ドアが勝手に閉まる原因と対処法|自分でできる簡単修理術
「開けておいたはずのドアが、いつの間にか閉まっている……」そんな経験、ありませんか?
ドアが勝手に閉まる原因は、蝶番の緩みやドアクローザーの設定ミス、さらには建物の傾きまでさまざま。
実はこうした現象、ちょっとした確認と手直しで自分でも対処できるケースがほとんどです。
この記事では、まず確認すべきチェックポイントから、自力でできる対処法、そしてプロに任せるべきケースまで、わかりやすく解説します。
「ドアの閉まり問題」で毎日モヤモヤしている方は、ぜひ参考にしてみてください!
ドアが勝手に閉まるのはなぜ?主な原因とは
室内のドアが誰も触れていないのに自然に閉まってしまう…。そんな現象には、いくつかの物理的な原因が考えられます。ここでは、代表的な5つの原因と、それぞれに対してできる基本的な対策を解説します。
1. 家の傾きや床のゆがみ
【原因】
建物自体のわずかな傾きや床のゆがみが原因で、ドアが自然に閉まることがあります。築年数が経っている家や、地盤が弱い場所に建つ住宅で特に起こりやすい現象です。
【対策】
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ドアの水平状態を確認するには、スマホアプリや水平器を使ってチェックしましょう。
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一時的な対処としては、ドアストッパーやくさび型のドア止め具を使って固定するのがおすすめです。
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根本的な解決には、床や基礎の傾きを専門業者に調査してもらう必要があります。
2. ドアの蝶番(ちょうつがい)の不具合
【原因】
蝶番の取り付けがゆるんでいたり、変形・摩耗していると、ドアが本来の位置に固定されず、勝手に動いてしまうことがあります。
【対策】
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まずは蝶番のネジがしっかり締まっているかを確認しましょう。ゆるんでいたら、ドライバーで締め直します。
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金属のきしみやズレがある場合は、**潤滑スプレー(シリコンスプレー)**を吹きかけて滑りを改善。
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蝶番が明らかに曲がっていたり劣化している場合は、交換が必要です。ホームセンターで同サイズの蝶番を購入すれば、自分でも交換可能です。
3. ドアクローザーの設定ミス
【原因】
玄関ドアや重めの室内ドアに多く見られる「ドアクローザー」は、扉の開閉スピードを調整する装置です。これが強すぎたり、設定がおかしくなると、自動的にドアが閉まってしまうようになります。
【対策】
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ドアクローザーの横にあるスピード調整ネジを回すことで、閉まり方を調整できます。
(時計回りで閉まる速度が遅くなり、反時計回りで速くなります) -
調整中は一度に大きく回さず、少しずつ動かして様子を見るのがポイントです。
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効果がない場合は、内部の油漏れや故障の可能性があるため、交換や修理を検討しましょう。
4. 気圧や風による自然な動き
【原因】
部屋の窓を開けたときや、エアコンの風の流れによって、ドアが風圧で閉まってしまうケースもあります。特に換気中に起こりやすい現象です。
【対策】
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室内の空気の流れを変えることである程度防げます。
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ドアストッパーで物理的に固定したり、取っ手にマグネット式の保持器を設置しておくと便利です。
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換気中は2方向の窓を開けて通気を均一にすると、風圧が分散されてドアの動きが安定します。
5. 建物の経年劣化や歪み
【原因】
築年数が経った家やマンションでは、構造材が徐々に歪んだり、木材が乾燥して縮むなどの自然劣化が起こります。その影響でドア枠とドアのかみ合わせが変わり、勝手に閉まることがあります。
【対策】
-
ドアと枠の間に隙間ができている、あるいは異音がする場合は、建具の再調整が必要です。
-
DIYでできる対処としては、隙間にパッキンやゴムクッションを貼って衝撃を吸収する方法があります。
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状態がひどい場合や調整が難しい場合は、専門の建具屋やリフォーム業者に相談しましょう。
まず確認すべき!ドアが閉まる仕組みとチェックポイント
ドアが勝手に閉まる原因を突き止めるためには、まず「どこに異常があるのか」を確認することが重要です。以下の4つのチェックポイントを順番に確認すれば、原因の見当がつきやすくなります。
蝶番の状態を目視で確認する
【確認方法】
-
ドアを全開にし、蝶番(ちょうつがい)部分を正面と横から観察します。
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ネジがゆるんでいないか、金具が傾いていないかをチェックしましょう。
-
金属部分にサビ・ひび割れ・歪みがないかも確認。
【ポイント】
-
ネジが緩んでいれば、プラスドライバーで締め直します。
-
蝶番が傾いていたり浮いている場合は、一度ネジを外して再固定する必要があります。
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サビや劣化がひどい場合は、同サイズの新品と交換するのがベストです。
ドアを半開きにして手を放すテスト
【確認方法】
-
ドアを真ん中あたり(約45度)に開いて静かに手を離します。
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そのままドアが自然に閉まる、もしくは勢いよく動く場合は、傾きやクローザーの影響が濃厚です。
【チェック結果の読み解き】
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ゆっくり閉まる → ドアクローザーの設定が強すぎる可能性あり
-
スーッと一気に閉じる → 家の傾きや蝶番のズレの可能性
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その場で止まる → 基本的には正常な状態
【注意点】
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このテストは、ドアの左右バランスや重力の影響を簡易的に見られる便利な方法です。
