「了解です」は敬語?失礼になる?目上の人に使える正しい敬語表現とは

「了解です」は敬語?失礼になる?目上の人に使える正しい敬語表現とは

「了解です」と返事をすること、あなたも日常的に使っていませんか?
一見丁寧に聞こえるこの言葉ですが、実はビジネスシーンでは「失礼にあたる」と指摘されることも。特に目上の人や取引先に対して使うと、知らず知らずのうちにマナー違反になっている可能性があります。

この記事では、「了解です」は敬語として正しいのかどうかを解説しつつ、代わりに使える適切な敬語表現や、シーン別の使い分け例まで詳しくご紹介します。
言葉遣いに自信がない方や、新社会人、ビジネスマナーを見直したい方は、ぜひ参考にしてください。

 

「了解です」は敬語?意味と使い方を解説

「了解」の言葉の意味と由来

「了解」とは、「物事の内容や事情を理解して受け入れること」を意味する言葉です。辞書的には、「物事の内容を理解し、認めること」「承知すること」とされています。語源は中国語に由来し、日本では明治時代以降に軍事用語や公文書として使われるようになりました。

「了解」はシンプルで明快な表現であり、日常会話やビジネスシーンでも頻繁に見られますが、その使い方には注意が必要です。特に、目上の人や取引先など、上下関係がある場面では適切な言葉遣いかどうかを見極める必要があります。

「了解です」は丁寧語だが敬語ではない?

「了解です」は、語尾に「です」を付けて丁寧にしている表現ですが、厳密には「敬語(尊敬語・謙譲語)」ではありません。これは、相手に敬意を示す言葉ではなく、自分が理解したことを表明する言い回しだからです。

たとえば、

  • 「はい、了解です」→カジュアルな表現(丁寧語)

  • 「承知しました」「かしこまりました」→敬語(謙譲語)

このように、「了解です」はフランクな響きを持つため、同僚や部下、友人など対等な関係では問題なく使えます。しかし、上司や取引先などの目上の人に対して使うと、「失礼」「雑な印象」と受け取られる可能性があります

ビジネスシーンでの「了解です」の評価

ビジネスの現場では、「了解です」が使われることも多い一方で、その評価は分かれます。以下に、実際のビジネスマナーの観点から見たポイントを整理します。

✅ 評価されやすい場面

  • 社内の同僚や部下とのやりとり

  • チャットツールや日常会話レベルのやり取り

  • 軽い確認や業務連絡に対する返答

⚠️ 注意が必要な場面

  • 上司や先輩との正式な会話やメール

  • 社外の取引先や顧客とのやりとり

  • 謝罪やお礼の文脈を含む返答

多くのマナー講師やビジネス書では、「了解です」は敬語表現としては不適切とされ、「承知しました」「かしこまりました」などの敬語を使うことが望ましいとされています。

 

「了解です」は目上の人に使っても大丈夫?

「了解です」は目上の人に使っても大丈夫?

失礼だとされる理由

「了解です」は一見すると丁寧な表現に見えますが、敬語(尊敬語・謙譲語)ではないため、目上の人に使うと失礼にあたる場合があります

特にビジネスシーンでは、相手に敬意を示すことが求められるため、「了解」という言葉自体がフラットな(対等な)立場で使う言葉として認識されることがあります。
このため、「了解です」を上司や取引先に対して使うと、

  • 「配慮に欠ける」

  • 「馴れ馴れしい」

  • 「社会人としてマナーが足りない」

といった印象を持たれる可能性があるのです。

上司・取引先への使用はNG?

結論から言うと、上司や取引先など目上の人に「了解です」を使うのは避けるのが無難です。特にメールや正式な場では、「承知しました」「かしこまりました」などの敬語表現が適切です。

使用NGとされるシーンの例:

  • 上司からの業務指示への返答

  • 取引先からの依頼・連絡に対する返信

  • クライアントへのメール返信

これらの場面で「了解です」を使ってしまうと、社会人としてのマナーや敬意が欠けていると受け取られかねません。企業によっては、マナー違反として指導対象になることもあります。

実際に使われる場面とOK例・NG例

「了解です」はすべての場面でNGというわけではありません。使う相手や場面を正しく選べば、十分に自然な表現として成立します。

✅ OKな例(カジュアルな関係・社内)

  • 同僚とのチャット
     例:「この資料、今日中に提出でお願いします」→「了解です!」

  • 部下からの報告への返答
     例:「先方には資料を送付済みです」→「了解です、ありがとう」

❌ NGな例(目上・社外)

