【心がしんどいときに】「私って必要？」と感じたときに心を軽くする7つの考え方｜自分を見失わないために

Posted on 2025年7月12日2025年10月12日

ふとした瞬間に「私って、誰かに必要とされているのかな…」と感じることはありませんか？
仕事での役割や人間関係がうまくいかないとき、そんな“存在への不安”が胸を締めつけることがあります。
でも、あなたの価値は「誰かのために何かをすること」だけで決まるものではありません。
この記事では、「私って必要？」と感じてしまうときに心を軽くする7つの考え方を紹介します。
人に振り回されず、自分の存在をやさしく見つめ直すヒントをお届けします。

なぜ「私って必要？」と感じてしまうのか

誰かの役に立っていないと、自分の存在が薄れてしまうように感じる。
そんな気持ちは、決してあなた一人のものではありません。
「私って必要？」という問いは、実は“生きている証拠”でもあるのです。

人間は“誰かに必要とされたい”生き物

私たちは、本能的に「つながり」を求める生き物です。
心理学でも“所属欲求”と呼ばれ、誰かに受け入れられたり、頼られたりすることで安心感を得ます。

だからこそ、仕事で感謝されない、家族から距離を感じる、SNSで反応が少ない——そんな小さなできごとでも、「自分なんて必要ないのかも」と感じやすくなってしまうのです。

💡対処のヒント
「誰かに必要とされたい」という気持ちは、あなたの“優しさ”の裏返し。
まずはその想いを否定せず、「私には誰かを想う心がある」と認めてあげましょう。
“必要とされたい”と思えること自体が、あなたの人間らしさなのです。

「役に立たない自分」に価値を見いだせないとき

多くの人は、“成果”や“貢献”によってしか自分の価値を測れなくなりがちです。
でも、人の価値は「何ができるか」ではなく、「どんな気持ちを持って生きているか」で決まります。

たとえば、落ち込んでいる友人を思いやる気持ち、家族を大切にしたいという想い。
そうした“見えない優しさ”こそが、あなたという存在の本質です。

💡対処のヒント
「役に立たない」と感じたときは、
✔ 最近、人にかけた優しい言葉
✔ 自分が頑張ってきたこと
を紙に書き出してみましょう。
どんなに小さくても、“あなたにしかできなかったこと”が必ず見えてきます。

SNSや比較によって生まれる「存在不安」

SNSでは、他人の“キラキラした瞬間”ばかりが目に入ります。
知らず知らずのうちに、自分と比較して「私は必要とされていない」と感じてしまうのも当然です。

でもそれは、あなたが劣っているからではなく、“他人の基準で自分を見てしまっているだけ”。
比べる相手を外の世界ではなく、“昨日の自分”に変えるだけで、少しずつ心は軽くなります。

💡対処のヒント

SNSを見る時間を一時的に減らす
1日の終わりに「今日できたこと」を3つ書く
「自分が誰かを笑顔にできた瞬間」を思い出す

それだけで、“誰かの中でちゃんと生きている自分”に気づけます。

まとめ

「私って必要？」と思うとき、あなたは“人とのつながり”を大切にしている証拠。
大切なのは、「必要とされていない」と思い込むことではなく、
「私は誰を大切にしたいか」を見つめ直すこと。

あなたが存在しているだけで、すでに誰かの心に“光”を灯しています。

「必要とされたい」と願うのは、当たり前の感情

「誰かに必要とされたい」「自分の存在に意味がほしい」——
そう思う気持ちは、決して弱さではありません。
それは、人間が生まれながらに持つ“つながりたい心”のあらわれ。

この章では、「必要とされたい」と願うことの本当の意味と、
その気持ちとどう向き合えば心が軽くなるのかを見ていきましょう。

「必要とされたい＝愛されたい」という自然な欲求

人は誰しも、「自分の存在を認めてもらいたい」「受け入れてもらいたい」という承認欲求を持っています。
これは決して悪いことではなく、人としてごく自然な心の働きです。

