軽な補給手段となる。
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吸収率が調整された形(例えばビタミンK2 MK-7など)は、体内での利用効率が高いと言われており、特に骨や血管へのカルシウムの分配を助けることが期待される。
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ビタミンDやカルシウムと併用することで骨の健康をより効果的にサポートできる可能性がある(後述)。
注意点
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抗凝固薬(ワルファリンなど)を服用中の人は、ビタミンKの補給により薬の効きが変わることがあるため、医師との相談が必須。
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過剰摂取による明確な毒性は報告されていないが、サプリメントでの補給は食事摂取+通常生活内の範囲を超えないようにすること。
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品質や安全性(重金属、添加物、放射性物質など)、製造国・認証(GMP、第三者試験など)を確認すること。
ビタミンDやカルシウムとの相性(骨の健康サポート)
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ビタミンDは腸からカルシウムを吸収する促進作用があります。一方、ビタミンKは吸収されたカルシウムを骨へ運ぶ蛋白質(オステオカルシンなど)を活性化させたり、血管などの異所へのカルシウム沈着を抑える働きがあります。両者をバランスよく摂ることで、骨密度の維持や骨粗しょう症予防に効果が期待されるという研究があります。
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ただし、ビタミンDを高用量でとる場合には、ビタミンKの状態が不十分だとカルシウムの異常な沈着(血管の石灰化など)のリスクが増す可能性が指摘されています。つまり、「カルシウムの吸収を促すD」だけでなく、「カルシウムを正しく使うK」がそろっていることが肝心です。
選び方のポイント(含有量・形態・安全性)
選択項目 | チェックすべき内容 |
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含有量 | 成人の1日目安量は日本では約150μg/日。サプリで補うなら、この基準を意識。過剰過ぎる含有量は薬剤との相互作用リスクがある。 |
形態(ビタミンK1 vs K2 / MK-4, MK-7) | K1(フィロキノン)は植物由来、K2 は発酵物や動物性で、特にMK-7 は体内での持続性が高く、骨・血管に良いとされる論文が多い。 |
安全性・品質 | GMP認証、第三者試験(重金属・農薬・微生物など)の結果、原産国、添加物の有無、アレルギー源などを確認。特に輸入品は検査書等が付いているかチェック。 |
コストと継続のしやすさ | 1日あたりの価格、錠剤・カプセルの大きさや飲みやすさ、飲み忘れしにくい形(ソフトジェル・ベジカプセルなど)が長続きの鍵。 |
おすすめ商品名(日本で手に入りやすいもの)
以下は参考になるサプリメント例です。具体的にどのタイプ(K1 / K2 / MK-7 等)が良いかは、ご自身の目的・体調・薬の服用の有無などで判断してください。
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DHC ビタミンK — 日本の大手サプリブランド。手軽に入手でき、30日分など複数の容量展開があります。ヤフーショッピングのランキングでも上位。
リンク -
NOW Foods Vitamin K-2 MK-4 100 mcg — アメリカのサプリブランド。MK-4 型のK2 が含まれており、長めの粒数のものがあるため、コスパを重視する人向け。
リンク -
ビタミンK(500 mcg)200錠タイプ — 「ビタミン K(500 mcg) 200錠」は1粒で比較的高用量を確保でき、コストパフォーマンスが良いという評価があります。
リンク -
NOW Foods MK-7 ビタミンK2 100 mcg 60粒 — MK-7 型のK2 が含まれる商品。吸収性・持続性を重視するタイプ。価格面でも比較的手が届く範囲。
リンク
ビタミンKを効果的に摂取するためのポイント
油と一緒に摂ると吸収率アップ
ビタミンKは 脂溶性ビタミン のため、油と一緒に摂取すると吸収効率が高まります。たとえば、ほうれん草やブロッコリーを炒め物にしたり、サラダにオリーブオイルやごま油を使ったドレッシングをかけると効果的です。
納豆にオリーブオイルを少量かける、卵料理に野菜を組み合わせるなど、シンプルな工夫で吸収率を大幅にアップできます。
加熱・調理による栄養変化に注意
ビタミンKは熱に比較的強いビタミンですが、茹でると水に溶け出しやすい特徴があります。たとえば、ブロッコリーや小松菜を長時間ゆでると、ビタミンKが流れ出てしまう可能性があります。
そのため、
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短時間の蒸し調理や電子レンジ加熱がおすすめ
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ゆで汁ごと使えるスープにする
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油で軽く炒める
といった調理法が効果的です。食材の栄養を無駄なく取り入れる工夫を意識しましょう。
薬(抗凝固薬ワルファリン)との飲み合わせに気をつける
ビタミンKは血液を固める作用があるため、**抗凝固薬(特にワルファリン)**と強く影響し合います。ワルファリンは血液をサラサラにする薬ですが、ビタミンKを多く摂ると薬の効果を弱めてしまう可能性があります。
そのため、
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ワルファリンを服用している方は、急にビタミンKの摂取量を増減させないこと
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サプリや青汁を取り入れる場合は、必ず医師や薬剤師に相談すること
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医師の指導のもとで、毎日の摂取量を「一定に保つ」ことが大切
です。薬を飲んでいない人にとっては心配はほとんどありませんが、服薬中の方は特に注意しましょう。
まとめ|ビタミンKで健康な血液と体を保とう
食品からの摂取をベースにサプリを活用
ビタミンKは、まず毎日の食事から自然に摂取することが基本です。緑黄色野菜や納豆、卵黄、魚などに含まれるため、バランスの取れた食事を意識するだけでも必要量を確保しやすくなります。
ただし、食生活の偏りやライフスタイルによって不足しやすい場合もあります。そのときは、サプリを上手に補助的に取り入れるのがおすすめです。特にビタミンDやカルシウムとセットで摂ると、骨や血管の健康をさらにサポートできます。
血液と骨の健康を守る“隠れた必須栄養素”
ビタミンKはビタミンCやビタミンDほど知名度は高くありませんが、血液を正常に固める働きや、骨にカルシウムを定着させる作用を持つ、体に欠かせない栄養素です。
不足すると出血しやすくなったり、骨粗しょう症のリスクを高める可能性もあります。逆に、毎日の食生活でしっかり摂取できていれば、将来的な健康リスクを減らし、体を土台から守ることにつながります。
👉 ビタミンKは目立たないけれど、血液と骨を守る“縁の下の力持ち”。
今日の食事に緑黄色野菜や納豆を一品プラスするところから始めてみましょう。


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