日焼け止めの選び方&塗り直しのコツ【完全版】|肌を守る正しい知識と実践法

日焼け止めの選び方&塗り直しのコツ【完全版】|肌を守る正しい知識と実践法

「SPF50なら絶対焼けない」「朝塗れば1日安心」…そんな思い込み、していませんか?
実は日焼け止めの効果は、“選び方”と“塗り直し方”で大きく変わります

本記事では、目的別・肌タイプ別の正しい日焼け止めの選び方から、メイク中でもできる塗り直しテクニック家族みんなで使える便利アイテムまでを網羅!
紫外線対策に悩む全ての方へ贈る【完全版】ガイドです。
読み終えた頃には、あなたにぴったりの「日焼け止めルーティン」がきっと見つかります。

 

日焼け止めが必要な理由とは?

紫外線の種類と肌への影響

私たちが日常的に浴びている紫外線(UV)は、大きく分けて「UV-A」と「UV-B」の2種類があります。それぞれの紫外線は、肌に異なるダメージを与えるため、両方に対応した日焼け止めを選ぶことが大切です。

  • UV-A(紫外線A波):地表に届く紫外線の約9割を占め、肌の奥深く真皮層まで到達します。コラーゲンやエラスチンを破壊し、シワやたるみの原因となる「光老化」を引き起こします。また、曇りや窓越しでも肌に届くため、室内でも対策が必要です。

  • UV-B(紫外線B波):表皮に強く作用し、**赤く炎症を起こすような日焼け(サンバーン)**を引き起こします。短時間でも肌に大きなダメージを与え、シミやそばかすの原因になります。

これらの紫外線は季節や天候に関係なく降り注いでおり、日々の積み重ねが肌の老化を進行させるため、年間を通じた紫外線対策が欠かせません。

日焼けによるシミ・シワ・肌老化のメカニズム

紫外線を浴びることで肌は「メラニン」という色素を生成し、紫外線から細胞を守ろうとします。しかし過剰な紫外線を浴び続けると、このメラニンが肌に蓄積し、シミやくすみとして定着してしまいます。

また、UV-Aは肌の奥にある真皮層にまで届き、肌のハリや弾力を保つために重要なコラーゲンやエラスチンを破壊します。その結果、シワやたるみが目立つようになり、肌年齢が加速的に進行してしまいます。これが「光老化」と呼ばれる現象です。

光老化は、加齢による自然な老化よりも深刻だと言われるほど、肌に大きな影響を及ぼします。肌を若々しく保つためには、紫外線を浴びない生活習慣と、日焼け止めによるこまめな予防が非常に重要です。

 

日焼け止めの選び方【目的別ガイド】

日焼け止めの選び方【目的別ガイド】

SPFとPAの正しい意味と選び方

日焼け止めを選ぶ際に最も注目されるのが「SPF」と「PA」の表示。
それぞれの数値や記号は、紫外線の防御力を示す重要な指標です。

  • SPF(Sun Protection Factor):主にUV-B(肌が赤くなる日焼け)を防ぐ力を表し、数値が高いほど防御時間が長くなる。日常生活ではSPF15〜30、屋外やレジャーではSPF30以上が目安。

  • PA(Protection Grade of UVA):UV-A(肌の奥に届き、シワ・たるみを引き起こす)に対する防御力を、「+」の数で示します。**PA+〜PA++++**の4段階があり、長時間の外出やレジャーにはPA+++以上が推奨されます。

重要なのは、数値が高い=最適とは限らないこと。肌への負担も考慮し、使用シーンに合ったバランスの良い数値を選ぶのがポイントです。

シーン別のおすすめ(日常/屋外レジャー/スポーツ/海・プール)

使用シーンに応じて、適した日焼け止めを使い分けることが、肌への負担を減らしながら紫外線対策を最適化するコツです。

  • 日常使い(通勤・買い物など)
     → SPF20〜30 / PA++〜+++、軽い使用感のジェルやミルクタイプがおすすめ。化粧下地として使えるものも便利です。

  • 屋外レジャー(公園・ピクニック・登山など)
     → SPF30〜50 / PA+++〜++++、汗や摩擦に強いウォータープルーフタイプを選ぶと安心。

  • スポーツやアウトドア(ランニング・キャンプ)
     → 汗をかく前提で密着力が高く、汗・皮脂に強いタイプを。スティックタイプジェルタイプが便利。

  • 海やプール
     → SPF50+ / PA++++が推奨。完全ウォータープルーフ塗り直しがしやすいスプレーやパウダータイプとの併用がおすすめです。

肌タイプ別の選び方(敏感肌・乾燥肌・脂性肌)

