【完全保存版】平成・昭和の流行語まとめ|懐かしい言葉から今も使えるワードまで一挙紹介
「一世を風靡したあの言葉、覚えていますか?」
昭和から平成にかけて、日本では数々の流行語が生まれ、人々の会話や文化を彩ってきました。テレビの名セリフ、バブル期を象徴するキラーワード、SNS以前の若者言葉…。流行語を振り返ることは、その時代の空気や出来事を思い出すタイムトラベルのような体験です。
本記事では、昭和の懐かしいワードから平成のネットスラングまでを一挙紹介。今なお使われる言葉や、“死語”だけど逆にウケるワードも含めてまとめました。ぜひあの頃を懐かしみながら楽しんでみてください。
平成・昭和の流行語とは?
流行語とは、その時代の社会現象や人々の価値観を映し出す“言葉の鏡”です。昭和から平成にかけては、テレビや雑誌の影響力が絶大で、あるフレーズが一夜にして国民的な言葉になることも少なくありませんでした。流行語を振り返ることで、その当時の雰囲気や人々の関心ごとが見えてきます。まさに「言葉=時代の空気」を凝縮した存在といえるでしょう。
時代背景と流行語の関係
流行語は、社会情勢や文化の変化と深く結びついています。
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昭和の高度経済成長期では「モーレツ」「イケイケ」といった勢いや熱量を感じる言葉が多く、働くことや経済成長そのものがポジティブに語られていました。
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バブル期の昭和後期〜平成初期には、「お立ち台」「バブル景気」など華やかで浮かれた空気を表すワードが流行。
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平成不況や災害を経た時代には「癒し系」「自己責任」など、人々の心情や社会問題を反映した言葉が広がりました。
つまり、流行語をたどることは「その時代に人々が何を求め、何を恐れ、何を楽しんでいたか」を知る手がかりになるのです。
テレビ・雑誌・音楽から生まれた名フレーズ
昭和・平成の流行語を語る上で欠かせないのが、大衆メディアの存在です。
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テレビ番組やドラマのセリフからは、「だいじょうぶだぁ」(志村けん)、「同情するならカネをくれ!」(家なき子)など、国民的フレーズが次々と誕生。
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雑誌や広告からは、ファッションや若者文化を象徴する「シラケ世代」「新人類」といった言葉が広がりました。
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音楽や歌詞からも「イミテーション・ゴールド」「だんご3兄弟」などキャッチーなフレーズが社会現象化。
こうしたメディア発の言葉は、一気に全国へ拡散し、多くの人々の会話に登場するようになりました。まさにテレビや雑誌は「流行語の発信源」としての役割を果たしていたのです。
昭和に流行った懐かし言葉
昭和は戦後復興〜高度経済成長、そしてバブル前夜へと変化した時代。ここでは「昭和30〜40年代(高度経済成長期)」と「昭和50〜60年代(バブル前後)」に分け、当時よく耳にした代表的ワードをできるだけ多く列挙します。最後に「いまではほとんど聞かれない(=死語寄り)」語もまとめました。
昭和30〜40年代の流行語(高度経済成長期)
(昭和30年代=1955年頃〜、昭和40年代=1965年頃を中心に普及した語)
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三種の神器 — 白黒テレビ・電気洗濯機・電気冷蔵庫(家庭の豊かさを象徴)。
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団地 — 都市化で大量供給された集合住宅を指す語。
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太陽族 — 若者文化・風俗を表す言葉(1950s〜)。
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愚連隊 — 不良グループを指す語(当時のサブカルに影響)。
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一億総白痴化(フレーズ的な言い回し) — マスコミ/大衆文化への批判を表す語句。
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マスコミ — メディア全般を指す言葉が一般化。
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春闘 — 労働組合の賃上げ交渉を指す語(当時の労働運動)。
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グラマー / デラックス — ファッションや商品の言い方として流行。
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有楽町で逢いましょう(歌・キャッチフレーズ的に流行したフレーズ)。
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サラリーマン(常用語として定着)
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OL(オーエル) — 女性会社員を表す略語(昭和中期〜)
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カラーテレビ/白黒テレビ(家電普及に伴う話題語)
