油の使い回しは何回まで?安全に使える目安と正しい保存方法を徹底解説!
「揚げ物の後の油、これって何回使い回せるの?」
節約のために油を再利用したいと思いつつ、「何回まで大丈夫?」「保存方法は?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、油の使い回しには安全に使える目安や、見逃してはいけない劣化のサインがあります。
この記事では、食用油を安全に使い回すための回数の目安や保存方法、見分け方のコツまで徹底解説!
正しく使えば、ムダなく安心して再利用できますよ。ぜひ参考にしてください。
✅ 油の使い回しは何回まで?一般的な目安とは
揚げ物をした後の油、もったいないからといって何度も使い回していませんか?
確かに、油は高価ですし、一度使っただけで捨ててしまうのはためらわれますよね。
ですが、油の使い回しには「限度」があり、使い過ぎは健康リスクにもつながるため注意が必要です。
ここでは、「何回までなら使って大丈夫?」という疑問に対して、基準や劣化のサイン、油の種類による違いを詳しく解説していきます。
◉ 使い回しできる回数の基準
一般的に、揚げ物に使った油の再利用は2〜3回までが安全な目安とされています。
ただし、この「何回使えるか」は以下のような条件によって変わります:
-
揚げる食材の種類(パン粉が多いと油が汚れやすい)
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油の温度管理(高温すぎると酸化が進みやすい)
-
使用後の油の処理(濾過や保存状態)
たとえば、野菜の素揚げなど比較的汚れにくい調理なら3回ほど使えることもありますが、魚や肉を揚げた油は1〜2回までにしておくのが安心です。
◉ 何回も使うとどうなる?劣化のサインに注意
使い回した油は、時間が経つごとに酸化や劣化が進み、味や香りだけでなく健康にも悪影響を及ぼします。
以下のような変化が見られたら、すぐに処分しましょう。
-
油の色が濃い茶色〜黒っぽくなっている
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嫌な**ニオイ(焦げ臭、油臭)**がする
-
加熱中に泡が大量に出る、煙が早く立つ
-
粘度が上がり、トロっとした質感になっている
これらは、酸化した油のサイン。酸化した油を摂取すると、動脈硬化や老化促進のリスクもあると言われています。
◉ 食用油の種類によって回数は変わる?
はい、油の種類によっても使い回しの回数は変わります。酸化しにくい油と、しやすい油があるためです。
油の種類 | 特徴 | 再利用の目安回数 |
---|---|---|
キャノーラ油(菜種油) | 比較的酸化に強く、安価で万能 | 2〜3回程度 |
サラダ油 | 安価で手に入りやすいが酸化しやすい | 1〜2回程度 |
ごま油 | 風味が強く、酸化しやすい | 1〜2回まで |
オリーブオイル | 酸化にやや強いが価格が高め | 2回程度 |
ラード(動物性) | 風味は良いが酸化しやすい | 1回がおすすめ |
※あくまで目安であり、保存状態・使い方によって差が出ます。
✅ こんな変化があったらNG!劣化した油の見分け方
使い回した油をそのまま使い続けると、知らず知らずのうちに劣化した油を口にしてしまうリスクがあります。
では、どのような状態になったら「もう使わない方がいい」のか、見極め方を知っておきましょう。
ここでは、見た目・におい・加熱時の変化など、誰でも判断しやすいポイントを解説します。
◉ 色・臭い・粘度に注目
油の劣化は、視覚・嗅覚・触感である程度判断できます。以下のような変化があれば、使用は避けるのが正解です。
● 色が濃くなっている
使い始めたばかりの油は淡い黄色や透明感がありますが、使うごとに茶色〜黒っぽく変色します。
この色の変化は、酸化や揚げカスの焦げが進んでいるサインです。
● 嫌なニオイがする
油が劣化すると、焦げたようなニオイや、鼻につくツンとした臭いが発生します。
「なんか変なにおいがする」と感じたら、酸化がかなり進んでいる可能性があります。
● トロっとした粘りが出ている
通常の油はさらっとしていますが、粘度が増してベタつくようになると危険です。
これは、劣化によって分子構造が変化している証拠で、調理にも悪影響を及ぼします。
◉ 加熱時の泡や煙も劣化のサイン
油を加熱したときに出る**「泡」や「煙」**にも注目しましょう。これは油の状態を知る大きな手がかりになります。
● 泡がいつまでも消えない
劣化した油は加熱中に小さな泡が絶えず出続けたり、表面に泡が残りやすくなることがあります。
これは油に水分や不純物が混ざっている証拠で、揚げ物の仕上がりにも悪影響を与えます。
● 煙がすぐに立ちのぼる
通常、煙が出る温度(発煙点)は油の種類によって異なりますが、劣化が進むと発煙点が下がり、低温でも煙が出やすくなります。
この「煙が早く出る状態」は、酸化が深刻であることを意味しており、使い続けるのは非常に危険です。
◉ 酸化した油の健康リスクとは?
