水道の水がちょろちょろ止まらない原因と直し方｜自分でできる修理と業者に頼む判断基準

「水道の蛇口から水がちょろちょろ漏れ続けて止まらない…」そんな経験はありませんか？
たとえわずかな水でも放置すれば、水道代の無駄や住宅設備へのダメージにつながることも。
実はこの症状、パッキンやカートリッジなどの劣化が原因であるケースが多く、正しい方法を知っていれば自分で直すことも可能です。

この記事では、水漏れの主な原因からチェックポイント、直し方、修理業者に頼む判断基準、予防法まで、初心者にも分かりやすく解説します。
「とりあえず様子見…」の前に、まずは原因を特定して、早めの対策を始めましょう！

 

水道の水が止まらない…ちょろちょろ漏れる原因とは？

「蛇口を閉めても水が止まらない」「水がポタポタではなく、ちょろちょろと流れ続ける」といった水道トラブルに悩んでいませんか？
このような現象は、経年劣化や部品の故障、設備全体のトラブルなど、さまざまな要因で発生します。

ここでは、水道の水がちょろちょろ止まらない主な原因について詳しく解説します。自分で直せるかどうかの判断にも役立つので、ぜひ参考にしてください。

蛇口のパッキン劣化が最も多い原因

水道のちょろちょろ漏れで最も多い原因が「パッキンの劣化」です。
パッキンは、蛇口の内部で水の流れを止める役割を担っているゴム製の部品。これが経年劣化や摩耗によって硬化・ひび割れ・変形すると、しっかりと水を止めることができず、ちょろちょろと漏れるようになります。

とくに単水栓やハンドル式蛇口では、この症状が起きやすく、5〜10年程度でパッキン交換が必要になることも。

✔ 対処法：パッキンの交換はDIYでも可能。工具（モンキーレンチ・ドライバー）を使って分解・交換ができます。

カートリッジやバルブの故障

レバー式の混合水栓の場合は、内部に「カートリッジ」と呼ばれる部品が使われており、これが水量・温度の調整と止水の役割を果たしています。
このカートリッジが摩耗・破損・ゴミのつまりなどで機能しなくなると、水が完全に止まらず、ちょろちょろと漏れ続けてしまいます。

また、バルブユニットそのものの劣化や変形も同様の症状を引き起こします。

✔ 対処法：型番を調べてからカートリッジを購入し、交換。品番は蛇口本体に刻印されていることが多いです。DIYが難しい場合は業者に依頼を。

水圧や水道管の異常の可能性

水道の水が止まらない場合、水圧の異常や水道管のトラブルも視野に入れる必要があります。
特に集合住宅やビルなどでは、水圧が高すぎることで蛇口から水が止まりづらくなることがあります。また、凍結・老朽化・腐食などによる水道管の破損・亀裂が水漏れを引き起こすこともあります。

✔ 対処法：水圧調整弁の確認、異常水圧の場合は専門業者による調整が必要です。水道管の劣化が原因なら大規模な工事になることも。

給湯器側のトラブルが原因になるケースも

意外な盲点ですが、「お湯側の蛇口」だけちょろちょろ止まらない場合は、給湯器側の不具合が原因かもしれません。
給湯器内部のバルブや減圧弁が正常に作動していないと、蛇口を閉めても水（お湯）が止まりきらなくなることがあります。

また、凍結・水垢・サビの蓄積が配管内に影響を与えて、水の流れが異常になるケースも。

✔ 対処法：給湯器のリセットやメンテナンスを試す。それでも直らない場合は、給湯器メーカーまたは修理業者に相談しましょう。

 

水がちょろちょろ止まらない時のチェックポイント

水道から水がちょろちょろと止まらないとき、闇雲に修理を始める前に「原因の切り分け」を行うことが大切です。
適切な対処をするためには、どこで・なぜ・どうやって漏れているのかを見極める必要があります。

ここでは、自分でできる「チェックポイント」を3つご紹介します。まずは目視と感覚を使った点検から始めてみましょう。

水漏れしている場所の確認方法

まず最初に行うべきなのが、どの箇所から水が漏れているのかを正確に確認することです。
蛇口の根本からなのか、吐水口（先端）からなのか、あるいは配管や接続部、シンク下などが対象になります。