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ベビーブーム関連語(「団塊の世代」などの表現の原点)
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娯楽や歌から派生した台詞・フレーズ(映画・歌のヒットフレーズが会話に浸透)。
メモ:昭和30〜40年代は“家電・団地・テレビ”が生活を一変させた時代。消費を示すワード(「三種の神器」など)や、若者文化を示す語が目立ちます。
昭和50〜60年代の流行語(バブル期のキラーワード)
(昭和50年代=1975年頃〜、昭和60年代=1985年頃〜。バブルの兆し〜前夜を含む語)
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モーレツ(社員)/モーレツ系 — 熱心に働く様子を強調する語。
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バブル / バブル景気 — 80年代後半の好景気を象徴する語(バブル自体は昭和後期の大きなトピック)。
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お立ち台 — クラブやイベントでのファッションアピールの場を指す語(バブル系流行語)。
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羽振りがいい/羽振りが良い — 金回りの良さを表す言い回し。
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トレンディ(ドラマ)/トレンディーズ的表現 — 流行・洗練を示す語(80sのドラマ文化とも結びつく)。
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イケイケ — 攻めの姿勢や派手さを表す口語。
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イタ飯(イタメシ) — 外食文化の多様化で使われた「イタリア料理」の俗語(バブル期に流行)。
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キャバクラ/ホステス関連語(消費文化の変化に伴い注目される語)
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ブランド志向・セレブワード(ブランド名を冠する語や「セレブ」的表現の増加)
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バブル用語(イタリア語風や外来語の流行)(例:ワンレン・ボディコンはファッション語)
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花金(はなきん) — 金曜を楽しむ言葉(昭和の夜の消費文化を象徴)。
メモ:昭和50〜60年代は「豊かさ・見せる消費・夜遊び文化」が目立ち、ファッション・外食・クラブ用語が流行語を生みました。
「死語」になった?今では聞かなくなった言葉たち
(昭和〜バブルで流行したが、現代では使われなくなった・少なくとも若年層には通じにくい語の例)
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ナウい — 「かっこいい・今風」を表した昭和の若者語。
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アベック — カップルを意味するフランス語由来の語(今は「カップル」へ)。
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あたり前田のクラッカー — タレントCMから広まった決まり文句風フレーズ。
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よっこいしょういち — コメディアンの決めゼリフが流行語化。
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チャンネルを回す — 回転式チャンネル操作を想起させる表現(リモコン時代でほぼ死語)。
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いただきマンモス — 1990s寄りのネタ語(のりピー語として有名)※昭和末〜平成初期にかけて話題になった例も混在。
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マブダチ — 昭和〜平成初期に人気の「親友」スラング。
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半ドン — 午前半日勤務の言い方(労働慣行の変化でほぼ見かけない)。
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ドロン — 急にいなくなることを示す古いギャグ語。
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ダビング(音源のコピーを指す古い言い方) — 配信・デジタル化で使われなくなりつつある語。
メモ:上の「死語」は一例です。最近の記事やランキングを見ても、昭和〜バブル期の語は「懐かし語」としてSNSやまとめ記事でしばしば取り上げられます。
平成の時代を彩った流行語
平成は1989年~2019年。バブル崩壊、インターネット・携帯の普及、SNS・スマホ時代の到来など、言葉が生まれる背景が大きく変化していきました。ここでは時代区分ごとに、代表的な流行語とその背景を見ていきます。
平成初期(1990年代)の流行語と社会現象
