更年期におすすめのサプリメント7選|ホルモンバランスを整える成分と選び方
40代後半から50代にかけて訪れる更年期。
ホルモンバランスの乱れにより、イライラ・ほてり・不眠・不安感など、さまざまな心身の不調に悩まされることも少なくありません。
「なんとかしたいけど、何を取り入れればいいの?」
そんなとき、頼りになるのが“ホルモンバランスを整えるサプリメント”です。
本記事では、更年期に起こる体の変化から、注目の成分やおすすめのサプリメントまでをわかりやすく解説。
自分に合ったケアを見つけて、毎日を少しずつラクにしていきましょう。
更年期の不調とホルモンバランスの関係とは?
更年期はなぜ心身に変化が起きるのか
更年期とは、閉経をはさんだ前後10年ほどの時期を指し、一般的には40代後半から50代前半にかけて訪れます。この時期は、女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が急激に減少することによって、心と体にさまざまな変化が現れるのが特徴です。
ホルモンバランスが崩れることで、自律神経の働きが不安定になり、今まで感じたことのない不調や不安が生じやすくなります。誰にでも起こり得る自然な変化であるものの、「なぜこんなに辛いのか」と戸惑う方も少なくありません。
エストロゲンの減少とホルモンバランスの崩れ
エストロゲンは、女性の健康や美容に深く関わるホルモンで、以下のような働きを担っています。
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自律神経の調整
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骨や血管の健康維持
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肌や髪のうるおい保持
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精神の安定を保つサポート
しかし、卵巣の機能が年齢とともに低下すると、エストロゲンの分泌量が減少。これにより、脳の視床下部(ホルモンや自律神経の司令塔)が混乱し、自律神経が乱れやすくなります。
その結果、「急に汗をかく」「イライラが止まらない」「夜眠れない」といった更年期特有の症状が現れるようになるのです。
代表的な更年期症状(心・身体・生活面)
更年期に現れる不調は、人によって異なりますが、大きく以下のように分けられます。
◆心の症状
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イライラしやすい
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気分の浮き沈みが激しい
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わけもなく不安や憂うつになる
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やる気が出ない・集中力が続かない
◆身体の症状
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のぼせ、ほてり(ホットフラッシュ)
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手足の冷えやしびれ
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頭痛・肩こり・関節痛
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動悸・息切れ
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不眠・疲労感
◆生活への影響
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日常生活に支障が出るほどの倦怠感
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対人関係にストレスを感じやすくなる
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家事や仕事へのモチベーション低下
こうした症状は、「年齢のせいだから仕方ない」と我慢しがちですが、早めにケアすることで大きく軽減できます。サプリメントや生活習慣の見直しも含め、自分に合った対策を取り入れていくことが大切です。
ホルモンバランスを整える主な成分とは?
更年期の不調に対して、「何を補えばよいのか分からない」という声は少なくありません。ここでは、ホルモンバランスの乱れをやさしく整えてくれる代表的な成分をご紹介します。
エクオール(大豆イソフラボン由来)
エクオールは、大豆イソフラボンが腸内細菌によって変化してできる成分です。女性ホルモンの一種「エストロゲン」に似た働きを持ち、ホットフラッシュ・発汗・イライラといった更年期特有の症状を緩和する効果が期待されています。
特に注目されているのは、体内でエクオールをつくれる人は日本人女性の約50%しかいないという点。そのため、体内でつくれない人は、サプリメントで補うのが有効です。
プラセンタ(栄養素を多く含む成分)
プラセンタは「胎盤エキス」のことで、アミノ酸・ビタミン・ミネラル・酵素など、豊富な栄養素を含んでいます。ホルモンバランスを整えるだけでなく、肌のハリ・血行改善・疲労回復にも効果があるとされ、美容目的でも広く使われています。
更年期世代では、**「なんとなく体が重い」「肌がくすんで見える」**といった不調の軽減を目的に選ばれることが多い成分です。
GABA・テアニン(自律神経を整える)
GABA(ギャバ)とテアニンは、心を落ち着かせる作用があることで知られる天然成分です。
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GABA:脳内の興奮を抑える神経伝達物質で、リラックス効果や睡眠の質向上が期待できます。
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テアニン:緑茶に含まれるアミノ酸の一種で、自律神経を整える作用があり、ストレス軽減や不安感の緩和に効果的とされています。
「寝つきが悪い」「イライラが収まらない」といった更年期の不快感に、GABAやテアニンを配合したサプリは心強い味方になります。
ビタミンB群・E(ホルモン分泌サポート)
ビタミン類も、ホルモンバランスの安定には欠かせません。
