【医師監修】セレンの効果とは?抗酸化&美肌を守る必須ミネラル|不足リスク・食品・サプリ解説

抗酸化&美肌に効く「セレン」の効果とは?|不足のリスクやおすすめ食品・サプリも解説

シミやシワの予防、免疫力サポート、そして生活習慣病リスクの軽減――。そんな幅広い健康・美容効果を持つのが「セレン」です。体に必要な量はわずかですが、強力な抗酸化作用を発揮し、美肌やアンチエイジングを支える重要なミネラルとして注目されています。

本記事では、セレンの基本的な働きから、美容・健康への効果、不足によるリスク、豊富に含まれる食品、さらにサプリの選び方まで徹底解説。日常の食生活や習慣にセレンを上手に取り入れるヒントをお届けします。

 

セレンとは?美容と健康に欠かせないミネラル

セレン(Selenium)は、私たちの体にとってごく少量で十分ながら、欠かすことのできない必須ミネラルのひとつです。強力な抗酸化作用を持ち、体内で活性酸素を除去する「グルタチオンペルオキシダーゼ」という酵素の働きを助けることで、美容と健康の両面に深く関わっています。
不足すると免疫力の低下や肌の不調につながりやすく、逆に適切に摂取することでアンチエイジングや生活習慣病の予防にも役立つと注目されています。

体内での役割(抗酸化・免疫・代謝との関わり)

セレンの主な役割は以下の通りです。

  • 強力な抗酸化作用
    活性酸素による細胞の酸化ダメージを防ぎ、シミやシワなどの老化現象を抑えるサポートをします。

  • 免疫機能の維持
    セレンは免疫細胞の働きを助け、風邪や感染症にかかりにくい体づくりに貢献します。

  • 甲状腺ホルモンの代謝に関与
    代謝をコントロールする甲状腺ホルモンの活性化に必要で、エネルギー代謝や体温調節にも重要です。

  • 生活習慣病リスクの軽減
    抗酸化作用により、動脈硬化や心疾患などのリスクを減らす可能性が示されています。

どんな人に特に必要?

セレンは誰にとっても必要な栄養素ですが、特に以下の人は意識して摂取することがおすすめです。

  • 肌の老化や乾燥が気になる人
    紫外線や酸化ストレスによる肌ダメージを防ぎ、美肌維持に役立ちます。

  • 免疫力を高めたい人
    風邪をひきやすい、疲れやすい人はセレン不足の可能性があります。

  • 魚介類や肉をあまり食べない人
    セレンは魚や肉に多く含まれるため、菜食中心の人は不足しやすい傾向があります。

  • 生活習慣病や甲状腺機能が気になる人
    抗酸化作用やホルモン代謝をサポートするため、予防・ケアの観点からも重要です。

 

セレンの美容効果|美肌・アンチエイジングにうれしい理由

セレンの美容効果|美肌・アンチエイジングにも◎

セレンは“美と健康を守るミネラル”とも呼ばれ、特に女性にうれしい美容効果が豊富です。体内で強力な抗酸化力を発揮し、紫外線やストレスによるダメージから細胞を守ることで、シミやシワといった老化サインを予防。また、肌の潤いやハリを保つ働きもあるため、美肌ケアやアンチエイジングの強い味方になります。さらに美容面だけでなく、生活習慣病や老化リスクを減らす効果も期待されています。

抗酸化作用でシミ・シワを予防

セレンは、体内の抗酸化酵素「グルタチオンペルオキシダーゼ」の働きをサポートし、活性酸素を除去します。活性酸素はシミやシワの原因となる“酸化ダメージ”を引き起こすため、セレンの抗酸化作用は肌の老化予防に直結。
特に紫外線を浴びやすい現代の生活では、セレンを意識して摂取することが、日々の美肌対策につながります。

肌のハリや潤いをサポート

セレンは、細胞膜やコラーゲンを酸化ストレスから守り、肌のハリ・弾力を維持する働きがあります。また、代謝や血流をサポートすることで、肌に必要な栄養や酸素を届けやすくし、潤いを保つ力を高めます。
乾燥肌やくすみが気になる人にとって、セレンは“内側からの保湿サポート役”といえるでしょう。

老化や生活習慣病のリスク軽減にも期待

セレンの抗酸化作用は美容効果にとどまらず、体全体の健康維持にも大きく貢献します。細胞の酸化ダメージを防ぐことで、動脈硬化や心疾患、糖尿病といった生活習慣病のリスクを減らす可能性があるとされています。
つまり、セレンは「肌のアンチエイジング」と「体のアンチエイジング」の両方をサポートしてくれる栄養素なのです。

 

セレン不足で起こるリスクとは?

