食後に眠くなるのはなぜ?仕事中でも眠気を防ぐ効果的な対処法7選
午後の会議や集中したい時間帯に、どうしても襲ってくる「食後の眠気」。頭がぼんやりして仕事が手につかず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
実はこの眠気、食事の内容や食べ方、さらには日々の生活習慣や仕事環境によって引き起こされていることがあります。
この記事では、「なぜ食後に眠くなるのか?」という原因をわかりやすく解説しながら、今日からすぐに実践できる眠気対策の工夫を「食事編」と「仕事中の対処法編」に分けてご紹介します。
「午後もシャキッと働きたい!」そんなあなたに役立つ、シンプルで続けやすいコツをまとめました。
なぜ食後に眠くなるの?その原因を知ろう
血糖値の急上昇が眠気を引き起こす理由
食後に眠くなる主な原因のひとつが、「血糖値の急上昇」です。ごはんやパン、麺類など炭水化物中心の食事をとると、体内の血糖値が一気に上がります。この血糖値を下げようとして、体はインスリンというホルモンを分泌しますが、このとき脳の中では“セロトニン”というリラックス物質が増え、眠気を感じやすくなるのです。
特に「白米+甘いデザート」など、糖質の多い食事は眠気の引き金になりやすいので注意が必要です。血糖値の上がりやすさを示す「GI値」の低い食材を選ぶことで、眠気のリスクを減らすことができます。
消化のために血流が胃に集中する
食後は、食べたものを消化吸収するために、体内の血流が消化器官、特に胃や腸に集中します。その結果、脳への血流量が一時的に減少し、ぼーっとしたり、眠気を感じやすくなるのです。
これは体が正常に働いている証拠ではあるものの、食べ過ぎや脂っこいものを大量に摂取した場合は、消化に負担がかかり、眠気も強くなります。腹八分目を意識した食事や、消化にやさしいメニューを心がけることが、仕事中のパフォーマンス維持にもつながります。
睡眠不足や生活習慣の影響も
食後に眠くなるのは食事だけが原因ではありません。そもそもの睡眠不足や生活リズムの乱れがあると、体が常に“眠気の土台”を抱えている状態になります。そこへ食後のリラックス効果や血糖値の変化が加わることで、より強い眠気が出てしまうのです。
とくに、夜遅くまでスマホを見ていたり、寝る直前にカフェインを摂っていたりすると、深い眠りが取れず、翌日の眠気につながります。食後の眠気が気になる人は、まず日頃の睡眠の質を見直すことが、根本的な対策になるでしょう。
眠気を防ぐためにできること【食事編】
血糖値を安定させる食事のコツ
眠気を予防するには、食後の血糖値を急激に上げない工夫が大切です。急上昇・急降下を繰り返す「血糖値スパイク」は、体のエネルギー消費を不安定にし、強い眠気を招きます。
効果的なのは、**食事の「順番」と「内容」**の見直し。例えば、食物繊維の多い野菜や海藻類を先に食べる「ベジファースト」は、糖の吸収をゆるやかにし、血糖値の急上昇を防いでくれます。
また、タンパク質や脂質も一緒に摂ることで糖の吸収をコントロールでき、エネルギーが持続しやすくなるのもポイントです。白米オンリーよりも、具だくさんの味噌汁や副菜を加えたバランスのよい食事を心がけましょう。
GI値の低い食材を選ぼう
GI値(グリセミック・インデックス)とは、食後の血糖値の上がりやすさを数値化したもの。GI値が高い食品は血糖値を急激に上げやすく、結果的に眠気を引き起こす要因になります。
食後のだるさが気になる人は、「低GI食品」を選ぶことが眠気対策につながります。
たとえば:
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白米 → 玄米・雑穀米
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食パン → ライ麦パン・全粒粉パン
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じゃがいも → さつまいも
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甘いお菓子 → ナッツ類やヨーグルト
同じ炭水化物でも、精製されていないもの・繊維質が多いものの方がGI値は低くなります。全体の糖質量を減らさずに、「質の良い糖」を選ぶ工夫が、午後の眠気を和らげるカギです。
よく噛んでゆっくり食べる習慣をつける
食事のスピードも、食後の眠気に大きく関わっています。早食いは血糖値を一気に上げる原因のひとつで、脳に急激な刺激が加わることで、食後にドッと眠気が押し寄せることも。
一方で、**よく噛んでゆっくり食べると、消化がスムーズになり、血糖値の上昇もゆるやかになります。**脳も時間をかけて満腹感を認識できるため、食べ過ぎ防止にもつながり、結果的に眠くなりにくい状態が保てるのです。
また、よく噛むことで脳が刺激され、覚醒物質であるヒスタミンの分泌が促進されるという研究もあります。ランチタイムはつい急ぎがちですが、ひと口30回を目安に「噛む」意識を持つだけでも、午後の仕事効率がグッと変わります。
眠気を防ぐためにできること【仕事中の対処法編】
軽い運動やストレッチでリフレッシュ
座りっぱなしの姿勢が続くと、血流が滞り、脳に届く酸素も減少します。結果として、集中力が落ちたり、強い眠気を感じるようになります。そんなときは、1~3分程度の軽いストレッチや立ち歩きが効果的です。
たとえば…
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肩を回す
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背伸びをする
-
立って足踏みする
こうした動作だけでも**血流が改善され、酸素が脳に行き渡って眠気がやわらぎます。**定期的にタイマーでアラームを設定し、「1時間に1回は立ち上がる」習慣をつけてみましょう。
カフェインの上手な取り入れ方
眠気対策といえばカフェインですが、摂り方にはちょっとしたコツがあります。摂取するタイミングや量によって、効果が大きく変わるからです。
おすすめは、**昼食後すぐのコーヒーや緑茶。**このタイミングで摂れば、ちょうど15〜30分後の「午後の眠気ピーク」に効き始めます。