確認すべきポイント：

• 蛇口の先端からの水滴 or ちょろちょろ漏れ

• ハンドルやレバーの付け根部分のにじみ

• 蛇口本体の下部や周囲の濡れ

• シンク下のパイプやナット周辺の湿り・水たまり

✔ ティッシュやキッチンペーパーを使って漏れ箇所をなぞると、微細な水滴も発見しやすくなります。
✔ 水の止まり方が「完全に止まらない」のか、「時間が経ってもポタポタ続く」のかも重要な判断材料です。

使用年数・使用頻度のチェック

水漏れの原因の多くは経年劣化によるものです。
蛇口や給水設備の使用年数や毎日の使用頻度をチェックすることで、部品の寿命が来ていないか判断できます。

チェックするポイント：

• 蛇口や水栓の設置から5年以上経過しているか？

• 家族の人数が多く、水の使用頻度が高い環境か？

• 過去にパッキンやカートリッジの交換履歴があるか？

✔ 特に10年以上使用している場合は、パーツ交換ではなく蛇口本体の交換を視野に入れたほうが安心です。

異音や異常振動があるかどうか

水漏れと同時に確認しておきたいのが、蛇口を閉めた後の異音や異常振動の有無です。
これらの現象は、内部圧力の異常や給湯器・配管側のトラブルを示している場合があります。

確認するポイント：

• 蛇口を閉めた時に**「キーン」「ゴンッ」「コトコト」といった音**が鳴る

• 水を止めた後でも本体が微振動している

• お湯側に切り替えたときにだけ異常音が出る

✔ 音や振動がある場合は、水圧過多・逆流防止弁の不具合・空気混入などが原因のことも。早めの点検がおすすめです。

---

このチェックを踏まえたうえで、次のステップ（修理・交換・業者依頼）に進むことで、無駄な作業や出費を避けられます。

 

自分でできる！水道のちょろちょろ漏れの直し方

水道の水がちょろちょろ止まらない状態は、軽度な部品の劣化やゆるみによるものであれば、自分で修理できるケースが多くあります。
修理業者に頼む前に、簡単な交換や応急処置を試してみることで、費用や手間を大きく削減できます。

ここでは、代表的な4つの対処方法をご紹介します。初めてでもわかるように、必要な工具や手順も丁寧に解説します。

パッキンの交換方法（工具・手順）

もっとも一般的な修理方法がパッキンの交換です。ゴム製のパッキンは劣化すると水漏れの原因になります。

【必要な工具】

• モンキーレンチ

• プラスドライバー

• 新しいパッキン（サイズ要確認）

• 雑巾 or タオル

【交換手順】

1. 止水栓を閉める（蛇口の下やキッチンの奥にある）

2. 蛇口のハンドルを外す

3. スピンドル部分をモンキーレンチで回して取り出す

4. 古いパッキンを外し、新しいものと交換

5. 逆の手順で元に戻し、止水栓を開けて漏れが止まっているか確認

✔ パッキンのサイズは事前に確認して、ホームセンターや通販で同じ規格のものを用意しておきましょう。
✔ 劣化が進んでいる場合は「ケレップ」と呼ばれる部品ごと交換するのが確実です。