見た目やニオイだけでなく、酸化した油を摂取し続けることは、健康にも大きなリスクをもたらします。
代表的なリスクとしては以下のようなものがあります:
-
動脈硬化や高血圧の原因になる(酸化脂質の摂取が血管を傷つける)
-
肌の老化やシミ・くすみの原因になる(活性酸素を増やす)
-
発がん性物質(アクロレインなど)が発生する可能性も指摘されている
-
消化に悪く、胃もたれや下痢、吐き気を引き起こすことも
これらのリスクは、毎日少しずつでも摂取し続けると蓄積されるもの。
「まだ使えそう」「もったいないから」と思っても、健康を守るためには早めに見切りをつける勇気も必要です。
✅ 使い回しOK!安全に使える保存方法
「まだ使えそうだけど、保存方法がわからない…」
そんな方のために、油を安全に再利用するための正しい保存法をご紹介します。
揚げ物後の油は、ただ置いておくだけではどんどん酸化が進み、次に使うときにはすでに劣化していることも。
保存時に少し手間をかけるだけで、油の持ちが格段に変わります。
◉ 油を冷ましてから濾すのが基本
揚げ物後の油を再利用するなら、「濾す(こす)」作業は必須です。
この工程を省くと、揚げカスや細かい焦げが油に残り、酸化や劣化が急速に進行します。
● 濾すときのポイント:
-
油が60〜70℃程度まで冷めてから濾す(熱すぎると容器やフィルターが傷む)
-
キッチンペーパーや不織布フィルターを使って、できるだけ細かい不純物を除去
-
網付きのオイルポットがあると便利
揚げカスをそのままにしておくと、カビや雑菌の繁殖の原因にもなるため、必ず取り除きましょう。
◉ 保存容器はどうする?選び方と注意点
油の保存には、「密閉」「遮光」「耐熱」がキーワードになります。
間違った容器を選ぶと、保存中に酸化や劣化が進んでしまうので注意が必要です。
● 保存に適した容器の条件:
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フタがしっかり閉まる密閉容器(空気との接触を防ぐ)
-
遮光性のある素材(琥珀色ガラスや黒い缶など)
-
油の熱にも耐えられる耐熱性(ガラス・ステンレスなど)
● NGな容器例:
-
プラスチック容器(油の熱で変形・溶解の危険)
-
口が広く空いたままのボウルや鍋(酸化しやすく衛生的にもNG)
市販の**オイルポット(ろ過機能付き)**を使うと、保存とろ過が同時にできて便利です。
◉ 冷暗所 or 冷蔵庫?保存場所で劣化スピードが変わる
油を保存する際は、光・酸素・温度の影響を最小限に抑えることが重要です。
適切な場所に保管することで、次回も安心して使うことができます。
● 最適な保存場所とは:
-
直射日光の当たらない冷暗所(キッチンの棚や戸棚など)
-
気温が高い夏場は、冷蔵庫保存も選択肢に(特にごま油やオリーブオイルなど風味を保ちたいとき)
ただし、冷蔵庫に入れると油が白く固まることがありますが、品質には問題ありません。使用前に常温に戻せばOKです。
● 保存期間の目安:
-
再利用の油は、保存してから1〜2週間以内に使い切るのが理想
-
長期保存は避け、回数を重ねるほど品質は落ちるため、使うたびに状態を確認しましょう
✅ 安全な使い回しのためのポイントまとめ
揚げ物後の油は、正しく管理すれば数回は使い回すことができます。
しかし、劣化した油を使ってしまうと、料理の味が落ちるだけでなく、健康被害のリスクも。
ここでは、油を安全に使い回すために押さえておきたい**「3つの基本ポイント」**をまとめました。
◉ できれば●回以内で使い切るのが安心
結論から言えば、家庭での油の使い回しは「2〜3回以内」が安全な目安です。
-
肉や魚など油を汚しやすい食材を揚げた場合は1〜2回まで
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野菜の素揚げや天ぷらなど比較的きれいな揚げ物なら3回程度まで
-
保存期間が1週間を超える場合は、回数に関わらず破棄を検討しましょう
「まだいけるかな?」と迷うより、早めに使い切る意識が安心・安全につながります。
◉ こまめに濾して清潔を保とう
油の劣化スピードを抑えるには、使ったあとの「濾過(こすこと)」が欠かせません。