「必要とされたい」と感じるのは、裏を返せば“愛されたい”というサイン。
あなたの中の優しさや、誰かとつながりたいという思いがちゃんと生きている証拠です。

💡対処のヒント

「私、誰かに愛されたいんだな」と素直に認める
「それだけ人を大切に思える自分なんだ」と言葉をかけてあげる
自分を否定するより、“人を思える自分”を誇りに思う

その瞬間、心の奥で「それでもいいんだ」と少し安心できます。

「求められない＝価値がない」ではない

誰かに必要とされないと、「自分には価値がない」と感じることがあります。
しかし、“必要とされること”と“価値があること”はまったく別のもの。

たとえば、曇りの日に太陽は見えなくても、なくなったわけではありません。
同じように、あなたが誰かの目に見えていなくても、
あなたという存在が消えることはないのです。

💡対処のヒント

「今は誰かの役に立っていなくても、存在そのものに意味がある」と言葉に出してみる
自分の「小さな喜びリスト」をつくる（例：コーヒーを淹れた、自分を労った）
「誰かに認められた自分」ではなく、「今日の自分」をそっと認める

“求められていない時間”こそ、自分を大切に育てるチャンスです。

他人の評価に頼らない“自己肯定の土台”を持つ

「誰かに褒められないと不安」「認めてもらえないと自信が持てない」——
そう感じるときは、他人の評価を“自分の軸”にしてしまっている状態です。

でも本当の自己肯定感は、他人の声ではなく自分の内側から湧き出る安心感。
それは、次のような小さな積み重ねから生まれます。

💡自己肯定の土台をつくる3ステップ

「今日も生きてるだけでOK」と言葉にする
　→ 条件つきの価値観を外すことから始める。
自分の機嫌を取る時間をもつ
　→ お茶をゆっくり飲む、好きな香りをかぐなど。
“できなかったこと”より“できたこと”を見る
　→ 一日の終わりに「今日、少しでも頑張れたこと」を書き出す。

この小さな繰り返しが、誰に何を言われても揺るがない“自分の土台”を育てます。

まとめ

「必要とされたい」と思うのは、あなたが誰かを大切に思える証拠。
そして、「誰かに求められなくても、私の価値は変わらない」と気づけたとき、
本当の意味で心が自由になります。

“他人に認められる私”ではなく、
“自分で自分を認められる私”を、少しずつ育てていきましょう。

「必要とされていないかも…」と思ったときの心の整え方

「もう私なんて必要とされてないのかも」
そう感じるとき、心は静かに疲れています。
人は“つながり”を失ったように感じた瞬間、自己否定や無力感を抱きやすくなるもの。

