「私って必要？」と感じたときに心を軽くする7つの考え方｜自分を見失わないために

Posted on 2025年7月12日

カテゴリ：メンタルヘルス

ふとした瞬間に、「私って本当に必要とされてるのかな…」と感じることはありませんか？
誰かの言動、日々の孤独、頑張っても報われない感覚――そんな積み重ねが、心に“自分の存在意義”を問いかけてくることがあります。

でも忘れないでほしいのは、その疑問が浮かんだあなたは、決して弱いわけじゃないということ。
むしろそれは、「誰かとつながっていたい」「大切にされたい」と願う、あなたのやさしさのあらわれです。

この記事では、「私って必要？」と感じたときに、自分を少しでも楽にしてあげられる考え方や視点を紹介します。
あなたが、あなた自身との関係をゆっくり見つめ直すきっかけになりますように。

なぜ「私って必要？」と感じてしまうのか

周囲との比較が、自己肯定感を奪っていく

人は無意識のうちに、誰かと自分を比べてしまいます。
「もっと愛されてる人がいる」「私より頑張ってる人がいる」と感じるたび、心の中に“自分は足りない”という思いが積み重なっていきます。

でも、比較の土俵に上がるたびに、本来の自分らしさがすり減ってしまうんです。
あなたには、あなただけの価値があります。
他人の光と比べるのではなく、「今日できたこと」「ちょっと笑えた瞬間」に目を向けるだけで、自己肯定感は静かに育ち始めます。

「役に立っていない」と思い込む心のクセ

「誰かの役に立てていない自分は、価値がない」と感じてしまう人は少なくありません。
でもそれは、”成果”や”評価”ばかりに価値を置いてしまうクセがついているからかもしれません。

本当は、あなたがそこに“いる”こと自体が、誰かにとっての安心や希望になっていることもあります。
言葉にされていなくても、あなたの存在はちゃんと誰かに届いている。
「役に立つ＝価値がある」ではなく、「私らしく生きている＝価値がある」と考えてみましょう。

「孤独感」が必要性を問うトリガーになることも

人とつながりが感じられないとき、心は「私は誰かに必要とされてるのかな？」と不安になります。
この孤独感は、あなたが人を大切に想える証拠であり、「つながりを求める心」があるからこそ生まれるものです。

大切なのは、「孤独＝ダメなこと」と決めつけずに、その感情にやさしく寄り添うこと。
誰かに連絡してみたり、小さな会話を交わすだけでも、心は少しずつほぐれていきます。
孤独を感じることは弱さではなく、“人として自然な感覚”なのだと、自分を責めないであげてください。

「必要とされたい」と願うのは、当たり前の感情

人は誰しも「つながり」を求める生きもの

「必要とされたい」と感じるのは、決してワガママではありません。
人は本能的に、誰かと心を通わせながら生きていく存在です。
孤立よりも共感を、無関心よりも存在の実感を求めるのは、ごく自然なことです。

だからこそ、その気持ちを「重たい」とか「依存的」と責める必要はありません。
あなたの中にある“つながりを求める気持ち”は、生きる力の一部です。
その感情を持つあなたは、ちゃんと「人として」生きている証です。

「誰かのためになりたい」は優しさの証

「誰かに必要とされたい」「役に立ちたい」と思うのは、自分を押しつけたいからではありません。
それは、誰かを思いやる気持ち、優しさの表れです。
見返りを求めることなく、ただ誰かの力になりたいと願うことのできるあなたは、とても尊い存在です。

もしその気持ちが空回りしてつらくなるなら、一度立ち止まって深呼吸してみましょう。
その優しさが“ちゃんと相手に届いていたかどうか”よりも、
「そう願えた自分」をちゃんと認めてあげることのほうが、ずっと大切です。

まずは「自分の気持ち」を認めてあげよう

「必要とされたいのに、されていない気がする…」
そんな風に思ったとき、自分を否定したり責めたりしてしまいがちです。

でも、その感情が湧いたということは、それだけあなたが“人とのつながりを大切にしている”ということ。
その気持ちは恥ずかしいものでも、弱いものでもありません。
まずは、「私は、今こんな風に感じてるんだな」と、心の声にそっと寄り添ってあげてください。

感情にフタをしないことが、自分自身との信頼を築く第一歩。
「わたしの気持ち、ちゃんと受け取ってるよ」と、自分で自分に伝えてあげましょう。

「必要とされていないかも…」と思ったときの心の整え方

「存在するだけでいい」と考えてみる

「何かをしていない自分には価値がない」と思い込んでしまうと、心はどんどん疲弊していきます。
でも本当は、人が人を大切に思う理由に、“何をしたか”は必ずしも必要ありません。
あなたがそこに“いる”ことが、安心や希望になっている人は、きっといます。

何かの役に立つことよりも、まずは「存在しているだけでいい」と、自分に許してあげること。
息をして、今日を過ごしているだけでも、あなたはちゃんと“この世界の一部”として、生きているんです。
その事実を、もっと自信を持って受け止めてください。

小さなことでも「自分の価値」を感じる瞬間を思い出す

誰かに「ありがとう」と言われたとき。
ペットがあなたに甘えてきたとき。
今日もちゃんと起きて、仕事や家事をこなしたとき。

一見些細に見えることでも、それはあなたがこの世界で“役割”を果たしている証です。
過去の「うまくやれた瞬間」や、「人にやさしくできた日」を、思い出してみましょう。
その積み重ねこそ、あなた自身の“価値のかけら”です。

