日本一暑い県はどこ?歴代最高気温ランキング&猛暑の理由を徹底解説!

「日本で一番暑い県」は、実は毎年のように入れ替わっているのをご存じですか?
埼玉・岐阜・山形・静岡など、各地で40℃を超える“猛暑日”が観測される今、もはやどこが一番暑いのか一目では分からない時代です。
この記事では、歴代の最高気温ランキングをもとに、日本で最も暑い地域の特徴や、なぜここまで気温が上がるのかを徹底解説。さらに、今後の地球温暖化による影響や、私たちができる暑さ対策についてもわかりやすく紹介します。

目次

日本で一番暑いのはどこ?過去の猛暑記録から見える意外な事実

日本の夏は年々過酷さを増していますが、「日本で一番暑い場所」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは埼玉県熊谷市ではないでしょうか?
しかし実際には、熊谷以外にも“日本一”の座を争う猛暑地が全国に複数あります。
静岡県浜松市や岐阜県多治見市なども歴代最高気温を記録しており、気象条件や地形によって“暑さの王者”が入れ替わるのが特徴です。

また、意外なことに「日本一暑い県」は毎年同じではありません。
2020年代以降は、西日本〜東海地方の内陸部で観測史上最高を更新する年もあり、地域ごとの特徴がより明確になっています。
つまり、「暑さ」は単なる気温だけでなく、地形・風・都市構造が重なった結果として現れるものなのです。

「日本一暑い=埼玉・熊谷」だけじゃない?歴代の猛暑地を振り返る

“日本一暑い街”といえば、2007年に40.9℃を記録した岐阜県多治見市埼玉県熊谷市が有名です。
この記録は長らく破られず、「日本の二大猛暑地」として知られるようになりました。
しかしその後、2018年には41.1℃を熊谷市が再び叩き出し、歴代最高気温を更新。
さらに同年には高知県四万十市
でも同温度を記録するなど、全国的な猛暑年となりました。

そして2020年には、静岡県浜松市も41.1℃を記録。
この結果、現在の「日本一暑い気温」は熊谷・浜松・四万十の3地点が同率1位となっています。
つまり、“日本一暑い県”は1つではないというのが実情なのです。
特に、これらの地域はいずれも「盆地」「内陸」「風の通りにくさ」という共通点を持っています。

地域別の最高気温ランキングを俯瞰して見える“気候の傾向”

歴代の最高気温ランキングを地域ごとに見ると、いくつかの興味深い傾向が見えてきます。

  • 東日本(関東・東海):内陸の盆地型地形が多く、日中の熱がこもりやすい。熊谷・多治見・甲府などが代表例。

  • 西日本(近畿・四国):フェーン現象や山風の影響で高温化しやすく、京都・四万十市・高知市などが上位に。

  • 九州地方:海風の影響を受けにくい内陸部(久留米・日田など)で高温傾向。

  • 東北〜北海道:これまで猛暑とは無縁でしたが、近年は山形や福島などで40℃近くを観測する年も出ています。

こうした分布からわかるのは、「暑さ」は地理条件+気象パターンの掛け算で決まるということ。
全国どこでも猛暑が起こりうる時代に入り、これまで「比較的涼しい」とされてきた地域でも注意が必要です。

日本一暑い県はどこ?歴代の最高気温ランキングTOP10

日本一暑い県はどこ?歴代の最高気温ランキングTOP10

気象庁の観測記録によると、日本の歴代最高気温は41.1℃
この驚異的な気温を記録した地域は一つではなく、複数の県が「同率1位」となっています。
また、2位以下にも40℃超えの地域が続き、日本列島全体が“灼熱化”していることが分かります。