カートリッジの交換方法（型番の調べ方）

レバー式混合水栓の場合は、内部のカートリッジの摩耗が原因で水漏れすることがあります。

【必要なもの】

• 新しいカートリッジ（メーカー・型番を確認）

• 六角レンチまたはプラスドライバー

• モンキーレンチ

• 雑巾

【交換手順】

1. 止水栓を閉める

2. レバー部分のネジを外してレバーを取り外す

3. カバーとナットを外し、内部のカートリッジを取り出す

4. 新しいカートリッジを同じ向きで差し込み、元に戻す

5. 止水栓を開け、水漏れの有無を確認

【型番の調べ方】

• 蛇口本体にメーカー名と型番が刻印されていることが多いです。

• ない場合は、説明書・保証書・設置業者に確認。

• メーカーサイトで「蛇口の写真から型番検索」ができる場合もあります。

✔ 型番が違うと取り付けできないので、必ず事前に確認しましょう。

応急処置としてできること（テープ・止水栓の使用など）

本格的な修理が難しい場合や、すぐに修理できない時には応急処置で一時的に対応しましょう。

【できること】

• 防水テープ（自己融着テープ）を巻く：水漏れしている部分をしっかり乾かし、テープを重ねて密着させます

• タオルや雑巾を巻いて水受けにする：床や棚の被害を最小限に

• バケツや洗面器で受ける：水道代節約と二次被害防止に

• 止水栓を一時的に閉める：完全に使用不可になるが、水漏れは止められる

✔ 応急処置はあくまで「一時しのぎ」です。早めの本修理か業者への相談をおすすめします。

止水栓の締め方と注意点

修理や点検前に必ず行うのが止水栓（とすいせん）を閉める作業です。これを忘れると作業中に水が噴き出してしまいます。

【止水栓の場所】

• 一般家庭のキッチン・洗面台・トイレ・洗濯機の近くにある小さなバルブ

• マイナスドライバーまたはコインで回すタイプが多い

【締め方】

1. 止水栓のバルブにドライバーを当てて右に回す（時計回り）

2. 締めすぎないように注意しつつ、完全に止まったことを確認

3. 作業後は逆方向（左回し）で開ける

【注意点】

• 止水栓が固い場合は無理に力を入れず、潤滑剤などを使う

• 古い設備では回しすぎると破損のリスクもあるため、慎重に

✔ 水道の元栓も必要に応じて閉めることで、家全体の水を止めることができます。マンションの場合は玄関横のパイプスペース内にあることが多いです。

 

直らない場合はどうする？業者に依頼すべき判断基準

水道のちょろちょろ漏れは、多くの場合パッキンやカートリッジの交換などで対処できますが、すべてのケースでDIYが有効とは限りません。
自分で修理を試みたものの直らなかった、または作業途中で不安になったという人は、無理せず専門業者に依頼する判断も大切です。

ここでは、「どんなときにプロへ依頼すべきか」「費用の目安」「信頼できる業者の選び方」を解説します。

DIYが難しいケースとは？

次のような場合は、自力での修理が難しく、かえって被害を広げてしまう恐れがあるため、専門業者に相談すべきです。

業者への相談を検討すべきケース：

• 原因箇所がわからない（漏れが複数個所または目視できない場所）

• パーツの型番が不明・手に入らない

• 止水栓が固着して動かない

• 作業スペースが狭く、工具が入らない

• 給湯器や配管側に関わるトラブルの可能性（水圧異常・異音など）

✔ 特に築年数が古い住宅では、パーツの規格違い・錆・配管の損傷など予測できないトラブルが多く、自力対応はリスクが高まります。

修理費用の目安と相場

水漏れ修理の費用は作業内容や部品の交換の有無によって大きく異なります。
以下は一般的な水道修理業者の価格相場の目安です（※2025年現在の全国平均）。

✔ 夜間や休日対応は割増料金がかかることがあるため、平日・日中の依頼がコストを抑えるコツです。
✔ 相見積もり（複数社から見積もりをとる）を取ることで不当な高額請求を回避できます。

水道修理業者を選ぶときの注意点

信頼できる業者を選ぶには、料金・実績・対応の丁寧さの3点をチェックしましょう。悪質な業者に依頼してしまうと、法外な請求や不完全な修理による再トラブルにつながる恐れがあります。

良い業者を見分けるポイント：

• 料金が事前に明確（ホームページに記載 or 電話見積もり）

• 出張・見積もり無料をうたっている

• 「水道局指定工事店」や「地域密着型」である

• 実績・口コミ・評価が高い（GoogleマップやSNSで確認）

避けたい業者の特徴：

• 「〇〇円〜」としか書かれておらず、実際に来てから追加費用を請求する業者

• 電話やサイトでの対応があいまい・強引

• 口コミに**「高すぎる」「急かされた」などのネガティブな声**が多い

✔ 不安な場合は、地元の水道局のホームページや市町村の指定業者リストを見ると、信頼性の高い業者を見つけやすくなります。

---

まとめ：無理せずプロに頼るのも正解

「水道のちょろちょろ漏れ」は放っておくと水道代の増加だけでなく、カビ・腐食・階下への水漏れ被害にまで発展することもあります。
自分での修理が不安な場合や直らなかった場合は、早めに専門業者へ相談することが賢明な判断です。

水まわりのトラブルに緊急駆けつけ【水のトラブル救急車】

 

