あくびが止まらない…実は眠気だけじゃない?意外な原因と対策まとめ
「眠くないのに、なぜかあくびが止まらない…」そんな経験、ありませんか?
実はあくびは、単なる眠気のサインだけではなく、体や心の不調を知らせる“隠れたサイン”であることも。ストレス、脳の酸素不足、自律神経の乱れなど、原因はさまざまです。
この記事では、あくびが止まらないときに考えられる眠気以外の原因や、見逃してはいけない病気の兆候、そしてセルフケアや生活習慣の見直し方法まで、わかりやすく解説します。
「最近なんだかおかしいかも…」と感じている方は、ぜひチェックしてみてください。
✅ あくび=眠いだけじゃない?そのメカニズムを知ろう
● そもそも、あくびって何?
あくびとは、無意識に深く息を吸い込み、口を大きく開けて一時的に呼吸を変化させる生理現象です。多くの人が「眠いとき」に出るものと認識していますが、実際には睡眠不足だけが原因ではありません。
あくびは、脳の働きを維持するための自然な反応とも言われています。脳が「今の状態では集中力が落ちる」「覚醒レベルが低下している」と判断したときに、あくびを通じてその状態をリセットしようとしているのです。
● 脳の温度調節や酸素不足も関係している
近年の研究では、あくびには“脳の温度を下げる”役割があることも示唆されています。脳は高温になるとパフォーマンスが低下します。そこで、深い呼吸を伴うあくびによって頭部に新鮮な空気が送り込まれ、脳の温度を効果的に下げるのです。
また、酸素不足や二酸化炭素の増加もあくびの引き金になります。長時間同じ姿勢でいたり、浅い呼吸をしていると血中の酸素が不足しがちに。これを補うために深く呼吸する=あくびが出るというわけです。
● ストレスや緊張でもあくびが出る理由
意外かもしれませんが、ストレスや緊張状態でもあくびは出ます。これは「副交感神経(リラックスを司る神経)」を活性化し、体を落ち着かせようとする自律神経の働きの一環です。
たとえば、大事なプレゼンの前や試験の直前など、集中が求められるシーンであくびが出る経験をしたことはありませんか? これは、交感神経が過剰に優位になったときに、体を自動的に整えようとするバランス調整反応と考えられています。
つまり、あくびはただの「眠気のサイン」ではなく、体や脳がコンディションを整えようとする賢いサインでもあるのです。
「あくび=眠い」の一言では片付けられない理由が、こうして見えてきます。次章では、実際にあくびが止まらないときに考えられる“眠気以外の原因”について詳しく見ていきましょう。
✅ あくびが止まらない…眠気以外に考えられる原因とは?
● ストレス・不安による自律神経の乱れ
あくびはリラックス状態を作り出す副交感神経の働きと深く関係しています。過度なストレスや不安にさらされると、交感神経が過剰に働き、自律神経のバランスが崩れます。この乱れを整えようとして、あくびが頻繁に出ることがあるのです。
対策ポイント:
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深呼吸や瞑想を日常的に取り入れて、心を落ち着ける習慣を作る
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ストレッチや軽い運動で緊張をほぐす
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就寝前のスマホ断ち・入浴・アロマなどで副交感神経を優位に
● 脳の酸素不足や血流の低下
長時間の座りっぱなしや姿勢の悪さ、浅い呼吸などにより、脳への酸素供給が不十分になると、あくびが頻繁に出ることがあります。これは脳が酸素不足を補おうとする反応の一つです。
対策ポイント:
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1時間に一度は立ち上がって軽く体を動かす
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猫背を避けて、呼吸しやすい姿勢を意識する
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深呼吸や腹式呼吸を取り入れ、酸素をしっかり取り込む
● 薬の副作用やカフェインの離脱症状
抗うつ薬・抗ヒスタミン薬・抗不安薬などの一部には、副作用として眠気やあくびを誘発するものがあります。また、カフェインを急に断つと、覚醒作用が失われ、あくびや倦怠感が出ることも。
対策ポイント:
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飲んでいる薬の副作用欄を確認し、気になる場合は医師に相談
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カフェイン摂取は急にやめず、徐々に量を減らす
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代わりに白湯やノンカフェイン飲料で水分補給を
● 貧血や低血圧など体調不良のサイン
鉄分不足や低血圧によって、全身に酸素が届きにくくなると、体が酸素を取り込もうとしてあくびが出ることがあります。疲れやすい・めまいがするなどの症状を伴うことも。
対策ポイント:
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鉄分・ビタミンB群・タンパク質など栄養バランスの取れた食事を意識
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急に立ち上がらず、立ちくらみ対策をする
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疲れや息切れが強い場合は血液検査を受けるのも◎
● 睡眠時無呼吸症候群などの病気の可能性
夜間の無呼吸や低呼吸によって質の良い睡眠が取れておらず、日中に強い眠気やあくびが出るケースがあります。いくら寝ても疲れが取れない場合は、睡眠障害の可能性も視野に入れるべきです。
対策ポイント:
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家族に「いびきがひどい」「呼吸が止まっている」と言われたら要注意
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睡眠時無呼吸の簡易検査を受けてみる
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鼻づまり・肥満・あごの形などが影響するため、専門の医療機関に相談を
✅ 病気のサインかも?注意すべきあくびの特徴
● あくびとともに頭痛やめまいがある場合
あくびに加えて頭痛やめまいが出る場合は、脳の異常や血流不足などが関係している可能性があります。特に片頭痛の前兆として、あくびが出ることがあるほか、脳内の酸素不足や自律神経の乱れによってめまいが生じることも。
注意ポイント:
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あくびのあとにズキズキする頭痛やフラつきがある
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定期的に同じタイミングで症状が現れる