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テスト中に風や振動がない状態で行うのが正確です。
ドライバー1本でできる傾きチェック法
【確認方法】
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ドアを一度開けてから閉じ、上下のすき間(ドアと枠の間)を目視確認。
-
すき間が均等でない場合、ドアが傾いている可能性があります。
-
ドライバーを使い、蝶番のネジを軽くゆるめて位置を微調整 → 再びネジを締める。
【応急対処】
-
ドアの下側だけが当たる場合は、上側の蝶番を少し奥に押し込むように調整してみましょう。
-
蝶番が緩んでいてドアの重みで傾いている場合も、ネジの締め直しで改善することがあります。
【補足】
-
自宅に**水平器(またはスマホの水平アプリ)**があれば、より正確に確認できます。
-
何度調整しても元に戻る場合は、根本的な建物の歪みを疑ってもよいでしょう。
ドアクローザーの有無を確認
【確認方法】
-
ドアの上部や側面をチェックし、ドアクローザーと呼ばれる装置(金属のアームやボックス型の機械)が付いているかを確認。
-
ドアを開閉しながら、アームが連動して動くかを観察。
【ある場合の次のステップ】
-
速度が速すぎると感じたら、クローザーにある**調整ネジ(2本あることが多い)**を探してください。
→ ドライバーでゆっくり回して、閉まる速度を調整しましょう。 -
オイル漏れ・異音・動作不良がある場合は、修理または交換が必要です。
【ない場合】
-
ドアが自動で閉まるのにクローザーが付いていないなら、重力や傾きによる現象の可能性が高いです。
このチェックを行えば、「何が原因でドアが閉まっているのか」がかなり明確になります。次のステップとして、それぞれの原因に対する自分でできる対処法を実践してみましょう。
自分でできる!ドアが勝手に閉まる対処法
ドアが勝手に閉まる原因が分かったら、次は実際に対処してみましょう。ここでは専門業者に頼らず、自宅にある道具や身近なアイテムでできる対策法を紹介します。どれも簡単なので、ぜひ試してみてください。
蝶番のネジを締め直す
【作業内容】
-
ドアを開けた状態で、蝶番に付いているネジを確認。
-
ドライバー(通常はプラス)ですべてのネジをしっかり締め直します。
-
締めてもネジが空回りする場合は、爪楊枝や木工用ボンドを使ってネジ穴を埋めてから再度締め直す方法も効果的です。
【ポイント】
-
ちょっとした緩みでもドアの傾きや動きに影響します。
-
蝶番自体がグラついている場合は、位置を微調整して再度固定しましょう。
傾きを調整するためのドアストッパーの活用
【作業内容】
-
ドアの下にくさび型のドアストッパーを差し込むことで、ドアの動きを物理的に止めます。
-
市販品(ゴム製・木製など)は数百円で購入可能。床を傷つけにくいタイプを選ぶと安心です。
【おすすめの使い方】
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開けたまま固定しておきたいときに便利。
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ドアの傾きによって自然に閉まってしまう場合にも、力を加えず簡単に対処できます。
【注意点】
-
子どもやペットがいる家庭では、つまずき防止のため滑り止め付きのストッパーを選ぶと◎。
ドアクローザーの速度調整を行う
【作業内容】
-
ドアクローザー本体の側面にある調整ネジ(主に2本)を確認。
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ドライバーでネジを少しずつ回して閉じる速度を調整します。
- 第1ネジ:ドアが閉まり始める速度(前半)
- 第2ネジ:最後にピタッと閉じる速度(後半)
【ポイント】
-
時計回りでスピードが遅くなり、反時計回りで速くなります。
-
一度に回しすぎず、1/4回転ずつ様子を見ながら調整しましょう。
-
オイル漏れや異音がある場合は、クローザーの寿命の可能性あり。
フェルトや緩衝材を使って動きを弱める
【作業内容】
-
ドアの枠部分や接触する縁にフェルトやスポンジ状の緩衝材を貼ることで、閉じる勢いを吸収できます。
-
ホームセンターや100円ショップで「ドア用クッションテープ」などが販売されています。
【貼り方のコツ】
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ドアが閉じる側(取っ手と反対側)の上下に貼るのが効果的。
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厚すぎるとドアが閉まらなくなることがあるため、**適度な厚さ(3〜5mm程度)**がおすすめです。
【副次的な効果】
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ドアの「バタン!」という音が静かになるので、防音・騒音対策にもなります。
100均アイテムでできる簡易対策
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【おすすめアイテム】
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ドアストッパー(ゴム製・くさび型)
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ドア用緩衝材・隙間テープ
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耐震マットや滑り止めゴム
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マグネット式ドアキャッチャー
【活用例】
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ドアが急に閉まってしまう場合は、下に耐震マットを敷いて滑りを軽減。
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閉まり際にバウンドするなら、ドアクッションを貼って衝撃を吸収。
-
ドアが傾いているなら、ドアの下に小さなゴム足を接着して高さ調整する方法もあります。
【メリット】
-
工具が不要で誰でもすぐに実践できる
-
失敗してもコストが低く、気軽に試せる
それでも直らないときは?プロに相談すべきケース
自力でのチェックや調整を行ってもドアが勝手に閉まる現象が改善しない場合、無理に対応を続けるのではなく、プロの業者や管理会社に相談することが重要です。以下のようなケースでは、自力での修理が難しいため、専門的な対応が必要になります。
ドア枠ごと傾いている場合
【見分け方】
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ドアの開閉に異常な力が必要だったり、ドア枠とドアの隙間に大きなズレがある場合は、ドア本体ではなく枠側に問題がある可能性大。