1990年代は、バブル崩壊の影響が社会全体に広がり、「失われた10年」という言葉に象徴されるような、経済・就職・ライフスタイルの揺らぎがありました。同時にテレビ・バラエティ・お笑い・アイドル文化などが強く、人々の娯楽や消費行動にも大きな変化がありました。以下はその時代を代表する流行語や若者言葉の例です。
流行語/言葉 | 出現・流行時期 | 意味・使われ方/背景 |
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アッシーくん | 平成2年頃(1990年) | 女性が送り迎えをしてくれる男性を意味する語。男女関係・消費文化の変化を表す。 |
おやじギャル | 平成初期(1990年) | 女性が従来の若い女性像から外れ、中年男性的な趣味や行動を好む言動をする人を指す。ファッション・価値観の多様化。 |
ボーダーレス | 平成2年(1990年) | 国籍・ジャンル・性別などの境界が曖昧になるといった文化傾向を表す語。ファッション・グローバル化の文脈。 |
成田離婚 | 平成2年(1990年) | 新婚旅行後すぐに別れる夫婦を“成田空港で離婚を申し立てる”というイメージで揶揄的に表した言葉。離婚・家族の在り方の変化を反映。 |
“Jリーグ” | 平成初期(1993年) | プロサッカーリーグの立ち上げ。「地域密着」「スタジアム文化」などスポーツの楽しみ方変化の象徴。 |
IT革命 | 2000年付近(平成12年) | インターネット・通信技術の急速な発展を指す言葉。社会・仕事・生活がデジタル化し始めたことの象徴。 |
ブロードバンド | 平成13年/2001年あたり | インターネット接続の高速化。ウェブや動画、ネットサービスの利用が本格化する前触れ。 |
また、若者言葉・ギャル語の台頭もこの時期です。例として、
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チョベリバ(超ベリーバッド)
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“KY”(空気が読めない)
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ズッコケる、シャバいなどのスラング
これらは“テレビ・雑誌 + 若年層文化 +略語・省略表現”という組み合わせで広がった言葉です。
平成中期(2000年代)の言葉とネットスラングの登場
2000年代になると、携帯電話(ガラケー)・モバイルメール・ブログ・2ちゃんねるなどネット空間が急速に一般化。メディア・メッセージ伝達のあり方が変わり、流行語もテレビ中心からネット発・若者発が増えていきます。
流行語/言葉 | 出現・流行時期 | 意味・使われ方/背景 |
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草食系男子/肉食系女子 | 2000年代中〜後半 | 恋愛・性格傾向を指す言葉。消極/積極な恋愛スタイルなど、若者の恋愛観を示す指標的用語。 |
イケメン | 2000年代初め〜中期 | 見た目良い男性を指す語。ファッションやテレビ・雑誌の影響が大きい。定着語でもある。 |
オラオラ系 | 2000年代後半 | 強気・攻めの男性像を表す言葉。若者カルチャーとファッションとの結びつきあり。 |
リア充 | 2000年代後半〜2000年代末期 | 「リアル(現実)が充実している人」。ネットでの対比語として、オタク・陰キャなどとの区別でも使われる。 |
神(例:神対応、神アプリ) | 2000年代後半〜2010年代へかけて広まる言葉 | 「すごい」「最高」と称賛する表現。「神」を冠する言葉が多く使われるようになる。 |
KTkr(キタコレ) | 2000年代後期ネットスラング | 「来た来た!」のような期待・興奮を表す言葉。短縮語・ネット特有の表現。 |
キボンヌ | 同じくネットスラング(2ちゃんねる発) |
この時期には、「ネット掲示板/メール/携帯チャット/ブログ」が言葉の伝播源になっていきました。また、テレビ・雑誌とのクロスオーバーも引き続きあり、ネット発語もマスメディアで紹介されて使われるケースが多かったです。
平成後期(2010年代)の新しいワードとSNS文化
2010年代はスマートフォンの普及・SNS(Twitter・Instagram・LINEなど)の常用化・動画メディアやライブ配信の拡大が言葉の生成スピードをさらに加速させました。「映え」「バズる」「ミーム」「共感表現」がキーワード的に重要です。以下、代表的な流行語・社会現象を示します。
流行語/言葉 | 出現・流行時期 | 意味・使われ方/背景 |
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今でしょ! | 2013年あたり | 塾講師林修のテレビCM/テレビ番組から流行。簡潔なフレーズで教える・行動を促す。 |
倍返し | 同じく2013年 | ドラマ『半沢直樹』のセリフ。「やり返す」「報復する」を心地良く言い表す言葉。強い共感を呼び、流行語大賞にも選出。 |
お・も・て・な・し | 2013年/2014年あたり(オリンピック招致演説) | 日本のおもてなし文化を世界にアピールする言葉として注目。テレビ・報道で盛んに使われた。 |
インスタ映え | 2017年頃 | Instagramなどで写真が映える見た目を意識すること。視覚重視・写真・SNS文化の象徴。 |
忖度 | 2017年 | 政治・行政における配慮や空気読みに近い意味合い。「忖度する」ことが話題になった事件・報道とのセットで広がった。 |
神ってる | 2016年頃 | 「神=すごい」の語を動詞化。「〜ってる」で注目されるキャラ・行動を称賛する。広島カープの快進撃もこの言葉と共に話題に。 |
ポケモンGO | 2016年 | モバイルAR(拡張現実)ゲームのヒット。リアル世界との融合、位置情報ゲームの社会現象。 |
