夜が寂しい…孤独を感じるときに試したい5つの対処法|心が少し軽くなる習慣とは?
ふと夜になると、理由もなく寂しさが押し寄せてくることはありませんか?
誰かと話したいのに話せない、SNSを見れば他人の楽しそうな様子がまぶしく感じる…。そんなとき、心にぽっかり穴があいたように感じるものです。
でも、その感情は決して“おかしなこと”ではありません。夜の孤独は、多くの人が経験する自然な心の動きです。
この記事では、そんな「夜が寂しい」と感じるときに心をやさしく整えるための5つの対処法をご紹介します。
無理に前向きにならなくて大丈夫。
“今の自分”をそのまま受け入れ、少しずつ心が軽くなるヒントを一緒に見つけていきましょう。
なぜ夜になると孤独を感じやすくなるのか?
1日の終わり=思考が深まりやすい時間帯だから
朝や昼は仕事や家事、通学などで自然と“外”に意識が向いています。しかし、夜になると活動がひと段落し、静かな時間が訪れます。
この「静けさ」が、無意識に心の中をのぞくきっかけとなり、ふとした瞬間に孤独感が湧いてくるのです。
とくに何か心配ごとがあると、思考がぐるぐると深まりやすく、「なんとなく寂しい」「誰かに会いたい」といった感情が浮かびやすくなります。
SNSや他人の投稿が余計に“寂しさ”を増幅することも
夜はSNSを見る時間が増える人も多いですが、そこには「楽しそうな誰かの時間」があふれています。
キラキラした投稿を見て、「自分だけ取り残されている気がする」と感じたことはありませんか?
本当は一部の切り取られた瞬間であっても、夜という“感情が敏感になりやすい時間帯”に見ると、どうしても心に刺さりやすくなります。
必要以上に比べず、自分の“今”に意識を戻すことが大切です。
人とのつながりが少ないときほど感じやすい
忙しい日中は平気でも、夜ふと落ち着いたときに「今日誰とも話していない」「LINEの通知もこない」と気づいて、孤独感を強く感じることがあります。
人との関わりが少ない日が続くと、孤独を感じる感度が高くなってしまうことも。
この状態が長引く前に、短い挨拶でもいいので「誰かとつながる」小さな行動を取り入れることが、心を守るコツです。
孤独を感じたときに試したい5つの対処法
① あたたかい飲み物で「ほっとする時間」を作る
人肌に近い温度の飲み物には、自律神経を落ち着かせる効果があると言われています。
お気に入りのカップで、ハーブティーやホットミルク、カフェインレスのコーヒーなどをゆっくり味わうだけで、心がふっと緩む瞬間が訪れます。
「温かさ」は、思っている以上に心にやさしく働きかけてくれます。
孤独を感じたときほど、自分に“やさしい時間”をプレゼントしてみてください。
② 自分を労わる“ひとり時間ルーティン”を持つ
毎晩、寝る前に小さな「自分だけの時間」を決めておくのもおすすめです。
たとえば、香りの良いボディクリームを塗る、好きな音楽を流す、1行日記を書くなど。
ルーティン化することで、「ひとりでいる=寂しい」ではなく、「ひとり時間=癒しの時間」と感じられるようになります。
自分にしかできない、自分のためだけの習慣。それが、孤独に負けない心をつくる土台になります。
③ 誰かと「短くてもいいから」会話する
孤独を感じているときこそ、人とのちょっとしたやり取りが心にしみます。
長電話じゃなくても大丈夫。
「今日どうだった?」「今なにしてる?」そんな一言のやりとりだけでも、孤独感はやわらぎます。
友人、家族、SNSでつながっている誰かでもOK。「話せる人がいる」と思えるだけで、安心感はぐんと高まります。
④ あえて少し泣いてみる(涙は心のデトックス)
寂しさを無理に我慢するよりも、思いきって「泣く」ことも大切な対処法です。
涙にはストレスを和らげる働きがあると言われており、感情を素直に表に出すことで、気持ちがスッと軽くなることもあります。
悲しい映画や感動する音楽を流して“泣ける時間”をつくるのも一つの手段。
涙は、弱さではなく「心の自然な反応」です。無理に止めようとせず、そっと受け入れてあげましょう。
⑤ 夜の散歩やストレッチで体をゆるめる
孤独な気持ちが強いときは、心と同時に体もこわばっているものです。
軽く体を動かすことで、思考がスーッと静かになり、孤独感から距離をとることができます。
夜の空気を感じながら散歩したり、ゆっくりとストレッチをするだけでも十分。
体がゆるめば、心も自然とやわらかくなっていきます。眠りの質も良くなるので一石二鳥です。
どれも「今日からすぐできること」ばかりです。
一人きりの夜が少しでもやさしい時間になりますように。必要なのは、“自分を大切にする”その気持ちだけです。