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水平器やスマホの水平測定アプリを使って、ドア枠の縦・横の傾きをチェックするのも有効です。
【原因の一例】
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建物全体の経年劣化や地盤沈下
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リフォーム時の取り付けミス
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強い衝撃によるドア枠のゆがみ
【このような時は】
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大工や建具修理の専門業者に相談し、ドア枠の補修や再取り付けを依頼しましょう。
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無理に自分で調整を重ねると、ドア本体や床にも影響が出ることがあります。
何度調整しても元に戻るとき
【特徴】
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蝶番を締めてもすぐに緩む
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ドアクローザーの速度がうまく安定しない
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緩衝材などの対策をしても効果が持続しない
【考えられる原因】
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蝶番やドア枠の内部がすでに劣化・破損している
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ネジ穴が完全にバカになっている(=ネジが効かない)
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ドア自体が変形している、反っている
【このような時は】
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建具の交換や大がかりな修理が必要になる可能性があるため、無理せず業者に診断してもらいましょう。
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築年数が長い建物の場合は、他のドアや窓にも不具合が出ていないか併せてチェックしてもらうと安心です。
賃貸物件での対応ルールと注意点
【まず確認すべきこと】
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賃貸物件では、入居者が勝手に修理や加工を行うことは原則NGです。
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ドアの不具合に気づいたら、管理会社や大家さんに必ず連絡しましょう。
【よくあるルール】
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軽微な調整(ネジの締め直しなど)は自己判断でOKな場合もある
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ドアクローザーの調整や部品交換などは、大家負担での修理対象になるケースが多い
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勝手にDIYで改造・取り替えをしてしまうと、原状回復義務の対象になる可能性があるので注意
【対処法】
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状況を写真に撮ってメールやチャットで報告
-
修理業者の手配を依頼(管理側が指定する業者がある場合も)
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修理後は領収書などを保管しておくと安心
ドアの不具合は「日常の小さなストレス」ですが、原因次第で大きなトラブルにも発展しかねません。無理に自己判断せず、「これ以上は難しい」と感じた時点でプロに相談するのが最も安全かつ確実な選択です。
まとめ|ドアが勝手に閉まるのは「原因特定」がカギ
ドアが勝手に閉まると「ちょっとしたストレス」に感じるだけでなく、音や安全面でも気になりますよね。でも焦らなくても大丈夫。原因を冷静にチェックし、適切な対策を選ぶことで意外と簡単に解決できることが多いのです。
まずは「なぜ閉まるか」をチェック
いきなり対処しようとせず、最初に原因をしっかり見極めることが何より重要です。
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蝶番の緩みや傾き
-
ドアクローザーの設定
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ドア枠のゆがみ
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建物自体の傾斜
など、原因はさまざま。この記事で紹介したチェックポイントを参考に、「どこに問題があるのか?」を特定することから始めましょう。
簡単なテスト(半開きにして手を放すなど)だけでも、多くの情報が得られます。
自力での調整は意外と簡単!
原因が分かったら、自分で直せる範囲の調整を試してみるのがおすすめです。
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蝶番のネジを締める
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ドアクローザーの速度を調整する
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緩衝材やストッパーを使って対処する
これらは特別な工具がなくてもできる簡単な方法ばかり。特に100均グッズやフェルトなどのアイテムを使えば、手軽に試せてコストもかかりません。
「自分で直せた!」という達成感も得られますよ。
無理せずプロに任せるのも選択肢
ただし、何度対処しても直らない、ドア枠自体がゆがんでいる、ネジ穴がバカになっているなどの状況では、無理せず専門業者に任せる方が確実です。
特に賃貸物件の場合は、勝手に手を加えるとトラブルの元になるため、必ず管理会社や大家さんに相談しましょう。
プロに相談することで、建物全体の点検や根本的な補修にもつながり、将来的なトラブルを防ぐことにもつながります。
ドアが勝手に閉まるのは「原因を知ること」で8割は解決に近づきます。
気になる症状を感じたら、まずは今日からできる簡単なチェックと対処を試してみましょう。
それでも解決しない場合は、遠慮なくプロの力を借りることが、快適な住まいづくりの第一歩です。
プロの力でドアを何とかしたい方はこちら→ 内装マスター


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