絆 | 2011年(東日本大震災) | 震災後の社会で「助け合い・団結」を象徴する言葉として多く使われた。 |
そだねー | 2018年頃(平昌オリンピック) | スポーツ実況・会話の中で使われた方言混じり・親しみやすさのある言葉。SNS上でも拡散。 |
草(w)・草生える | 平成後期〜2010年代中頃以降 | 「笑い」を表現するネットスラング。「w」「草」「笑」など。ネット掲示板・SNSで頻出。 |
この時期の流行語は、“短く・感情表現強め・SNSで広がりやすい語”が多く、共感の共有がキーワード。テレビやニュースだけでなく、動画・投稿・ハッシュタグ・拡散の仕組みが言葉の浸透速度を左右しました。
総括/特徴
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平成初期 → マスメディア(テレビ・雑誌)中心で、消費・余暇・恋愛など暮らしや価値観の変化が言葉に反映された。
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平成中期 → ネット・携帯電話・メール・掲示板など通信手段の変化とともに、言葉の発信源が多様に。省略語・恋愛観・若者文化の色が濃くなる。
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平成後期 → スマホ・SNS・動画・ライブ配信などが主な舞台。言葉の寿命が短くなり、瞬間的に爆発して消えるものも多い。共感・視覚・拡散性が重視されるように。
今も使われる?平成・昭和の言葉の現在地
流行語は一度消えても、時代の文脈や“逆に懐かしい”という感情で若者の間に復活したり、SNSで形を変えて生き残ったりします。以下は具体的な語の一覧(多め)と、今の使われ方・注釈です。
若者の間で復活しているレトロワード(レトロリバイバル例)
(若者文化・サブカル・ファッションやSNSトレンドで“あえて使う”ケースが増えている語)
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ナウい — 昭和の「今風」「おしゃれ」表現。あえて古風に使って“レトロ感”を出す。
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バッチグー — 昭和の肯定語。ネタやマンガ的表現として再使用されることがある。
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チョベリバ/チョベリグ — 90年代ギャル語。「古い表現」を逆手に取った笑いで使われる。
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アベック — 昭和の「カップル」。文学的・コメディ的表現で散見。
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マブダチ — 親友を表す古語。あえて使って親しみや懐かしさを演出。
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ワンレン/ボディコン — バブル期ファッション語。ファッション特集やコスプレ文脈で復活。
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半ドン — 古い労働慣行由来の語。世代ネタや職場ネタで参照されることがある。
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昭和用語(例:チャンネル回す等) — 家電の変化を示す語は、懐古系コンテンツで取り上げられる。
使い方メモ:若者は“意図的に古めかしい語”を使ってノスタルジーやユーモアを出すことが多いです。復刻ファッション・昭和カフェなどの文脈と相性が良い。
SNSや日常会話で生き残る流行語(現役または派生語として残っている語)
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草 / w / わろた — ネット笑い表現として定着(「草」は若者語の代表)。
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神(神対応・神ってる 等) — 賞賛を表す語は平成〜令和で定着、派生語も多い。
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リア充 — 「現実生活が充実している人」を指す語。SNSでの対比用語として今も使われる。
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今でしょ! / 倍返し / そだねー — テレビ由来の決め台詞は一時的な流行を越えて広く認知され、会話ネタや引用として残る。
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インスタ映え — 2017年流行語。若年層では「古い表現」と見る向きもあるが、概念自体(“見た目重視”)は依然重要。掲示の仕方は変化。
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ポケモンGO(固有名詞だが社会現象を示す語) — 2016年の社会現象語。位置情報系アプリの代表事例として語られることがある。
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忖度(政治語)/絆(震災語) — 社会的出来事に結びついた語はニュース語彙として残る(文脈依存)。
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草生える → 短縮系・絵文字系表現(lol/w/😂) — ネットの進化で表記は変わるが概念は生き残る。
使い方メモ:SNSでの「生き残り」は“短さ・感情の直接表現・視覚化(絵文字)”を伴う語が有利。テレビ語は名セリフとしてリサイクルされやすい。