水道トラブルを防ぐための予防策とメンテナンス方法

水道のちょろちょろ漏れや水漏れトラブルは、日頃のちょっとした習慣や意識で予防できることが多くあります。
とくに古い住宅や賃貸物件では、劣化や使用頻度に応じたメンテナンスを行うことが、長持ちの秘訣です。

ここでは、家庭でできる予防策・正しい使い方・賃貸でのトラブル対処法を具体的に解説します。

定期的な点検で未然に防ぐ

水道のパーツはゴムや金属でできており、少しずつ摩耗や劣化が進行します。
症状が出てからでは遅いので、年に1〜2回を目安にチェックしておくと安心です。

チェックすべきポイント：

• 蛇口の根本や接合部ににじみ・湿り気がないか

• ハンドルやレバーの操作が重くなっていないか

• 水を止めたあとにちょろちょろと水が落ち続けていないか

• 異音（キーン、カンカンなど）や振動がないか

✔ これらの症状が出ていれば、早めにパッキンやカートリッジの交換を検討しましょう。
✔ 給湯器まわりや洗濯機の蛇口も忘れずに確認を。

長持ちさせる正しい蛇口の使い方

蛇口や水栓は**雑に使うと、パッキン・ネジ部が早く劣化しやすくなります。**正しい使い方を意識するだけで、寿命がグッと延びます。

長く使うためのポイント：

• ハンドルをギュッと締めすぎない（軽く締めて止水）

• レバー式水栓は中立位置で止めるクセをつける

• 子どもがジャンプしてレバーを引っ張らないよう注意

• 水道の根元に洗剤や油がつかないよう拭き取る

✔ 特に強く締めすぎる癖があると、パッキンの摩耗が早まります。
✔ キッチンや洗面台などは使うたびにサッと拭いて清潔に保つことで、劣化やサビも予防できます。

賃貸住宅で水漏れが起きたときの対応

賃貸物件に住んでいる場合、水漏れトラブルが発生したらすぐに自己修理せず、管理会社や大家に連絡するのが鉄則です。

正しい対応フロー：

1. 水漏れを確認したら、まず止水栓を閉めて応急処置

2. 状況（どこから漏れているか・どれくらいの量か）を写真で記録

3. 管理会社または大家にすぐに連絡し、指示を仰ぐ

4. 勝手に修理せず、業者の手配や費用負担について確認

注意点：

• 自分で修理して壊してしまうと、修理費を請求される可能性があります

• 給湯器や共用設備の場合は、住人の責任範囲外のことも多いため、まず報告が基本です

• 水漏れが階下に影響しそうな場合は、早急に止水＆連絡を！

✔ 賃貸契約書に「修理時の対応」や「緊急連絡先」が書かれていることが多いので、事前に確認しておくと安心です。

まとめ：日々のケアでトラブル知らずの水まわりに

水道トラブルは、正しい使い方・定期点検・早めの対応を心がけることで、未然に防げるケースが大半です。
特にパッキンやカートリッジなどの小さな部品の劣化は気づきにくいので、家庭内でのチェック体制をつくっておくと安心です。

 

まとめ｜水道の水がちょろちょろ止まらない時は原因特定と早めの対処がカギ！

水道の蛇口から水がちょろちょろ止まらない…
たとえ少量でも、「そのうち止まるだろう」と放置してしまうと、水道代の無駄遣いはもちろん、配管トラブルや漏水被害に発展する恐れもあります。

本記事で紹介した通り、原因としては以下のようなパターンが考えられます。

主な原因の例

• パッキンやカートリッジの劣化・破損

• バルブや水栓本体の故障

• 給湯器や配管、水圧の異常

• 長年の使用による老朽化や振動・異音

これらを見極めるには、水漏れの場所や症状をしっかりチェックすることが重要です。

また、自分でできる修理方法としては、

• パッキンの交換

• カートリッジの確認と交換

• 止水栓の扱い方や応急処置

などがありますが、判断に迷ったり不安がある場合は無理せず専門業者に相談するのが安全です。

大切なのは「早めに気づいて、早めに対処すること」

水道トラブルは、「気づいたときにすぐ対応する」だけで大きな被害や出費を防げます。
日頃から蛇口の使い方や定期的な点検を意識して、安心・快適な水まわり環境を保ちましょう。