対策・行動:
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規則正しい生活・ストレス管理で片頭痛を予防
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めまいや頭痛が頻発する場合は、神経内科や脳神経外科を受診して検査を
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特に視野の異常や吐き気を伴う場合は、早めの医療機関受診を
● 一日中あくびが止まらないとき
寝ても寝てもあくびが出続ける…そんな状態が何日も続く場合、脳の覚醒機能の低下や、睡眠の質の極端な悪化が疑われます。うつ病やナルコレプシー(過眠症)などの精神・神経系の疾患が隠れているケースもあります。
注意ポイント:
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十分な睡眠時間を確保しているのに、常にぼんやりしている
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気分の落ち込みや無気力感を伴う
対策・行動:
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睡眠の質(寝具・生活リズム・夜の光刺激)を見直す
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日記をつけて、睡眠とあくびの関係を記録しておく
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心療内科や睡眠外来での相談も視野に入れる(特に気分変調がある場合)
● 運転中や会話中に頻発するのは危険信号
運転や仕事、会話中など集中力が必要な場面であくびが頻発するのは、重大な注意欠陥や眠気の兆候です。特に、睡眠時無呼吸症候群や過眠症などが隠れている場合は、事故や重大なミスに直結する可能性があります。
注意ポイント:
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大事な会話中や会議中でも無意識にあくびが出る
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運転中にまぶたが重くなったり、集中力が途切れる
対策・行動:
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睡眠時間と睡眠環境を徹底的に見直す
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無呼吸や過眠の可能性がある場合は睡眠外来・耳鼻科で検査を
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運転前に眠気やあくびがひどい日は無理に運転しない判断も重要
あくびは体からの小さなサイン。軽視せず、ほかの症状とあわせてチェックすることで、見逃してはいけない病気の兆候に気づけることもあります。
✅ あくびを減らすためにできるセルフケア
● 深呼吸や軽いストレッチで血流を改善
あくびは、血流が滞ったときや脳が酸素不足になったときに起こりやすくなります。とくに長時間同じ姿勢で作業していると、全身の循環が悪くなり、脳の働きも鈍くなります。
対策ポイント:
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意識して深呼吸をすることで、酸素を多く取り込み脳をリフレッシュ
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肩や首を回す、立って体を伸ばすなど、1〜2分の軽いストレッチをこまめに
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「1時間作業したら5分体を動かす」習慣をつけると◎
おすすめ習慣:
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仕事の合間に“肩甲骨ストレッチ”や“背伸び+ゆっくり呼吸”を取り入れる
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朝の目覚め時・昼食後・夕方に小さなルーティンを設ける
● 室内の換気・姿勢改善で酸素を取り込む
酸素の少ない環境にいると、体は自然とあくびを使って空気を取り込もうとします。特に密閉された部屋や空気の循環が悪い空間では、眠気以上に「あくび」が出やすくなります。
対策ポイント:
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こまめに窓を開けて換気。数分の空気の入れ替えでも効果あり
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デスクワーク中は猫背を避け、胸を開いて呼吸しやすい姿勢を保つ
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モニターや椅子の高さを見直して、自然な姿勢をキープ
おすすめ習慣:
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朝・昼・夕の3回、5分程度の窓開け&深呼吸タイムを設定
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姿勢矯正クッションやPCスタンドの活用で、無意識の前かがみを防止
● こまめな水分補給やカフェインの見直し
脱水状態や血中の水分不足も、脳の機能を低下させ、あくびを誘発します。また、カフェインを摂りすぎると一時的な覚醒後に反動の強い眠気がきたり、逆に摂らなさすぎると“離脱症状”が出ることもあります。
対策ポイント:
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水や白湯などで1日1.5〜2Lを目安にこまめな水分補給
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カフェインは摂る時間・量を意識(午後以降は控えめに)
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飲みすぎていた人は、少しずつ減らして離脱症状を防ぐ
おすすめ習慣:
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デスクに常に飲み物を置いて、1時間に1回は飲む
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カフェインの代わりにハーブティーやノンカフェインコーヒーを活用
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朝1杯のコーヒーにとどめ、午後は水やお茶で切り替える習慣を
日々のちょっとした工夫で、あくびを減らし集中力や快適さもアップします。次は、より根本的な「生活習慣の見直し」について見ていきましょう。
