「ターンオーバー」とは？肌の仕組みとスキンケアで整える方法を徹底解説！

Posted on 2025年8月16日

「最近、肌がゴワつく」「スキンケアを頑張っても効果が感じられない」──そんな悩み、ありませんか？
実はその原因、“ターンオーバーの乱れ”かもしれません。
肌は日々、古い細胞を捨てて新しい細胞へと生まれ変わる“サイクル”を持っています。これが「ターンオーバー」です。
本記事では、ターンオーバーの基本から、スキンケアとの関係、肌悩みとのつながりまでをわかりやすく解説。
自分の肌に合ったケアを見つけたい方、肌の土台から整えたい方におすすめの内容です。

ターンオーバーとは？

肌の“生まれ変わり”サイクルのこと

「ターンオーバー」とは、肌が古い細胞を押し出し、新しい細胞に入れ替わる“肌の生まれ変わり”のことです。
肌の一番奥にある「基底層」で生まれた細胞は、少しずつ表面（角質層）に向かって押し上げられ、最終的には垢となって自然に剥がれ落ちます。これが、健康な肌が自らを整える自然な仕組みです。

このプロセスが正常に行われていれば、肌はなめらかで明るく、外部刺激にも強い状態を保てます。逆に、この流れが乱れると、肌トラブルの原因になってしまいます。

ターンオーバーの周期は何日？年齢や部位で違うって本当？

ターンオーバーの周期は、一般的に 28日周期といわれています。
しかしこれはあくまで「20代の健康な肌」の平均値。実際には、年齢・体調・生活習慣・部位によって大きく変わります。

10代〜20代前半：約25〜30日
30代：約40日
40代以降：45〜60日以上になることも
部位の違い：顔よりも体のターンオーバーのほうがやや長め

また、季節の変わり目や睡眠不足・ストレス・栄養不足も、周期を乱す原因に。周期が遅くなると、古い角質が肌に残ってゴワつきやくすみの原因に。反対に、早すぎると未熟な細胞が表面に出て、バリア機能の低下や敏感肌を招きます。

ターンオーバーが乱れると、肌はどうなる？

ターンオーバーの乱れは、肌トラブルの“根っこ”になることが多いです。以下のような変化が現れたら要注意です。

▽周期が遅れている場合

古い角質がたまる → ゴワつき・くすみ
肌の透明感が失われる
毛穴の詰まりやニキビができやすくなる
化粧水や美容液が浸透しにくくなる

▽周期が早すぎる場合

バリア機能が未熟なまま外に出る → 乾燥・赤み・敏感肌に
肌のキメが乱れる
摩擦や紫外線に弱くなる

ターンオーバーは「早ければいい」「遅ければ悪い」ではなく、肌に合った適切なリズムで保たれることが大切です。だからこそ、肌にやさしく向き合いながら、日々のスキンケアや生活習慣で整えていくことが重要です。

なぜスキンケアとターンオーバーは関係あるの？

スキンケアは“サイクルを助ける”サポート役

スキンケアの本来の目的は、「肌が自ら整う力＝ターンオーバーをサポートすること」です。
洗顔・保湿・紫外線対策といった基本的なケアを続けることで、肌の環境が整い、ターンオーバーがスムーズに行われやすくなります。

特に、以下のようなケアが重要です。

洗顔で古い角質や汚れをやさしく落とす
保湿で肌細胞が育ちやすい環境をつくる
UV対策で“肌細胞のダメージ”を防ぐ

ターンオーバーは肌が自ら行う自然なサイクルですが、スキンケアはその“土台づくり”とも言えます。

過剰なケアがターンオーバーを乱す場合も

一方で、スキンケアの“やりすぎ”がターンオーバーを乱す原因になることもあります。たとえば──

過度なピーリングやスクラブの連用
　→　未熟な角質が剥がれて、肌が防御力を失う
アルコールや刺激の強い成分を含む化粧品の多用
　→　肌が乾燥・炎症を起こしてサイクルが乱れる
洗いすぎ（1日何度も洗顔するなど）
　→　必要な皮脂まで奪ってしまい、肌が不安定に

