外に出たくない日は、無理しなくていい|自分を守るやさしい過ごし方10選
「今日はなんだか外に出たくない」
そんな日は、誰にでもあります。理由がはっきりしなくても、それは心と体が出している大切なサイン。
それなのに、「ちゃんとしなきゃ」「外に出なきゃ」と、自分を責めてしまうこともありますよね。
でも、無理をして元気そうにふるまうより、“動けない自分”をやさしく受け入れる時間こそが、心を守る第一歩になることもあります。
このページでは、外に出たくない日に試してほしい過ごし方や、自分を守る考え方、頼れる支援のかたちまでをやさしく紹介します。
何もしない日も、大丈夫。あなたのままでいられる時間を、大切にしてみませんか。
外に出たくない日は、心のブレーキを受け入れていい
その気持ちは「休むべきサイン」かもしれない
「なんだか今日は外に出たくないな」「動きたくない」
そんな気持ちが湧いてくるときは、あなたの内側が「もうちょっと休ませて」と教えてくれているのかもしれません。
毎日をがんばっていると、気づかないうちに心と体が疲れをためこんでしまうもの。
出たくない気持ちは怠けでも甘えでもなく、大切なサイン。
まずはその気持ちを否定せず、「ちゃんと感じ取れている自分、えらいな」と思ってあげてください。
無理に元気を出す必要はない
「元気にならなきゃ」「やる気を出さなきゃ」と、無理に気分を上げようとすると、心にさらに負荷がかかってしまうこともあります。
元気が出ないときは、“今のままでもOK”という視点で自分に寄り添うことが何より大事。
元気じゃない自分にも価値があるし、何もできなくても、あなたの存在は変わらず大切です。
“がんばらない時間”も、必要な心の栄養だと思って、安心して休んでくださいね。
「出なきゃいけない」の思い込みをゆるめよう
「外に出なきゃダメな気がする」
「動いたほうが立ち直れるはず」――
そんなプレッシャーを、自分自身でかけていませんか?
もちろん、外に出て気分転換できる日もあるかもしれません。
でも、出たくない日は“内にこもる力”を育てるチャンスでもあります。
「今日は、家の中で自分を整える日」と位置づけるだけで、気持ちの罪悪感はぐっと軽くなります。
義務感よりも、“心地よさ”を優先していい日があっていいんです。
外に出たくない日の過ごし方|自分を守るインドア習慣10選
①ベッドでごろごろ、好きな音楽に身をゆだねる
疲れているときは、体を横たえるだけでも立派な“自分へのいたわり”になります。
毛布にくるまりながら、お気に入りの音楽を流して、ただぼんやり過ごしてみましょう。
歌詞のないピアノや自然音なども、心をゆるめるのにおすすめです。
②照明を落として、静かな時間をつくる
明るすぎる光や雑音は、意外と心をざわつかせます。
間接照明やキャンドルのような、やわらかい明かりに切り替えることで、安心感がぐっと高まります。
耳にも静けさを与えることで、内側から落ち着きを取り戻せるでしょう。
③スマホはあえて“見ない時間”をつくる
SNSやニュース、通知の連続で、心が知らず知らずのうちに疲れていることも。
「スマホを触らない1時間」をつくってみるだけでも、情報から距離を置けて心に余白ができます。
代わりに、何もしない時間や、五感に集中できる時間を意識してみましょう。
④お風呂にゆっくり入って心身をほどく
ぬるめのお湯にゆったり浸かると、身体のこわばりがほぐれ、気持ちまでゆるんでいきます。
好きな香りの入浴剤やバスソルトを使えば、ちょっとした“癒しの儀式”に。
“ととのえる”より“ほどく”イメージで、優しく自分を包んでください。
⑤日記やメモで「今の気持ち」を書き出してみる
モヤモヤや不安は、言葉にするだけでも落ち着いてくるものです。
うまく書こうとせず、「今、なに感じてる?」と問いかけるようにメモしてみましょう。
文字にすることで、自分の内側と向き合う時間になります。
⑥アロマ・お香・コーヒーなど、香りで気分をととのえる
香りは、直接脳に届いて感情に働きかけてくれる“癒しのスイッチ”。
ラベンダーやベルガモットのアロマ、お香の煙、コーヒーや紅茶の湯気など…
好きな香りを一つ、空間に漂わせるだけで気分がやわらぎます。
⑦「今だけのお楽しみ」と割り切って映画や漫画に没頭する
疲れた日には、“非日常の世界”に心を預けるのもありです。
罪悪感を持たずに、「今日は物語に逃げ込んでOK」と割り切って。
涙が出る作品、笑えるもの、ほっとできるもの――今の気分に寄り添って選びましょう。
⑧部屋の一角を少し整えて“呼吸できる空間”を作る
全部を片づける必要はありません。
布団をたたむ、テーブルの上だけきれいにする、窓を少し開ける――
それだけでも「なんとなく気分がすっきりした」と感じられることがあります。
“小さな整え”が、心の酸素になります。
⑨お気に入りの飲み物をゆっくり味わう
温かいお茶やココア、香り高いコーヒーなど、いつもより丁寧に飲んでみましょう。
五感を使って味わうことで、今この瞬間に集中できます。
お気に入りのカップで飲むと、それだけで気分が少し整いますよ。
⑩「誰かと話したい気分」になったらオンラインでもいい
声を聞くだけでほっとする相手、いませんか?