「死語」だけど逆にウケる言葉(若者がネタ・ミーム用途で使う例)
以下は「日常語としては死語だけど、敢えて使うとツッコミや笑いになる」タイプの語です。
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ウケる — かつては若者語の代表。今は「逆に古くてウケる」としてジョーク的に使われることがある。
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いただきマンモス — ネタ・懐かしネタで使うとウケる典型(90年代末〜2000年代初頭のギャグ語として認知)。
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あたり前田のクラッカー — CMフレーズがネタとして現代に持ち込まれる例。
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よっこいしょういち / ドロン — お笑い系決めゼリフをオチや導入に使うと笑いを誘う。
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チョベリバ / バッチグー — 「古いギャル語」を敢えてややオーバーに使い、笑いをとる手法。
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アベック — 昭和語を昭和感丸出しで使うことで逆に話題にできる。
使い方メモ:こうした語は「若者が文脈を共有している場(SNSのネタ投稿・飲み会のツッコミ)」で効果的。理解されない相手に本気で使うと誤解を招くので、ジョークであることが伝わる場面限定での使用が安全。
あの頃を思い出す!懐かしい言葉の使い方と背景
言葉はただ意味だけを運ぶものではなく、物語・感情・体験と結びつきます。
特にドラマ・映画やスポーツなど、感情を強く揺さぶるメディアから生まれた言葉は、会話や広告、日常表現として浸透しやすいです。
ここでは、そうした“名セリフ由来”“スポーツ語”“文化への波及”を通じて、懐かしい言葉の“背景・使われ方”を振り返ります。
ドラマ・映画で生まれた名セリフ
ドラマ・映画は“感情の劇場”なので、強い言葉・決め台詞が流行語として社会に飛び出すことが多いです。以下は、その典型例と背景。
名セリフ/言葉 | 出典(ドラマ・映画名ほか) | 流行の過程・背景・使われ方 |
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「同情するなら金をくれ!」 | ドラマ『家なき子』(1994年) | 小さな子役が発したインパクトあるセリフ。メディア報道・再放送で広がり、さまざまな場面で皮肉交じりに引用されるように。 |
「僕は死にましぇん!」 | 『101回目のプロポーズ』(1991年) | ドラマの決め台詞として強烈な印象を残し、多くの人がモノマネした例。 |
「セックスしよ!」 | 『東京ラブストーリー』(1991年) | 当時は衝撃的だったが、メディアや雑誌でも論じられ、若者・都市文化の一面を映した表現として記憶される。 |
「やられたらやり返す、倍返しだ!!」 | 『半沢直樹』 | 劇中シーンで使われ、視聴者の強い共感を呼び、流行語大賞入り。会話や広告のキャッチコピーにも採用されるほど拡散。 |
「なんも言えねぇ!」 | 平成期ドラマ・話題発言 | 北島康介選手の金メダル獲得後の発言などを契機に、ドラマやネットで語感として流行。ウォーカープラス記事でも紹介。 |
「私、失敗しないので」 | ドラマ『ドクターX ~外科医・大門未知子~』 | 主人公のキャラクター性とともに決まりセリフ化。自己肯定・強さを示す語として引用され続ける。 |
その他の名言・引用例 | 多くのドラマ特集記事 | 「残念ながら、あなたといると、私幸せなんです」(『やまとなでしこ』)、「俺じゃダメか?」(『あすなろ白書』)など。 |
背景・使われ方のポイント
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ドラマ・映画は多数の視聴者を一時に捉えるため、強い言葉・キャッチーな語が拡散しやすい。
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メディア・ネット・雑誌を通じて、セリフが「日常語彙化」される。
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キャラクター性・感情移入力が強いセリフは、引用・モノマネを誘発し、世代をまたいで記憶されやすい。
スポーツ界から広がった流行語
スポーツ選手のコメント・実況の言葉・勝利・名場面から発せられた語は、ファン層を超えて一般社会へも波及することがあります。特にメディア報道・テレビ中継を通じて伝わることが多いです。以下は代表例および傾向。
流行語/言葉 | 出典・場面(選手・大会・発言) | 拡散・影響・使われ方 |
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「そだねー」 | 平昌オリンピック女子カーリング日本代表(2018年) | 試合中実況/選手の発言が注目され、共感表現として全国に広がる。流行語大賞にも選出。 |
「ONE TEAM」 | ラグビー日本代表(2019年 W杯) | チームスローガンからキャッチコピー化。スポーツ以外の集団や企業でも引用される。 |
「トリプルスリー」 | 野球選手の達成項目(打率・本塁打・盗塁3部門で高成績) | 野球ファンの間だけでなく、スポーツニュース報道を通じて一般語化。 |
「神ってる」 | 広島カープ選手・報道で使われた表現 | 「神」という称賛語をスポーツシーンから拡大させた動きのひとつ。 |
「50-50」 | 大谷翔平選手の本塁打/盗塁成績(2024年) | スポーツ報道における統計語句が、記録・強さを示す語として注目される。 |