無理に“ポジティブになろう”としなくていい
ネガティブな感情も大切な「心のサイン」
「寂しい」「つらい」「虚しい」――
そんな気持ちが湧いてくると、多くの人は「こんな自分じゃダメ」「もっと前向きにならなきゃ」と、自分を責めがちです。
でも実は、ネガティブな感情こそが、心が出しているSOSや休息のサインかもしれません。
ネガティブな感情には、必ず理由があります。
過去の傷、今の不安、疲れやストレス…。無理に打ち消そうとせず、「そう感じるのは自然なこと」だと受け止めることが、心を回復させる最初の一歩です。
自分に「そう感じてるね」と寄り添うことが第一歩
「寂しいって感じてるね」
「今日はちょっと疲れちゃったんだよね」
そんなふうに、自分の感情に言葉をかけてあげるだけで、心は少しずつ落ち着いていきます。
これは“セルフ・コンパッション(自分への思いやり)”という心理学でも注目されている方法です。
大切なのは、無理に元気を出そうとしないこと。
ネガティブな気持ちにフタをするのではなく、そのままの気持ちを認めてあげること。
「つらい気持ちも、今の私にとって必要な感情なんだ」と思えるようになると、孤独感や不安も少しずつやわらいでいきます。
“前向きにならなきゃ”と力むのではなく、“今の自分にやさしくなろう”という視点を持つことが、心を守るいちばんの近道です。
ポジティブじゃない日もあっていい。むしろ、それが自然です。
“寂しさ”とうまく付き合う習慣づくりのヒント
感情を日記に書き出す「ジャーナリング」
なんとなく寂しい、理由はわからないけど心がざわつく――
そんなときこそ、紙とペンを使って思いをそのまま書き出す「ジャーナリング」がおすすめです。
「寂しい」「今日ひとりで過ごした」「誰かに会いたい気持ちがある」…正直な気持ちを誰に見せるでもなく書くことで、自分の感情が少しずつ整理されていきます。
感情は、言葉にして外に出すことで初めて落ち着きを取り戻します。
書く時間はたったの5分でもOK。心のモヤモヤが、少しずつ“自分への理解”に変わっていきます。
週に1回でも“話せる人”と予定をつくる
寂しさを感じやすい人ほど、「会話のある生活」を意識して取り入れてみましょう。
毎日でなくてもいい、週に1回でもいいんです。
「この人と話せる時間がある」と思えるだけで、心はずっと安定します。
リアルに会えなくても、電話やLINE、オンライン通話でも十分。
大切なのは“つながっている感覚”を持つこと。予定があるだけで「孤独じゃない」と思えるきっかけになります。
孤独を埋めるのではなく、“活かす”視点も持つ
孤独な時間を「ただの空白」と感じると苦しいですが、見方を変えれば「自分と向き合える貴重な時間」にもなります。
読書にふける、絵を描く、勉強する、将来について考える…誰にも邪魔されない“静かな時間”だからこそできることもあるのです。
孤独を完全になくそうとするのではなく、「この時間をどう使いたい?」と自分に問いかけてみましょう。
“寂しさ=悪”と決めつけず、その中にある小さなチャンスを見つけていくことが、心のしなやかさにつながります。
寂しさは、完全に消すことよりも「付き合い方」を見つけることが大切です。
日々のちょっとした習慣が、あなたの心を支える土台になります。
まとめ|「夜の孤独」は、心を見つめるチャンスでもある
感じることを否定せず、やさしく受け止めよう
夜にふと訪れる孤独感。
その感情を「弱い」「ダメだ」と否定せず、「そう感じてるんだね」と、まずはそっと受け止めてあげることが大切です。
人間は、喜びだけでなく寂しさや不安も感じるからこそ、誰かを大切に思えたり、自分と向き合ったりできるのです。
寂しいと感じる自分を恥じる必要はまったくありません。
その気持ちは、あなたの心が繊細で、ちゃんと“感じる力”を持っている証です。
自分に合った“夜の過ごし方”を見つけていこう
孤独の夜を乗り越える方法に「正解」はありません。
大事なのは、“自分にとって心地よい過ごし方”を見つけることです。
誰かと話してもいいし、静かに本を読むのもいい。
泣いてもいいし、笑ってもいい。
その夜、その瞬間のあなたに合った過ごし方が、きっとあります。
孤独な時間は、心が自分の声に耳を澄ませる貴重な機会でもあります。
「本当は何を感じている?」「どう過ごしたい?」――そう問いかけながら、少しずつ自分のペースで整えていけば大丈夫です。
無理をせず、少しでも心が軽くなる方向へ。
「夜が怖くなくなる日」は、きっと少しずつ近づいてきます。
あなたの夜が、ほんの少しでもやさしくなりますように。

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