では、ここ10年間で注目を集めた日本の歴代最高気温ランキングTOP10(気象庁観測点)を見てみましょう。

順位 気温 地域(県名) 記録日
1位 41.1℃ 埼玉県熊谷市 2018年7月23日
1位 41.1℃ 静岡県浜松市 2020年8月17日
1位 41.1℃ 高知県四万十市 2013年8月12日
2位 41.0℃ 岐阜県美濃市 2018年8月8日
3位 40.9℃ 岐阜県多治見市 2007年8月16日
3位 40.9℃ 埼玉県熊谷市 2007年8月16日
4位 40.8℃ 山形県山形市 2021年8月15日
5位 40.7℃ 愛知県名古屋市 2018年8月3日
6位 40.6℃ 福島県伊達市梁川 2021年8月15日
7位 40.5℃ 群馬県館林市 2007年8月16日

(※気象庁データ・過去の記録をもとに再構成)

こうしてみると、東日本(関東・東海)と西日本(四国・東海)が中心となっており、北海道や沖縄といった地域はランク外。
地形・風の流れ・太平洋高気圧の張り出しなど、いくつもの条件が重なった結果だと分かります。

1位は41.1℃!熊谷vs浜松の記録的猛暑

日本の「最高気温1位」をめぐって、たびたび話題になるのが熊谷(埼玉県)vs浜松(静岡県)の争いです。
熊谷市は2018年に41.1℃を記録し、11年ぶりに自身の記録を更新。
「日本一暑い街」のブランドを確立しました。

しかし2020年、浜松市が同じく41.1℃を観測。
浜松は太平洋高気圧の影響を強く受け、さらにフェーン現象(山から吹き降ろす乾いた熱風)が重なったことで、気温が一気に急上昇しました。

両市の共通点は、

  • 内陸型で熱が逃げにくい地形

  • 風の弱い日が多い

  • 都市部の舗装面が多く、熱をため込みやすい
    という3点。
    つまり、「地形+都市化+気象条件」のトリプル要因が極端な猛暑を生むのです。

ランキングで見る「西日本・東日本の違い」

ランキングを地理的に分類すると、暑さの傾向に明確な違いが見られます。

  • 東日本(関東・東海)
    盆地や内陸に位置する都市が多く、昼の熱がこもりやすい。
    例)熊谷・多治見・館林・甲府など。

  • 西日本(四国・近畿)
    山を越える風(フェーン現象)や高気圧の影響で気温が急上昇。
    特に四万十市や京都は湿度も高く、“蒸し暑さ”が特徴。

このように、同じ「40℃超え」でも暑さの質が異なるのがポイントです。
東日本は「カラッと焼けるような暑さ」、西日本は「湿気を含んだ蒸し暑さ」。
体感的には後者の方が不快指数が高く、熱中症リスクも上がります。

観測史上の“暑さトップ年”は何年?

日本で特に“異常な暑さ”が続いた年として挙げられるのが、2018年・2020年・2021年の3年です。

  • 2018年:熊谷で41.1℃を観測。全国的に猛暑日が過去最多(観測地点の約半数で35℃超え)。

  • 2020年:浜松が41.1℃を記録。新潟・群馬・福島など内陸部も40℃近くに。

  • 2021年:東北地方でも40℃を観測し、「北の猛暑」が話題に。山形・福島で新記録。

この3年に共通するのは、太平洋高気圧の強まりと、ラニーニャ現象の影響
暖かく湿った空気が日本列島を覆い、内陸部の熱が逃げにくくなりました。

つまり、今後もラニーニャや地球温暖化が重なれば、“史上最高記録”がさらに更新される可能性があります。

なぜそんなに暑くなる?日本一暑い地域の共通点とは

なぜそんなに暑くなる?日本一暑い地域の共通点とは

「なぜ、同じ日本でも特定の地域ばかりが“日本一暑い”記録を更新するのか?」
その答えは、単純な「気温の上昇」だけではなく、地形・気象・都市構造という3つの要因が重なることにあります。

