仕事のストレスを減らすには?生活リズムを整えて“疲れない自分”になる方法
毎日がんばっているのに、なんだか疲れが取れない。
仕事中もイライラしたり、集中できなかったり──。
それ、もしかしたら「生活リズムの乱れ」が原因かもしれません。
実は、心や体のコンディションと“日々のリズム”は密接に関係しています。
乱れたリズムは自律神経を不安定にし、ストレスへの耐性を下げてしまうのです。
この記事では、「仕事のストレスを減らすための生活リズムの整え方」について、
今すぐできる具体的な行動や、仕組みづくりのコツをわかりやすくご紹介します。
無理なく整えながら、心も体もラクになっていく方法──一緒に見つけていきましょう。
ストレスが溜まる生活リズム、こんな特徴ありませんか?
朝がつらくて、毎日ギリギリに起きている
□ 問題点:
朝の余裕がないと、焦りや不安から交感神経が急激に優位になり、心も体も一気に緊張状態に。これが1日の“ストレススタート”になってしまいます。
□ 対策:
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まずは「起きる時間」を一定に保つのが基本。
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10〜15分早く起きて、カーテンを開けて太陽光を浴びるだけでも◎
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朝のルーティン(白湯を飲む・軽くストレッチなど)を作ると、心身が目覚めやすくなります。
平日と休日の生活サイクルがバラバラ
□ 問題点:
いわゆる“社会的時差ボケ”の状態。体内時計が乱れると、月曜の朝が特につらくなり、ストレス耐性も下がります。
□ 対策:
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平日と休日の起床・就寝時間の差は「2時間以内」に。
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休日に寝すぎた日は、日中に軽く体を動かしてリセット。
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朝起きたら、太陽光を浴びる+白湯やコーヒーで胃腸を動かすのがおすすめです。
寝つきが悪く、疲れが取れない
□ 問題点:
寝る直前までスマホを見ていたり、考え事が止まらなかったりすると、脳が興奮したままで深い眠りに入りにくくなります。
□ 対策:
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寝る90分前にはブルーライト(スマホ・PC)をシャットアウト。
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軽いストレッチ、アロマ、ぬるめのお風呂で“副交感神経”を優位に。
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寝る前に「今日よかったことを3つ書く」など、思考を落ち着かせる習慣も効果的です。
食事時間や内容が毎日バラバラ
□ 問題点:
食事リズムが不規則だと、血糖値が乱れやすく、集中力の低下やイライラにつながります。内臓も疲弊しやすくなり、疲れが抜けにくくなります。
□ 対策:
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朝・昼・夜をなるべく同じ時間帯に。特に朝食は体内時計のリセットに不可欠。
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食事内容も「炭水化物・タンパク質・野菜」のバランスを意識して。
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忙しい日は、スープやおにぎりなど“簡単でもエネルギーになるもの”を選びましょう。
生活リズムを整えることが、なぜストレス軽減につながるのか?
