【医師監修】カテキンの抗酸化効果とは?緑茶だけじゃない!含有食品&健康メリット徹底解説
健康成分として注目を集める「カテキン」。特に緑茶に多く含まれることで知られていますが、その効果は単なるリラックスにとどまりません。強力な抗酸化作用により、細胞の老化を防ぎ、生活習慣病の予防や美容・アンチエイジングにも期待されています。さらに、紅茶やウーロン茶、チョコレートやりんごなど、身近な食品にも豊富に含まれているのをご存じでしょうか?
本記事では、カテキンの基本情報から抗酸化メカニズム、含有食品一覧、効率的な摂取方法、注意点までを【医師監修】のもとで徹底解説します。
カテキンとは?基本情報と種類
カテキンはポリフェノールの一種
カテキンとは、緑茶や紅茶、カカオなどに含まれる「ポリフェノール」の一種で、特に強力な抗酸化作用を持つことで知られています。
ポリフェノールは植物が紫外線や害虫から身を守るために作り出す成分で、人間の体内に取り入れると 活性酸素を抑える働き を発揮し、老化や生活習慣病の予防に役立つと考えられています。
特にカテキンは、緑茶の渋み成分の主成分であり、日本人の食生活においてもっとも身近なポリフェノールの一つです。血糖値やコレステロール値の改善、肥満予防、免疫力サポートなど、多岐にわたる健康効果が期待されています。
代表的な種類(エピカテキン・EGCGなど)
カテキンにはいくつかの種類があり、それぞれ作用や含有量に違いがあります。代表的なものを整理すると以下の通りです。
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エピカテキン(EC)
抗酸化作用を持ち、血管の健康維持に役立つとされる成分。チョコレートやリンゴにも含まれています。 -
エピガロカテキン(EGC)
免疫機能をサポートし、抗菌作用が期待される成分。 -
エピカテキンガレート(ECG)
脂質代謝を助け、体内の脂肪吸収を抑える働きがあるとされます。 -
エピガロカテキンガレート(EGCG)
緑茶に多く含まれる代表的なカテキンで、最も研究が進んでいる種類。強力な抗酸化作用に加え、血糖値コントロールや体脂肪低減作用など、健康効果の中心を担う成分です。
このようにカテキンはひとまとめに語られることが多いですが、実際には複数の種類があり、それぞれが異なる健康効果を持っています。特に EGCGは緑茶の機能性成分の主役 といえる存在です。
カテキンの抗酸化効果とは?
活性酸素を抑えて細胞の老化を防ぐ
私たちの体は、呼吸やストレス、紫外線の影響などによって「活性酸素」を生み出します。活性酸素は本来、細菌やウイルスから体を守る役割を持っていますが、過剰に増えると細胞やDNAを傷つけ、老化や病気の原因 となってしまいます。
カテキンは強力な抗酸化物質として、この活性酸素を中和し、細胞のダメージを防ぐ働きをします。結果として、体の酸化ストレスを減らし、細胞レベルでの健康維持に役立つのです。
生活習慣病の予防に役立つメカニズム
カテキンの抗酸化作用は、単なる「老化防止」にとどまりません。近年の研究では、以下のように 生活習慣病の予防にもつながる可能性 が注目されています。
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動脈硬化の予防
活性酸素がコレステロールを酸化させると、血管の内側に沈着して動脈硬化の原因になります。カテキンはこの酸化を抑えることで、血管のしなやかさを守ります。 -
糖尿病予防
インスリンの働きをサポートし、血糖値の急上昇を抑える効果が期待されています。 -
高血圧対策
血管の収縮を防ぐ働きがあり、血流改善に寄与する可能性があります。
このようにカテキンは、抗酸化作用を通じて 生活習慣病のリスク低減 に役立つことが科学的に示されています。
美容・アンチエイジングへの期待
酸化ストレスは体内だけでなく、肌や髪の老化にも大きく影響します。紫外線やストレスによる酸化ダメージは、しみ・しわ・たるみの原因となります。
カテキンの抗酸化作用は、こうしたダメージを抑えて 肌のハリや透明感を保つサポート をしてくれます。また、血流改善効果により肌の新陳代謝を促し、くすみ予防にもつながります。
さらに、抗炎症作用や抗菌作用もあるため、ニキビや肌荒れのケアにも期待されています。まさに「内側からの美容習慣」として、カテキンはアンチエイジングに欠かせない成分といえるでしょう。
カテキンが含まれる食品一覧|緑茶以外にも注目!