拡散・背景のポイント
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スポーツ中継・ニュースは全国視聴者を持つため、言葉の露出が大きい。
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記録語・統計語(トリプルスリー、50-50 など)は“実績を示す語”として認知を獲得しやすい。
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チームスローガン・キャッチコピーが、企業広告や応援表現へ応用されることもある。
特に近年は、流行語大賞の年間大賞がスポーツから取られる傾向が強まっており、過去10年間でスポーツ語が複数選ばれているとの指摘もあります。
流行語が生活や文化に与えた影響
言葉の流行は、単なる“はやり言葉”にとどまらず、消費・価値観・メディア・コミュニケーションに波及効果を与えます。以下は影響・変化の例と、それに関連する言葉。
領域 | 影響・変化 | 関連流行語・語彙例 |
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消費・広告・マーケティング | 流行語をキャッチコピーに採用した商品や広告が売り上げに寄与。流行語ブランド化。 | 「インスタ映え」を狙った飲食・観光地の演出。 |
若者文化・ファッション | 流行語と連動した服飾・スタイルが流行。言葉がトレンドを牽引。 | 「ワンレン/ボディコン」「ギャル語」など。 |
コミュニケーション・ネット文化 | 略語・スラング・絵文字・ミーム文化に影響。言葉表現のテンプレート化。 | 「草」「w」「神ってる」などネット語の定着。 |
価値観・世論形成 | 流行語が社会的議論や政策論点を喚起・象徴することがある。 | 「忖度」「絆」「震災後 “絆” 表現」など。 |
言語観・日本語表現 | 口語寄り表現・略語表現が日常語彙化。伝統的な言い回しが見直される。 | 「言語の劣化」懸念。「若者言葉が乱れ」との指摘も。 |
メディア消費構造 | 流行語の拡散手段の変化(テレビ → ネット → SNS)が言葉のライフサイクルに影響。 | ドラマ決め台詞 → SNS拡散 → ネット語定着、など。 |
具体影響のエピソード例
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「インスタ映え」:飲食店・観光地・商品パッケージが“写真映え”を強く意識した設計に変化。
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「倍返しだ」:企業広告やビジネス書タイトル、自己啓発的文脈での引用が目立つ。
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「忖度」:政治・行政議論でしばしば引用され、ニュース語彙の一部に。
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「草」「w」などネット語:メールやチャット、コメント欄で当たり前に使われるようになり、言語表現の短縮化傾向を加速。
また、文化庁の世論調査などによれば、流行語・若者言葉・俗語の増加を「言葉遣いが乱れる」と感じる人が一定数おり、言語表現・コミュニケーション観の変化への不安も指摘されています。
まとめ|流行語は時代の空気を閉じ込めるタイムカプセル
流行語は、その瞬間の社会や文化を切り取った“時代の記録”です。昭和・平成を彩った懐かしい言葉たちは、単なる言葉遊びではなく、当時の人々の価値観や日常を映し出しています。まるでタイムカプセルを開けるように、流行語を振り返ることであの頃の空気感や思い出が鮮やかによみがえるのです。
言葉から振り返る昭和・平成の思い出
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昭和の高度経済成長期の「モーレツ」「イケイケ」は、社会全体の熱量を象徴。
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平成の「癒し系」「KY」「だいじょうぶだぁ」は、その時代の悩みやユーモアを映し出しました。
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こうした流行語は、家族や友人との会話の中で共有され、人々の記憶に強く刻まれています。
流行語を思い出すだけで、当時のテレビ番組や街の風景、会話の雰囲気まで一気に蘇るのは、その言葉が単なる流行を超え「思い出の鍵」になっているからです。
令和の今、流行語をどう楽しむか
現代ではSNSやネット文化の発達により、言葉の流行サイクルはますます加速しています。
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TikTokやX(旧Twitter)で生まれたフレーズが、瞬く間に全国に広がる。
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昭和・平成の“レトロワード”をあえて使うことで、ユーモアや親しみを演出できる。
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流行語を知っておくことは、世代を超えたコミュニケーションの架け橋にもなる。
つまり、流行語は“消費されて終わるもの”ではなく、使い方次第で令和の今でも会話を盛り上げるツールになり得るのです。
👉まとめると、流行語は「一瞬のブーム」ではなく「時代を閉じ込めたタイムカプセル」。過去を懐かしみながら、令和の今にどう活かすかを楽しむことで、会話も文化もより豊かになります。
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