体内時計が整うと、自律神経が安定する
□ 解説:
人間の体には「体内時計(概日リズム)」があり、睡眠・食事・ホルモン分泌などをコントロールしています。このリズムが乱れると、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが崩れやすくなります。
□ ストレスとの関係:
自律神経が乱れると、常に緊張モード(交感神経優位)になりやすく、ちょっとしたことでもイライラ・不安・疲労を感じやすくなります。
□ 対策:
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朝は「起きたら光を浴びる+軽く体を動かす」でリズムをリセット
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食事・睡眠・入浴の時間をできるだけ一定に保つ
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平日と休日の過ごし方を“極端に変えすぎない”こともポイント
睡眠の質が上がると、イライラや疲れが減る
□ 解説:
睡眠は、脳と身体の“修復タイム”。深い眠り(ノンレム睡眠)がしっかり取れると、ストレスホルモン(コルチゾール)の分泌も安定し、翌日の感情コントロールにも好影響を与えます。
□ ストレスとの関係:
寝不足や浅い眠りが続くと、脳の「扁桃体(感情の処理を司る部位)」が過敏になり、ストレス耐性が低下。イライラ・焦り・落ち込みが起こりやすくなります。
□ 対策:
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就寝の90分前までに入浴して体温を下げておく
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カフェイン・アルコールの摂取時間を見直す(午後〜夜は控える)
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寝る前は“ぼーっとする時間”を意識的につくり、脳をクールダウン
「脳の余白」ができて、考えすぎを防げる
□ 解説:
生活リズムが整うと、日々の行動に“パターン”が生まれ、脳がエネルギーを無駄に使わずに済むようになります。これにより、脳に「余白」や「休息」が生まれ、思考の過密状態を防げます。
□ ストレスとの関係:
脳が常に働きすぎていると、些細な悩みがグルグル回ったり、必要以上に落ち込んだりする“考えすぎループ”に陥りやすくなります。
□ 対策:
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毎日のルーティンを決めて、無駄な判断・迷いを減らす(例:朝の行動、服装、ランチのメニュー)
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スキマ時間には「音楽を聴く」「空を見る」「深呼吸をする」など、“脳を休ませる時間”を意識的に作る
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頭の中を言葉に出す、紙に書く習慣も◎。思考の整理に効果的です
今日からできる!ストレスを減らす生活リズムの整え方7選
① 毎朝同じ時間に起きて「光を浴びる」
□ なぜ大事?
朝の光は、体内時計をリセットする“天然のスイッチ”。起きる時間を一定にし、太陽の光を浴びることで、自律神経が整い、ストレスに強いリズムがつくられます。
□ 実践ポイント:
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起床後すぐにカーテンを開け、朝日を浴びる(曇りでもOK)
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できればベランダや玄関で2〜3分、外気に触れる
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どうしても太陽光が入らない日は「光目覚まし」もおすすめ
② 朝・昼・夜の3食を“同じくらいの時間”にとる
□ なぜ大事?
食事のタイミングも、体内時計の調整に深く関係します。毎日バラバラな時間に食べていると、消化器官にも負担がかかり、イライラや疲れやすさの原因に。
□ 実践ポイント:
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3食すべて“±30分以内”を意識
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特に朝食は「1日をリズムよく始める鍵」なので、抜かない
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忙しいときは、バナナ・ゆで卵・スープなどでもOK
③ 寝る90分前にスマホを見ない
□ なぜ大事?
スマホのブルーライトは、脳を昼間と勘違いさせて覚醒させてしまいます。寝る直前のSNSやニュースチェックも、脳を刺激して眠りの質を下げる原因に。
□ 実践ポイント:
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スマホは「リビングに置く」など、物理的に距離を取る
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寝る前は読書・音楽・アロマなど、“脳をしずめる”習慣に切り替え
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スマホ依存が気になる人は「夜間モード」「タイマー設定」を活用
④ カフェインは午後3時までに
□ なぜ大事?
カフェインの覚醒作用は4〜6時間続くとされ、夕方以降に摂ると寝つきの悪さや睡眠の浅さにつながります。カフェインで睡眠が乱れると、日中のストレス耐性も下がります。
□ 実践ポイント:
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コーヒー・緑茶・エナジードリンクは「午後3時まで」に
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夜はハーブティーやデカフェ、白湯などに切り替える
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「午後の眠気対策」は、カフェインより軽い運動や仮眠を
⑤ 就寝前の「ゆるストレッチ」で副交感神経をONに
□ なぜ大事?
緊張が抜けないままベッドに入ると、心も体も休まりにくくなります。ストレッチで筋肉を緩めることで、副交感神経が優位になり、自然と眠気が訪れやすくなります。
□ 実践ポイント:
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呼吸を意識しながら、首・肩・背中・股関節をゆっくり伸ばす
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1ポーズ20秒程度でもOK。反動をつけず、ゆったり動かす
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好きな音楽やアロマと組み合わせるとさらに効果的
⑥ 寝室の環境(照明・温度・香り)を整える
□ なぜ大事?