たとえば、熊谷や多治見、浜松といった“猛暑地帯”は、いずれも内陸の盆地地形に位置しています。
日中に太陽熱がこもりやすく、夜になっても熱が逃げにくい構造になっているのです。
さらに、フェーン現象(山を越えて吹き下ろす乾いた熱風)やヒートアイランド現象(都市の熱の蓄積)も加わり、気温を押し上げます。

つまり、「暑さのトップ県」には必ずと言っていいほど、“熱をため込み、逃がさない”条件が揃っているのです。

地形の特徴(内陸・盆地)で“熱がこもりやすい”

猛暑の背景にまず挙げられるのが、内陸型の盆地地形です。
熊谷(埼玉県)や多治見(岐阜県)、甲府(山梨県)といった都市は、周囲を山に囲まれた地形で、日中に地表面が太陽熱を吸収すると、その熱が逃げにくくなります。

加えて、風の通り道が限られるため、熱気が滞留して気温が上昇
昼間は40℃近くまで上がり、夜も気温が下がりにくい「熱帯夜」が続きます。
この“熱のこもりやすさ”が、他の地域より極端に暑くなる最大の原因のひとつです。

さらに、盆地は放射冷却が起こりやすい一方で、夏は逆に熱放出が難しいという特徴も。
晴天・弱風・高気圧の条件が重なると、一気に“日本一暑いエリア”へと変わるのです。

フェーン現象・太平洋高気圧・都市化…暑さを加速させる要因

次に重要なのが、気象的な要因です。
特に猛暑日を記録する多くの地域では、「フェーン現象」「太平洋高気圧」「都市化(ヒートアイランド)」の3つが同時に作用しています。

  • フェーン現象
    山を越えた風が乾いて熱を帯び、内陸部に吹き下ろす現象。
    日本海側で発生した風が、関東や東海の内陸に到達する際に気温を大きく押し上げます。

  • 太平洋高気圧
    夏季になると日本列島を覆い、晴天と強い日射をもたらします。
    この高気圧が居座ると空気の入れ替えが少なくなり、熱が蓄積します。

  • 都市化(アスファルト・建物の増加)
    コンクリートや舗装道路が昼間の熱を吸収し、夜間に放出するため、熱がこもり続ける“人工的な温室”状態に。

これらが重なったとき、40℃を超える“異常な暑さ”が生まれるのです。

「風が弱い」「夜も下がらない」ヒートアイランド現象の影響

都市部の暑さを語るうえで欠かせないのが、ヒートアイランド現象です。
これは、建物やアスファルトが昼間の太陽熱を吸収し、それを夜に放出することで、都市の気温が周囲よりも高く保たれる現象のこと。

特に東京・名古屋・大阪などの大都市では、夜になっても気温が下がりにくく、「熱帯夜」が常態化しています。
また、ビル風や道路の熱気によって風通しが悪化し、熱が逃げずに滞留することも。

さらに近年は、エアコンの排熱や交通量の増加も暑さを助長しています。
つまり、私たちの生活そのものが“都市の熱源”になっているのです。

このため、今後は「緑化・遮熱舗装・省エネ建築」など、都市レベルでの暑さ対策が求められます。
個人レベルでも、日陰の活用・打ち水・通気性の良い服装といった“暮らしの知恵”が、熱中症対策に直結します。

猛暑を記録した日は何が起きていた?当日の天気と要因分析

猛暑を記録した日は何が起きていた?当日の天気と要因分析

「41.1℃」という日本の歴代最高気温は、偶然ではなく特定の気象条件が完璧に重なった“必然の結果”でした。
記録的猛暑が生まれた日には、必ずと言っていいほど、

  • 強い太平洋高気圧の張り出し

  • 風の弱さ

  • フェーン現象や地形の影響

  • 都市の熱蓄積(ヒートアイランド)
    という“4つの要因”が同時発生しています。

つまり、「晴天+無風+高圧+内陸」という最悪の組み合わせが、40℃超えの気温を生み出したのです。

熊谷・浜松・多治見の“記録的猛暑日”を気象データで再現

■埼玉県熊谷市(2018年7月23日:41.1℃)