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使用後は必ず、キッチンペーパーや市販のフィルターで揚げカスを除去
-
濾すタイミングは、油が少し冷めてから(60〜70℃が目安)
-
オイルポットなどを使えば、濾過と保存が一度にできて便利
カスや焦げが残ったまま保存すると、油の酸化が進みやすくなり、臭いや粘度が出やすくなります。
再利用前にも軽く濾しておくと、より安心して使えます。
◉ 無理せず新しい油に切り替える判断も大切
油は節約できる反面、「もう危ないかも…」と感じたら無理せず新しい油に切り替える勇気も大切です。
以下のような状態になったら、迷わず処分を:
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色が黒っぽく変色している
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異臭や焦げ臭がする
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加熱時に煙がすぐ出る・泡が止まらない
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粘り気があり、重たい感触がする
古い油を無理に使うと、料理の味が落ちるだけでなく、健康リスクや胃腸への負担にもつながります。
油は「食品」であり「消耗品」。迷ったら捨てる判断が、結局いちばん安全なのです。
✅ よくあるQ&A|油の使い回しに関する疑問を解消!
「使い回しても大丈夫?」「種類によって回数は違う?」
そんな素朴な疑問を持つ人は少なくありません。
ここでは、油の再利用に関するよくある質問に対して、専門的な視点からわかりやすく・実用的にお答えします。
◉ 揚げ物の後の油は毎回全部捨てるべき?
必ずしも毎回捨てる必要はありません。
ただし、油の状態や揚げた食材によって判断することが大切です。
✅ 捨てなくてもOKなケース:
-
野菜の素揚げや天ぷらなど、カスが少なく油がきれいな場合
-
使用回数が1回だけで、保存状態が良好な場合
❌ 捨てたほうがよいケース:
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肉や魚を揚げてニオイや汚れが強い場合
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油の色が濃く、焦げ臭・酸化臭がする場合
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泡立ちや煙の発生が見られる場合
つまり、「状態が良ければ数回は使えるが、少しでも異変を感じたら捨てる」ことが安全です。
◉ オリーブオイルやごま油は何回使える?
風味の強いオイルは使い回し回数に注意が必要です。
● オリーブオイルの再利用目安:
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1〜2回が限度。風味が飛びやすく、加熱で劣化しやすい
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高温に弱く、揚げ物に使うなら短時間かつ低温調理向き
● ごま油の再利用目安:
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2回程度まで。香りが命なので、使い回すと風味が損なわれる
-
強い香りがあるため、他の料理に影響を与えることもある
どちらも風味重視の油なので、保存状態に関係なく、2回程度で使い切るのがベストです。
◉ 天ぷらの後の油は再利用できる?
天ぷらの後の油は比較的再利用しやすいです。
衣が薄く、揚げカスが少ないため、適切に処理すれば2〜3回使えることもあります。
● 再利用のポイント:
-
使用後すぐにこまめに濾してカスを除去する
-
保存は冷暗所または冷蔵庫で、1週間以内に使い切る
-
次に使う前にも、色・ニオイ・泡・粘度をチェック
ただし、天ぷらの具材によっては魚介や肉のニオイ移りがある場合もあるので、
再利用時は「香りが気にならない料理」で使うのがポイントです。


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