セレンが不足するとどうなる?|注意すべき症状とリスク

セレンはごく微量で十分な必須ミネラルですが、不足すると美容だけでなく健康面にも影響が出ます。特に抗酸化力や免疫機能が落ちやすく、疲れやすさや肌トラブルの原因にも。また、逆に過剰に摂りすぎると副作用が起こる可能性もあるため、適量を意識することが大切です。

不足しやすい人の特徴

セレンは魚介類や肉類に多く含まれるため、これらをあまり食べない人は不足しやすい傾向があります。

  • 菜食中心・ヴィーガンの人:動物性食品を避ける人は摂取量が不足しやすい。

  • インスタント食品・外食が多い人:加工食品中心の食生活はセレン含有量が少ない。

  • 妊娠中・授乳中の女性:必要量が増えるため、不足に注意が必要。

  • 高齢者:食事量の減少や吸収率の低下により不足しやすい。

注意すべき症状(疲労感・免疫低下・肌トラブルなど)

セレンが不足すると、次のような不調が現れる可能性があります。

  • 疲労感・体力低下:抗酸化力が落ち、細胞ダメージの蓄積で疲れやすくなる。

  • 免疫力の低下:風邪や感染症にかかりやすくなる。

  • 肌トラブル:シミ・くすみ・乾燥など、肌老化が進みやすくなる。

  • 心筋症などのリスク:重度の欠乏では心臓や甲状腺機能に悪影響が出る可能性も。

美容だけでなく体全体の健康に直結するため、不足には早めの対策が必要です。

摂りすぎ(過剰摂取)の副作用にも注意

セレンは「不足」も「過剰」も問題になる栄養素です。特にサプリメントで多量に摂りすぎると、以下のような副作用が報告されています。

  • 吐き気・下痢・腹痛などの消化器症状

  • 爪や髪の異常(脱毛・爪のもろさ)

  • 頭痛・神経障害

  • 口臭(ガーリック臭に似た独特の匂い)

厚生労働省が定める成人の耐容上限量は1日450µg程度。食品からの過剰摂取はまれですが、サプリ利用時は含有量を必ず確認することが大切です。

 

セレンを多く含む食品一覧|身近な食材から効率よく摂ろう

セレンを多く含む食品一覧|日常的に摂れる食材は?

セレンは特殊な食品だけに含まれているわけではなく、普段の食事から十分に摂取できるミネラルです。特に魚介類・肉類・ナッツ類に豊富で、食生活に少し意識して取り入れるだけで不足を防げます。ここでは、セレンを多く含む代表的な食材を紹介します。

魚介類(マグロ・カツオ・イワシなど)

魚介類はセレンを効率よく摂れる代表的な食品群です。

  • マグロやカツオ:赤身魚にはセレンが豊富で、刺身やステーキとして食べやすい。

  • イワシやサンマ:安価で手に入りやすく、丸ごと食べられるため栄養のバランスがよい。

  • エビ・カニ・ホタテなどの甲殻類・貝類もセレンを多く含む。

魚介類は良質なたんぱく質やオメガ3脂肪酸も摂れるため、美肌や生活習慣病対策にもおすすめです。

肉類(鶏肉・豚肉・牛レバー)

肉類もセレン摂取の重要な食品源です。

  • 鶏肉:脂肪が少なくヘルシーで、セレンを含むため日常的に取り入れやすい。

  • 豚肉:ビタミンB群とともにセレンが摂れ、疲労回復と抗酸化ケアをサポート。

  • 牛レバー:鉄やビタミンAに加えてセレンも豊富。ただし摂りすぎはビタミンA過剰のリスクもあるため適量を意識。

魚をあまり食べない人は、肉類からセレンをしっかり補うのがおすすめです。

ナッツ類・卵・きのこ類もおすすめ

魚や肉以外にも、手軽にセレンを摂れる食品があります。

  • ブラジルナッツ:セレン含有量が非常に多いことで有名。1粒で1日の推奨量を超えることもあるため食べすぎ注意。

  • :手軽に毎日の食事に取り入れられ、良質なたんぱく質+セレンを摂取可能。

  • きのこ類(マッシュルーム・しいたけなど):植物性の食品ながらセレンを含み、食物繊維やビタミンDも一緒に摂れる。

これらは常備しやすく、日々の食卓に自然に取り入れられる点が魅力です。

 

セレンのサプリは効果的?選び方と注意点

セレンのサプリは効果的?選び方と注意点

どんなサプリを選べばいい?(形態・含有量のチェック)

セレンのサプリには「有機セレン(セレン酵母など)」と「無機セレン(セレン酸ナトリウムなど)」があります。吸収率や安全性の観点からは、有機セレンを使用したものがおすすめです。また、1日の摂取目安量は成人で 30〜40µg程度 とされており、サプリからは必要量を超えない範囲(1日50〜100µg程度)で含有している製品を選ぶと安心です。過剰摂取にならないよう、食品からの摂取も考慮してチェックしましょう。