また、カフェインの取りすぎは逆に夜の眠りを妨げるため、**1日2〜3杯までに抑えるのが理想的。**カフェインに弱い人は、玉露よりカフェイン量が少ない煎茶や、微量のカフェインを含むココアなどを選ぶのもアリです。
ガムやメントールで脳を刺激する
眠気を感じたときは、感覚を刺激する工夫も効果的です。特に有効なのが、「ガムを噛む」「ミント系の飴やスプレーを使う」などの方法です。
噛む動作は脳の前頭葉を活性化させ、集中力アップや覚醒効果が期待できます。さらに、メントールの清涼感は神経をスッキリ目覚めさせる作用があり、ぼんやりした感覚を一掃してくれます。
手軽にできるので、午後の会議前やデスク作業中など、即効性が欲しい場面にぴったりの対策です。
タスクを切り替えて頭をリセット
同じ作業を長時間続けていると、脳が「退屈モード」に入りやすく、眠気を感じやすくなります。そんなときは、一度タスクを切り替えて、頭をリフレッシュさせましょう。
たとえば:
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資料作成 → メールチェックに変更
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読む作業 → 話す・打ち込む作業に切り替える
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内勤作業 → 外に出て郵便を取りに行く など
違う刺激を与えることで、**脳の別の領域が活性化され、眠気がリセットされやすくなります。**難しい作業の前に「小さなタスク」を1つこなしてウォームアップするのもおすすめです。
どうしても眠いときの応急処置
15分以内のパワーナップ(昼寝)がおすすめ
どうしても耐えられない強い眠気に襲われたときは、無理に耐えるより短時間の仮眠(パワーナップ)をとるのが効果的です。中でも10~15分ほどの昼寝は、脳をリフレッシュさせ、集中力や判断力を回復させてくれます。
30分以上寝てしまうと、かえって眠気が増したり、ぼーっとする原因になるため、時間は15分以内に収めるのがポイント。
おすすめは、以下の流れ:
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静かな場所で座ったまま目を閉じる
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コーヒーを飲んでから寝る(カフェインは30分後に効き始める)
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アラームをセットし、深く眠りすぎないようにする
職場で寝にくい場合は、目を閉じて深呼吸するだけでも脳の疲労は軽減されます。「5分間だけでも休む」という選択は、生産性を高めるうえでとても合理的です。
ツボ押しや冷水でシャキッと目を覚ます
すぐに眠気を吹き飛ばしたいときには、身体への「刺激」で覚醒を促す方法も効果があります。代表的なのはツボ押しと冷水刺激です。
▼ 特に効果的なツボ:
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中衝(ちゅうしょう):中指の爪の付け根を強めに押す
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合谷(ごうこく):手の甲、親指と人差し指の骨が交わるあたり
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百会(ひゃくえ):頭頂部の中心、両耳と鼻の延長線が交差する場所
指で数秒ずつ、強めに刺激すると脳への血流が促進され、眠気が和らぎます。
また、顔を冷水で洗う、冷たいタオルで首筋を冷やす、ミストスプレーを使うなども、体を一時的に“覚醒モード”に切り替えるのに有効です。特に夏場や蒸し暑い日には、冷感刺激が眠気防止に一役買ってくれます。
まとめ|「食後の眠気」は原因を知れば防げる!
食事内容・生活習慣・仕事環境を見直そう
食後の眠気は、ただの「体質」や「気の緩み」ではありません。実は、血糖値の変化や消化に使われるエネルギー、さらには睡眠の質や生活習慣など、複数の要因が重なって起こるものです。
だからこそ、眠気を防ぐには一つの対策だけでなく、「食事・生活・働き方」のバランスを見直すことがカギになります。
たとえば、
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血糖値を急激に上げない食事選び
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睡眠の質を高める夜の過ごし方
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デスクワーク中にリズムをつける工夫
など、どれか一つでも取り入れることで、午後のパフォーマンスがぐっと上がる可能性があります。眠気は「体からのサイン」。その声に耳を傾けることが、自分をいたわる第一歩です。
無理せず、自分に合った対策を続けよう
眠気対策に「これだけやれば完璧!」という万能な方法はありません。人によって生活リズムや体質、仕事環境は異なるからこそ、大切なのは“自分に合った対策”を見つけ、無理なく続けていくこと。
たとえ小さな一歩でも、
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昼食をよく噛んで食べてみる
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午後のタスクにメリハリをつけてみる
-
どうしても眠いときは5分だけ目を閉じる
そんな小さな工夫が、結果的に眠気を防ぎ、快適な午後を過ごす助けになります。
「眠気=悪いこと」と責めるのではなく、自分の体の仕組みを理解し、やさしくコントロールする意識を持つことが、心地よく働くための近道です。


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