この日は、日本列島のほぼ全域が太平洋高気圧に覆われ、関東内陸では風速1m/s以下の“無風状態”
加えて、地表の熱が逃げないまま上空1,500m付近にも暖気が滞留し、空気の対流がほぼ停止
その結果、朝から夕方にかけて気温が上がり続け、午後2時過ぎに41.1℃を記録しました。

■静岡県浜松市(2020年8月17日:41.1℃)

浜松の猛暑を生んだ最大の要因はフェーン現象です。
日本海側で発生した南寄りの湿った風が、中央アルプスを越える過程で乾燥・昇温。
さらに太平洋高気圧の圧力により下層の空気が押し込められ、浜松市周辺で熱波のような状態となりました。

■岐阜県多治見市(2007年8月16日:40.9℃)

2007年の「多治見・熊谷ダブル記録」の日も、典型的な“晴天フェーン型”の猛暑。
この年は梅雨明けが遅れ、湿度の高い空気が残っていたため、蒸し暑さと乾いた熱気が共存する特殊な気象パターンでした。

3地域に共通していたのは、「強い日射+内陸+弱風」
つまり、気象的にも地理的にも「熱がこもる条件」が完全に揃っていたのです。

上空の高気圧配置と風向きに注目

記録的な猛暑を語るうえで欠かせないのが、上空の高気圧配置です。
特に2018年・2020年の猛暑日は、気象衛星画像で見ると、

  • 太平洋高気圧が日本列島をすっぽり覆う

  • チベット高気圧が上空に張り出して“二段構え”の高圧帯を形成
    という特徴的なパターンが見られました。

この“ダブル高気圧構造”により、上からも下からも空気が圧縮され、地表付近の空気が動かない状態(沈降気流)になります。
また、フェーン風や南寄りの弱風が内陸に吹き込むと、乾燥した熱が閉じ込められ、40℃を超える局地的な熱波が発生します。

風の向きにも注目です。
多治見や熊谷では、北西~西の弱風が卓越し、海からの冷たい風が届かない。
一方で浜松は山から吹き降ろす熱風(フェーン)により、気温が急上昇。
それぞれの地形と風向きが、暑さを決定づけたのです。

観測史上の猛暑日を生んだ“偶然と必然”

記録的猛暑は、単なる偶然ではなく、複数の条件が同時に整った“気象の奇跡”とも言えます。
しかし同時に、それは
地球温暖化の進行による必然的な結果でもあります。

近年のデータを見ると、40℃を超える地点は確実に増加傾向にあります。

  • 2000年代以前は「ごく一部の内陸都市」だけだった

  • 2010年代以降は「東北・北陸でも40℃近く」観測

  • 都市部では「夜間の気温が下がらない」傾向が定着

つまり、“記録的猛暑”が珍しくない時代に突入しているのです。

これまで偶然だった気象条件が、今後は「毎年のように起こる現象」に変わる可能性も。
だからこそ、地域単位での暑さ対策(緑化・風の通り道確保・建物断熱など)と、個人の熱中症予防行動の両立が不可欠です。

気温だけじゃない!「暑さの体感」を左右する他の要素

気温だけじゃない!「暑さの体感」を左右する他の要素

「同じ気温なのに、こっちの方が暑く感じる…」という経験はありませんか?
実は、人が感じる“暑さ”は 気温だけで決まるものではなく、湿度・風・日射量などの複数の要素が関わっています。ここでは、体感温度を左右する3つの主要因と、熱中症リスクの目安になる指標を解説します。