緑茶に豊富に含まれるカテキン
カテキンといえば、まず思い浮かぶのが「緑茶」です。特に 煎茶や玉露、抹茶 などには豊富に含まれており、緑茶の渋みや苦みの正体はカテキンによるものです。
緑茶の中でも、もっとも注目されている成分が エピガロカテキンガレート(EGCG) で、抗酸化作用や体脂肪低減効果など、数多くの健康効果に関与していると考えられています。
さらに、お茶の種類によってカテキン含有量は異なります。一般的に 煎茶 > 玉露 > ほうじ茶 の順でカテキン量が多いとされます。毎日の習慣に取り入れるなら、熱めのお湯で抽出することで、より多くのカテキンを効率よく摂取できます。
紅茶・ウーロン茶との違い
同じ茶葉から作られる「紅茶」や「ウーロン茶」にもカテキンは含まれています。ただし、製造過程での 発酵の有無 によって成分が変化するのが特徴です。
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紅茶
茶葉を完全に発酵させて作るため、カテキンは「テアフラビン」や「テアルビジン」などの成分に変化しています。抗酸化作用はありますが、緑茶のようなEGCGは少なくなります。 -
ウーロン茶
半発酵茶であり、緑茶と紅茶の中間的な存在。緑茶ほどではありませんが、一定量のカテキンを含んでおり、脂肪燃焼や抗酸化作用に役立つとされています。
つまり、緑茶が「カテキンの宝庫」なのに対し、紅茶やウーロン茶は「発酵による別の健康成分」も合わせて楽しめる飲み物といえます。
チョコレートやリンゴなど、身近な食品にも!
実はカテキンはお茶だけでなく、日常的に食べている身近な食品にも含まれています。
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チョコレート(特にダークチョコ)
カカオに含まれるエピカテキンは、血管を広げて血流を改善する効果があるとされます。 -
リンゴ
皮の部分に特に豊富で、抗酸化作用やコレステロール低下に寄与します。 -
ブドウ・ベリー類
ポリフェノールの一種としてカテキンを含み、抗酸化作用や美肌効果が期待できます。 -
ワイン(特に赤ワイン)
原料のブドウ由来でカテキンを含み、ポリフェノールとの相乗効果も注目されています。 -
豆類やナッツ類
種実類の中にも微量ながらカテキンが含まれ、健康サポートに役立ちます。
このように、カテキンは緑茶に限らず フルーツ・カカオ・ナッツ類 などにも幅広く含まれており、普段の食事からも自然に取り入れることができます。
カテキンを効率よく摂取する方法
お茶の淹れ方で変わる含有量
カテキンをお茶から効率よく摂るためには、淹れ方(温度・時間・湯量・抽出回数)が非常に大きなポイントになります。
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湯温はやや高め(80〜90℃前後)
カテキンは熱に溶けやすいため、ぬるすぎると抽出量が下がります。ただし、100℃に近づくと渋味や苦みが強くなるので注意。 -
抽出時間を2〜3分程度にする
あまり長時間抽出すると、過剰な渋味・苦味成分も出てしまうので、適切な時間で切るほうが飲みやすさと効率の両立が可能です。 -
複数回抽出(おかわり法)
一度で出せるカテキンには限界があります。最初の抽出で70~80%出した後、2回め・3回めを短時間抽出することで、全体摂取量をアップする方法も有効です。 -
茶葉の量をやや多めにする
通常より茶葉をやや多め(例:標準の1.2倍)にすることで、1杯あたりの濃度を上げることができます。ただし、渋味が強くなりすぎないよう注意。 -
遮光・保存管理
茶葉は酸化しやすいため、光・湿気・空気を避けて保存することで、カテキンの劣化を防ぎ長く効率よく使えます。
このように、「温度」「時間」「茶葉量」「抽出方法」の調整によって、同じお茶からでも摂れるカテキンの量を大きく変えられます。
サプリメントでの補給はあり?
