【歯科医監修】朝だけ息が臭いのはなぜ?原因と口臭を防ぐ“起床後ルーティン”7選
朝起きたとき、「なんだか口が臭う…」と感じた経験はありませんか?
実は“朝だけの口臭”は、多くの人が悩むごく自然な現象です。しかし、放置すると人前で話すのが気になったり、自信を失ってしまうことも。
この記事では、歯科医監修のもと、朝に口臭が強くなる原因と、今日からできる口臭ケアの習慣を徹底解説します。ちょっとした工夫で、誰でも“爽やかな朝の息”を手に入れられます。
なぜ「朝だけ」息が臭い?そのメカニズムとは
「寝起きに口が臭う…」という悩みは、多くの人が経験するごく自然な現象です。
しかし、朝だけ特に臭いが強くなるのは、睡眠中の“口内環境の変化”が関係しています。
では、なぜ朝になると口臭が強くなるのでしょうか?
睡眠中の唾液量の低下と細菌の増殖
日中は会話や食事によって唾液が分泌され、自然と口の中が洗浄されています。
ところが、寝ている間は唾液の分泌が大幅に減少。
この**乾いた環境が細菌の温床となり、口臭の原因物質(VSC:揮発性硫黄化合物)**が増えてしまいます。
💡対策ポイント
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寝る前はしっかり歯磨き+うがいで細菌をリセット
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水分不足も唾液減少の原因。就寝前にコップ1杯の水を飲む
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朝起きたらすぐに水を飲んで、乾いた口内を潤す
口呼吸・いびきによる乾燥
睡眠中に口を開けて呼吸している人や、いびきをかく人は要注意。
口内が乾燥し、細菌が繁殖しやすい状態になります。
特に鼻詰まりがある人は、無意識に口呼吸になっていることが多いです。
💡対策ポイント
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鼻呼吸を意識するため、寝る前に軽い鼻づまり解消マッサージを
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乾燥がひどい場合は加湿器や口閉じテープを活用
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アレルギー性鼻炎やいびきが続く場合は、耳鼻科での相談もおすすめ
舌苔(ぜったい)や胃の状態の影響
舌の表面にたまる白っぽい汚れ=舌苔(ぜったい)は、細菌のかたまりです。
これが増えると、どんなに歯を磨いても口臭が発生しやすくなります。
また、胃の調子が悪いとガスや消化不良による内側からのニオイが口に上がってくることも。
💡対策ポイント
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毎朝、舌ブラシで舌苔をやさしくケア(奥から手前に)
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食べ過ぎ・飲みすぎを控え、胃を休ませる
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胃の不調が続くときは内科でのチェックを
一晩中の“口内環境の乱れ”が原因
夜のケアを怠ると、歯の隙間や歯周ポケットに細菌が残ったまま増殖します。
つまり「寝る前の口内環境」が、翌朝の口臭を左右するのです。
💡対策ポイント
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寝る前の歯磨きはフロスや歯間ブラシで徹底的に
-
マウスウォッシュで仕上げると細菌の増殖を抑えられる
-
枕元に水を置いて、夜中に乾きを感じたら一口飲むのも◎
🌿まとめ
朝の口臭は「老廃物がたまったから」ではなく、自然な口内の生理現象。
しかし、唾液の減少・乾燥・舌苔・胃の乱れといった要因をコントロールすれば、
誰でも“朝スッキリ息”を手に入れることができます。
まずは、寝る前のケア+起きた直後の習慣を見直してみましょう。
朝の口臭の主な原因チェックリスト
朝の口臭は“なんとなく”起こるものではなく、
毎日の習慣や体の状態が密接に関係しています。
ここでは、朝に息が臭くなりやすい6つの主な原因と、その対策を紹介します。
寝る前に歯磨きを怠っている
夜の歯磨きをサボると、口内に残った食べカスが細菌のエサになり、
一晩のうちに大量の口臭ガスを発生させます。
「朝だけ臭い」のではなく、“夜の汚れ”が原因になっていることがほとんどです。
💡対策ポイント
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寝る前は歯ブラシ+フロスor歯間ブラシで汚れを徹底除去
-
歯磨き後にノンアルコールのマウスウォッシュで仕上げる
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電動歯ブラシを活用するのも効果的
舌苔(ぜったい)のケアをしていない
舌の表面に付着する白っぽい汚れ「舌苔」は、
細菌のかたまりであり、朝の強い口臭の最大原因のひとつ。
特に乾燥していると舌苔が厚くなりやすくなります。
💡対策ポイント
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毎朝、専用の舌ブラシで“奥から手前にやさしく”ケア
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舌をこすりすぎない(逆に傷つけて細菌繁殖を招く)
-
水分をこまめにとり、舌表面を乾かさないことも大切
寝る前の食事や飲酒
夜遅くに食べたり飲酒したりすると、