肌質に合わない日焼け止めは、かえって肌トラブルの原因に。以下のポイントを参考に選びましょう。

  • 敏感肌
     → 紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)アルコールフリー・無香料のものを。紫外線散乱剤(ミネラルベース)配合の日焼け止めが◎。

  • 乾燥肌
     → 保湿成分(ヒアルロン酸、セラミド、グリセリンなど)配合のしっとりタイプのクリームや乳液タイプが◎。

  • 脂性肌・ニキビ肌
     → ベタつきを避け、オイルフリー・ノンコメドジェニック処方ジェルタイプや水ベースがおすすめ。

成分チェックのポイント(紫外線吸収剤・紫外線散乱剤)

日焼け止めの「紫外線防御メカニズム」は2種類あり、それぞれ特徴と向いている肌質が異なります。

  • 紫外線吸収剤(ケミカル)
     → 紫外線を吸収し、熱に変えて放出する。白浮きせず使いやすいが、肌への刺激がやや強め。敏感肌には不向きなことも。

  • 紫外線散乱剤(ノンケミカル/ミネラル)
     → 紫外線を物理的に反射・散乱させて防ぐ。肌に優しいが、やや白浮きしやすい傾向。敏感肌・子ども向けの日焼け止めに多く使われます。

成分表示を確認し、自分の肌タイプや使用シーンに合ったものを選びましょう。

テクスチャーと使用感で選ぶコツ(ジェル・ミルク・クリーム・スプレー)

塗り心地や使用感も日焼け止め選びでは重要です。季節や使う部位によって使い分けると快適に使えます。

  • ジェルタイプ:軽くてみずみずしい使用感。脂性肌や夏場におすすめ。メイク前にも使いやすい。

  • ミルクタイプ(乳液):さらっと伸びがよく、顔にも体にも使いやすい万能型。日常使いに◎。

  • クリームタイプ:しっとり濃厚で保湿力が高く、乾燥肌・冬場・高地での使用に最適

  • スプレータイプ:塗り直しやすく、髪・頭皮・背中など手が届きにくい場所に便利。ただし、ムラになりやすいので注意。

  • スティックタイプ:部分使いに便利で、汗や水にも強く、崩れにくい。スポーツ時や外出先での塗り直しにも最適。

 

正しい日焼け止めの塗り方・量・タイミング

正しい日焼け止めの塗り方・量・タイミング

顔・体・首すじなど部位別の塗り方

日焼け止めは、部位によって塗り方や意識するポイントが異なります。ムラなく丁寧に塗ることで、紫外線からの防御効果を最大限に高めましょう。


  •  1円玉2枚分(約0.8g)が目安。額・頬・鼻・顎の5点に置いて、やさしく内側から外側へ広げる。小鼻やまぶた、目元、フェイスラインなども忘れずに。

  • 首・首すじ・うなじ
     皮膚が薄く日焼けしやすい部位。上から下に向かって丁寧に塗る。髪を結んだ際に見えるうなじも忘れずに。

  • 腕・足
     露出が多い季節は特に重点的に。直線的に出し、手のひら全体で均等に伸ばすのがコツ。手の甲・足の甲も要注意。

  • 背中・肩まわり
     手が届きにくい部分は、スプレータイプや塗布器具の使用がおすすめ。家族に頼むのも◎。

塗る量の目安と塗りムラ防止の工夫

適量を守らなければ、SPFやPAの効果は半減します。少なすぎる塗布量は、紫外線を十分にカットできません。

▶ 日焼け止めの塗布量の目安:

  • 顔全体:パール2個分(約0.8g)

  • 片腕:500円玉1枚分程度

  • 片足:500円玉2枚分程度

▶ ムラなく塗るためのコツ:

  • 2度塗りがおすすめ(1回目で全体に広げ、2回目で重ね塗り)

  • 化粧下地前に塗ることでメイク崩れを防ぎやすくなる

  • 手で広げるだけでなく、指の腹で軽く叩きこむようにすると密着度アップ

  • 鏡で確認しながらフェイスラインや耳まわりも忘れずに塗る

メイク前・メイク後の使い方の違い

日焼け止めの塗り直しが必要なことは理解していても、メイクをしているときの再塗布には悩みがち。そこで、シーンに応じた使い分けを紹介します。

▶ メイク前:

  • スキンケア後、日焼け止め → 化粧下地 → ファンデーションの順に。

  • 保湿系の日焼け止めなら、下地いらずでそのままファンデもOK。

  • 肌への密着力を高めるために、塗ったあと1〜2分置いてから次のステップへ

▶ メイク後:

  • 崩れ防止のため、こすらずトントンと押さえるように塗布

  • スプレータイプ・パウダータイプ・日焼け止めミストを使うと便利。

  • スポンジやパフで軽く馴染ませると、ヨレずに重ねられる

  • 特にTゾーンや頬の高い位置、鼻先などは念入りに。

 

日焼け止めの塗り直しのコツ【シーン別】

日焼け止めの塗り直しのコツ【シーン別】

メイクをしているときの塗り直しテク

メイクをしていると、日焼け止めの塗り直しは難しそうに感じるかもしれませんが、専用のアイテムやテクニックを使えば、メイクを崩さずしっかり紫外線対策ができます

▶ 塗り直しの基本手順

  1. ティッシュで軽く皮脂や汗をオフ

  2. 日焼け止めパウダー・ミスト・スプレーを重ねる

  3. 必要に応じて、スポンジやブラシでなじませる

▶ おすすめアイテム

  • UVパウダー(SPF入り):皮脂吸着とUVケアを両立。お直し感覚でOK。

  • 日焼け止めスプレー:顔全体に吹きかけるだけ。メイクの上からでもOK。

  • UVクッションファンデやスティック:カバー力とUVカットを兼ね備えた便利アイテム。

「メイクの上から塗り直せる」日焼け止めを1つ常備しておくと安心です。

汗・水・摩擦に強い「ウォータープルーフ」使用時の注意点

ウォータープルーフタイプの日焼け止めは、汗・水・皮脂に強く落ちにくいのが特徴ですが、「塗り直し不要」と誤解されがちです。

▶ 注意すべきポイント

  • 汗をかいた後は、タオルで拭くと日焼け止めも取れてしまう

  • 海やプールでの使用後も、2時間おきに塗り直すのが理想

  • 重ね塗りをすると毛穴詰まりしやすいため、夜はしっかりクレンジングを

「落ちにくい=長持ち」ではなく、肌の状態や環境によって効果は変わるため、こまめなチェックが大切です。

子どもや男性にも!家族での塗り直し習慣

日焼け止めは女性だけのものではありません。子どもや男性も紫外線のダメージを日々受けており、将来の肌トラブルや皮膚疾患予防のためにも塗り直しは重要です

▶ 子ども向けのポイント

  • SPF20〜30、PA++程度の低刺激タイプ

  • ミストやスプレータイプで楽しく塗り直しを

  • 学校や公園遊び後に、ティッシュで汗を拭いてから再塗布

▶ 男性向けのポイント

  • ベタつかないジェルタイプやスプレータイプがおすすめ

  • 髭剃り後の肌は敏感になっているため、アルコールフリーのものが◎

  • ゴルフや釣りなどレジャー時は、ウォータープルーフタイプを定期的に塗り直す習慣を

家族で一緒に日焼け止めを使うことで、塗り忘れや塗りムラの防止にもつながります。

外出中に便利なアイテムと塗り直し方法(スティック・パウダー・スプレーなど)

外出中に日焼け止めを塗り直すには、手軽さ・持ち運びやすさ・清潔さがカギになります。以下のようなアイテムをシーンごとに使い分けると効果的です。

▶ 便利な塗り直しアイテム

  • スティックタイプ:ピンポイントで塗れて、手が汚れない。鼻筋や頬骨などに最適。

  • パウダータイプ:化粧直し感覚で使え、皮脂対策+UVカットのW効果。メイクの上からもOK。

  • スプレータイプ髪・頭皮・背中など広範囲にシュッと一吹き。男性や子どもにも使いやすい。

▶ 使用時のコツ

  • スプレーは20cm以上離して均一に吹きかける

  • スティックは肌の上を数回すべらせてから指でなじませる

  • パウダーはTゾーンや頬の高い位置を重点的に重ねる

ポーチやバッグに1本入れておくだけで、外出先での紫外線対策がぐっとラクになります

 

よくある日焼け止めの誤解とNG習慣

よくある日焼け止めの誤解とNG習慣

「SPF高ければOK」は間違い?

多くの人が「SPF値が高いほど日焼け止め効果も強い=万能」と思いがちですが、それは誤解です。

▶ SPFとは?

