【医師監修】夕方に立ちくらみが多い原因は?頻度の目安と今すぐできる対策を解説!

夕方に立ちくらみが多い原因は?頻度の目安とすぐできる対策も紹介!

夕方になると、ふと立ち上がった瞬間に“ふらっ”とする——そんな立ちくらみに悩んでいませんか?
朝や昼は平気なのに、夕方になると頻繁に起こる場合、それは単なる疲れではなく血流や自律神経の乱れが関係している可能性があります。

本記事では、医師監修のもと「夕方に立ちくらみが起こりやすい原因」や「頻度の目安」、そして今すぐできる対策法をわかりやすく解説。
忙しい毎日でも無理なくできるセルフケアで、夕方のふらつきを防ぎ、1日を快適に過ごしましょう。

 

夕方に立ちくらみが起きやすいのはなぜ?

一日の終わりが近づく「夕方」に立ちくらみを感じる人は多くいます。
朝や昼には平気なのに、夕方になると“ふらっ”とする——それには、
体のリズムや血流の変化など、はっきりとした理由があります。

ここでは、夕方に立ちくらみが起きやすい3つの主な要因を詳しく解説します。

朝や昼より“夕方”に起こりやすい理由

夕方は、一日の疲れが体に蓄積し始める時間帯です。
立ちっぱなしや座りっぱなしなど、同じ姿勢を長時間続けることで、
血液が重力によって下半身に溜まり、脳への血流が一時的に減少します。
この状態で急に立ち上がると、血圧が追いつかず「クラッ」とするのです。

さらに、夕方は気温の変化や照明の暗さなど、外部刺激にも影響を受けやすく、
自律神経のバランスが乱れやすい時間帯でもあります。

💡ワンポイント対策:

  • 長時間同じ姿勢を避け、1〜2時間ごとに軽く体を動かす

  • 椅子から立つときは“ゆっくり立ち上がる”ことを意識する

  • 仕事中は、足首を回す・かかとを上げ下げするなど、簡単な運動を取り入れる

血圧・血糖・自律神経の変化が関係している

夕方の立ちくらみは、血圧や血糖値の変動、そして自律神経の乱れが大きく関わっています。

夕方は、交感神経(活動モード)から副交感神経(休息モード)へと
切り替わり始める時間帯。このとき、血管が拡張し血圧が下がることで、
立ちくらみが起こりやすくなります。

また、昼食後から夕方にかけて血糖値が低下するため、
エネルギー不足によって脳への酸素供給が一時的に減少し、
ふらつきやめまいが起こることもあります。

💡ワンポイント対策:

  • 夕方の前に軽い間食(ナッツ・チーズ・バナナなど)をとる

  • コーヒーや甘い飲み物の摂りすぎを控える(血糖変動を悪化させる)

  • 深呼吸やストレッチで自律神経をリセット

立ちっぱなし・疲労・水分不足も要注意

夕方の立ちくらみは、「疲れ」と「水分不足」が重なって起こるケースも多いです。
体が疲れると血流が滞りやすくなり、水分や塩分が足りないと血液の循環が悪化します。

特にデスクワークや立ち仕事の人は、
気づかないうちに体の水分が失われ、血液がドロッとしていることも。
その結果、立ち上がった瞬間に脳への血流が間に合わず、めまいが起こります。

💡ワンポイント対策:

  • こまめに水分補給(1時間に1回、コップ半分でもOK)

  • 汗をかく季節は、麦茶やスポーツドリンクでミネラルも補う

  • 足のむくみを感じたら、軽くマッサージして血流を促す

✅まとめポイント

  • 夕方の立ちくらみは、「疲労」「血流低下」「自律神経の乱れ」が重なることで起きやすい

  • 同じ姿勢を続けない・水分をとる・軽い運動を挟むことで予防できる

  • 頻繁に起こる場合は、貧血や低血圧の可能性もあるため早めのチェックを

 

立ちくらみが夕方に多くなる主な原因

立ちくらみが夕方に多くなる主な原因

夕方になると立ちくらみが起こるのは、単なる“疲れ”だけが原因ではありません。
体の働きや生活習慣の中で、いくつかの要因が重なって起きているケースが多いです。

ここでは、夕方に立ちくらみが増える5つの代表的な原因を詳しく見ていきましょう。

① 長時間の立ち仕事やデスクワークによる血流低下

立ちっぱなしや座りっぱなしの姿勢を続けていると、
血液が重力によって下半身にたまり、心臓や脳への血流が一時的に滞ります。
特に夕方は筋肉のポンプ機能(血液を押し戻す力)が弱まり、
立ち上がる瞬間に脳が一時的な酸欠状態になって“クラッ”とするのです。