湿度・風速・日射量で体感温度が変わる

体感温度を大きく左右するのが 湿度と風、そして 日射量

  • 湿度が高いと、汗が蒸発しにくくなり、体温が下がらずに“ムシっと暑い”と感じます。

  • 風が弱いと、肌の表面に熱がこもり、体の熱を逃がしづらくなります。

  • 日射量が強いと、地表面や体が直接太陽に熱せられるため、実際の気温よりも高く感じます。

たとえば、気温35℃・湿度70%の無風状態は、気温40℃以上の乾燥地と同等の負担を体に与えることもあります。

同じ35℃でも“地域差”がある理由

同じ気温でも「関東の暑さ」と「関西の暑さ」が違って感じるのはなぜでしょう?
それは、地形や都市構造、海からの距離といった地域特性による違いです。

  • 内陸部(例:熊谷・岐阜・京都)は湿度が高く、風が通りにくいため“蒸し暑さ”が増す

  • 沿岸部(例:浜松・静岡)は海風の影響で比較的湿度が高いが、風があるぶん体感はやや和らぐ

  • 都市部(例:東京・大阪)はアスファルトやビル群が熱を蓄え、夜間も気温が下がりにくい

このように、「暑さ」は気象条件と地理条件の掛け合わせで決まります。

熱中症リスクを高める「体感温度指数(WBGT)」とは

気象庁や環境省が発表している「WBGT(湿球黒球温度)」は、熱中症リスクを判断するための指標です。
WBGTは、気温+湿度+日射+風の影響をすべて含めた“体感の暑さ”を数値化したもので、以下のように区分されています。

WBGT値(℃) 危険度 運動・屋外活動の目安
31以上 危険 原則中止、命の危険あり
28〜30 厳重警戒 激しい運動は中止
25〜27 警戒 休憩と水分補給を徹底
21〜24 注意 長時間活動に注意

特に近年は、気温よりもWBGTが危険ラインに達するケースが増えており、
「今日は何度?」よりも「WBGTはいくつ?」で判断することが、熱中症対策の新常識になりつつあります。


💡まとめ

  • 暑さの体感は「気温+湿度+風+日射量」で決まる

  • 同じ気温でも地域特性により“蒸し暑さ”が異なる

  • WBGT(体感温度指数)をチェックして、行動・服装・水分補給を調整しよう

今後さらに暑くなる?地球温暖化と日本の未来

今後さらに暑くなる?地球温暖化と日本の未来

近年の日本の夏は「これまでにない暑さ」が常態化しています。
その背景には、地球温暖化の進行と都市化の影響が重なり、
“異常気象”がもはや“日常”になりつつある現実があります。
ここでは、最新の気候データから見える未来の暑さ傾向と、私たちが今できる対策を紹介します。

平均気温の上昇と「猛暑日の増加」傾向

気象庁の長期観測によると、日本の平均気温はこの100年で約1.3℃上昇
特に1990年代以降は上昇スピードが加速し、
「猛暑日(最高気温35℃以上)」の発生回数も 30年前の約3倍 に増えています。

  • 1980年代:猛暑日は全国平均で年10日程度

  • 2020年代:年30〜40日以上が当たり前に

また、夜間の最低気温が25℃以上の“熱帯夜”も激増中。
昼だけでなく夜も体を休めにくい“24時間型の猛暑”が広がっています。

こうした傾向は今後も続くと予測され、2050年には東京・大阪などの都市で 年間100日以上が真夏日 になる可能性も指摘されています。

都市部で進むヒートアイランド現象の深刻化

温暖化と並行して問題視されているのが、ヒートアイランド現象
これは、アスファルト・ビル群・エアコン排熱などにより、
都市部の気温が周辺よりも高くなる現象を指します。

特徴的なのは次の3点です。

  • 夜間の気温が下がらず、熱帯夜が増える

  • 局地的な集中豪雨(ゲリラ豪雨)を誘発

  • 高齢者や子どもへの熱中症リスク上昇

東京ではこの40年間で、都市中心部の夜間気温が 約3℃も上昇
もはや「郊外より2〜3℃高い都会の夜」が常態化しています。

ヒートアイランド対策としては、自治体による緑化推進(屋上・壁面・街路樹)や
高反射素材の舗装冷却ミスト導入などが進められていますが、
個人レベルでの意識変化も欠かせません。