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ビタミンB群:特にB6・B12・葉酸は、神経伝達やホルモンの代謝に関わっており、疲れやすさや気分の落ち込みの軽減に役立ちます。
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ビタミンE:女性ホルモンの分泌を助ける作用があり、血行促進や冷えの改善、肌の乾燥対策にも効果的です。
食事だけで必要量をとるのが難しい時は、サプリでの補給が安心です。
マカ・ブラックコホシュなどの植物由来成分
更年期ケアでは、植物のチカラを借りた成分も人気です。
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マカ:南米ペルー原産のスーパーフード。ホルモンバランスやエネルギー代謝に働きかけ、疲労感・性欲低下・無気力などの悩みにも用いられます。
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ブラックコホシュ:北米原産の多年草で、エストロゲン様の作用があり、ホットフラッシュや不眠、気分の落ち込みをやわらげる効果が報告されています。
いずれも植物性で自然に作用するのが魅力。ただし、体質や薬との相性があるため、初めて使う際は医師への相談がおすすめです。
更年期におすすめのサプリメント7選
更年期の不調は人によって異なるため、悩みに合わせて成分を選ぶことが大切です。ここでは、ホルモンバランスを整えるために特に支持されている7タイプのサプリメントをご紹介します。
①エクオール配合のサプリ(女性ホルモン様作用)
エクオールは、大豆イソフラボンが体内で変化して生まれる成分で、エストロゲンと似た作用を持ちます。
しかし、腸内環境によっては自力でエクオールを生成できない人も多く、サプリでの補給が有効です。
こんな人におすすめ:
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ホットフラッシュやのぼせがつらい
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生理不順やPMSが悪化した
-
女性ホルモンの減少を補いたい
例:「エクエル」「大塚製薬 エクオールEX」など
②プラセンタ配合のサプリ(美容・更年期の両面に)
プラセンタにはアミノ酸・ビタミン・成長因子などが含まれており、身体の機能を総合的にサポートしてくれる成分。
更年期症状の緩和と同時に、肌のハリやうるおいケアもできるのが魅力です。
こんな人におすすめ:
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疲れやすく、肌のくすみも気になる
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女性らしさや若々しさを保ちたい
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美容も一緒にケアしたい人
例:「メルスモン製薬 プラセンタ」「ホワイテックス」など
③GABA入りサプリ(イライラや不安に)
**GABA(γ-アミノ酪酸)**は、脳内の興奮を抑えてリラックス状態に導く成分。
更年期にありがちなイライラや不眠、不安感を穏やかに和らげてくれます。
こんな人におすすめ:
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眠れない・気分が落ち込みやすい
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ストレスを感じやすい
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緊張しやすい体質の方
例:「ファンケル GABAサプリ」「小林製薬 ナイトミン」など
④マカ配合のサプリ(活力や気力アップに)
南米ペルー産のスーパーフード「マカ」は、滋養強壮やホルモンバランスの調整作用がある植物性成分。
疲労感・性欲減退・冷えといった不調に悩む女性に人気です。
こんな人におすすめ:
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体力・気力が落ちたと感じる
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朝から疲れが抜けない
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パートナーとの関係性にも不安がある
例:「DHC マカ」「オーガランド 女性用マカ」など
⑤ハーブ系サプリ(チェストベリー・セントジョーンズワートなど)
植物のチカラを生かしたハーブ系サプリは、副作用が少なく体にやさしいのが特徴です。
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チェストベリー:ホルモンバランスを調整し、生理周期や更年期症状の乱れを整える
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セントジョーンズワート:軽度のうつ症状や不安感に対する効果が報告されているハーブ
こんな人におすすめ:
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自然療法で穏やかに整えたい
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PMSや気分の波がつらい
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市販薬に頼りすぎたくない人
例:「ネイチャーズウェイ チェストベリー」「サンファーマ セントジョーンズワート」など
⑥総合ビタミンミネラルサプリ(栄養補助として)
更年期は栄養の吸収率が低下しやすいため、ビタミンB群・C・E、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などをまとめて摂れるサプリが重宝されます。
こんな人におすすめ:
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食生活が不規則になりがち
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疲れやすく集中力が続かない
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肌荒れや免疫力の低下が気になる