SPF(Sun Protection Factor)は、主にUV-B(短時間で肌を赤くする紫外線)を防ぐ目安
数値が高いほど効果時間は長くなりますが、肌への負担も大きくなる傾向があります。

SPF値 効果の目安時間 使用シーン例
SPF20〜30 約6〜9時間 日常の通勤・買い物など
SPF50+ 約16時間〜 炎天下での屋外スポーツ・海水浴など

▶ 「高SPF=強力=安全」ではない

  • 肌が敏感な人は刺激や乾燥を引き起こす可能性あり

  • 日常使いにはSPF30・PA+++前後が適切

  • こまめな塗り直しが高SPFよりも重要

つまり、「自分の生活スタイルに合ったSPF・PAを選ぶ」ことが紫外線対策の第一歩です。

朝だけ塗れば大丈夫?塗り直さないリスク

朝に1回日焼け止めを塗るだけでは、日中の紫外線を完全に防ぐことはできません

▶ なぜ塗り直しが必要?

  • 汗や皮脂、摩擦(マスクや洋服)で日焼け止めは徐々に落ちる

  • SPFの効果は時間と共に減少

  • 皮脂の分泌が多いTゾーンなどは2〜3時間ごとの塗り直しが理想

▶ 塗り直さないと…

  • 紫外線が直接肌に届き、シミ・そばかす・くすみの原因

  • 肌内部のコラーゲンが破壊され、ハリ不足・シワ・たるみが進行

  • 紫外線による慢性的なダメージで肌の老化が加速

日焼け止めは朝だけで十分」というのは、大きなNG習慣。こまめな塗り直しが、未来の肌を守る最大の鍵です。

曇り・室内・冬でも紫外線対策は必要?

「晴れた夏の日だけが紫外線対策のタイミング」と思っていませんか?それもまた、よくある誤解のひとつです。

▶ 曇りの日でも紫外線は70〜80%届いている

  • 太陽が見えなくてもUVA(肌の奥に届く紫外線)は雲を通過

  • 曇りの日こそ、油断して長時間屋外にいるケースが多く、逆に日焼けしやすい

▶ 室内や車内でも紫外線は侵入

  • UVAは窓ガラスを通過し、じわじわと肌にダメージを与えます

  • デスクワーク中でも、窓際では紫外線を浴び続けている可能性あり

▶ 冬も油断大敵

  • 冬場は紫外線量が夏の約半分にはなるものの、積雪による照り返し(反射)で逆に肌への影響大

  • 特にスキーやスノーボード中は、顔が日焼けしやすい

つまり、紫外線対策は365日、天候・場所・季節を問わず続けることが重要
「今日は曇ってるから塗らなくていい」は、大きな落とし穴です。

 

まとめ|あなたにぴったりの日焼け止め&塗り直しルーティンを見つけよう

まとめ|あなたにぴったりの日焼け止め&塗り直しルーティンを見つけよう

日焼け止めは「一度塗ればOK」「夏だけ使えばいい」という時代は終わりました。紫外線は1年を通して私たちの肌に影響を与え続けています
だからこそ、「肌質・生活シーン・使用感に合わせた日焼け止め選び」と「こまめな塗り直し」が、美肌を守るカギになります。

✅ 今日から実践!あなたに合った日焼け止めルーティンの作り方

  1. 生活スタイルをチェック

    • 通勤だけ?屋外仕事?子どもとの外遊び?

  2. 肌質を見極める

    • 敏感肌?乾燥肌?脂性肌?

  3. 目的に合ったアイテムを選ぶ

    • SPF・PA・成分・テクスチャーを比較して最適な1本を

  4. シーンに応じて塗り直す

    • 外出時はスティックやスプレー、メイクの上からはパウダーが便利

  5. 続けられるルーティンにする

    • ポーチや玄関、オフィスなどに“置き日焼け止め”を活用

☀ 毎日の小さな習慣が、10年後の肌を守る

未来の肌は、「今の紫外線対策」がつくるもの。
正しく選んで、正しく塗って、忘れずに塗り直す――そんな習慣こそが、シミ・シワ・たるみを防ぎ、美肌をキープする最高のエイジングケアです。

まずは自分に合った日焼け止めを見つけて、今日から“日焼け止めルーティン”を生活の一部にしてみましょう。

 

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美容・健康業界で10年以上の経験を持ち、男女問わずスキンケアやエイジングケアをサポート。肌質改善・脱毛・健康美容を専門とし、これまでに1000人以上をカウンセリング。美容商品の監修やメディアでの執筆・講演も行う。 「美しさは健康とライフスタイルのバランスから生まれる」を信念に、専門知識を活かした実践的な美容情報を発信中。

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