✅ 生活習慣を見直してあくび対策をしよう
● 質の良い睡眠で本当の眠気をなくす
表面的な眠気ではなく、「脳や身体が本当に休めていない」状態が続くと、日中にあくびが止まらなくなります。量だけでなく「睡眠の質」が重要です。
対策ポイント:
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寝る90分前にはスマホやPCなどブルーライトを遮断
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就寝・起床時間を固定し、体内時計を整える
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寝室の環境(暗さ・静けさ・温度)を見直すことで深い睡眠が得られやすくなる
おすすめ習慣:
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毎晩同じルーティン(読書、音楽、アロマなど)で脳を“入眠モード”に
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寝る前のカフェイン・食事・アルコールは控えめに
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日中に軽い運動をすることで、夜ぐっすり眠れるように
● ストレスコントロール法を取り入れる
ストレスが蓄積すると、自律神経のバランスが乱れ、あくびが頻繁になることがあります。緊張や不安をため込まない生活スタイルが大切です。
対策ポイント:
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リラックスできる時間や「好きなこと」を意識的に作る
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イライラしたときは、呼吸法やマインドフルネス瞑想で気持ちをリセット
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人とのコミュニケーションや自然に触れることもストレス軽減に有効
おすすめ習慣:
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毎日の「ゆる習慣」例:夜の入浴+音楽、朝の散歩、日記
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週1回でも“完全に仕事から離れる時間”を確保する
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忙しい時ほど深呼吸を意識するクセをつける
● 栄養バランスを整え、体調を安定させる
脳や神経の働きには栄養も密接に関係しています。鉄分不足やビタミン欠乏、食事の偏りは、慢性的な倦怠感やあくびを引き起こす原因になります。
対策ポイント:
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鉄分・ビタミンB群・マグネシウム・タンパク質を意識して摂る
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朝食を抜かず、1日3食のリズムを崩さないことが重要
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甘いものやカフェインの“摂りすぎ”には注意
おすすめ習慣:
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朝食に納豆・卵・味噌汁など、栄養バランスのとれたメニューを取り入れる
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間食はナッツやヨーグルトなど栄養価の高いものに切り替える
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疲れが取れない・食欲がない日が続く場合は、栄養相談や血液検査を検討
あくびの多さは、体と心のSOSサインかもしれません。日々の習慣を見直すことで、無理なく根本から改善することができます。
✅ それでも止まらないときは?受診の目安
● 生活改善でも改善しない場合は医師に相談を
睡眠や食事、ストレス対策などを意識的に行ってもあくびが頻繁に出続ける場合は、身体の内側に何らかの異常がある可能性も視野に入れる必要があります。
特に、次のような症状を伴う場合は注意が必要です:
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あくびとともに強い眠気・意識のぼんやり感がある
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あくびが1日に何十回も出て、日常生活に支障をきたしている
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他に頭痛・めまい・集中力低下・無気力感などの不調も感じる
これらが続くと、睡眠障害や自律神経失調症、うつ病、甲状腺疾患などの病気が背景にある可能性もあります。
対策アクション:
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数日〜1週間程度セルフケアを徹底しても改善が見られない場合は受診を検討
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自覚している不調や生活リズムを記録しておくと、診察時に役立つ
● 何科を受診すればいい?目安とポイント
あくびが止まらない原因は多岐にわたるため、受診先に迷う方も多いはずです。下記を目安に、自分の症状に合った科を選びましょう。
✅ まず受診すべき候補:
状況 | おすすめの診療科 |
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日中の強い眠気や集中力低下が続く | 睡眠外来・内科 |
ストレスや気分の落ち込みを伴う | 心療内科・精神科 |
頭痛やめまい、神経症状がある | 脳神経内科・脳神経外科 |
倦怠感・だるさが中心 | 内科・甲状腺専門外来 |
✅ 受診時のポイント:
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「いつから、どれくらい、どんな時にあくびが出るか」を明確に伝える
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睡眠時間・生活習慣・最近のストレス状況などをメモにまとめて持参する
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必要に応じて、**睡眠検査(ポリソムノグラフィー)**や血液検査が行われることも
あくびが止まらないからといって、すぐに重い病気とは限りません。でも、違和感が続くなら、早めの相談が心と体の健康を守る第一歩です。


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