でも大丈夫。そんなときこそ、他人に向いていた意識を少しずつ“自分”へ戻してあげましょう。
ここでは、心を少しずつ整えるための5つのステップを紹介します。

① 「誰かの役に立つこと」より「自分を大切にすること」

「人の役に立たなきゃ」「感謝されなきゃ」と頑張るあまり、
いつの間にか“自分を後回し”にしてしまうことがあります。

でも、本当の意味で人のためになれるのは、自分が満たされているときだけ。
今は“与える”より“自分を癒す”時間が必要なときかもしれません。

💡心を整えるヒント

1日10分でも「何もしない時間」をつくる
自分の好きなものに触れる（香り・音・景色）
「私は頑張ってる」と声に出して言ってみる

あなたが自分を大切にできた分だけ、また人にやさしくなれます。

② 感情を無理に抑えず、“感じきる”時間を持つ

「寂しい」「悲しい」と思うことを悪いことだと感じる必要はありません。
むしろ、その感情を押し殺すほど、心はどんどん疲弊していきます。

泣いてもいいし、怒ってもいい。
その感情を“否定せずに感じきる”ことで、心は自然と癒されていきます。

💡心を軽くする習慣

日記に気持ちを書き出す（「〜と感じた」だけでOK）
音楽や映画で感情を“外に流す”
「今の私はこう感じてる」と自分に語りかける

感情は敵ではなく、あなたを守るための大切な“サイン”です。

③ 自分が誰かを想ってきたことを思い出す

「誰にも必要とされていない」と感じるときほど、
これまで自分が“誰かのためにしたこと”を忘れてしまいがちです。

でも、あなたがこれまでに
・誰かの話を真剣に聞いた
・励ましの言葉をかけた
・小さな優しさを差し伸べた
そんな瞬間は、確かに存在してきました。

💡思い出すためのワーク

過去に「ありがとう」と言われたことを3つ書く
自分の中にある“優しさの証拠”を見つける
「あの時の私、よくやってた」と心の中で褒める

あなたは、誰かの人生に“静かに光る存在”としてちゃんと関わってきたのです。

④ “小さな行動”で自己存在感を取り戻す

心が沈んでいるときに「頑張ろう」としても、すぐには動けません。
そんなときは、ほんの小さな行動でかまいません。

・朝、窓を開けて光を入れる
・ゴミを1つ捨てる
・コップ1杯の水を飲む

このような些細な行動が、心のエンジンを再起動させます。
「できた」という感覚が、再び“自分はここにいる”という安心を取り戻す第一歩になります。

💡行動のヒント

行動のハードルを「1分でできること」に設定する
完璧を目指さず「今日はここまでできた」でOK
できた自分を、ちゃんと“認めて”終わる

⑤ 「今ここ」に戻る——呼吸・日常・小さな幸せに意識を向ける

「必要とされていない」という不安は、
過去の出来事や未来の不安に心が引っ張られているときに強くなります。

そんなときは、意識を“今この瞬間”に戻してみましょう。
深く呼吸し、手に触れるカップの温度、風の音、空の色——
ただそれを感じるだけで、心が静かに落ち着いていきます。

💡今ここに戻る3ステップ

深呼吸を3回（息を吸うときに「今」と意識）
五感に意識を向ける（見える・聞こえる・触れる）
「今日の小さな幸せ」を1つ書き出す

心が“今”に戻ると、不思議と「私って、これでいいのかも」と思える瞬間が訪れます。

まとめ

「必要とされていないかも…」と感じるとき、
あなたは決して“必要とされない人”になったわけではありません。
ただ、心が疲れて“他人の声”ばかりを聞きすぎてしまっているだけ。

静かに呼吸を整え、
「私は私を大切にできているかな？」と問いかけてみてください。

その一歩が、“誰かに必要とされる自分”ではなく、
“自分に優しくできる私”への始まりです。

それでも苦しいときはどうする？

どれだけ前向きに考えようとしても、
どうにも心が追いつかない夜があります。

「誰にも必要とされていない」
「消えてしまいたい」
そんな思いが頭をよぎるとき——
それは、あなたが弱いからではなく、頑張りすぎて心が悲鳴を上げているサインです。

そんなときこそ、“一人で抱えこまない”ことが大切。
ここでは、心を守るためにできる3つの行動を紹介します。

信頼できる人に「言葉にして伝える」勇気

苦しい気持ちは、言葉にすることで軽くなるものです。
頭の中で考えているだけでは、感情がぐるぐると循環して抜け出せなくなります。

「ちょっと今、しんどくて…」
たったそれだけでも、誰かに伝えることは立派な勇気。
あなたの声を受け取ってくれる人は、必ずどこかにいます。

💡心を開くためのステップ

「話すのが怖い」ときは、まずはメッセージや手紙でもOK
「助けて」と言えなくても、「聞いてほしい」と伝えるだけでいい
話したあと、「話してよかった」と思えたら、その経験を自信に変える

あなたが弱音を吐くことは、誰かにとっても“信頼される喜び”なのです。

専門家やカウンセリングに頼るのも“自分を守る力”

