寝起きの口臭の原因と対策|朝の不快感をなくす生活習慣&予防法まとめ

朝起きたときに感じる「口の中の不快なニオイ」。寝起きの口臭は誰にでも起こり得ますが、その強さや持続時間には生活習慣が大きく関係しています。原因を放置していると「人と話すのが気になる」「爽やかな朝を迎えられない」といった悩みにつながることも。
本記事では、寝起き口臭が起こるメカニズムをわかりやすく解説し、毎日の習慣で改善できる具体的な予防法やケアのコツを紹介します。
なぜ寝起きに口臭が強くなるのか?
唾液の分泌量が減ることが最大の原因
寝ている間は、体の活動が落ち着き自律神経が副交感神経優位になるため、唾液の分泌量が大幅に減少します。唾液には口内を洗い流し、細菌の繁殖を抑える「自浄作用」があるため、分泌が減ると口の中で細菌が増え、強いニオイを発するようになります。
対策ポイント
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就寝前に必ず歯磨きとフロスで口内を清潔にする
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就寝前に水を一口飲んで潤いを保つ
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朝起きたらまず水か白湯で口を潤してから歯磨きをする
口呼吸・いびきで口内が乾燥する
寝ている間に口で呼吸をしていると、口腔内が乾燥し、細菌が繁殖しやすい環境になります。特にいびきや鼻詰まりがある人は、口を開けて寝ることで乾燥が進み、寝起きの口臭が強くなりがちです。
対策ポイント
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鼻呼吸を意識するため、寝る前に鼻の通りをよくする(温かい蒸しタオルや鼻うがい)
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睡眠時に口が開かないよう、マウステープを活用する
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いびきがひどい場合は、睡眠時無呼吸症候群などの可能性もあるため、医療機関での相談を検討
舌苔や食べ残しもニオイのもとになる
舌の表面に付着する白っぽい汚れ(舌苔)は、細菌や食べかす、古い細胞のカスが集まったものです。特に寝ている間に増えやすく、強い口臭の原因となります。また、歯の間に残った食べかすも細菌の栄養源になり、寝起きの不快なニオイを悪化させます。
対策ポイント
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就寝前にデンタルフロスや歯間ブラシで食べ残しを徹底除去する
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舌ブラシや柔らかい歯ブラシで舌苔を優しくケアする(やりすぎはNG)
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就寝前に強いニオイの残る食べ物(ニンニク・アルコールなど)は控える
寝起きの口臭を放置するリスクとは?

慢性的な口臭(口臭症)につながる可能性
一時的な寝起きの口臭であれば自然な現象ですが、放置していると「いつも口が臭う」状態に移行し、口臭症へとつながる恐れがあります。唾液分泌の低下や口腔内の細菌繁殖が常態化すると、朝だけでなく日中も口臭が気になるようになります。
対策ポイント
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寝起きのケア(うがい・歯磨き)を習慣化して細菌の繁殖を抑える
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定期的に歯科検診を受けて、口内環境を専門的にチェック
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口臭が続く場合は、内科的な疾患(胃・肝臓など)のサインの可能性もあるため早めの受診を
虫歯や歯周病など口内トラブルの原因に
寝起きの口臭を放置すると、口腔内に細菌が長時間残りやすく、虫歯や歯周病を引き起こすリスクが高まります。特に歯周病は進行するまで自覚症状が少なく、気づいた時には歯ぐきの炎症や出血が進んでいるケースも。これがさらに強い口臭の原因となり、悪循環に陥ります。
対策ポイント
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就寝前の「歯磨き+フロス」で歯間の細菌を徹底除去
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定期的に歯石除去やクリーニングを受ける
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歯ぐきの腫れや出血に気づいたら、早めに歯科を受診する
人間関係や自己肯定感への悪影響も
寝起きの口臭が慢性化すると、「人と話すのが不安」「距離をとられている気がする」といった心理的なストレスにつながります。口臭へのコンプレックスが強まることで、対人関係や自己肯定感の低下を招き、生活の質そのものに悪影響を及ぼすこともあります。
対策ポイント
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毎朝のルーティンとして「口を潤す→うがい→歯磨き→朝食」を取り入れる
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口臭予防タブレットやマウスウォッシュを活用して外出先でも安心できる状態をキープ
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気になる場合は口臭外来など専門機関を活用し、心理的な不安も解消する
寝起きの口臭を防ぐには?今日からできる対策

