鼻が乾燥してかさぶたができる原因と対処法|繰り返さないためのセルフケア&受診目安

「鼻の中が乾燥してかさぶたができてしまう…」「何度も繰り返して不快」という悩みを抱えていませんか?一見すると小さな不調のようですが、放置すると感染や慢性化につながることもあります。
この記事では、鼻の乾燥とかさぶたができる原因から、自宅でできるセルフケア、病院に行くべき症状の見極め方まで徹底解説。繰り返さないための予防習慣も紹介します。快適な呼吸と健康な鼻環境を保つために、今日からできるケアを取り入れてみましょう。
鼻が乾燥してかさぶたができるのはなぜ?
鼻の中は、外から入ってくる空気を加湿・加温し、ホコリや細菌をキャッチする役割を持っています。ところが環境や生活習慣の影響で乾燥すると、粘膜が傷つきやすくなり、そこにかさぶたができてしまいます。放置すると鼻づまりや出血を繰り返す原因にもなるため、まずは「なぜ乾燥してしまうのか」を知っておくことが大切です。
空気の乾燥や季節の影響
冬場の乾燥した空気や、夏の冷房による空気の乾きは、鼻の粘膜から水分を奪います。これが続くと鼻の中がひび割れしやすくなり、かさぶたができやすい状態になります。
対策ポイント
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室内は加湿器や濡れタオルを使って湿度40~60%を保つ
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マスクをつけて外気の乾燥から粘膜を守る
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就寝中は口呼吸を避け、鼻呼吸を意識する
アレルギーや鼻炎などの疾患が原因の場合
花粉症やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などがあると、鼻水や炎症によって粘膜が弱り、乾燥やかさぶたの原因になります。繰り返すかさぶたの裏に、こうした慢性的な鼻の病気が隠れていることも少なくありません。
対策ポイント
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アレルギーが疑われる場合は早めに耳鼻科で検査を受ける
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医師の指示に従い、抗アレルギー薬や点鼻薬を適切に使用する
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花粉やホコリを避けるため、帰宅後はうがい・洗顔で花粉を落とす
鼻を頻繁に触る・かむ習慣による刺激
鼻を強くかんだり、無意識に指で触ったりすると、粘膜に細かい傷がつきます。その傷口から出血し、乾燥して固まることでかさぶたができます。特に「鼻をよくいじる癖」がある人は、乾燥と相まってかさぶたが慢性化しやすいです。
対策ポイント
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鼻をかむときは片方ずつ、力を入れすぎないようにする
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ワセリンや保湿用の鼻腔ジェルを塗って粘膜を保護する
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意識的に鼻を触らないようにし、無意識の癖がある場合はマスクで防止する
👉 このように「環境」「疾患」「習慣」の3つが、鼻の乾燥とかさぶたを招く主な原因です。
放っておくとどうなる?かさぶたの悪化リスク

鼻のかさぶたは「乾燥しているだけだから大丈夫」と放置されがちですが、実は思わぬトラブルにつながることがあります。悪化すると治りにくく、慢性的な不調に発展するケースもあるため注意が必要です。
細菌感染や副鼻腔炎につながる可能性
鼻の粘膜はデリケートで傷つきやすいため、かさぶたができている部分に細菌が侵入すると感染を起こすことがあります。炎症が広がると、副鼻腔(鼻の奥の空洞)に膿がたまり「副鼻腔炎(蓄膿症)」になるリスクも。放置すると頭痛やだるさ、慢性鼻炎へと悪化する可能性があります。
対策ポイント
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かさぶたを無理に剥がさず、自然に治るのを待つ
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鼻の中を保湿し、細菌が繁殖しにくい環境をつくる
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黄色い鼻水や強い痛みを伴う場合は、早めに耳鼻科を受診する
慢性的な鼻づまりや出血のリスク
かさぶたを繰り返すと、鼻の粘膜が常に傷ついた状態になり、鼻づまりや出血を起こしやすくなります。特に乾燥した季節や鼻炎体質の人は、ちょっとした刺激で出血が長引くこともあります。これが習慣化すると「常に息苦しい」「鼻の奥が痛い」といった不快感が続いてしまいます。
対策ポイント
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鼻をかむときは優しく、強い摩擦を避ける
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室内の湿度を調整し、鼻粘膜を乾燥させない
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出血が頻繁に起こる場合は耳鼻科で止血処置や薬の処方を受ける
👉 かさぶたを放置すると「感染」と「慢性化」という2大リスクに直結します。早めにケアをして、鼻の中を清潔&潤った状態に保つことが何よりの予防策です。
自宅でできる対処法とケアのコツ