完璧じゃなくていい。立派じゃなくていい。
「自分、よくやってるよ」と、まずは自分で自分を褒めてあげましょう。

「役割」よりも「存在」の価値を見つめ直す

多くの人は、「母親として」「社員として」「○○の一員として」…と、役割に自分の価値を重ねがちです。
でもその役割が揺らいだとき、価値まで見失ってしまうのは、とても苦しいこと。

本来、あなたの価値は“役割”ではなく、“あなた自身”にあります。
誰かの期待に応えることで得る価値ではなく、ただあなたがあなたらしくあること自体が、もう価値なのです。

「肩書きのない私でも、大丈夫」と思えることが、心を根っこから支えてくれます。
そんな視点を持つことが、「必要とされたい不安」から自由になるための一歩です。

それでも苦しいときはどうする？

「自分だけは、自分の味方でいよう」

誰かに必要とされていないように感じたとき、最もつらいのは“自分まで自分を否定してしまう”ことです。
でも、そんなときこそ、あなたの一番の味方でいられるのは、やっぱり“自分自身”です。

「今、苦しいよね」「頑張ってるよね」
そんな風に、自分にやさしい言葉をかけてあげるだけでも、心は少しずつ回復に向かっていきます。
誰にも評価されなくても、あなたにはあなたを守る力があります。
どんなときも、自分の味方でいられること。それが心の土台を支えてくれます。

「話せる人」に吐き出してみるだけでも心は軽くなる

気持ちを抱え込みすぎると、心の中で“孤独”がどんどん膨らんでいきます。
でも、誰かに言葉として吐き出すだけで、その重さが半分になることがあります。

完璧に伝えなくていいし、うまく話せなくてもかまいません。
「最近ちょっとしんどくて…」と、一言だけでも誰かに打ち明けてみましょう。
信頼できる人に話すことは、自分の感情に気づく第一歩であり、心を守る行動です。
そして話す中で、「あ、わたし一人じゃないんだ」と感じられる瞬間が、必ず訪れます。

環境や人間関係を見直すタイミングかもしれない

「必要とされていない」と感じ続ける背景には、もしかすると“その場所”や“その人間関係”との相性が合っていないのかもしれません。
自分を否定するような環境に長くいれば、どんな人でも心がすり減ってしまいます。

今の場所が「合わない」だけであって、あなたに価値がないわけではありません。
勇気がいることですが、環境を変えることも“自分を大切にする選択”のひとつです。
「ここにいるとつらい」と感じる自分の直感を、どうか信じてあげてください。

あなたがあなたらしくいられる場所は、必ずどこかにあります。

まとめ｜「必要かどうか」より、「自分がどう在りたいか」

あなたは誰かにとって、すでにかけがえのない存在

「私って必要？」と感じることがあっても、あなたはすでに誰かの心の中に“かけがえのない存在”として生きています。
直接言葉にされなくても、あなたの笑顔や優しさが、誰かの日常を支えていることもあるのです。

すべての人に必要とされなくてもいい。
ただ一人でも、あなたの存在で救われた人がいるなら、それだけで“あなたがここにいる意味”は十分です。

「必要とされたい自分」を否定しなくていい

「誰かの力になりたい」「大切にされたい」と願う自分を、恥ずかしいと思う必要はありません。
それは、誰かと心を通わせたいという、まっすぐな気持ち。
その思いは、あなたの人間らしさや優しさの表れであり、大切にしていい感情です。

むしろ、その気持ちを押し込めることの方が、心に大きな負担をかけてしまいます。
だからこそ、自分の中にある「必要とされたい気持ち」にやさしく寄り添ってあげましょう。

「私は私でいい」と思える時間を、大切に育てていこう

誰かにどう思われるかではなく、「自分がどう在りたいか」に意識を向けてみましょう。
人からの評価や立場が変わっても、「自分自身との関係」は一生続いていきます。
だからこそ、自分にとって心地よい生き方や、自分らしさを大切にする時間を持つことが必要です。

「今日は頑張らなくていい」と思える日もあっていいし、
「何もしてなくても、自分には価値がある」と信じる練習を重ねてもいい。
そうやって、“自分を肯定できる感覚”を、少しずつ育てていければ大丈夫です。

いつでも、あなたはあなたのままでいていい。
「必要かどうか」を問い詰めすぎず、「自分が心地よく生きられる在り方」を、これから少しずつ見つけていきましょう。

この記事を書いた人
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佐藤彩香（心理カウンセラー）｜ご支援はこちら

国家資格キャリアコンサルタント・メンタルヘルス・マネジメント®検定II種取得。企業での人材育成や新入社員研修の経験を経て、現在は心理カウンセラーとして個人・法人向けにカウンセリングや研修を行っています。働く人の「こころの健康」を守ることをミッションとし、職場のストレス、自己肯定感の低下、人間関係の悩みに寄り添いながら、年間300件以上の相談に対応。信頼される「話し方」や「聴き方」のプロとして、多くのメディアにも情報提供を行っています。「ひとりで抱え込まないで。一緒に考えることで、こころは軽くなる。」