対面で会わなくても、電話やチャット、LINE通話でも十分つながれます。
「話したくなったら、話せる人がいる」――それだけで心の支えになります。
「何もしない日」に罪悪感を抱かないで
動けない日は「心ががんばってきた証」
「やる気が出ない」「ベッドから起き上がれない」――
そんな自分を責めたくなる日もあるかもしれません。
でも、動けないのは“がんばってこなかったから”ではなく、がんばりすぎて疲れているから。
心も体も、見えないところで毎日あなたを支えてきました。
その反動として「今日は何もしたくない」がやってきただけ。
それは、立ち止まることでしか届かない“内側の声”かもしれません。
“今日はこれでよかった”と思えたら、それが正解
人と比べたり、「もっとできたはず」と考えてしまうと、苦しさは増してしまいます。
でも、**「今日はこれだけできた」「これでよかった」**と思えたら、それが一番の前進です。
たとえば――
・ごはんを食べられた
・顔を洗えた
・深呼吸できた
そんな小さなことでも、ちゃんと“今日のあなた”を支えてくれた行動です。
どんな一日であっても、自分なりのペースを尊重することが、心を癒す近道になります。
自分を責めない言葉を持とう
自分に向ける言葉は、知らないうちに心を傷つけたり、逆に癒したりします。
「こんな自分、だめだな」ではなく――
「今日は休む日なんだね」「よくがんばってるよ」
そんなふうに自分を守る言葉を、意識して持ってみましょう。
できないことに目を向けるより、今の自分にできたことを認めてあげること。
その繰り返しが、自己否定から回復への第一歩になります。
それでもつらいときは?|頼れる場所を知っておこう
話すことでほぐれる心もある
「誰かに話すなんて気が引ける」「どうせ伝わらない」
そんなふうに感じるときこそ、心の奥にため込んでいるものがある証拠かもしれません。
誰かに話すだけで、思っていたより自分がつらかったことに気づけたり、
言葉にすることで、感情の絡まりが少しずつほどけていくこともあります。
相手は、身近な家族や友人じゃなくてもかまいません。
「話す場所がある」「受け止めてくれる人がいる」――
その実感が、心をやわらかくしてくれることがあります。
SNS・通話・チャットなど、選べる支援のかたち
話す=対面や電話だけではありません。
現代は、声を出さなくても助けを求められるツールがたくさんあります。
・LINEなどでつながる相談窓口
・チャット相談や匿名掲示板
・SNSで共感できる投稿を見るだけでも安心できることも
「話すのは苦手」「言葉にできない」そんなときは、
“見守ってくれる空間に身を置く”ことも、立派なセルフケアになります。
あなたに合った形で、少しだけ“外の世界”とゆるくつながる手段を選んでみてください。
助けを求めるのは「弱さ」ではなく「守る力」
私たちはなぜか、「誰にも頼らないことが強さ」だと思いがちです。
でも、本当に大切なのは、つらいときに自分の心を守ろうとする行動。
誰かを頼ることは、何も恥ずかしいことではありません。
むしろそれは、“ひとりで抱え込まない強さ”であり、「これ以上、自分を傷つけたくない」というやさしさでもあります。
助けを求めたあなたは、すでに一歩前に進んでいる。
その勇気は、これからのあなたを支えてくれる力になります。
まとめ|「外に出たくない日」こそ、自分をいたわるチャンス
無理しなくても、あなたはあなたのままで大丈夫
動けない日、何もしたくない日――
そんな日があっても、それであなたの価値が変わるわけではありません。
元気なときも、そうじゃないときも、どんな自分も「自分らしさ」の一部です。
周りと比べる必要も、「こうあるべき」と自分を責める必要もありません。
ただ今日を生きているだけで、あなたはちゃんと前に進んでいます。
休むことは、次に動き出すための“準備時間”
「休む=止まる」ではなく、「休む=力をためる時間」。
エネルギーが尽きかけているときは、充電することが最優先です。
ぐっすり眠る、何も考えず過ごす、自分を甘やかす――
それらはすべて、次に動くために必要な“心のウォームアップ”。
焦らなくて大丈夫。あなたのペースで、少しずつでいいんです。
その日の「小さな心地よさ」を大切にしよう
どんなにつらい日でも、ふと心がやわらぐ瞬間があるかもしれません。
・あったかい飲み物を飲んだとき
・陽の光が差し込んできたとき
・毛布の手ざわりにほっとしたとき
そうした**「小さな心地よさ」に気づけること**が、回復への第一歩です。
無理に前向きになろうとせず、“今日の自分をいたわる”ことを優先してください。


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