💡対策ポイント:

  • 1時間に一度は立ち上がって軽く体を動かす

  • デスクワーク中は「かかとの上げ下げ」や「足首回し」で血流を促す

  • 休憩時間には脚を少し高くして座る(むくみ・血行改善に◎)

② 疲労やストレスで自律神経が乱れている

夕方は、心身の疲れがピークを迎える時間帯。
仕事や家事などでストレスが溜まると、自律神経のバランスが乱れやすくなります。
その結果、血管の収縮や拡張の調整がうまくいかず、
立ちくらみやめまいが起こりやすくなります。

💡対策ポイント:

  • 意識的に深呼吸をして「副交感神経」を優位にする

  • 目や脳を休めるため、1〜2時間に1回は軽くストレッチや休憩を

  • 帰宅後はぬるめのお風呂(38〜40℃)で体をリラックスさせる

③ 水分・塩分不足による血圧低下

日中に十分な水分をとっていないと、夕方には血液がドロッとして循環が悪くなります。
また、塩分を控えすぎていると、体内のナトリウムバランスが崩れて
血圧が下がり、立ちくらみを引き起こすことがあります。

特に、汗をかく季節や冷房の効いた室内での乾燥にも注意が必要です。

💡対策ポイント:

  • 水分は「喉が渇く前」に少しずつ摂る(1時間ごとにコップ半分)

  • 汗をかく日は、ミネラル入りの麦茶や経口補水液を活用

  • 極端な減塩を避け、味噌汁や梅干しなどで自然に塩分を補給

④ 空腹や血糖値の急低下

昼食から時間が経つと、夕方には血糖値が低下し始めます。
この状態でエネルギーが不足すると、脳への酸素や栄養が行き届かず、
ふらつきや立ちくらみが起きることがあります。

特に、甘いお菓子やカフェインを多く摂ると血糖値が乱高下し、
逆に症状を悪化させることも。

💡対策ポイント:

  • 夕方前に軽く間食をとる(ナッツ、チーズ、バナナ、ヨーグルトなど)

  • 甘い飲み物ではなく、タンパク質や食物繊維を含むおやつを選ぶ

  • 無理な食事制限や過度なダイエットを避ける

⑤ 女性ホルモンの影響(生理前や更年期など)

女性の場合、月経周期や更年期によるホルモンバランスの変化が
立ちくらみの一因になることがあります。
特に、生理前はプロゲステロンの増加により血管が拡張し、
血圧が低下しやすい状態に。更年期ではエストロゲンの減少で
自律神経が不安定になり、ふらつきや立ちくらみを感じやすくなります。

💡対策ポイント:

  • 生理前は無理をせず、睡眠と栄養をしっかり確保

  • 鉄分・ビタミンB群・たんぱく質を意識して摂取(貧血・ホルモンサポート)

  • 更年期症状が強い場合は婦人科でホルモンバランスをチェック

✅まとめポイント

  • 夕方の立ちくらみは、血流の滞り・疲労・水分不足・ホルモン変化が主な原因

  • 生活リズムや食事・姿勢の改善で、多くは軽減できる

  • 頻繁に起こる場合は、貧血や低血圧の可能性もあるため、医師の相談を

 

立ちくらみの「頻度」が多すぎると危険?

立ちくらみの「頻度」が多すぎると危険?

立ちくらみは一時的な血流の変化によって起こることが多く、
ほとんどは心配のない生理的な反応です。

しかし、それが頻繁に起こる、または他の不調を伴う場合には、
体からの“異常サイン”の可能性があります。

ここでは、「危険な立ちくらみ」の見分け方と考えられる原因について解説します。

「毎日のように起こる」場合は要注意

立ちくらみが週に何度も、あるいは毎日のように起きる場合は、
単なる疲労や一時的な血圧低下だけではなく、
慢性的な低血圧や貧血などの体質的・疾患的な原因が関係している可能性があります。

また、寝起きや立ち上がり時に毎回フラッとするようなら、
起立性低血圧が疑われます。これは血圧の調節機能がうまく働かず、
脳に十分な血流が届かないことで起こる症状です。

💡チェックポイント:

  • 立ち上がるたびにクラッとする

  • 夕方以外にも頻繁に立ちくらみがある

  • 朝起き上がるときにフラつく

  • 疲れやすく集中力が続かない

💡対策&行動の目安:

  • 水分・塩分をしっかり摂る(血圧維持に有効)

  • 朝の起床時は、急に立たずにゆっくり体を起こす

  • 2週間以上続く場合や、生活改善で変化がない場合は医療機関へ

めまい・動悸・息切れを伴うときは病院へ

立ちくらみだけでなく、めまい・動悸・息切れ・顔色の悪さなどを伴う場合は、
心臓・血液・自律神経などの機能に異常がある可能性があります。

特に、めまいを伴うときは内耳のトラブル(良性発作性めまい症など)や
自律神経失調症が関係するケースも少なくありません。

動悸や息切れを感じる場合は、血液中の酸素運搬能力が低下しているサインで、
貧血や心臓疾患の可能性も考えられます。

💡受診を検討すべき症状:

  • めまいやふらつきで転倒しそうになる

  • 動悸・息切れ・胸の違和感を感じる

  • 疲労が抜けず、顔色が悪いと言われる

  • 立ちくらみと同時に手足の冷え・しびれを感じる

💡受診の目安:

  • 内科または循環器内科:低血圧・起立性低血圧・心臓疾患の疑い

  • 耳鼻科:めまい・平衡感覚の異常がある場合

  • 婦人科:女性ホルモンバランスや貧血の検査が必要な場合

考えられる病気(低血圧・貧血・起立性調節障害など)

頻繁な立ちくらみの裏には、以下のような疾患が隠れていることがあります。

病名 主な特徴 対処・治療のポイント
低血圧(本態性低血圧) 体質的に血圧が低く、朝・夕方にふらつきやすい 水分・塩分を適度に摂り、規則正しい生活を心がける
起立性調節障害 立ち上がったときに血圧が急低下。若年層や女性に多い 朝の急な動作を避ける。自律神経を整える生活リズムを作る
鉄欠乏性貧血 酸素を運ぶヘモグロビンが不足し、動悸や息切れを伴う 鉄分・ビタミンC・たんぱく質をしっかり摂取。医師の診断で鉄剤投与も
自律神経失調症 ストレスや睡眠不足で交感神経・副交感神経のバランスが乱れる 規則正しい睡眠・栄養・ストレスケアが重要
心疾患・内耳性めまい めまいや息切れを伴う立ちくらみが持続 早めに循環器科・耳鼻科で検査を受けること

💡セルフケア+受診の両立が大切:
立ちくらみを「よくあること」と軽視せず、
頻度や症状をメモしておくことで、診察時にスムーズに説明できます。

✅まとめポイント

  • 「毎日」や「週に何度も」立ちくらみが起こる場合は要注意

  • めまいや動悸を伴うときは、貧血・低血圧・心疾患などの可能性あり

  • 生活習慣を見直しても改善しない場合は、早めに内科で検査を

 

すぐできる!夕方の立ちくらみ対策まとめ

すぐできる!夕方の立ちくらみ対策まとめ

夕方の立ちくらみは、ちょっとした生活習慣の工夫で予防・改善が可能です。
特別な薬や治療を始める前に、まずは日常の中でできる簡単な対策を取り入れてみましょう。

ここでは、今日から実践できる5つの方法を紹介します。

① 立ち上がるときは“ゆっくり”を意識する

立ちくらみは、急に立ち上がったときに血圧が一時的に下がることで起こります。
特に、長時間座っていた後や朝・夕方の疲れた時間帯は、
心臓から脳への血流が追いつかず“クラッ”としやすくなります。

💡対策ポイント:

  • 座っている姿勢から立つ前に、軽く深呼吸してからゆっくり起き上がる

  • ベッドや椅子から立ち上がるときは、数秒間は座ったまま背筋を伸ばす

  • 朝起きるときは、いきなり起きずに“横向き→上体を起こす→立つ”の順でゆっくり動く

💬ちょっとした「間」を作るだけで、血圧変動を緩やかにし、立ちくらみを防ぎやすくなります。

② 水分・塩分をこまめに補給

夕方の立ちくらみの多くは、脱水や低血圧が関係しています。
特に、忙しい日中に水分補給を忘れる人は、夕方には血液が濃くなり、
脳への血流が滞りやすくなります。

💡対策ポイント:

  • 水やお茶を「喉が渇く前」に少しずつ飲む(1時間ごとにコップ半分が目安)

  • 汗をかく季節は、ミネラル入りの麦茶や経口補水液で塩分も補う

  • 塩分を摂りすぎる必要はないが、過度な減塩はめまい・ふらつきの原因になることも

💬目安として、1日1.5〜2ℓ程度の水分を分けて摂ると◎。

③ 下半身のストレッチや足首回しで血流促進

夕方の時間帯は、長時間のデスクワークや立ち仕事によって
下半身の血液が滞りやすくなっています。
足の筋肉を軽く動かすことで、血液を心臓に戻す「筋ポンプ作用」が働き、
立ちくらみの予防になります。

💡簡単にできるストレッチ:

  • 椅子に座ったまま足首をぐるぐる回す(左右10回ずつ)

  • つま先立ちでかかとの上げ下げを10〜15回繰り返す

  • 立ちっぱなしの人は、ふくらはぎを軽くもむ・伸ばす

💬“足を動かす”だけで血流が改善され、立ちくらみだけでなくむくみや冷えの軽減にもつながります。

④ 栄養バランスを整えた食事でエネルギー補給

夕方に立ちくらみを感じやすい人は、エネルギーや栄養不足が隠れていることもあります。
特に、血糖値の低下・鉄分不足・タンパク質不足が続くと、
体が疲れやすく、脳への酸素供給が不十分になります。

💡おすすめの栄養素と食材:

  • 鉄分:レバー、赤身肉、しじみ、ひじき、ほうれん草

  • ビタミンB群:豚肉、卵、納豆、玄米

  • たんぱく質:鶏むね肉、豆腐、魚、ヨーグルト

  • 間食におすすめ:ナッツ、バナナ、チーズ、ゆで卵など

💬極端な食事制限や過度なダイエットは、立ちくらみの悪化につながるため注意。
1日3食、バランスを意識した食生活を心がけましょう。

⑤ 規則正しい生活で自律神経を整える

夕方の立ちくらみの背景には、自律神経の乱れも関係しています。
不規則な睡眠やストレス、生活リズムの乱れは、
血圧・体温・心拍のコントロールを担う自律神経に負担をかけます。

💡整えるための生活習慣:

  • 就寝・起床時間を毎日なるべく一定に保つ

  • 寝る前のスマホ・カフェインを控える(脳の興奮を抑える)

  • 軽い運動(ウォーキングやストレッチ)で体をほぐす

  • 朝日を浴びて体内時計をリセットする

💬自律神経が整うことで、血圧変動が安定し、立ちくらみだけでなく疲労感や頭痛の改善にもつながります。

✅まとめポイント

  • 立ち上がり動作・水分補給・下半身ストレッチの3つが“即効性”のある対策

  • 栄養と睡眠を整えることで、夕方のふらつきを根本から防げる

  • 立ちくらみは体の「SOSサイン」。無理せず生活習慣を少しずつ見直そう

 

まとめ|夕方の立ちくらみは「体からのSOS」

まとめ|夕方の立ちくらみは「体からのSOS」

夕方に立ちくらみが起きやすいのは、1日の疲労や血流の滞り、自律神経の乱れなど、体からの“サイン”であることが多いです。
「ちょっと疲れてるだけ」と見過ごさずに、まずは生活習慣の見直しから始めましょう。
体をいたわる習慣を積み重ねることで、夕方のふらつきやめまいが徐々に軽減していきます。

放置せず、まずは“生活習慣”から見直そう

立ちくらみは、血圧や自律神経の乱れ、栄養・水分バランスの崩れなど、日常の中に原因が潜んでいます。
「急に立ち上がらない」「水分をしっかり摂る」「無理なダイエットを避ける」など、基本的な生活習慣を整えることが何よりの予防策です。
特にデスクワークや立ち仕事の人は、こまめなストレッチや休息を取り入れて、血流を滞らせないよう意識しましょう。

頻繁に起きる場合は早めの受診を

「毎日のように立ちくらみが起きる」「めまいや動悸を伴う」などの症状がある場合は、低血圧・貧血・起立性調節障害などの病気が隠れていることもあります。
放置すると、転倒や失神のリスクだけでなく、慢性的な不調につながることも。
内科や循環器科で一度検査を受け、原因を明確にすることが大切です。
体の不調は、あなたを守るためのサイン。無理せず、早めの対処を心がけましょう。

 

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