例:「ネイチャーメイド マルチビタミン&ミネラル」「ディアナチュラ ストロング39」など
⑦医師監修や女性向けに設計されたバランス型サプリ
近年増えているのが、更年期の女性向けに開発された“バランス型サプリ”。複数の有効成分をバランスよく含み、医師監修のもと設計された製品もあります。
こんな人におすすめ:
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どの成分を選べばよいか分からない
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更年期の複数の症状を同時に対処したい
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信頼できるサプリを選びたい
例:「北の大地のエクオール」「キッコーマン basic エクオール+ケア」など
サプリメント選びのポイントと注意点
更年期の不調にサプリメントを取り入れるのは、とても有効な選択のひとつです。ただし、どんなに優れた成分でも「合う・合わない」は人それぞれ。ここでは、納得のいく選び方と、安全に取り入れるための注意点を紹介します。
ライフスタイルや症状に合う成分を選ぶ
更年期の症状は「ホットフラッシュがつらい人」「気分が落ち込みやすい人」など、現れ方に個人差があります。だからこそ、“今の自分の悩みに合った成分”を選ぶことが大切です。
例:
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イライラ・不安感 → GABA・テアニン配合
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のぼせ・ほてり → エクオール配合
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疲労感・無気力 → マカやプラセンタ
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食生活が偏りがち → ビタミン・ミネラル系サプリ
「なんとなく良さそう」ではなく、「私の今の悩みに合っているか?」を基準に選ぶと、より満足のいくサプリ選びができます。
「医薬品」ではなく「健康補助食品」であることを理解する
サプリメントはあくまで**「健康補助食品」**であり、病気を治す薬ではありません。医薬品のように即効性があるわけではなく、毎日コツコツ続けていくことで体の調子を整えるものです。
そのため、
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数日飲んでも効果がないと判断しないこと
-
パッケージの“うたい文句”に惑わされず、成分と量を見ること
が大切です。
「効かなかった」というよりも、「使い方を誤っていた」というケースも少なくありません。
副作用や相互作用に注意し、かかりつけ医に相談を
天然成分や植物性だからといって、すべてが安全とは限りません。体質や持病によっては、副作用や他の薬との相互作用が起こることも。
特に以下のような場合は、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。
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現在、治療中の病気がある
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ホルモン治療や漢方薬を服用している
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妊娠中・授乳中である
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特定のアレルギーがある
また、初めての成分を摂る際は、「一日量より少なめから」試してみると安心です。
過度な期待はせず、食事・運動・睡眠も整える
サプリメントは「魔法の薬」ではありません。体のバランスを整えるには、食事・運動・睡眠という基本が何より重要です。
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栄養バランスのよい食事(大豆製品・魚・野菜を中心に)
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軽い有酸素運動やストレッチ
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質の良い睡眠と、心の休息
こうした日々の習慣とサプリメントを併用することで、はじめて「本来の力を取り戻す」サポートになります。
「体に優しいケアのひとつ」として、無理なく取り入れるのがおすすめです。
まとめ|更年期は「整えるケア」でやさしく乗り越えよう
サプリは「足りないものを補う」味方
更年期は、これまで当たり前だった心身のバランスが少しずつ変わっていく時期。戸惑いや不調があって当然の、人生の一部です。そんな中でサプリメントは、**“足りないものをやさしく補ってくれる存在”**として、私たちをそっと支えてくれます。
すぐに変化を感じられなくても、「自分を整える小さな習慣」が、きっと心と体の芯を支えてくれます。
日常生活+サプリの組み合わせで前向きに
サプリメントだけに頼るのではなく、「食事・運動・睡眠」といった日常の土台を見直しながら取り入れていくことが、いちばんの近道です。
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栄養バランスの取れた食事
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リズムある軽い運動
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自分をいたわる時間と、質のよい睡眠
これらにプラスして、自分に合ったサプリを“やさしい味方”として活用することで、更年期のつらさが少しずつ和らぎ、前向きな気持ちも育っていくでしょう。
あなたの体と心に合う「やさしい選択」を
更年期は、無理をしないことがいちばん大切です。他人の基準や「〇〇すべき」という考えに縛られず、「自分にとって心地よい選択」を積み重ねていくことが、健やかな毎日につながります。
サプリメントもその一つ。症状やライフスタイルに合わせて、自分の“今”に合うケアを選んでいきましょう。
「ちゃんと整えてあげよう」と思えたその気持ちこそ、あなた自身をいたわる最初の一歩です。


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