  • 上司:「この件、明日までにまとめて」
     →「了解です」✕ →「承知しました」〇

  • 取引先:「来週の打ち合わせは火曜に変更になりました」
     →「了解です」✕ →「かしこまりました」〇

補足:

チャットや口頭でのやり取りでは、ある程度柔らかい言葉遣いも許容される場合がありますが、メールや書面などの記録に残る場面では、必ず敬語を選ぶことをおすすめします。


この記事では、「了解です」という言葉が丁寧語でありながらも敬語ではないこと、そして使い方によっては失礼にあたることを解説しました。目上の人への対応には、一段階上の敬意を込めた言葉遣いを選ぶことが大切です。

 

目上の人に使える!「了解です」の適切な言い換え表現

目上の人に使える!「了解です」の適切な言い換え表現

正しい敬語表現一覧

「了解です」は目上の人に対しては不適切とされることが多いため、代わりに使える正しい敬語表現を知っておくことが大切です。以下に、ビジネスでよく使われる言い換え表現を紹介します。

■ 承知しました(しょうちしました)

もっとも汎用性の高い敬語表現です。
「理解し、受け入れました」という意味があり、上司や取引先への返答として最適です。

例:

  • 「資料は明日までにご提出ください」
    →「承知しました」

■ かしこまりました

「承知しました」よりもさらに丁寧な敬語。
ホテル・接客業・電話対応などフォーマルな場面でよく使われます。

例:

  • 「13時にご来社とのこと、承っております」
    →「かしこまりました。お待ちしております」

■ 承りました(うけたまわりました)

「お受けいたしました」という意味の謙譲語。
依頼や注文・要望を受ける際の最も丁寧な表現です。

例:

  • 「会議室の予約をお願いしたいのですが」
    →「承りました。ご希望の日時で手配いたします」

状況別の使い分けと例文

言い換え表現は、場面や相手によって適切に使い分けることが重要です。ここでは**「メール・チャット」「対面・電話応対」**に分けて具体的な使い方を解説します。

📩 メール・チャット編

メールやチャットは、記録に残るコミュニケーション手段です。言葉選びには特に注意を払いましょう。

▼ ビジネスメールの例

  • 【NG】「了解です。明日までに送付します」

  • 【OK】「承知しました。明日中に送付いたします」

▼ 社内チャットでの例(目上の人に対して)

  • 【NG】「了解ですー」

  • 【OK】「かしこまりました。対応いたします」

ポイント:

  • 文末を丁寧に整える(「〜ます」「〜いたします」)

  • 絵文字・記号の使用は控える(特に社外向け)

📞 対面・電話応対編

対面や電話では、声のトーンや表情も含めた印象が大切になります。言葉に敬意を込めることで、信頼感や誠実さが伝わります。

▼ 対面での返答

  • お客様:「こちらの件、明日までにお願いできますか?」

  • 【OK】「かしこまりました。明日までに対応いたします」

▼ 電話応対での返答

  • 上司:「この件、先方には私が説明するから、その後フォローしておいて」

  • 【OK】「承知しました。よろしくお願いいたします」

ポイント:

  • 相手の言葉を一度繰り返してから返答すると丁寧(例:「○○の件、承知しました」)

  • 相づちやクッション言葉を加えるとさらに柔らかくなる

まとめ

「了解です」はカジュアルな言い回しであり、目上の人に対しては使わないのがビジネスマナー。
代わりに「承知しました」「かしこまりました」「承りました」といった適切な敬語を選び、場面に応じて使い分けることが、信頼される社会人の第一歩です。

 

「了解いたしました」は正解?敬語の落とし穴に注意

「了解いたしました」は正解?敬語の落とし穴に注意

「いたしました」の意味と使い方

「いたしました」は、動詞「する」の謙譲語「いたす」の過去形で、自分の行動をへりくだって表現する際に使われます。つまり、相手に敬意を表すため、自分の行為を低く言い換える表現です。

主な使い方の例:

  • 「ご連絡いたしました」=自分が連絡したことを丁寧に伝える

  • 「準備いたしました」=自分が準備したことをへりくだって述べる

「いたしました」は、目上の人への報告や説明、ビジネスメールなどで非常によく使われる敬語です。

「了解いたしました」は二重敬語なのか?