寝室の環境は、睡眠の質を左右する大切な要素。光や音、温度が不快だと、眠りが浅くなり、翌日のストレス耐性が下がってしまいます。
□ 実践ポイント:
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照明は「暖色系&間接照明」に
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室温は夏なら26〜28℃、冬なら18〜20℃前後が理想
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リラックスできる香り(ラベンダー、ベルガモットなど)を取り入れる
⑦ 休日も“±2時間以内”の生活にとどめる
□ なぜ大事?
休日に寝だめをしてしまうと、月曜の朝がつらくなり「生活リズムのリセット」が必要になります。これが繰り返されると、慢性的なストレスの元に。
□ 実践ポイント:
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平日と休日の起床・就寝時間の差は2時間以内を目安に
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どうしても寝すぎた日は、午前中に日光を浴びて体内時計を整える
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朝に予定を1つ入れておくと、自然と早起き習慣がつきやすくなる
仕事中のストレスを軽減する「日中のリズムづくり」
午前中は「集中タスク」午後は「軽作業」
□ なぜ大事?
脳のパフォーマンスは、朝起きてから4〜5時間がピーク。午前中は思考力・集中力が高いため、クリエイティブな作業や重要な判断に最も向いています。一方で午後はエネルギーが低下しやすく、細かい作業やルーチンワークに適しています。
□ 実践ポイント:
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午前中は「メールチェックより先に重要タスク」がおすすめ
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午後はデータ整理・軽い資料作成・雑務などに回す
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1日のスケジュールを「脳のリズム」に合わせて調整することで、無理なく集中と休息が両立できます
1時間に1回は“立って伸びる”習慣を
□ なぜ大事?
長時間座りっぱなしは、血流の悪化・肩こり・集中力の低下だけでなく、ストレスホルモン(コルチゾール)の上昇にもつながります。定期的に体を動かすことで、心身の緊張が緩み、気分転換にもなります。
□ 実践ポイント:
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タイマーを使って「50分作業→5〜10分休憩」のサイクルを習慣に
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立ち上がって背伸び・肩回し・軽いスクワットなどが効果的
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デスク周りでできる“ながらストレッチ”でもOK。深呼吸とセットでやると、よりリラックスできます
ランチ後に15分の「目を閉じる休憩」もおすすめ
□ なぜ大事?
ランチのあと、急に眠くなるのは自然な体の反応。ここで無理に働き続けるよりも、少し目を閉じて脳を休めた方が、その後の集中力やストレス耐性が高まります。軽い仮眠は記憶力・判断力にも好影響を与えるとされています。
□ 実践ポイント:
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15分程度、デスクで“目を閉じるだけ”でもOK(眠れなくても効果あり)
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アイマスクや耳栓を使えば、周囲の刺激を軽減できる
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カフェインを取ってから休む「コーヒーナップ」もおすすめ(目覚めがスッキリ)
まとめ|生活リズムを整えることが、心と体の「安心感」につながる
“環境を整えること”も立派なストレス対策
□ メッセージ:
ストレス対策というと「自分を変える」ことにばかり意識が向きがちですが、実は“環境を整える”ことも非常に効果的。光・音・温度・香り、さらにはデスクや寝室の空間など、自分が心地よく過ごせる状態にするだけでも、自然と気持ちは穏やかになります。
□ 実践ポイント:
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部屋の照明を少し落とす、観葉植物を置くなどの小さな工夫でOK
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音楽や香りも「気分を切り替えるスイッチ」に
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仕事の環境も、整理整頓や座る位置を変えるだけで集中力アップに
無理に変えなくていい。できることから少しずつ
□ メッセージ:
生活リズムを整えると言っても、すべてを一気に変える必要はありません。むしろ、“小さな変化を積み重ねる”ことが、ストレスを減らす一番の近道です。変えられる部分から少しずつ始めて、それを「自分の心地よい習慣」に育てていきましょう。
□ 実践ポイント:
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まずは「朝5分早く起きる」「寝る前だけスマホをやめる」など、1つだけでOK
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“できた日”にフォーカスして、自分を責めない
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習慣化できたら、次のステップへ。焦らず、自然体で続けることがカギ


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