鼻の乾燥やかさぶたは、生活習慣や環境を少し整えるだけで改善できるケースが多いです。ここでは、今日から取り入れられるシンプルなケア方法を紹介します。
加湿器や濡れタオルで室内の湿度を保つ
乾燥した空気は鼻粘膜の大敵。特に冬の暖房や夏のエアコンは湿度を大きく下げるため、鼻の乾燥を悪化させてしまいます。
実践ポイント
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室内は湿度40~60%を目安に調整する
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加湿器がない場合は、濡れタオルを部屋にかけて即席加湿をする
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就寝時は枕元にコップ1杯の水を置くだけでも乾燥予防に効果的
ワセリンなどの保湿剤で鼻の中を守る
乾燥がひどいときは、外側からの加湿だけでなく、直接鼻の中を保護するのも有効です。ワセリンや専用の鼻腔保湿ジェルを薄く塗ることで、粘膜を乾燥や刺激から守れます。
実践ポイント
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綿棒や清潔な指先にワセリンを少量とり、鼻の入り口付近にやさしく塗る
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香料入りや刺激の強いクリームは避ける
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毎日塗るのではなく、乾燥が気になるときに適度に使用する
鼻を強くかまない&触らない習慣をつける
かさぶたの多くは「物理的な刺激」で悪化します。鼻を強くかんだり、無意識にいじったりすることで粘膜に小さな傷がつき、そこから出血とかさぶたが繰り返されるのです。
実践ポイント
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鼻をかむときは片方ずつ、力を入れすぎずに行う
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乾燥時期はティッシュの摩擦を減らすため、保湿ティッシュを使う
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無意識に鼻を触ってしまう人は、マスクをして物理的に防ぐのも有効
👉 この3つのケアを組み合わせれば、自宅でも「乾燥しにくい鼻環境」をつくることができます。
病院に行くべき症状とは?

鼻のかさぶたは自宅ケアで改善できることも多いですが、場合によっては医療機関での診察が必要です。放置すると症状が悪化したり、別の病気が隠れていたりすることもあるため、以下のようなケースでは耳鼻科を受診しましょう。
出血が繰り返し起こる場合
乾燥や摩擦による軽い出血であれば問題ないことが多いですが、頻繁に出血が起こる場合は要注意です。血管の弱さや粘膜の異常、または隠れた病気が原因のこともあります。
受診の目安
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1週間以上、鼻血や出血が繰り返し見られる
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少量でも毎日のように出血する
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出血がなかなか止まらない
かさぶたと一緒に強い痛みや膿が出る場合
かさぶたが化膿して膿が出ている場合は、細菌感染が起きている可能性が高いです。副鼻腔炎(蓄膿症)や粘膜の炎症が進行しているサインかもしれません。
受診の目安
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強い痛みやズキズキ感がある
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黄色や緑色の膿のような鼻水が出る
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熱や頭痛を伴う
長期間改善せず悪化している場合
自宅で加湿や保湿をしても良くならず、むしろ悪化している場合は、アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎などの病気が関与している可能性があります。放置すると慢性化し、治療が長引く恐れがあります。
受診の目安
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2週間以上、乾燥やかさぶたが続いている
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季節を問わず症状が出ている
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生活に支障を感じるほど改善しない
👉 「頻繁な出血」「膿や強い痛み」「長期間改善しない」この3つが揃ったら、迷わず耳鼻科を受診するのが安心です。
かさぶたができにくい鼻環境をつくるには?

一時的なケアだけでなく、日常生活の中で「乾燥や炎症が起こりにくい鼻環境」をつくることが、かさぶたを繰り返さないための大切なポイントです。体の内側と外側、両面からの対策を意識しましょう。
バランスの良い食事で粘膜を強くする
鼻の粘膜はビタミンやタンパク質でつくられており、栄養が不足すると弱くなって乾燥や炎症が起こりやすくなります。特にビタミンA・C・Eは粘膜の修復や保護に欠かせません。
実践ポイント
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ビタミンA:にんじん、ほうれん草、レバーなどを意識的に摂る
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ビタミンC:柑橘類、パプリカ、じゃがいもなどを毎日の食事に
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良質なタンパク質:魚、鶏肉、大豆製品をバランスよく取り入れる
水分補給で体の内側から潤いを守る
体内の水分量が不足すると、鼻の粘膜も乾燥してしまいます。特にエアコンの効いた環境や、発汗が多い日には意識的な水分補給が必要です。
実践ポイント
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こまめに常温水やお茶を飲み、1日1.5~2Lを目安に
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コーヒーやアルコールは利尿作用があるため飲みすぎに注意
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水分と一緒にみそ汁やスープで「塩分+水分」を補給すると吸収率アップ
睡眠・生活習慣を整えて免疫力を上げる
免疫力が落ちると鼻の炎症が長引き、かさぶたが治りにくくなります。十分な休養と規則正しい生活は、粘膜を健やかに保つ基本です。
実践ポイント
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1日7時間前後の睡眠を心がける
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夜更かしや不規則な食生活を避け、体のリズムを整える
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軽い運動やストレッチで血流を良くし、粘膜の修復をサポート
👉 「食事」「水分」「生活習慣」を整えることで、鼻粘膜は強くなり、かさぶたができにくい環境をキープできます。
まとめ|早めのケアでかさぶたを防ごう

鼻の乾燥やかさぶたは、一見すると些細なトラブルに思えますが、放置すると感染や慢性化につながることもあります。原因は「乾燥」「疾患」「習慣」の3つに分けられ、どれに当てはまるかを知ることが改善への第一歩です。
日常生活の中では、
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室内の湿度を保ち、乾燥から粘膜を守る
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ワセリンなどで鼻の中をやさしく保湿する
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強く鼻をかまず、触らないように意識する
といったシンプルな対策が効果的です。
さらに、バランスの良い食事や水分補給、十分な睡眠といった生活習慣の改善も、かさぶたを繰り返さないための大切なポイント。
もし「出血が続く」「膿や強い痛みがある」「長期間改善しない」といった症状がある場合は、早めに耳鼻科を受診して専門的なケアを受けましょう。
👉 小さな不快感のうちに対策をとれば、かさぶたは十分に防げます。今日からできるケアで、呼吸も気分もすっきりとした毎日を取り戻しましょう。
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