「了解いたしました」は、一見丁寧な表現に見えますが、敬語の観点から見ると「誤用の可能性」がある表現として指摘されることもあります。

理由:

  • 「了解」はすでに完結した言葉(=理解・承諾の意味を内包)

  • そこにさらに「いたしました」を加えると、「敬語+敬語」=二重敬語と見なされる場合がある

ただし、実際のビジネス現場では「了解いたしました」は広く使われており、厳密なマナーとしてはグレーゾーンだが、失礼とまではされにくい表現ともいえます。

✅ 実務上は許容されるケース:

  • 社内の上司や同僚とのメール・会話

  • カジュアル寄りなやり取りや急ぎの報告時

❌ フォーマルな相手には避けたほうが無難:

  • 取引先・顧客との初対面メール

  • 公的な書類・案内文など、正確な言葉遣いが求められる文書

上手な敬語の使い分け術

正しい敬語を使うには、「誰に」「どんな場面で」「どの程度の丁寧さが求められるか」を意識して表現を選ぶことが重要です。以下に、「了解いたしました」とその言い換え候補を、使用シーンごとに分類して解説します。

使用シーン 適切な敬語表現 備考
上司への口頭返答 承知しました ビジネスで最も一般的で無難
取引先・顧客への返答 かしこまりました フォーマルで丁寧
注文・依頼を受けたとき 承りました 謙譲のニュアンスが強い
社内メール・チャット 了解いたしました(容認可) 丁寧な印象はあるが使い過ぎ注意
友人・後輩への返事 了解です/OKです くだけた表現で親しみやすい

コツ:

  • 「了解」は対等・フラットな言葉なので、基本的には「承知」や「かしこまりました」に置き換えるのが安全。

  • 二重敬語を避けたい場合は、「承知いたしました」や「かしこまりました」がベター

まとめ

「了解いたしました」は一見ていねいですが、敬語としては曖昧な位置にある表現です。
言葉を使い分ける際は、「相手との関係性」「場のフォーマル度」を意識しながら、「承知しました」「かしこまりました」「承りました」などの明確な敬語を選ぶことが、ビジネスマナーとしてはより好印象につながります。

 

まとめ|「了解です」はカジュアル表現、敬語を使い分けよう

まとめ|「了解です」はカジュアル表現、敬語を使い分けよう

「了解です」は日常的にも広く使われている表現ですが、ビジネスシーンにおいては、丁寧なようでいて敬意が不足していると捉えられる可能性のあるカジュアル表現です。目上の人や取引先に対しては、より適切な敬語を選ぶことで、相手への敬意と自身の信頼感を高めることができます。

ビジネスマナーとして押さえておくべきポイント

  1. 「了解」は敬語ではない
     「了解です」は丁寧語に見えても、敬語(尊敬語・謙譲語)ではありません。特に社外の相手や目上の人には使用を避けましょう。

  2. 代用表現を場面に応じて使い分ける
     - 上司や社内の目上の人 →「承知しました」
     - お客様や取引先 →「かしこまりました」「承りました」

  3. 「了解いたしました」はグレーゾーン
     二重敬語とみなされる場合もあり、フォーマルな場では避けたほうが無難です。正確な敬語表現を選びましょう。

  4. 記録に残る場では特に注意を
     メールや文書では、言葉遣いがそのまま評価に直結します。チャットなどのスピード重視の場面でも、基本は丁寧さを忘れずに。

好印象を与える言葉遣いの習慣を身につけよう

敬語は単なるマナーではなく、信頼関係を築くための大切なコミュニケーションツールです。普段から意識して使うことで、自然に好印象を与える言葉遣いが身につきます。

▼ 日常業務で実践できる習慣

  • 指示や依頼を受けたときには「承知しました」や「かしこまりました」で丁寧に返答

  • お礼は「ありがとうございます」だけでなく「恐れ入ります」「感謝申し上げます」も活用

  • チャットや口頭でも、語尾や語調に配慮し、丁寧な印象を大切に

▼ 言葉遣いを見直すタイミング

  • 新人研修やビジネスマナー研修のとき

  • 社内・社外メールの文面チェックをする際

  • 上司や先輩に注意されたときは、素直に改善を心がけよう

最後に

「了解です」は便利で親しみやすい言葉ですが、ビジネスの場面では使い方に注意が必要です。
**正しい敬語を使い分ける力は、信頼される社会人としての第一歩。**相手の立場に立った丁寧な言葉遣いを心がけ、良好な人間関係と円滑なコミュニケーションを築いていきましょう。

 

 

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