就寝前の正しい歯磨き・舌ケア
寝起きの口臭対策で最も大切なのが、寝る前の口内ケアです。歯磨きが不十分だと食べかすや歯垢が残り、細菌の栄養源となって一晩で増殖してしまいます。また、舌の表面に付く白い汚れ(舌苔)も強い口臭の原因になるため、歯磨きとセットでケアすることが重要です。
具体的な対策
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フッ素入り歯磨き粉で2〜3分かけて丁寧に磨く
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デンタルフロスや歯間ブラシで歯と歯の間の汚れを取り除く
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舌ブラシややわらかい歯ブラシで舌を奥から手前にやさしくなでる
(力を入れすぎると舌を傷つけるので注意)
寝る前の水分補給で口内の乾燥を防ぐ
寝ている間は唾液分泌が減少するため、口の中が乾燥しやすくなります。乾燥は細菌の繁殖を加速させ、口臭を悪化させる大きな要因です。そこで、就寝前の水分補給が有効です。
具体的な対策
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就寝直前に常温の水や白湯をコップ1杯飲む
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寝室の湿度を保つために加湿器を使用する
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口呼吸を防ぐため、必要に応じてマウステープを利用する
アルコール・タバコは寝起き口臭を悪化させる
アルコールやタバコは、寝起きの強い口臭を招く大きな原因です。アルコールは利尿作用によって体内の水分を奪い、口内を乾燥させます。タバコは口腔内の血流を悪化させ、唾液分泌を抑えるうえ、タールやニコチンのニオイ成分が強く残ります。
具体的な対策
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就寝前の飲酒はできるだけ控える(特に大量のアルコールは避ける)
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喫煙者は寝る前の喫煙を控えることで、翌朝の口臭が軽減される
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根本的な改善を目指すなら「減酒・禁煙」が最も効果的
生活習慣の改善で寝起き口臭を根本から改善!

規則正しい睡眠で唾液の分泌を整える
唾液の分泌は自律神経の働きと深く関係しています。不規則な生活や睡眠不足が続くと、自律神経のバランスが乱れ、唾液の分泌量が減少。これが寝起きの強い口臭につながります。
具体的な対策
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毎日ほぼ同じ時間に就寝・起床するリズムを作る
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寝る前はスマホやPCを控え、質の良い睡眠を確保する
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軽いストレッチや深呼吸でリラックス状態を作り、眠りにつきやすくする
食生活を見直して腸内環境もケア
口臭は口内だけでなく、胃や腸など消化器官の状態にも影響を受けます。脂っこい食事や不規則な食習慣は腸内環境を乱し、口臭の原因となるガスを発生させやすくなります。腸内環境を整えることで、寝起きの口臭改善につながります。
具体的な対策
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発酵食品(ヨーグルト・納豆・キムチなど)を積極的に摂る
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食物繊維(野菜・海藻・豆類)をバランスよく取り入れる
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夜遅くの食事や暴飲暴食を避け、消化器官を休ませる時間を確保する
ストレス対策も口臭予防に効果的
ストレスは唾液の分泌を抑制し、口内の乾燥や細菌繁殖を招きます。さらに、強い緊張状態では無意識に口呼吸になりやすく、これも口臭の悪化につながります。心身をリラックスさせる習慣は、寝起きの口臭予防にも直結します。
具体的な対策
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入浴・アロマ・軽い運動など、自分に合ったリフレッシュ法を習慣化する
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深呼吸や瞑想で自律神経を整える
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睡眠時間を削ってまでの無理な生活習慣を見直す
朝の口臭対策におすすめの習慣&ルーティン