夏を生き抜くために私たちができる“暑さ対策”

地球規模の温暖化をすぐに止めることはできませんが、
「日々の暮らしの中で暑さを軽減する工夫」は、私たち全員にできます。

以下の3つは、今すぐ始められる“現実的な暑さ対策”です👇

① 住まいを“熱に強く”する

  • 遮熱カーテンや断熱シートで室温上昇を防ぐ

  • 打ち水やグリーンカーテンで自然な冷却効果を得る

② 服装と持ち物で温度管理

  • 通気性の良い素材(リネン・ドライ機能素材)を選ぶ

  • 携帯扇風機・冷感タオル・冷却スプレーを活用

③ 自分の体調を守る“暑さ防衛習慣”

  • こまめな水分+塩分補給を意識

  • 無理せずクーラーを使い、室温28℃以下を維持

  • WBGT(暑さ指数)を確認し、外出時間を調整


💡まとめ

  • 日本の平均気温は100年で+1.3℃、猛暑日は3倍に増加

  • 都市のヒートアイランド現象が夜の暑さを悪化

  • 「暑さから身を守る行動」を日常に取り入れることが、
    未来の自分と家族を守る第一歩になる

まとめ|「日本一暑い県」は毎年変わるかも?記録と対策の両面から学ぼう

まとめ|「日本一暑い県」は毎年変わるかも?記録と対策の両面から学ぼう

「日本一暑い県」と聞くと、熊谷(埼玉)や浜松(静岡)を思い浮かべる人が多いかもしれません。
しかし、近年の気候変動により、“暑さの主役”は毎年のように入れ替わっています。
もはや「どこが一番」ではなく、「全国的に危険な暑さが広がっている」と言える時代です。

過去の記録から見える「日本の暑さの進化」

日本の観測史上最高気温は、2018年の埼玉県熊谷市で41.1℃
しかし翌年以降も、岐阜・静岡・山梨など各地で40℃超えが相次ぎ、
“日本一”は毎年のように更新・接近しています。

この背景には、

  • 地球温暖化による平均気温の上昇

  • 都市化によるヒートアイランド現象

  • フェーン現象などの気象条件の重なり
    があり、偶然ではなく構造的な暑さの時代に突入していることが分かります。

つまり、「日本一暑い県」という称号は固定ではなく、
“日本全体が年々暑くなっている”という警鐘の象徴でもあるのです。

異常気象時代を“知って備える”ことが最善の対策

私たちが今できる最も有効な対策は、
“暑さを正しく知り、行動で備える”こと。

気温の高さだけでなく、湿度や風、日射量などを含めた体感温度(WBGT)を意識し、

  • 水分・塩分の補給

  • クーラー・扇風機の適切な利用

  • 外出時間の調整
    といった 「自分を守る習慣」 を日常化することが大切です。

さらに、地域レベルでは、

  • 緑化や日陰づくり

  • 打ち水やクールペイブメントの推進
    など、街全体で“熱をためない環境”を作る取り組みが求められています。


💡まとめ

  • 「日本一暑い県」は年ごとに変わるが、“日本全体の暑さ”は確実に増している

  • 過去の記録を知ることで、気候変動のリアルを理解できる

  • 暑さを「防ぐ・減らす・避ける」行動を日常化することが、未来の命を守る第一歩

🌏 この記事の結論:

「記録的な暑さ」はもう特別ではなく、日常の一部。
だからこそ、“知識で備える力”と“行動で守る意識”が、これからの日本の夏を生き抜く鍵になる。

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この記事を書いた人

健康メディアで10年以上執筆を続ける専門ライター。健康科学・心理学をもとに、研究データに基づく正確でわかりやすい記事制作が強み。医療機関監修記事や講演経験も豊富で、「読んで終わりではなく、実生活に役立つ情報」を提供することを信条としている。

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