肌は本来「守られてこそ」美しく整うもの。良かれと思ってやっているスキンケアが、かえって肌の回復力を奪ってしまっているケースもあるのです。

理想は「整えて・守る」バランスケア

ターンオーバーを健やかに保つためには、“攻めすぎず、怠けすぎない”バランスのよいスキンケアが必要です。

以下のポイントを意識してみましょう。

整える：クレンジング・洗顔で不要なものを落とす
育てる：化粧水・美容液で肌の土台をサポートする
守る：乳液・クリームで潤いを閉じ込め、バリア機能を保つ

また、朝と夜のケアを分けて考えるのも効果的。朝は“守るケア”、夜は“整えるケア”を意識すると、1日のサイクルにもリズムが生まれ、ターンオーバーにも良い影響を与えます。

肌を甘やかすことも、放置することもせず、“育てるようにケアする”。これが、ターンオーバーと正しく付き合う鍵です。

ターンオーバーを整えるためにできること

基本は“落とす・潤す・守る”の丁寧なスキンケア

ターンオーバーを乱さないために最も大切なのは、「肌に負担をかけず、必要なケアを丁寧に続けること」です。基本のスキンケアは以下の3ステップがカギ。

1. 落とす（クレンジング・洗顔）

メイクや皮脂汚れ、不要な角質をしっかり落とすことが、ターンオーバーのスタートライン。ただし、強くこすらない・洗いすぎないことが鉄則です。

2. 潤す（化粧水・美容液）

ターンオーバーに必要な細胞の“育ちやすい環境”をつくるためには、肌内部の潤いが不可欠。肌が乾いていると、細胞が未熟なまま表面に出てきてしまいます。

3. 守る（乳液・クリーム・日焼け止め）

せっかく整った肌を、紫外線・乾燥・摩擦から守るステップ。特に日中のUV対策は必須です。守るケアこそが、ターンオーバーの安定を支えます。

生活習慣も影響大！睡眠・食事・ストレス管理を見直そう

ターンオーバーは“肌だけの問題”ではなく、体全体のコンディションと深く関係しています。中でも、以下の3つは意識したいポイントです。

▽睡眠

肌の修復・再生は、**夜間の深い睡眠中（特に22時〜2時）**に活発になります。
夜ふかしが続くとターンオーバーが乱れ、肌のごわつきやニキビ、くすみの原因に。

▽食事

ターンオーバーには、タンパク質・ビタミンA・C・E・亜鉛などの栄養素が必要です。偏った食事やダイエットは、肌細胞の材料不足につながります。

▽ストレス

慢性的なストレスは、自律神経を乱し、血流やホルモンバランスに悪影響を及ぼします。結果としてターンオーバーも不安定に。
深呼吸や軽い運動など、**“心をゆるめる習慣”**も大切です。

ピーリングや角質ケアはどう付き合う？

ピーリングや角質ケアは、正しく取り入れればターンオーバーのサポートになりますが、使い方を誤ると逆効果に。

▽こんな人におすすめ

肌がごわつく、ザラつく
化粧水の浸透が悪いと感じる
毛穴汚れが気になる

▽使用の注意点

頻度は週1〜2回が目安。毎日はNG
敏感肌・乾燥肌の人は慎重に（低刺激タイプを選ぶ）
使用後は必ず保湿＆UVケアを徹底

「整ったターンオーバー」は、自力で古い角質を自然に排出できる状態。ピーリングに頼りすぎず、“サポート”としての立ち位置で付き合うことが大切です。

よくある疑問Q&A｜ターンオーバーと肌悩み

乾燥肌でもターンオーバーは早まる？

はい、乾燥肌ではターンオーバーが“早まる”ことがあります。

意外に思われるかもしれませんが、肌が乾燥してバリア機能が弱まると、「外的刺激から身を守るため」に、肌は未熟な細胞を急いで表面に送り出そうとします。
その結果、ターンオーバーのサイクルが短縮され、未完成な細胞が肌表面に出てくるのです。