飲むタイミングと吸収率のポイント

セレンは水溶性のため、食後に摂取すると吸収がスムーズになります。特に、ビタミンCやEなどの抗酸化ビタミンと一緒に摂ると相乗効果が期待できるので、マルチビタミン・マルチミネラル系のサプリを活用するのもおすすめです。空腹時よりも、脂質やタンパク質を含む食事と一緒に摂ることで、体内利用効率が高まります。

安全に摂るための注意点(過剰摂取・併用)

セレンは不足すると健康リスクがありますが、摂りすぎも注意が必要です。過剰摂取は吐き気や下痢、抜け毛、爪の変形、さらにはセレン中毒を引き起こす可能性があります。特に海外製サプリは含有量が高すぎるものもあるため、必ず表示を確認しましょう。
また、ビタミン・ミネラルを含む複数のサプリを併用すると、セレンの総摂取量が増えすぎる場合があります。安全に続けるためには、国産で成分量が明確に表示された製品を選ぶことが大切です。

入手しやすいセレン配合サプリ例

  • Now Foods セレン(100mcg 100タブレット)

  • ファンケル マルチミネラル(セレンを含む必須ミネラルをバランスよく配合)

  • Nutricost, セレン(100mcg、240粒)

  • ネイチャーメイド マルチミネラル(日本仕様)(セレンを含み、他の必須ミネラルと同時に補える)

これらは日本人の食生活に合わせて配合されているため、初めてセレンをサプリで取り入れる方にも安心して使いやすいラインナップです。

 

セレンで内側から美肌ケア|毎日の習慣に取り入れよう

セレンで内側から美肌ケア|毎日の習慣に取り入れよう

食事+サプリのバランスが大切

セレンは体に欠かせない必須ミネラルですが、必要量はごく少量。そのため、まずは毎日の食事からバランスよく摂ることが基本です。魚介類や肉類、卵、ナッツ類などを意識して取り入れましょう。
ただし、忙しい生活や偏った食事では不足しやすいため、サプリメントを上手に併用するのも有効です。食事での摂取をベースにしながら、不足分をサプリで補うのが理想的なスタイルです。

ビタミンCやEと組み合わせると相乗効果UP

セレンは単体でも抗酸化作用を発揮しますが、ビタミンCやビタミンEと一緒に摂取すると、その働きがさらに高まります。例えば、魚や卵などセレンを含む食品に、野菜やフルーツからビタミンC、ナッツ類からビタミンEを合わせると美肌効果が期待できます。
この「抗酸化トリオ」を意識することで、シミ・シワの予防や肌のハリ・潤いの維持に役立ち、アンチエイジング効果もぐっと高まります。

生活習慣と合わせて継続することがカギ

どれだけセレンを意識して摂っても、睡眠不足やストレス過多、喫煙・過度な飲酒などの生活習慣が乱れていては効果が半減してしまいます。セレンの美容効果を最大限に活かすためには、規則正しい生活・質の良い睡眠・適度な運動を心がけることが大切です。
毎日の食事+サプリ+健康的なライフスタイルを継続することで、セレンは「内側からの美肌ケア」をしっかりサポートしてくれます。

 

まとめ|セレンの力で抗酸化&美肌を目指そう

まとめ|セレンの力で抗酸化&美肌を目指そう

美容・健康を守る必須ミネラル

セレンは、抗酸化作用を持つ酵素の働きを助け、体を酸化ストレスから守る大切な必須ミネラルです。シミやシワの予防、美肌維持だけでなく、免疫機能のサポートや生活習慣病リスクの軽減にも役立ちます。まさに「美容と健康の両方を守る小さな栄養素」といえる存在です。

不足も過剰も注意しながら“適量”を意識

セレンは不足すると疲労感や免疫低下、肌トラブルなどの原因となりますが、過剰に摂りすぎると吐き気や抜け毛などの副作用を引き起こす可能性があります。そのため、食事を基本にしながら、不足分をサプリで補う「適量摂取」が理想的です。
日々の食生活に魚介類やナッツ、卵などを取り入れつつ、必要に応じてサプリを活用すれば、無理なく続けられます。

 

 

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美容・健康業界で10年以上の経験を持ち、男女問わずスキンケアやエイジングケアをサポート。肌質改善・脱毛・健康美容を専門とし、これまでに1000人以上をカウンセリング。美容商品の監修やメディアでの執筆・講演も行う。 「美しさは健康とライフスタイルのバランスから生まれる」を信念に、専門知識を活かした実践的な美容情報を発信中。

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