消化中に胃の内容物が口へ逆流したり、発酵臭を発したりすることがあります。
特にアルコールは唾液の分泌を抑えるため、乾燥+細菌増殖のダブルリスクに。
💡対策ポイント
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就寝の3時間前までに食事を済ませる
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アルコールを飲む日は、水を多めに摂って代謝を促す
-
夜食を控えるだけでも翌朝の口臭は大きく改善
口呼吸・鼻詰まりの癖
睡眠中に口を開けて呼吸する“口呼吸”は、
口の中を乾燥させ、細菌が爆発的に増える原因になります。
鼻炎や花粉症で鼻が詰まる人も、無意識に口呼吸になりがちです。
💡対策ポイント
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寝室に加湿器を置く・マスクをつけて寝る
-
寝る前に鼻のマッサージや温タオルで通りをよくする
-
鼻づまりが慢性化している場合は耳鼻科の受診を
慢性的なドライマウスの可能性
「寝起きだけでなく、日中も口が乾きやすい」場合、
ドライマウス(口腔乾燥症)の可能性があります。
唾液が減ると、口臭だけでなく虫歯や歯周病のリスクも上昇します。
💡対策ポイント
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ガムを噛む・口を動かすなど唾液腺を刺激する
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水をこまめに飲む(コーヒーやアルコールは控える)
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ストレスや薬の副作用が原因のことも。続く場合は歯科で相談を
胃腸やホルモンバランスの乱れ
消化不良や便秘、ホルモンの乱れによって、
体の内側からニオイ物質が発生することもあります。
女性では、生理周期の影響で一時的に口臭が強まることも。
💡対策ポイント
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胃腸に負担をかけないバランスの良い食事を意識
-
発酵食品(ヨーグルト・納豆など)で腸内環境を整える
-
睡眠不足やストレスを溜めないことも大切
🌿まとめ
朝の口臭は、“どれか1つ”の原因ではなく、
生活習慣の積み重ねで起こるケースがほとんど。
まずはこのチェックリストをもとに、
自分に当てはまる原因を見つけ、ひとつずつ改善していきましょう。
起床後すぐにできる!口臭を防ぐ朝のルーティン7選
朝の口臭は、「起きた後のひと工夫」でグッと変わります。
ここでは、今日からすぐに始められる“口臭予防の朝ルーティン”7選を紹介します。
どれも難しいことではなく、1〜2分でできる簡単習慣です。
① 起きたらまず“水を一口”飲む
起床直後の口の中は、夜の間に増えた細菌でいっぱい。
まずはコップ1杯の水で、口内と喉を潤し、細菌を胃へ流しましょう。
💡ポイント
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常温の水がベスト(冷水は胃腸に刺激が強すぎる)
-
枕元に水を置いておくと習慣化しやすい
-
飲む前に軽くうがいをするとさらに効果的
② 朝食前にうがいで細菌を洗い流す
寝起きすぐに歯磨きをするより、まずは“うがい”で細菌を物理的に除去するのがおすすめ。
口の中に残った汚れやガスを洗い流すだけでも、臭いの元が軽減されます。
💡ポイント
-
コップ半分程度の水で、20秒ほどガラガラうがい
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塩水や緑茶うがいも殺菌効果あり(やりすぎはNG)
-
朝食後に歯磨き+マウスウォッシュで仕上げを
③ 舌ブラシで舌苔をやさしく除去
朝は舌苔(ぜったい)が最も厚くなるタイミング。
舌ブラシを使って、奥から手前にやさしく数回なでるだけで、
口臭の原因物質を大幅に減らすことができます。
💡ポイント
-
力を入れすぎず、2〜3回でOK
-
舌ブラシは1〜2ヶ月で交換する
-
ケア後はうがいで細菌を洗い流すことを忘れずに
④ 正しい歯磨きで夜の汚れをオフ
寝ている間に発生した歯垢(プラーク)は、朝にしっかり落とすことが大切。
“朝磨き”は口臭予防だけでなく、虫歯・歯周病の予防にもつながります。
💡ポイント
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朝食後に歯磨きをするのが理想(食後30分以内)
-
舌・歯茎・上あごも軽くブラッシング
-
電動歯ブラシ+フッ素入り歯磨き粉が効果的
⑤ 朝食をしっかり食べて唾液分泌を促す
朝食を抜くと、唾液の分泌が少ないまま午前中を過ごすことに。
唾液には抗菌・洗浄作用があり、自然な“口臭予防剤”の役割を果たします。
💡ポイント
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よく噛む食材(トースト・野菜・りんごなど)を取り入れる
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水分を一緒にとることで乾燥も防げる
-
忙しい日はスムージーより“噛める朝食”を選んで
⑥ 口呼吸を防ぐ鼻呼吸トレーニング
起床時の口臭が強い人は、口呼吸が習慣化していることが多いです。
朝に軽い鼻呼吸トレーニングを取り入れて、乾燥しにくい呼吸法を身につけましょう。
💡ポイント
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鼻から吸って、鼻からゆっくり吐く(1分間×3セット)