その状態の肌は──

表面が薄くなって敏感に
カサつきやすく、粉をふいたようになる
肌荒れ・赤みが出やすくなる

つまり乾燥肌＝ターンオーバーが遅れているとは限らず、“早まりすぎて乱れている”可能性もある、というわけです。
対策としては、刺激を避けながら しっかり保湿して肌のバリア機能を回復させることがポイントになります。

ニキビやシミとターンオーバーの関係は？

ニキビ・シミどちらも、ターンオーバーの乱れが大きく関わっています。

▽ニキビの場合

ターンオーバーが乱れて古い角質がはがれ落ちずに残ると、毛穴に詰まりが生じます。これが**角栓（ニキビのもと）**の原因に。
さらに、肌のバリア機能が低下していると、皮脂やアクネ菌による炎症が起きやすくなります。

▶ 適切な洗顔・保湿・油分コントロールがターンオーバー安定のカギ。

▽シミの場合

紫外線などでメラニンが過剰に作られても、健康なターンオーバーが機能していれば、古い角質と一緒にメラニンも排出されていきます。
しかしターンオーバーが遅れると、メラニンが肌にとどまりやすくなり、シミが定着しやすくなるのです。

▶ シミ対策には「美白成分」＋「ターンオーバーの正常化」が必須です。

ターンオーバーを整える化粧品ってあるの？

はい、あります。ただし「塗るだけでターンオーバーが劇的に改善する魔法の化粧品」というものではなく、ターンオーバーの流れを“整えるサポートをしてくれる”アイテムを選ぶのがポイントです。

▽代表的な成分例

ナイアシンアミド：ターンオーバーの乱れを整え、バリア機能もサポート
レチノール（ビタミンA誘導体）：細胞の再生を促す働きあり（※刺激に注意）
AHA・BHA（フルーツ酸・サリチル酸）：古い角質をやさしく除去し、肌の生まれ変わりを促す
セラミド・ヒアルロン酸：保湿によりバリア機能を回復し、ターンオーバーを正常化

▽注意点

敏感肌の方は刺激の少ないものからスタート
肌の状態によっては、皮膚科で相談するのも選択肢

スキンケアは“育てるケア”。継続して使いながら、肌の変化を見守っていく姿勢が大切です。

まとめ｜ターンオーバーを知れば、肌ともっと上手に付き合える

“整った肌”は日々の積み重ねから

肌のターンオーバーは、誰の肌にも毎日おこっている“自然なサイクル”です。
ただし、その流れが乱れると、乾燥・くすみ・ニキビ・シミといったさまざまなトラブルにつながります。

美肌の鍵は、「ターンオーバーを無理やり早めること」ではなく、肌本来のリズムを整え、安定させること。

そのためには──

丁寧なスキンケア
バランスのよい生活習慣
肌へのやさしい姿勢

こうした小さな積み重ねが、ターンオーバーの安定＝肌質改善につながっていきます。

正しい知識が、スキンケアの効果を引き出すカギに

「ターンオーバーってよく聞くけど、よくわからない」
「スキンケアを頑張っても、効果が出ない気がする」
そんな人こそ、肌のしくみを知ることが第一歩です。

ターンオーバーを知ることで、

スキンケアを“意味のあるもの”として続けられる
肌トラブルの原因が見えてくる
流行に流されず、自分に合ったケアが選べる

知識があると、スキンケアは“やらなきゃ”ではなく、“肌と向き合う時間”に変わります。

肌は毎日変化しているからこそ、焦らず、慌てず、自分の肌と丁寧に付き合っていきましょう。
ターンオーバーの仕組みを味方につければ、肌はきちんと応えてくれます。

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この記事を書いた人
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鈴木一輝（美容専門家）｜ご支援はこちら

美容・健康業界で10年以上の経験を持ち、男女問わずスキンケアやエイジングケアをサポート。肌質改善・脱毛・健康美容を専門とし、これまでに1000人以上をカウンセリング。美容商品の監修やメディアでの執筆・講演も行う。「美しさは健康とライフスタイルのバランスから生まれる」を信念に、専門知識を活かした実践的な美容情報を発信中。