苦しさが長く続いたり、涙が止まらなかったり、眠れない日が増えたら——
それは、専門家の力を借りるタイミングです。

心の専門家（カウンセラー・心理士・精神科医）は、あなたの弱さをジャッジしません。
話すことで、心の整理が進み、出口が見えてくることもあります。

💡頼ることへのハードルを下げる考え方

「助けを求める＝迷惑」ではなく、「助けを求める＝勇気ある選択」
心の治療は、体の治療と同じ。“自然なこと”として受け止めてOK
公的な無料相談（自治体やSNS相談）など、気軽に使える窓口もある

「誰かに助けを求める」は、弱さではなく、自分を守る力。
その一歩が、心の回復への始まりになります。

「一人じゃない」と思える居場所をつくる

人は“孤独”に弱い生き物です。
けれど、孤独＝悪いことではありません。
孤独の中にも、「つながり」を感じられる場所を見つけることが大切です。

それはリアルな人間関係だけでなく、
オンラインのコミュニティ、ボランティア、趣味のグループなど——
「ここにいると安心する」と思える空間なら、どんな形でもいいのです。

💡心の居場所を見つけるヒント

趣味や好きなことを通じて“自然につながれる場”に身を置く
同じ悩みを抱える人の体験談を読む
「一人でいる時間」も、“自分との対話”として大切にする

人は誰かと比べるために生きているのではなく、誰かと支え合うために生きている。
そのことを思い出せる場所が、あなたの居場所です。

まとめ

「それでも苦しい」と感じるとき、
いちばん大切なのは“頑張らないこと”。

話すことも、助けを求めることも、少し休むことも——
すべてが“自分を生かすための選択”です。

あなたは一人じゃありません。
この世界のどこかで、あなたの声を待っている人が必ずいます。
どうか、その手を差し伸べる勇気を、少しずつ思い出してください。

まとめ｜「必要かどうか」より、「自分がどう在りたいか」

“誰かのため”より“自分の人生をどう生きたいか”

「誰かの役に立ちたい」という気持ちは美しいものですが、それだけに縛られてしまうと、他人の期待や評価で自分を測るようになってしまいます。
本当に大切なのは、“自分がどう生きたいか”という軸。
「私はこれをしているときが好き」「この時間が心地いい」——そんな感覚を大事にしていくことで、自分の人生が少しずつ“自分のもの”に戻っていきます。

“存在価値”は探すものではなく、すでに“ある”もの

「自分には価値があるのだろうか」と考えてしまうとき、人は“何かをしていないと価値がない”と思い込みがちです。
でも本当は、何もしていなくても、頑張れない日があっても、あなたの存在そのものに意味があります。
家族、友人、ペット、仕事仲間——誰かの世界の中で、あなたがいること自体が確かに影響を与えています。
価値は「つくる」ものではなく、すでに「持っている」ものです。

今日の自分を、少しだけ優しく受け止めてみよう

「今の自分」を否定するのではなく、まず“よく頑張っているね”と声をかけてあげてください。
完璧じゃなくても、誰かに必要とされていなくても、今日を生き抜いている自分は十分に立派です。
焦らず、比べず、少しずつ“自分らしいペース”を取り戻していきましょう。
心がやわらぐ瞬間は、いつも“自分を責めない時間”から始まります。

この記事を書いた人
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佐藤彩香（心理カウンセラー）｜ご支援はこちら

国家資格キャリアコンサルタント・メンタルヘルス・マネジメント®検定II種取得。企業での人材育成や新入社員研修の経験を経て、現在は心理カウンセラーとして個人・法人向けにカウンセリングや研修を行っています。働く人の「こころの健康」を守ることをミッションとし、職場のストレス、自己肯定感の低下、人間関係の悩みに寄り添いながら、年間300件以上の相談に対応。信頼される「話し方」や「聴き方」のプロとして、多くのメディアにも情報提供を行っています。「ひとりで抱え込まないで。一緒に考えることで、こころは軽くなる。」