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鼻の通りをよくするために“温タオル”を当てる
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日中も「口を閉じて舌を上あごにつける」を意識
⑦ マウスウォッシュで口内をリフレッシュ
朝の仕上げは、殺菌・消臭効果のあるマウスウォッシュ。
口臭の原因菌を抑えるだけでなく、朝の不快なネバつきをスッキリ解消してくれます。
💡ポイント
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アルコール入りは刺激が強いのでノンアルタイプがおすすめ
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朝食後・歯磨き後に使用すると効果的
-
携帯用マウスウォッシュを持ち歩けば、外出先でも安心
🌿まとめ
朝の口臭対策は、特別なケアよりも“ちょっとした習慣化”がカギ。
「起きたら水を飲む」「うがいをする」など、
毎朝のルーティンを整えることで、息スッキリな一日をスタートできます。
それでも気になるなら?見直したい生活習慣
朝のケアを丁寧にしても、まだ口臭が気になる…
そんなときは、生活習慣そのものに原因が潜んでいるかもしれません。
ここでは、口臭の改善に直結する5つの生活見直しポイントを紹介します。
寝る前の水分補給と歯磨きの徹底
口臭の大きな原因は、夜間の口内乾燥と細菌の増殖。
寝る前に水を飲み、丁寧に歯磨きをして口内を清潔に保つことで、
朝の不快なニオイを大きく抑えることができます。
💡対策ポイント
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寝る直前に常温の水をコップ1杯飲む(冷水は避ける)
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歯磨きはフロス・歯間ブラシ・マウスウォッシュを併用
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夜間の口渇防止に、枕元に水を置いておくと◎
寝室の乾燥対策(加湿器・マスク)
寝ている間に空気が乾燥していると、
口の中も乾きやすく、細菌が繁殖しやすくなります。
特に冬場やエアコン使用時は、湿度の管理が口臭予防のカギになります。
💡対策ポイント
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就寝時の理想湿度は50〜60%前後
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加湿器や濡れタオルを寝室に置く
-
口呼吸対策にナイトマスクや口閉じテープも有効
定期的な歯科クリーニング
自分では落としきれない歯石や歯周ポケット内の細菌が、
慢性的な口臭の原因になることがあります。
歯磨きが丁寧でも、定期的なプロケアは欠かせません。
💡対策ポイント
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3〜6ヶ月に1回の歯科検診・クリーニングを習慣に
-
歯周病や虫歯がある場合は、治療を優先
-
歯科で「口臭検査」や「唾液検査」を受けるのもおすすめ
胃腸の不調を放置しない
口の中が清潔でも口臭が強い場合、
胃腸トラブルや消化不良が関係している可能性があります。
特に、夜遅い食事・ストレス・便秘などは要注意です。
💡対策ポイント
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就寝3時間前までに食事を終える
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消化の良い食事(和食中心・脂っこいものを控える)を意識
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胃もたれや胸やけが続くときは、内科で相談を
ストレスやホルモンバランスにも注意
実は、ストレスやホルモンの変化も唾液の分泌を減らす原因になります。
唾液が減ると、口内が乾燥して細菌が繁殖しやすくなるため、
メンタルケアも口臭対策の一部と考えましょう。
💡対策ポイント
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深呼吸・ストレッチ・軽い運動でリラックス習慣を
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睡眠をしっかりとる(6〜7時間が理想)
-
女性の場合は、生理周期や更年期による変化も意識してケア
🌿まとめ
「朝だけ口が臭う」状態を改善するには、
夜のケア+生活習慣の見直しが欠かせません。
口内だけでなく、体・心・環境を整えることで、
“寝起きからスッキリ息”をキープできるようになります。
まとめ|“朝だけの口臭”は、ちょっとした工夫で変えられる!
朝の口臭は、多くの人にとって自然な生理現象です。寝ている間に唾液の分泌が減り、口の中で細菌が増えることでニオイが強くなるだけで、必ずしも病気のサインではありません。とはいえ、ちょっとした工夫で大きく改善することができます。
まず意識したいのは、「唾液を増やす」習慣づくり。起床後に水を飲む・朝食をしっかり噛む・鼻呼吸を意識するなど、自然と口内を潤す工夫が効果的です。また、寝る前の歯磨きや舌ケア、乾燥対策も欠かせません。
毎朝の不快なニオイも、生活習慣を少し整えるだけでスッキリ変わります。
今日からできるケアを取り入れて、爽やかで気持ちのいい朝を迎えましょう。


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