お茶以外の手段として、サプリメントでの補給も選択肢になります。ただし、効果・安全性・品質には注意が必要です。
長所
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飲みやすさ:お茶が苦手な人でも手軽に摂取できる
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濃度調整:高濃度タイプ(EGCGなど特定のカテキン成分を濃縮)を摂れる可能性
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継続性:日常的に忘れずに摂取しやすい形態
短所・注意点
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過剰摂取リスク:カテキンは多量に摂ると胃腸障害を起こす可能性あり
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吸収率・バイオアベイラビリティ(体内利用率)の差異
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他成分との相互作用(例:鉄の吸収阻害、薬との相互作用など)
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製品品質・純度のバラつき
(※参考:機能性表示食品などの基準を満たしているサプリが多く紹介されています)
サプリの一例
以下は日本で入手可能なカテキンサプリの例です(あくまで参考):
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DMJえがお生活 カテキン減脂粒:機能性表示食品として、体脂肪へのアプローチを意図した製品
リンク -
DHC カテキン 30日分:手頃な価格帯で日常補給向け
リンク -
伊藤園 健康体 カテキン サプリメント:お茶メーカーが提供するブランド製品
リンク -
NOW Foods 緑茶エキス 400 mg:海外ブランド、緑茶抽出エキス形式
リンク -
茶カテキン粒(カフェインフリー):カフェインを抑えたタイプ
リンク
紹介したサプリはいずれも “例示” であり、使用前には 成分表示・用法用量・医師/薬剤師への相談 をおすすめします。
また、国の規制やサプリの形態(錠剤・カプセル・液体)によっては、表示できる効能に制限があるため、過度な健康主張には注意が必要です。
食事と組み合わせて相乗効果を狙う
カテキンを単独で摂るよりも、他の栄養素や食品と組み合わせることで相乗効果を狙うことができます。
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ビタミンC と一緒に摂る
ビタミンCはカテキンの酸化を抑える働きがあり、抗酸化作用を補強できる可能性があります。例:レモン果汁を少量加える、柑橘類と一緒に食べる。 -
ポリフェノールの異なる種類と混ぜる
例えば、野菜・果物に含まれるフラボノイドやアントシアニン(ベリー類、ブドウなど)と組み合わせることで、抗酸化ネットワークを強められる可能性があります。 -
良質な脂質と併せて摂る
脂溶性の栄養素(例えばビタミンE やオメガ3 脂肪酸など)と一緒に摂ることで、体内での抗酸化環境を整えるサポートになります。 -
食後すぐに飲む(食後高血糖対策)
食後にカテキンを摂ることで、食後の血糖値急上昇を抑える可能性が一部報告されています。 -
発酵食品との併用
ヨーグルト、納豆、キムチなどの発酵食品と一緒に摂ることで、腸内環境を整えつつカテキンの間接的効果を助けることができます。
このように、カテキンを「お茶の淹れ方」「サプリ使用」「食事との組み合わせ」という三方向からアプローチすることで、より効率的かつ実践的に摂取していくことが可能です。
摂取の注意点と副作用はある?
カテキンは健康効果の高い成分ですが、摂りすぎや飲み方によっては体に負担をかけることもあります。安心して取り入れるために、注意すべきポイントを確認しておきましょう。
過剰摂取による胃腸トラブル
カテキンは強い抗酸化作用を持つ一方で、苦味や収れん作用があるため、空腹時や大量摂取すると胃を刺激して「胃痛・吐き気・下痢」などの消化器系トラブルを引き起こすことがあります。特に濃い緑茶やサプリメントで一度に多量に摂取するのは避けた方が安心です。
鉄分吸収を妨げる可能性
カテキンを含むお茶類は「タンニン」と呼ばれる成分も豊富で、これが食事に含まれる鉄分の吸収を阻害することが知られています。貧血気味の方や妊娠中の方は、食事中や食後すぐに濃いお茶を飲むのではなく、食間や就寝前などタイミングをずらして摂取することが推奨されます。
適量を守って安心して取り入れる
一般的に、緑茶であれば1日3〜5杯程度が目安とされており、この範囲であれば副作用を心配する必要はほとんどありません。サプリメントを利用する場合も、パッケージに記載された摂取目安を守ることが大切です。
カテキンは「量よりも継続」がポイント。毎日の食生活に無理なく取り入れてこそ、その健康効果を安心して実感できます。
✅ まとめ|カテキンで毎日の健康習慣をアップデート!
カテキンは、抗酸化作用・脂肪燃焼サポート・生活習慣病予防など、多方面で体を支えてくれる成分です。ただし、特別なものではなく、私たちの身近な食品や飲み物に自然と含まれています。だからこそ「無理なく続けられる健康習慣」として取り入れるのにぴったりです。
食品+生活習慣で無理なく継続
緑茶を中心に、りんごやチョコレートなど普段の食材からもカテキンを取り入れることができます。さらに、適度な運動やバランスのよい食事と組み合わせることで、カテキンの効果はより一層高まります。サプリメントを活用するのも一つの方法ですが、大切なのは“続けやすさ”。ライフスタイルに合った形で無理なく継続することが、健康維持の近道です。
お茶時間を“健康習慣”に変える
一日数回の「お茶時間」を、ただのリラックスタイムではなく“健康習慣”に変えるだけで、心身に嬉しい変化が期待できます。朝は目覚めの一杯、昼は仕事の合間に、夜はリラックスしながらと、シーンに合わせて取り入れてみましょう。
カテキンは、ちょっとした日々の工夫であなたの健康を長く支えてくれる存在です。今日からぜひ、生活に取り入れてみてください。


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