起きてすぐのうがい&歯磨き習慣
朝起きた直後は、口腔内に昨夜の唾液減少時に繁殖した細菌や汚れが残っています。これを放置しておくと口臭が強くなるので、起床直後にうがい・歯磨きを行う習慣が非常に効果的です。
具体的な対策
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コップ1杯の水や白湯で軽くうがいをして、口内を潤す
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その後、通常の歯磨き(歯・歯肉・舌をやさしく磨く)を行う
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起床直後の歯磨きには、低刺激・フッ素配合の歯磨き粉を使う
この順序として「うがい → 歯磨き」がポイントで、まず水で流すことでブラッシング時の刺激を抑えつつ細菌を減らしやすくします。
舌ブラシやマウスウォッシュの活用法
舌の表面(舌苔)には口臭を発する細菌が多く潜んでいるため、朝のタイミングで舌ブラシを使ったケアやマウスウォッシュでのうがいが効果的です。
具体的な対策
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舌ブラシ(または舌クリーナー)で、舌の奥から手前へやさしくこすり取る
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舌ケア後、マウスウォッシュですすいで口内をリフレッシュする
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ノンアルコール・刺激の少ないマウスウォッシュを選ぶと続けやすい
おすすめ商品例
以下のような市販品が使いやすく、効果も期待できます:
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デンタルプロ 舌ブラシ:コストパフォーマンスが良く、朝の舌ケアに手軽に使える
リンク -
無印良品 舌用クリーナー 白:シンプル設計で扱いやすい舌用クリーナー
リンク -
NONIO 舌クリーナー:ブランドに舌ケア用具を展開している製品
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ライオン NONIO マウスウォッシュ 600ml:ノンアルコール設計でミント感も程良く、日常使いしやすい
リンク
また、他によく紹介されているマウスウォッシュとしては、以下が挙げられます:
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クリニカ クイックウォッシュ(持ち運びに便利な小型タイプ)
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モンダミン(低刺激・ノンアルコールタイプ)
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リステリン トータルケア プラス クリーンミント
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こうしたマウスウォッシュを、舌ケア後または歯磨き後に使うことで、口内を洗浄・殺菌し、口臭の元を抑える助けになります。
朝食をとることで唾液分泌を促す
唾液の分泌は刺激に応じて活性化されるため、朝食をとることが唾液の流れを促し、口内を潤す助けになります。また、朝食時に噛む動作(咀嚼)も唾液を出す良い刺激になります。
具体的な対策
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起きてすぐ強い空腹や水分不足だと唾液分泌が十分でないので、軽めの食事でもいいので何か口にする
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噛み応えのある食品(例えば、野菜や全粒穀物、ナッツなど)を取り入れて咀嚼刺激を増やす
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飲み物も、無糖の温かいお茶や白湯で口と胃を目覚めさせる
このように、朝のルーティンに「うがい → 歯磨き → 舌ケア(ブラシ+マウスウォッシュ) → 朝食」の流れを組み込むと、起床直後の嫌な口臭をかなり抑えやすくなります。
まとめ|寝起きの口臭は毎日の習慣で改善できる!

原因を知れば正しく防げる
寝起きの口臭は「唾液分泌の低下」「口内の細菌繁殖」「食生活や生活習慣の乱れ」など、複数の要因が重なって起こります。原因を正しく理解することで、的外れなケアに頼らず、効果的に予防・改善が可能になります。
生活習慣+セルフケアで根本改善を目指そう
一時的な口臭ケアグッズに頼るだけでは、寝起き口臭の根本改善にはつながりません。規則正しい睡眠、バランスの取れた食生活、ストレスマネジメントなど「体の内側から整える習慣」と、歯磨き・舌ケア・マウスウォッシュといった「外側からのセルフケア」を組み合わせることが大切です。
毎日のちょっとした工夫を続けることで、寝起きの不快な口臭は改善していけます。今日からできる習慣を少しずつ取り入れて、すっきり爽やかな朝を迎えましょう。
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